C15組み合わせ提案
シャンプーとホームケアの役割分担
洗った翌日の朝、背中に指を入れたら、前の週より毛が引っかかりました。シャンプーは前の晩に済ませていて、乾かし終えるところまでやっています。手順を飛ばしたつもりもありません。シャンプーができるのは「落とす」ところまでで、そのあとに起きることは、別の役割が持っています。その別の役割のほうが、ホームケアと呼ばれているものです。ホームケアを「シャンプーの回数を埋めるもの」として置いているあいだは、この線が見えないままになります。この記事は、落とす日と、そのあいだに置く日を、1か月の中でどう並べるかという手順です。
落とすところまでが、シャンプーの持ち場|ホームケアとの線を役割で引き直す
ホームケアという言葉は、たいてい「サロンや洗う日のあいだを埋めるもの」という置き方をされています。この置き方をしているあいだ、話は回数の話にしかなりません。週に何回やればいいか、間隔を何日空けていいか。埋める側として考えると、出てくる問いが全部そこへ寄ります。そして、回数を増やしても引っかかりが戻ってくると、今度はシャンプーの側の回数を動かしはじめます。
役割で分けると、線の引き方が変わります。家でやっていることは、大きく2つしかありません。落とす側と、戻す側です。シャンプーは落とす側の道具で、落とすこと以外はしません。泡で持ち上げて、湯で流す。この工程が担っているのは、そこまでです。うまくいった日も、うまくいかなかった日も、シャンプーがやっている仕事の範囲は変わりません。
そして、洗うという工程は、汚れだけを選んで落とすわけではありません。落としたいものと、そこにあったほうがいいものは、同じ面の上に並んでいます。だから洗ったあとには、落ちた側の穴が残ります。翌日に毛が引っかかったのは、洗い方が荒かったからというより、落ちた側をそのままにしていたからでした。ここを埋めるのが、もう1つの役割です。
| 落とす側(シャンプー) | 戻す側(ホームケア) | |
|---|---|---|
| 使うもの | 湯と泡。水を使う | 水を使わない |
| かかる時間 | 乾かし終えるまでを含めて1時間以上 | 5分から10分 |
| 音 | 乾かす音が長く出る | 出ない |
| 数える単位 | 1か月に何回 | 落とす日と落とす日のあいだ |
| できること | 上にのっているものを持ち上げて流す | 落ちたあとの状態を待たずに整える |
| やめどき | 濡らしたら最後まで行く | いつでも切り上げられる |
この表の右側が、ホームケアの持ち場です。シャンプーの回数を埋めるためではなく、落としたあとの状態に手を置くために、そこにあります。そう置き直すと、ホームケアの数え方も変わります。週に何回、ではなく、落とす日と落とす日のあいだに何回、という数え方になります。あいだの日数が変われば、置く回数も変わる。単位がシャンプーの側にひもづきます。
もう1つ、この線引きには結果がついてきます。ホームケアは、落とす回数を減らすためのものになります。あいだに戻す日が入っていると、引っかかりや、においの戻りが、次の落とす日まで持ちます。持てば、落とす日を前倒しにしなくて済みます。ホームケアを増やすと洗う回数が増える、という向きにはなりません。逆の向きに働きます。
月に何回洗うかは、毛の長さ、暮らし方、季節、家の事情で違います。皮膚の状態について動物病院から間隔の指示が出ている場合は、そちらが先です。この記事で決めるのは、いま決まっている回数を1か月のどこに置くかと、そのあいだに何を置くかの2つだけにします。回数を動かす話は、いちばん最後に、それも「動かす前に見るもの」として出てきます。
落とす日を先に置いて、あいだの日数を数える|シャンプーとホームケアの順番
手順は5つです。順番が大事で、落とす日を先に置きます。ホームケアの側から組むと、日々の予定に埋もれて、落とす日が「気づいたときに」になります。落とす日は動かしにくい予定なので、先に日付にしてしまったほうが、あとが決まります。紙のカレンダー1枚で足ります。
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1・1か月の枠に、落とす日を日付として置く
月に何回洗うかは、いま決まっている回数のままで構いません。決めるのは日付のほうです。月2回なら、2つの日付をカレンダーに書きます。「だいたい2週間おき」ではなく、7日と21日のように数字にしておきます。書いた瞬間に、あいだの日数が出ます。
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2・落とす日と落とす日のあいだの日数を数える
月1回なら約30日、月2回なら約14日、月4回なら約7日です。ここで出た日数が、ホームケアを置く枠の長さになります。週に何回という数え方から、あいだに何回という数え方に切り替わるのが、この手順です。
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3・あいだの真ん中に、戻す日を1つ置く
月2回で14日あくなら、7日目です。真ん中にする理由は、落とした直後は状態が動いている途中で、判断の材料が少ないからです。真ん中まで待つと、引っかかりが出ているのかどうかが手で分かります。あいだが長い月は、真ん中と、その前後にもう1つ足します。
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4・戻す日は水を使わない、と決めておく
ここが線です。足だけでも湯を使うと、乾かす工程が戻ってきて、その日は落とす側の日になります。戻す日にやることは日によって変わっていいのですが、水を使うかどうかだけは固定します。決めておくと、迷う時間がなくなります。
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5・1か月終わったら、落とす回数より先に戻す日の数を動かす
引っかかりが早く戻るなら、落とす日を増やす前に、戻す日を1つ増やします。逆に手ごたえがないなら、戻す日を1つ減らして様子を見ます。落とす日の回数は、いちばん最後に動かす数字にしておくと、何が効いたのかが分かります。
手順3の「どこに置くか」は、割り算で出ます。表にしておきます。落とす日の回数が決まれば、戻す日の位置と数は自動的に決まります。ここを毎月考え直さなくていいので、予定として軽くなります。
| 落とす日 | あいだの日数 | 戻す日を置く位置 | 1か月の合計 |
|---|---|---|---|
| 月1回 | 約30日 | 10日目と20日目 | 落とす1回・戻す2回 |
| 月2回 | 約14日 | 7日目 | 落とす2回・戻す2回 |
| 月3回 | 約10日 | 5日目 | 落とす3回・戻す3回 |
| 月4回 | 約7日 | 4日目 | 落とす4回・戻す4回 |
| 月2回+あいだが長い週 | 15日以上 | 5日目と10日目 | 落とす2回・戻す4回 |
手順4の「水を使わない」は、覚えやすいので線として使いやすいのですが、理由も書いておきます。水を使うと、必ず乾かす工程がついてきます。乾かす工程には音と時間がついてきて、その2つは平日の夜の枠に入りません。入らない予定は、置いた翌週から消えます。戻す日を5分で終わる形にしておくのは、続けるための条件です。
順番についてもう1つ。戻す日にやることの中身は、その日に決めて構いません。1か月ぶんの中身まで先に決めると、3日目にずれた時点で全部が崩れます。予定として書くのは、日付と、水を使わないという線の2つだけ。中身が自由なほうが、その日に見たい場所を選べます。
役割の線が消える3か所|シャンプーの頻度を動かす前に見ておくところ
この組み方は、1か月目より2か月目で崩れます。崩れ方はだいたい決まっていて、3か所です。どれも、線が消えて、全部が「落とす側」に寄っていく形で起きます。先に書いておくと、起きたときに戻せます。
| 線が消えるところ | そのとき起きていること | 戻し方 |
|---|---|---|
| 戻す日に湯を使ってしまう | 乾かす工程が戻り、その日が落とす日になる | 水を使わないという線だけ決め直す |
| 引っかかりが出たので頻度を上げる | 落とす回数が増え、あいだが短くなって戻す日が消える | 頻度を動かす前に、戻す日を1つ増やす |
| 戻す日に道具を3つ出す | 5分で終わらず、翌週から出てこなくなる | 布1枚と、手に持つ1本に絞る |
| 戻す日を特別な日にする | 予定として重くなり、月1回まで減る | 夕食のあとなど、すでにある区切りにくっつける |
2つめが、いちばん多く、いちばん影響が長く残ります。引っかかりやにおいが早く戻ってくると、こちらはまずシャンプーの頻度を上げようとします。回数を上げると、あいだの日数が短くなります。短くなったあいだには、戻す日を置く場所がありません。結果として、落とす側だけが回りはじめます。頻度を動かすのは、いちばん最後にする数字です。
動かす前に見ておくものを3つ書いておきます。1つめは、戻す日が実際に置けていたか。予定に書いてあっても、やっていない月があります。2つめは、乾かし終えるところまで届いていたか。半乾きのまま寝床へ入る日が続くと、あいだの状態は保ちません。3つめは、季節です。空気が乾く時期は、同じ回数でも引っかかりが早く出ます。この3つを見てから、頻度の話に入ります。
- 戻す日を置けたか:カレンダーに丸をつけて、月末に数えます
- 乾かし終えたか:根元に指を入れて、湿りを感じないところまで
- 季節が変わったか:湿度が下がった月は、戻す日を1つ増やして先に様子を見ます
- 道具が増えていないか:3つ以上出す日が続いたら、枠のほうが壊れています
- 時刻がずれていないか:置く時刻が毎回違うと、2か月目に消えます
- 1回が長くなっていないか:10分を超えた日が続いたら、範囲を1か所に戻します
3つめの「特別な日にしない」も、地味に効きます。ホームケアという言葉には、丁寧にやるもの、という響きがあります。丁寧にやろうとすると、時間が延びて、道具が増えて、翌月には消えます。戻す日にやることは、布を1枚と、手に持てるもの1つで足ります。5分で切り上げて、その日に見た場所だけ覚えておく。それくらいの重さのほうが、1年続きます。
戻す日のコツを1つだけ挙げるなら、出す道具の数を毎回同じにすることです。先週は布1枚、今週は3つ、という置き方をすると、翌週は0になります。数を固定しておくと、疲れている日でも手が動きます。シャンプーの日は道具を並べる工程がありますが、ホームケアの側は並べないで済む形にしておくほうが、1か月の中に置きやすくなります。
1枚の予定に落とす|シャンプーとホームケアのやり方を、今日置く1日から始める
最後に、1枚にまとめます。書くのは4つだけです。この4つ以外は書かないでください。書くほど、翌月に開かなくなります。カレンダーでも、冷蔵庫に貼った紙でも構いません。
- 落とす日の日付:今月ぶんを2つか、決まっている回数ぶん
- あいだの日数:引き算した数字を、日付の横に小さく書きます
- 戻す日の日付:あいだの真ん中。ここも数字で書きます
- 戻す日の時刻:毎回同じ時刻。生活の区切りにくっつけます
予定が書けたら、置くものを2か所に分けます。落とす側は浴室、戻す側は生活の動線上に。同じ棚にまとめると、戻す日のたびに浴室へ行くことになって、5分の枠が7分になります。7分になった枠は2か月目に消えます。やり方の中身より、この置き場所のほうが、続くかどうかを決めていることがあります。
落とす側に置くものから決めます。最初に書いた「落ちた側の穴」の大きさは、洗う日にほとんど決まっています。穴が大きい日ほど、あいだを持たせる側の仕事が増えます。mofuwa モイストシャンプーが引いているのは、洗ったあとに戻す工程のほうです。落とす力を強くしていないので、洗い上がりを直すためのトリートメントを1つ足さずに済みます。この表の左側にある「乾かし終えるまでを含めて1時間以上」は、その1工程ぶんだけ短くなります。浴室にいる時間は、こちらの手間である前に、その子が立って待っている時間です。落とす日を短くできると、日付として置きやすくなります。
戻す側に置くものは、水を使わないという線を守れるものに限ります。mofuwa グルーミングスプレーは洗い流す工程が要らないので、布に取って毛の流れに沿って一往復させれば終わります。無香料で界面活性剤も使っていないので、ブラッシングの前に足しても、その日の工程はそのままです。気になる部分がはっきりしている日は、mofuwa スキンケアミストを直接なじませる形もあります。どちらにしても、戻す日に出す道具は1本に固定してください。2本目を出した日から、5分の枠は7分になります。
1か月やってみると、たいてい最初の月は戻す日が半分しか置けません。それでも回数は動かさないでください。2か月目に置けた回数と、引っかかりの戻り方を並べて、そこから初めて数字を動かします。1か月目の数字は、予定の形を測るための数字で、その子の状態を測る数字ではありません。
地肌に赤みが出ている、同じ場所をなめ続けている、フケが急に増えた、洗った翌日からにおいが強く戻る、触ると痛がる、脱毛が広がっている、耳を気にして頭を振り続けている。こうした変化があるときは、シャンプーの頻度やホームケアの配分を家で調整する前に、動物病院にご相談ください。皮膚の状態によっては、洗う間隔そのものに指示が出ることがあり、その場合はこの記事の割り算より指示のほうが先です。いつ洗って、そのあと何日目にどうだったかを書いた紙が1枚あると、その場で話が早く進みます。
今日置く1日だけ決めて終わりにします。次の落とす日の日付を書いて、その日と、前の落とす日の真ん中に丸をつけてください。丸をつけた日にやることは、まだ決めなくて構いません。水を使わない、という線だけ覚えておけば足ります。シャンプーが落とす側の道具で、ホームケアがそのあいだを持つ側だと分かれば、1か月の予定はこの丸1つから組み直せます。
Product
mofuwa モイストシャンプー
300ml / 3,410円(税込)
アミノ酸系の洗浄成分で11成分無添加。天然由来の抗炎症成分7種とアミノ酸4種を配合し、原料の水には、精製水で薄めていない電解水を使っています。
商品ページを見るよくある質問
- ホームケアを増やせば、シャンプーの回数は減らせますか。
- 減らせるかどうかは、その子の毛の長さや暮らし方で変わるので言い切れません。ただ、あいだに水を使わない日が入っていると、引っかかりやにおいの戻りが次の落とす日まで持ちやすくなり、落とす日を前倒しにしなくて済むことがあります。この記事の組み方でも、回数を動かすのはいちばん最後です。まず戻す日の数を動かして、1か月見てから決めてください。皮膚の状態で間隔の指示が出ている場合は、指示が先です。
- 戻す日に、湯で足だけ洗うのは入りますか。
- 落とす側の日になります。湯を使った時点で乾かす工程がついてくるので、5分の枠に収まらなくなるからです。足の指のあいだを開いて見る、布で1か所だけ拭く、コームを一度通す、といった水を使わないやり方なら戻す日に置けます。線を「丁寧かどうか」ではなく「水を使ったかどうか」に置いているのは、その日のうちに迷わないためです。
- 洗った翌日にホームケアを置いてもいいですか。
- 置いても構いませんが、この記事では真ん中を勧めています。洗った直後は状態が動いている途中で、手で分かる材料が少ないからです。真ん中まで待つと、引っかかりが出ているかどうかが指で分かり、次の落とす日を動かすかどうかの判断にも使えます。あいだが15日以上あく月は、5日目と10日目のように2回に分けて置くほうが、後半が持ちます。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
