C04悩み解決
おしっこのにおいのケアで、実は逆効果になっている3つのこと
おしっこの臭いのケアには、やってはいけないことが3つあります。熱いお湯で拭く、アルコールで拭いてすぐ乾かす、その場に消臭剤を足す。どれも「しっかり対処した」感じがする手です。ところが、この3つは同じひとつの理由で裏目に出ます。においが残っているのは、床ではなく毛と空気の側だからです。まず、そこから整理します。
においは床ではなく、毛と空気に残っている
おしっこの臭いでやってはいけない3つは、残る場所を取り違えたところから始まります。尿のにおいは、出たばかりではそれほど強くありません。強くなるのは、時間が経って成分が分解されはじめてからです。このとき出るにおいの成分は軽くて、空気に混ざりやすい性質を持っています。つまり、においは水たまりのあった場所ではなく、その周囲へ広がっていきます。
広がった先で長く留まるのは、表面がなめらかな床ではなく、細かい隙間の多いものです。その子の毛、寝床の布、カーテンの裾、ソファの生地。そして、部屋の空気そのもの。床を何度拭いてもにおいが減らないと感じるのは、拭いている場所とにおいの残っている場所がずれているからです。
| 場所 | 拭いて減るか |
|---|---|
| 床・トイレの受け皿 | 減る。表面がなめらかで、拭けば取れる |
| その子の毛(おなか・後ろ足・しっぽの付け根) | 減りにくい。毛の内側まで拭けていない |
| 布もの(寝床・毛布・カーテンの裾) | 減らない。洗うまで残る |
| 部屋の空気 | 拭いても関係がない。入れ替えるしかない |
これから挙げる3つは、いずれも「床の側だけを強く処理する」手です。残っている場所が違うので、力をかけるほど条件が悪くなります。
熱いお湯で拭くと、においは立つ
1つめは、熱いお湯を絞った布で拭くことです。汚れは落ちやすく、熱で消毒できるという感覚もあります。ただ、においには逆に働きます。
においの成分は、温度が上がるほど空気に出ていきやすくなります。熱いお湯をかけた瞬間、それまで床に留まっていた分が一気に立ち上がります。拭いた直後に「かえって臭くなった」と感じたことがあるなら、それは気のせいではありません。立ち上がった分は、部屋の空気と、近くにあった布ものと、その場にいた子の毛に移ります。
- その場のにおいは一時的に強くなる:温度で空気側へ移るため
- 移った先では長く残る:布と毛は、拭いても取れない
- 湿気も一緒に増える:床の継ぎ目や巾木の裏が乾きにくくなる
水拭きするときは人肌より低い温度で構いません。汚れを落とす力より、においを立たせないことを優先してください。落ちにくい汚れも、熱で押すより、湿らせて数分置くほうが確実です。
アルコールで拭いてすぐ乾かすと、残ったものが濃くなる
やってはいけない2つ目です。2つめは、アルコールを含んだシートやスプレーで拭き、すぐ乾かすことです。問題は、何が先に飛んで、何が残るかです。
アルコールは水よりずっと速く飛びます。においの成分はアルコールほど速くは飛びません。先に溶かした媒体だけが消えるので、においの成分は元の場所に、より少ない水分と一緒に残ります。拭いた直後はアルコールのにおいで隠れて気づきませんが、30分ほど経つと元より濃い状態で戻ってくることがあります。
| 飛ぶ速さ | 拭いたあとの行き先 | |
|---|---|---|
| アルコール | とても速い | 数分で空気中へ。においも一緒に隠れる |
| 水 | ゆっくり | 残っているあいだ、成分を薄めた状態で保つ |
| においの成分 | 遅い | その場に残る。媒体が減るほど濃くなる |
もうひとつ、犬も猫も床に鼻と口を近づけ、そこに寝転がります。アルコールが飛びきる前に体をつける可能性があり、皮膚が乾きやすい子には向きません。
その場に消臭剤を足すと、においが混ざる
3つめは、においが気になった場所にその都度、消臭剤や芳香剤を足すことです。足し算では、においは減りません。残っているものの上に重なるだけで、種類が増えます。
しかも、足す場所はたいてい床です。残っているのは毛と布と空気の側なので、いちばん残っていない場所に一番多く足していることになります。数日後に「何のにおいか分からないけれど、部屋が重い」と感じるのは、この重ね方が続いた結果です。
- 猫のいる部屋ではとくに避けてください:においで場所を確認しているため、香りが増えるとトイレの位置が分かりにくくなることがあります
- 足した場所は記録に残らない:どこに何回足したか分からなくなり、元のにおいの出どころも追えなくなります
- 飼い主の鼻は慣れます:足し続けるうちに基準が動き、来客に指摘されて初めて気づきます
床置きタイプや、低い位置に吊るすタイプは、そのまま舐められる・倒される高さにあります。使う場合でも、その子が触れない場所を選んでください。
拭き取るのではなく、移して外に出す
やってはいけない3つは、どれもおしっこの臭いをその場で消そうとする手でした。3つとも「その場で処理を強くする」手でした。代わりにやるのは、においを別のものへ移し、その移し先を部屋の外へ持ち出すという順番です。
-
気づいたら、まず乾いた布で押さえる
こすりません。押さえて、水分ごと布へ移します。最初の1分でどれだけ移せるかで、あとの手間が変わります。使った布はすぐ洗濯かごへ。
-
ぬるい水で湿らせ、3分置いてから、もう一度押さえる
残った成分を水に戻してから、また布へ移します。熱いお湯は使いません。1回で終わらせず、2回に分けるほうが早く終わります。
-
窓を2か所開けて、空気を通す
同じ壁の窓を2つではなく、向かい合う側を開けて流れを作ります。消臭剤を足す前に、まず入れ替えてください。
-
その子の毛と、寝床の布を確かめる
毛はおなかと後ろ足の内側から。座ったときに床へ触れる場所です。床より先に、ここを確かめてください。布ものは拭いても減らないので、洗う日を先に決めておきます。
尿のにおいが急に強くなった、色が濃い・薄いが続く、回数が増えた、量が増えた、水を飲む量が増えた、トイレ以外の場所でするようになった、排尿のときに鳴く・力む、トイレに何度も入るのに少ししか出ない。いずれかがあるときは、においのケアではなく動物病院にご相談ください。とくに猫で「トイレに入るのに出ていない」ときは、その日のうちに連絡してください。
体の側を拭く場所は、おなかと後ろ足の内側です。ここは座るたびに床へ触れて、そのあと毛づくろいでいちばん舌が通る場所でもあります。自分でなめて濡らすので、拭いたものがそのまま口へ回ります。mofuwa スキンケアミストは電解水100%で、原料に使っている成分が清涼飲料水の規格基準をクリアしています(江東微生物研究所ほかの検査機関調べ)。乾いた布で押さえたあと、この布に含ませて、おなかと後ろ足の内側だけを毛の流れに沿って一往復させてください。舐めても問題のない基準でつくられていることが、そのまま使いどころになります。床に吹きかけるものではありません。
おしっこの臭いが気にならなくなった週も、帰宅した直後の10秒と、おなかと後ろ足の内側を触るところまでは残してください。この10秒は、においを消すための時間ではなく、床の側と体の側のどちらが動いたのかを、毎日1回だけ見分けるための時間です。やってはいけない3つを避けて、移して外に出す順番を1か月続けると、臭いが戻る日と戻らない日の差が、拭き方ではなく前の日に何をしたかで決まっていることが見えてきます。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- 消臭剤はまったく使ってはいけませんか?
- 順番の問題です。においを移して外に出し、空気を入れ替えたうえで使えば重なりません。残ったまま足すと種類が増えるだけになります。猫のいる部屋では、香りの強いものは避けてください。
- フローリングの継ぎ目に入ってしまった分は、どうすればいいですか?
- 上から強く拭くほど押し込むことになります。ぬるい水で湿らせ、数分置いて浮かせてから、乾いた布を当てて吸わせてください。それでも戻る場合は、床材の下まで入っている可能性があります。
- 部屋のにおいが分からなくなってきました。基準はありますか?
- 自分の鼻は慣れます。外から帰ってきた直後の10秒だけで判断してください。家族の中でいちばん帰宅が遅い人に、玄関を開けた瞬間の印象を聞くのも確かな方法です。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
