C12Q&A・豆知識
目のまわりに使えるものの見分け方は?
目のまわりの毛についた茶色い跡を拭こうとして、手に持っていたボトルの裏をひっくり返しました。そこに書いてあったのは「やさしい処方」「低刺激」という2行で、目のまわりに使ってよいかどうかは、どこにも書かれていませんでした。目のまわりに使えるかどうかは、「眼刺激性試験」を通っていると表示されているかどうかで見ます。「やさしい」「低刺激」「無添加」は、目のまわりに使ってよいという意味ではありません。その言葉が表示になければ、目のまわりには使わない。線はそこで引きます。この記事では、犬と猫の顔まわりで使うものをどう見分けるのか、毎日のケアでどこまでを自分の範囲にするのかを、8つの問答に分けて書きます。
目のまわりに使えるかどうかは、何を見れば分かりますか
答えは1つです。容器か箱に「眼刺激性試験済み」「眼刺激性試験をクリア」と書かれているかどうかを見ます。書かれていれば、目のまわりを想定して確かめた製品です。書かれていなければ、目のまわりを想定していないか、想定していても表示していないかのどちらかで、外から区別がつきません。犬でも猫でも、この見方は同じです。
「そんなに厳しく見なくても」と思われるかもしれません。ただ、目は、体のほかのどことも条件が違う場所です。皮膚には角質という層があって、外から来たものをある程度そこで受け止めます。目の表面にはその層がありません。皮膚に使って何ともなかったものが、目のまわりでも同じとは限らない。だから、ほかの場所とは別に確かめた記録があるかどうかを見ます。
| 表示の言葉 | 何を確かめた言葉か | 目のまわりの判断に使えるか |
|---|---|---|
| 眼刺激性試験済み | 目に対する刺激の有無を調べた記録 | 使えます |
| 低刺激 | 作り手が設計上そう呼んでいる状態 | 使えません |
| やさしい | 基準のない、印象を伝える言葉 | 使えません |
| 無添加 | 何かを入れていない、という事実 | 使えません |
| 舐めても差し支えない | 口に入る前提で見た条件 | 口の話で、目の話ではありません |
| 用途に「目のまわり」と明記 | 作り手が使い方として想定した範囲 | 使えます |
この表の下から2行目が、混同されやすいところです。口に入っても差し支えない、という条件と、目に入っても差し支えない、という条件は別物です。口の中は粘膜ですが、唾液があり、飲み込む道があります。目にはどちらもありません。犬や猫の顔まわりのケアでは、この2つの条件を1つにまとめないでください。
眼刺激性試験とは、どういうことを調べた試験のことですか
その製品が目に触れたときに、刺激が起きるかどうかを調べた試験のことです。化粧品や日用品の分野で使われている言い方で、決められた条件のもとで確かめ、基準を満たしたものが「眼刺激性試験済み」と表示できます。「絶対に刺激が起きない」という意味ではありません。試験の条件のもとで確かめた、という記録です。
ここは正確に書いておきます。試験をクリアしていることと、その子に何も起きないことは、同じではありません。体質は1匹ずつ違いますし、目の状態もその日によって違います。試験の表示が意味しているのは、「目のまわりで使うことを想定して、確かめてある」という一点だけです。それでも、想定していない製品との差は、この一点でしっかり分かれます。
- 言えること:目のまわりで使う前提で、決められた条件のもとに確かめてあります
- 言えること:作り手が、目のまわりを使用範囲として想定しています
- 言えないこと:どの子にも何も起きない、ということ
- 言えないこと:目に入れてよい、ということ。まわりの話で、中の話ではありません
- 言えないこと:目のまわりの状態そのものが変わる、ということ
- 確かめられること:容器と箱と、作り手のサイトの製品ページ。この3か所に書かれます
3つ目と4つ目が大事なところです。「目のまわりに使える」と「目に入れてよい」は、まったく別の話です。眼刺激性試験の表示があっても、目そのものに入れる使い方は想定されていません。犬や猫の顔まわりのケアでは、まぶたの外側の毛と皮膚までが範囲で、そこから内側は範囲の外です。
「やさしい」「低刺激」では、なぜ判断できないのですか
理由は単純で、この2つの言葉には主語がないからです。誰にとってやさしいのか、体のどこにとって低刺激なのかが書かれていません。人の手にとってやさしい、という意味かもしれませんし、洗い上がりの感触の話かもしれません。言葉が指している対象が決まっていないものは、目のまわりという特定の場所の判断には使えません。
誤解のないように書いておきますが、これはその製品がよくない、という話ではありません。「低刺激」と書かれた製品の多くは、実際に体のケアのために作られた、きちんとしたものです。ただ、その言葉は目のまわりについて何かを言っているわけではない、というだけです。使う場所の話と、製品の善し悪しの話を混ぜないでください。
同じことが「無添加」にも当てはまります。何かを入れていない、という事実は、目のまわりで使ってよいかどうかとは別の軸です。入れていないものが10あっても、入っている残りが目のまわりを想定していなければ、想定していないままです。犬や猫のケア用品を選ぶときは、入っていないものの数ではなく、どこに使う前提で作られたかを見ます。
書いてはいけない言い方も並べておきます。やさしい処方なので目のまわりにも安心です 低刺激だから犬の目のまわりにも使えます。この2つは、確かめた記録の話と、印象の話をつないでしまっています。つないでいいのは、試験の表示か、用途としての明記があるときだけです。
表示に何も書かれていないときは、どうすればいいのか知りたいです
目のまわりには使わない、で終わりにします。調べる、問い合わせる、少しだけ試す、のどれも選ばなくていいのがこの答えの利点です。表示がないものを目のまわりから外しても、犬や猫のケアで困ることはほとんどありません。顔のそれ以外の場所と、体には、そのまま使えるからです。
「使わない」と決めたあとに残るのは、では目のまわりをどうするか、という問いです。ここも答えははっきりしています。ぬるま湯で湿らせた清潔なガーゼやコットンで、外側から拭く。これで足ります。毎日のケアとしては、製品を1つ増やすより、この形のほうが確実です。乾いたもので強くこすらない、というのだけ守ってください。
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目のまわりに使う前に、表示を3か所見る
容器の裏、箱、作り手のサイトの製品ページ。3か所のどこにも「眼刺激性試験」と「目のまわり」の文字がなければ、そこで決まりです。探す時間は1分もかかりません。
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見つからなければ、その製品は体と顔まわり用に回す
捨てる必要も、使うのをやめる必要もありません。使う場所から目のまわりを外すだけです。犬でも猫でも、体のケアにはそのまま使えます。
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目のまわりは、湿らせたガーゼで外側から
目頭から外へ向かって、一方向に。往復させると、取ったものを戻すことになります。1回拭くごとに、ガーゼの面を変えてください。左右で同じ面を使わないのも同じ理由です。
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こびりついて動かないものは、その日は置く
力を入れれば取れそうに見えても、皮膚ごと引っぱることになります。湿らせて数十秒あててから、動くぶんだけ。動かないぶんは翌日に回します。毎日少しずつのほうが、結局は早く終わります。
体のケア用品を新しく使うとき、目立たない場所で少量から試す、という進め方があります。目のまわりは、その進め方が使えない場所です。少量で確かめようとしても、まばたきや前足でこする動きで、想定した範囲にとどまりません。犬も猫も、顔に触れられたあとに自分で顔を洗う動きをします。試すという段階を置けないからこそ、使う前の表示だけで決めます。
目のまわりと、顔のそれ以外の場所は、どこで線を引くのですか
線は「まばたきや毛づくろいで、目に届きうる範囲かどうか」で引きます。距離で決めるのではありません。まぶたの外側、目頭、目尻、そしてそこから頬へ落ちる毛の筋。ここまでが目のまわりです。そこから外れた鼻筋、口のまわり、あごの下、耳のつけ根は、別の条件で見ます。
3つの部屋は、内側ほど条件が厳しくなります。いちばん内側の目のまわりは、眼刺激性試験の表示があるものだけ。その外側の口のまわりは、舐めても差し支えない条件が要ります。いちばん外側の体は、用途表示のとおりに使えます。犬と猫で、この並びは変わりません。
使い方も、内側ほど間接的になります。目のまわりには、直接スプレーしません。霧は思ったより広がりますし、音でその子が動きます。布やコットンに取ってから、当てる。この一手間で、範囲を自分で決められるようになります。顔まわりのケア全般に言えることですが、目のまわりでは必須と考えてください。
| 範囲 | 見る条件 | 使い方 |
|---|---|---|
| まぶた・目頭・目尻 | 眼刺激性試験の表示 | 湿らせたガーゼで外へ一方向 |
| 目の下から頬へ落ちる毛 | 同上。ここまでが目のまわり | コットンに取って当てる |
| 鼻筋・鼻のわき | 用途表示に顔まわりとあるか | 布に取って、毛の流れに沿って |
| 口のまわり・あごの下 | 口に入る前提で見た条件 | 布に取ってから。直接かけない |
| 耳の外側 | 用途表示のとおり | 外側だけ。奥へは入れない |
| 首から下 | 用途表示のとおり | そのまま使えます |
目やにや涙の跡が気になるとき、家でできることはどこまでですか
家でできるのは、出てきたものを、乾く前に外へ運び出すところまでです。出る量そのものには手が届きません。目のまわりに跡が残るのは、出たものが毛に留まって、そこで色が変わっていくからです。だから毎日のケアでやることは、留まる時間を短くする、というだけになります。
跡の色が変わる速さは、その子の毛の色でも変わって見えます。白や淡い色の被毛では、同じ量でもはっきり見えます。濃い色の被毛では、目で見るより先に、指でさわったときのごわつきで気づくことのほうが多くなります。犬でも猫でも、見えているかどうかと、出ている量は別だと考えてください。
- 朝に1回:湿らせたコットンで、目頭から外へ。左右で面を変えます
- 気づいたとき:乾く前なら、湿らせるだけで動きます。乾いてからだと時間がかかります
- 毎日の記録:拭いた回数を数えます。日にちで比べられるのはこの数字です
- 皮膚の様子:目の下の皮膚が赤い、湿ったままになっている、毛が薄くなっている
- やらないこと:乾いたままこする、爪や器具で削る、目のまわりを強く引っぱる
- やらないこと:目のまわりを想定していない製品を、そこだけ試す
拭く回数が日に日に増えているときは、家のケアの範囲を超えています。目のまわりの変化は、目そのものの状態から来ていることも、まぶたの形や毛の向きから来ていることもあります。どれなのかは、外から見て決められません。拭く回数と、いつからかをメモして、動物病院にご相談ください。拭き方を変えるより、そのほうが早く片づきます。
目を開けにくそうにしている、まばたきが増えた、白目が赤い、目やにの色や量が急に変わった、目のまわりを前足でこすり続ける、片方だけ様子が違う、目の下の皮膚がじゅくじゅくしている。こうしたときは、目のまわりのケアの内容を見直す前に、動物病院にご相談ください。犬も猫も、目の不調は進み方が早いことがあります。拭く回数の記録と、いつからかを伝えられると、その場で切り分けてもらえます。
顔まわりの毎日のケアに使うものは、どう選べば大丈夫ですか
選び方は、これまでの線の引き方をそのまま道具にあてはめるだけです。目のまわりに使うものと、顔のそれ以外に使うものを、最初から分けておく。1本で全部をまかなおうとすると、いちばん条件の厳しい目のまわりに引きずられて、使えるものがなくなります。分けたほうが、毎日のケアはむしろ楽になります。
自社の製品についても、同じ線で書きます。口のまわりとあごの下は、その子が自分の舌で回れる場所です。人が手を離した数秒後には、拭いた面をもうなめています。だから顔まわりのうち、ここだけは表示のどこよりも先に、口に入る前提かどうかが条件になります。mofuwa スキンケアミストは、電解水100%で、清涼飲料水の規格基準をクリアしています。3つの部屋でいえば、真ん中の部屋にそのまま入る条件です。ただし、目のまわり専用という表示はありません。だから顔まわりで使うときも、まぶたと目頭と目尻は外して、鼻筋より下から始めます。設計の説明と、使う場所の条件は、別の話です。いちばん内側の部屋に入れる条件は、自社の製品にも同じように問います。
| 場所 | 使うもの | 決め方の根拠 |
|---|---|---|
| まぶた・目頭・目尻 | ぬるま湯で湿らせたガーゼ | 表示のない製品を目のまわりに使わないため |
| 目の下から頬の毛 | 同上。コットンでも可 | 同上 |
| 鼻筋・鼻のわき | 布に取ったケアスプレー | 用途表示の範囲内。直接かけない |
| 口のまわり・あご | 布に取ったケアスプレー | 口に入る前提で条件を見ます |
| 耳の外側 | 布に取ったケアスプレー | 外側だけ。奥へは入れません |
| 首から下・足 | そのまま使えるもの | 用途表示の範囲内。毎日のケアに使えます |
洗える日には、まとめて落とせます。アミノ酸系の洗浄成分を使ったシャンプーで洗う日は、顔だけ最後に回して、目のまわりには泡を乗せないという順番にしてください。犬でも猫でも、顔から始めると、そのあとの工程で必ず目のまわりに何かが流れます。順番を変えるだけで、道具を増やさずに済みます。
毎日のケアとして続けるコツは、範囲を欲張らないことです。目のまわりは湿らせたガーゼ、それ以外は布に取ったもの。この2つだけ決まっていれば、その日の状態がどうであれ迷いません。犬と猫の顔まわりは、皮膚も被毛も薄く、こする回数が増えるほど負担がたまります。道具を減らして、手の回数も減らすほうが向いています。
表示・線引き・相談の3つに畳む|目のまわりのケアに最後まで残る疑問
ここまでを3つに畳みます。1つ目、目のまわりに使えるかどうかは、眼刺激性試験の表示で見る。2つ目、表示がなければ目のまわりから外して、顔のそれ以外と体に回す。3つ目、拭く回数が増え続けるなら、動物病院にご相談する。犬でも猫でも、この3つで判断はつきます。
| いつ | 見るところ | 決まること |
|---|---|---|
| 買う前 | 製品ページの用途と試験の表示 | 目のまわりに使えるかどうか |
| 買ったあと | 容器の裏と箱 | 使う場所を3つに分ける |
| 毎日のケアのとき | 拭いた回数 | その日の範囲でよかったか |
| 1週間ごと | 回数が増えているか | 自分の範囲か、相談の範囲か |
| 様子が変わったとき | 目そのものと、目の下の皮膚 | 受診するかどうか |
| 受診のとき | 回数の記録と、いつからか | その場で切り分けてもらえます |
最後に残る疑問は、たいてい「今まで使っていたものは、まずかったのか」というところです。まずかった、という話ではありません。表示がないものを目のまわりに使っていたなら、これから外せばそれで済みます。確かめた記録があるものだけを、いちばん条件の厳しい場所に使う。それが、この記事でいちばん残したい線の引き方です。
もう1つ、覚えておくと迷わなくなることがあります。目のまわりのケアで判断に困ったときは、いつでも「湿らせたガーゼで外側から」に戻れます。道具を選ばず、表示も要らず、犬にも猫にも使えます。新しいものを探しているあいだも、この形は続けられる。選べないことが、そのままケアが止まる理由にはなりません。
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商品ページを見る本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
