C04悩み解決

ブツブツした湿疹のケアで、実は逆効果になっている3つのこと

公開日 2022年5月2日|文=mofuwa編集部

明るい光の下で、背中の毛並みが見えている犬
ブツブツは1つの症状ではなく、見た目が同じで中身が違うものの集まりです。写真:Pexels/Pixabay

皮膚は、原因が違っても反応のしかたの種類が限られています。赤くなる、腫れる、盛り上がる、液が出る。この数少ない表れ方に、さまざまな原因が集まってきます。つまりブツブツは、原因も進み方も必要な対応も違うものが、外から見ると同じ形をしているだけです。犬のブツブツした湿疹でやってはいけない3つは、どれも家で見分けようとしたところから起きています。順番に見ていきます。

同じ形に見えるだけで、中身は違う

皮膚は、原因が違っても反応のしかたの種類が限られています。赤くなる、腫れる、盛り上がる、液が出る。この数少ない表れ方に、さまざまな原因が集まってきます。だから外から見た形は似ていても、その下で起きていることは同じではありません。

問題は、家庭でできる観察は「外から見た形」までしか届かないという点です。形が同じである以上、見た目だけで中身を当てにいくことはできません。ここを飛ばして「たぶんこれだろう」と手当てを始めることが、この記事で挙げる3つの逆効果の入り口になっています。

同じ「ブツブツ」に見えても、確かめる方法が違う
外から分かること外からは分からないこと
数、大きさ、場所、広がった速さ皮膚の表面で起きているのか、もっと深いところなのか
赤いか、白っぽいか、色が変わってきたか何がきっかけで起きたのか
痒がっているか、痛がっているか触ってよいものか、触ってはいけないものか
Pointこの記事が引いているのは、触らない線です

ブツブツした湿疹は、原因を確かめてから手当てを決める症状です。ここで説明するのは、確かめる材料を減らさないための線引きです。家で3つを避けた日数だけ、診てもらう日に読み取れるものが多く残ります。

逆効果1:潰す、絞る

ブツブツに対して、やってはいけない1つ目です。いちばん多く、いちばん影響が大きいのがこれです。白っぽい中身が見えていると、出してしまえば早く治まるように感じます。ですが、中身を出す行為は、皮膚のいちばん外側の層に穴をあける行為です。

最後の1つは見落とされがちです。獣医師はブツブツの形、並び方、深さを見て確かめる順番を決めます。潰したあとの傷は、どれも似た見た目になります。中身を出してきれいにしてから連れて行くのは、いちばんやってはいけない準備です。

逆効果2:人用の市販薬を塗る

やってはいけない2つ目です。家にある塗り薬を使いたくなる気持ちは分かります。ただ、人用のものを犬に使うのは、次の3つの理由で避けてください。

人用の塗り薬を犬に使わない理由
理由何が起きるか
犬は塗ったところを舐める皮膚に塗るつもりのものが、口から入ります
成分の想定が人の皮膚向け厚さも、被毛の有無も、代謝のしかたも人とは違います
見た目が変わって、経過が読めなくなる薬で赤みが引いたのか、もとの原因が収まったのかを、誰も区別できなくなります

3つ目が、この記事の主題につながる部分です。塗ったあとの皮膚は、原因の話と薬の話が混ざった状態になります。受診しても、「これは何日前から、何を塗ったあとの状態なのか」を切り分けるところから始めなければなりません。塗る前に病院に着いていれば、その手間はまるごといりません。

Caution人用に限らず、手持ちのものも同じです

前回の症状で余っていた薬、動物用と書かれた市販品も同じです。今回のブツブツに合っているかどうかは分かりません。以前の処方薬は、そのときの原因に合わせて出されたものです。使う前に、かかりつけに電話で確認してください。

逆効果3:毛を刈って、風を当てる

やってはいけない3つ目は、方向としては合っているのに外れます。むれているのが悪いのだから、毛を短くして乾かそう。この判断も、よく行われます。ただ、これはやり方によっては、皮膚に新しい傷をつくる行為になります。

毛を短くすること自体を否定しているのではありません。順番の話です。診てもらったうえで「この範囲を短くしてください」と言われて刈るのと、家で判断して刈るのとでは、まったく違う行為になります。刈るかどうかは、原因が分かってから決めることです。

Noteエリザベスカラーも、判断してから

舐めるのを止めること自体は理にかなっていますが、付けたことでまったく動かなくなったり、水を飲まなくなったりすることがあります。数時間であれば、目を離さないでいるほうが確実な場合もあります。

触らずに、そのまま持っていく

3つに共通しているのは、触ったことで元の状態が変わってしまうという点です。代わりにやることは、次の順番になります。

  1. 手を止める

    まず、触らないと決めます。潰さない、塗らない、刈らない。今の状態が、いちばん情報量の多い状態です。

  2. 撮る

    明るい場所で、離れた1枚と近づいた1枚を撮ります。近づいた1枚には、大きさの比較になるものを一緒に写してください。指を横に添えるだけで構いません。数日たっているなら、日ごとに同じ場所を撮り足します。

  3. 書き出す

    いつ気づいたか、増えているか、痒がっているか、食べ物やシャンプーを変えたか、散歩の場所を変えたか。思い当たらないことも「変えていない」と書いてください。変えていないという情報にも意味があります。

  4. 受診する

    電話で症状を伝えてから向かいます。診察の直前に拭いたり、きれいにしたりしないでください。そのままの状態を見せることが目的です。

Cautionその日のうちに受診したい状態

急に広がった、じゅくじゅくしている、においが出てきた、腫れて熱をもっている、痛がって触らせない、顔や口のまわりが腫れている、元気や食欲が落ちている、呼吸が荒い。いずれかに当てはまるときは、待たずに動物病院にご連絡ください。

診てもらったあとの話も、ここで書いておきます。病院で処方されるのは、多くの場合いわゆる飲み薬か塗り薬です。飲み薬は肝臓の負担が気になる。塗り薬は舐めてしまって、朝塗ったものが昼には残っていない。やってはいけない3つの2つ目で「塗る」を挙げたのと同じ理由が、指示を受けたあとの毎日にもそのまま残ります。

mofuwa スキンケアミストは、中身が高機能性電解酸化水だけの水で、清涼飲料水の規格基準に照らして確かめています。その子が自分で口を持っていける場所にも、そのまま置けます。塗り薬では「舐めたら取れる」が弱点になりますが、スキンケアミストは舐めても差し支えない基準なので、そこが弱点になりません。なじませるのは、ブツブツの出ていない側の皮膚です。ブツブツのある場所そのものには、指示を受けるまで何も置かないでください。この記事で挙げた3つを避けるというのは、そういう線の引き方のことです。

指示を受けたあと、家でやることは、たいてい1つに絞られます。同じ場所を、同じ明るさで、毎日1枚撮る。触らないと決めた場所は、写真でしか変化を追えません。数が増えたのか、色が変わったのか、範囲が動いたのか。1週間ぶん並べると、次に診てもらうときに「この日から変わりました」と日付で言えるようになります。ブツブツのケアでやってはいけないことを避け続ける意味は、そこにあります。手を出さなかった日数だけ、その子の皮膚は元の形のまま残っています。

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よくある質問

1つだけで、その子も気にしていません。それでも病院ですか?
気にしていないこと自体は良い材料ですが、数や見た目だけでは中身は分かりません。増えていないか、大きくなっていないかを同じ条件で撮りながら数日見て、変化があれば受診してください。判断に迷うなら、電話で相談だけでも構いません。
前に同じようなブツブツが出て、自然に引いたことがあります。
同じ形に見えても、同じものとは限りません。「前も出て、何日で引いた」という履歴は診察で役立つので、受診時に必ず伝えてください。
シャンプーで洗い流してから受診したほうがいいですか?
洗わずに連れて行ってください。洗うと表面の状態が変わり、確かめられるはずのものが分からなくなることがあります。においが気になる場合も、その状態のまま見てもらうほうが確実です。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。