C11比較・選び方
防災用に備えるものの選び方
棚から下ろした防災の袋の口を開けると、いちばん上に入っていたのは、去年の春に入れたままの物でした。ペットのぶんの備えでそろえる物が決まらないのは、点数の目安が家ごとに違うからです。頭数も、住まいも、その子が水を嫌がるかどうかも違います。決め手になるのは2つで、断水した日から使えるかどうかと、袋に入れたまま何か月置けるかです。この2つで分けると、そろえる順番と、次に開ける時期が同時に決まります。水が要らない側から先に入れ、月に1回だけ入れ替える。防災の備えは、この形にしておくと古くなりません。
去年の春に入れたままの袋を開けたところから|防災のペットの備えを分ける2つの条件
防災の備えでそろえる物が決まらない理由は、点数の目安がどこにも書いていないからです。人の分なら3日ぶんという言い方がありますが、ペットのぶんは頭数でも体重でも変わります。そこで、そろえる物のほうを先に2つの条件で分けます。数を決めるのは、そのあとです。
- 条件1・水が要るか:使うときに水が要る物か、水が1滴も要らない物か
- 条件2・袋に入れたまま置ける月数:入れっぱなしで半年もつ物か、毎日使っていないと中身が読めない物か
この2つを選んだのには理由があります。災害のときに家の中で最初に止まるのは、電気ではなく水を使う手順です。停電は数時間で戻ることがありますが、断水は戻るまでに日数がかかります。そして、そろえた物が使えなくなるいちばん多い理由は、災害そのものではなく、袋に入れたまま何年も開けなかったことです。備えが役に立たなくなるのは、たいてい家の棚の中でです。
順番もあります。条件1で袋に入る物を決め、条件2でその袋を開ける時期を決めます。条件1だけで組むと、そろえた直後は完璧な袋ができますが、2年後に同じ袋が出てきます。条件2だけで組むと、入れ替えの習慣はつきますが、断水した日にどれから使うかが決まりません。2つとも要ります。
ここで扱うのは、その子の体に使う物だけです。フード、水、薬、キャリー、トイレの砂は、量の話であって選び方の話にはなりません。迷いが出るのは、家で毎日の頻度でやっている手順を、水が止まった日にどこまで続けるかという部分です。そこが決まっていない袋は、開けたときに何から手をつけるかで数分を使います。
軸1・水が要るか、要らないか|防災のペットの備えを比較すると、断水の日数で分かれる
比較するときに見るのは、1回に使う水の量です。体を洗う手順は、すすぎまで入れると水をいちばん使います。断水した日から、その手順は家の中で止まります。飲み水と、床の始末に使う水が先に要るからです。備えの中身を、水が要る側と要らない側に並べ替えると、何日目まで何ができるかがそのまま見えます。
| 見るところ | 水が要る物 | 水が1滴も要らない物 |
|---|---|---|
| 1回に使う水の量 | すすぎまで入れると多い | ゼロ |
| 断水の何日目まで使えるか | 1日目で優先順位から外れる | 何日目でも同じ使い方ができる |
| 使える場所 | 浴室と、排水がある場所 | 室内でも、車の中でも、屋外でも |
| 後片づけ | 流す水がもう一度要る | 拭き取るか、ブラシを通すだけ |
| その子への負担 | 水の音と濡れる時間が加わる | 触る時間だけで終わる |
| 結論 | 断水の日には数えない | 袋に入れるのは、こちらの側から |
最終行が、この軸の答えです。袋に入れるのは、水が要らない側からです。水が要る物を入れてはいけないという話ではなく、順番の問題です。水が出る場所まで移動できた日には、水が要る物の出番が戻ってきます。ただし、その日が来るまでの日数は誰にも読めません。読めないほうを先に埋めておきます。
負担の行も見てください。避難先や車の中では、水の音と濡れている時間そのものが、その子にとっていつもと違う出来事になります。家でも水を嫌がる子は、環境が変わった日にはもっと嫌がります。水が要らない側で毎日の手順が回るなら、その子の側の負担も、同時に減ります。備えの比較は、使う人の手間だけでなく、その子が耐える時間の長さでも見ておきます。
軸2・袋に入れたまま置ける月数|防災のペットの備えを見直す時期を先に決める
備えが使えなくなるのは、災害が起きたときではなく、開けないまま季節が2回りしたときです。入れっぱなしで半年もつ物と、毎日使っていないと残量すら分からない物があります。この違いで、袋を開ける時期が決まります。
| 見るところ | 入れっぱなしにする物 | 毎日の側から入れ替える物 |
|---|---|---|
| 置ける月数 | 半年から1年 | 1か月から3か月 |
| 残量の読み | 開けて数えないと分からない | 家で毎日使っているので分かっている |
| 見直す時期 | 季節の変わり目に1回 | 月に1回、家の物と入れ替える |
| 点検で見る場所 | 袋の底と、いちばん下の段 | いま使っている置き場のほう |
| 古くなり方 | 気づかないまま年をまたぐ | 使っているので古くならない |
| 結論 | 半年に1回、袋ごと開ける日を決める | 毎日使う物を袋へ回し、袋の物を家へ出す |
この2つを混ぜると、袋がうまく回りません。入れっぱなしにする物は半年に1回、毎日の側から入れ替える物は月に1回。点検の日を2つに分けると、月に1回のほうは3分で終わります。開けるのは袋の上の段だけで、底まで見るのは半年に1回でいいからです。
月に1回の日を単独で決めると、たいてい2回目で抜けます。フードの買い足しの日、爪を切る日、カレンダーの月初め。家ですでに回っている予定の後ろにくっつけてください。入れ替える物は1つか2つで、家で使いかけの物を袋へ入れ、袋にあった物を家の置き場へ出すだけです。3分で終わるようにしておくと、次の月も同じ位置で回ります。
袋に入れる1本を、毎日使っている側から選ぶ|防災のペットの備えでどっちを優先するか
2つの軸をかけると、袋に入れる1本は、水が要らない側で、毎日の側から入れ替える物になります。この位置に mofuwa グルーミングスプレーを置くと、袋の中で1本が両方の条件を満たします。もともとこの1本は、毎日きれいにしてあげたいという願いを、毎日やれる形にするために作られたものです。水が止まった日に急に持ち出す物ではなく、家で毎日使っているものが、そのまま袋に入るという順番になります。
使い方は、吹きかけてブラシを通すだけです。すすぎが要らないので、水が出ない場所でも手順の長さが変わりません。アルカリ電解水が油となじんで乳化するので、汚れのもとになっている余分な脂が浮いて落ちます。地肌に要る皮脂まで持っていかないため、断水が続いて毎日使うことになっても、毛がぱさついてきません。1日目と5日目で、同じ手順を同じ長さで続けられます。
量を気にせず使えることが、こういう日ほど手順の長さを左右します。口に入っても差し支えのない水の基準で確かめられた成分でできているので、使ったあとに拭き取るための水がもう一度要る、ということが起きません。避難先の床を歩いたあとの足先や、キャリーの中でこすれた耳のふちなど、そのあと必ずなめる場所にも同じ使い方で届きます。組み合わせとしては、この1本とブラシの2つで、部位を選ばずに回せます。
ブラッシングスプレーとしても使えるので、静電気が起きにくい状態で梳かせます。避難先では、抜けた毛がそのまま周りの人のいる空間に残ることが気になります。梳かす前にひと吹きしておくと、毛が飛ぶ前にブラシの側へ集まります。そして、風呂そのものが負担になる子には、湯船に入れないという選び方があります。シニアの犬や、水の音で固まってしまう猫は、環境が変わった日ほど洗う手順を組めません。この1本が毎日の側にあると、水の有無で手順を変えずに済みます。
袋に入れる本数は1本で足ります。2本入れると、月に1回の入れ替えで2本とも動かすことになり、そこで手が止まります。家で使いかけのグルーミングスプレーを袋へ入れ、袋に入っていた1本を家の置き場へ出す。この1往復だけにしておくと、備えが毎月新しくなります。
避難先で過ごした日数を越えて、同じ場所を1日に5回以上なめ続けている/家に戻って3日たっても、毛の抜け方が出る前と違う/耳のふちや足先の1か所だけ、触ると手を引く動きが続く/同じ手順にかかる時間が、いつもの倍になっている。こうした残り方は、環境が変わったことだけでは説明がつきません。何日目から始まったか、1日に何回だったか、体のどの部位かをメモにして、動物病院で診てもらう枠を取ってください。断水のあいだにできたことと、できなかったことを分けて書いておくと、そのまま診察の材料になります。
袋を開けずに中身が分かる1枚|防災の備えが家の毎日とつながる形
そろえ終わったら、袋の外に紙を1枚貼ります。中身の一覧ではなく、入れ替えた月と、水が要らない側に何本入っているかだけを書いた紙です。袋を開けずに、いま何が入っているかが分かる状態にしておくと、月に1回の入れ替えが3分で終わります。
| 書くこと | 中身 | 次に変わること |
|---|---|---|
| 最後に入れ替えた月 | 4月、のように月だけ | 半年を越えたかどうかが、開けずに分かる |
| 水が要らない側の本数 | 1本、のように数だけ | 断水した日に、何から使うか迷わない |
| その子に触る部位 | 足先・顔まわり・耳のふちなど | 使う物の点数を、部位の数より少なく保てる |
| 家の置き場 | いま使っている1本がある場所 | 入れ替えのとき、取りに行く先が決まっている |
備えの選び方は、この紙が1枚あれば次から短くなります。点数をそろえるところから入ると、毎回ゼロから考えることになります。水が要るか要らないかで分けて、水が要らない側から先に入れる。入れ替える月を紙に書いて、毎日使っている物と1往復させる。この2つだけで、袋の中身は去年のままになりません。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見るよくある質問
- ペット用の防災バッグは、家族の分とは別に作ったほうがいいですか。
- 分けるかどうかより、持ち出す人が1人で運べるかどうかで決めます。別々の袋にすると、持ち出す人が2つ持つことになり、片方を置いていくことになりがちです。同じ袋に入れるなら、その子に使う物は上の段にまとめて、月に1回の入れ替えで触るのがその段だけで済むようにします。頭数が2匹以上いる家や、キャリーを2つ持つ家では、1人あたりの手の本数が先に足りなくなります。そのときは袋を分けるより、そろえる物のほうを兼ねられる物に寄せて、点数を減らすほうが早く済みます。
- 備蓄の水を、体のケアに使ってもいいですか。
- 飲み水として計算したぶんは、ケアには回さない前提で組んでおきます。1日に飲む量は体重で決まっていて、暑い時期はそこから増えます。断水が何日続くか読めない段階で、飲む側から削ると、戻す手段がありません。水が要らない側で毎日の手順が回るようにしておくと、この判断そのものが出てきません。水が出る場所まで移動できた日や、給水が始まった日に、水が要る手順を戻していく順番になります。
- 防災の袋に入れる物は、季節で変えたほうがいいですか。
- 半年に1回の点検の日を、季節の変わり目に置くとちょうど合います。暑い時期は体から出る脂が増え、寒い時期は地肌が乾きます。ただし、季節で入れ替えるのは足す側の物だけにして、毎日使っている1本は通年そのままにしておくほうが回ります。入れ替える物が2つ以上あると、点検の日に判断が増えて、その月から抜け始めます。変えるのは1つ、というところで止めておいてください。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
