C04悩み解決
静電気を繰り返さないために、毎日やっておきたいこと
静電気の予防というと、まず毛と部屋の湿度の話になりがちです。ただ、毛質はその子のもので変えられませんし、湿度は部屋全体の話なので、その子のまわりだけを変えることができません。この記事では、もうひとつの側から考えます。静電気は、毛と「相手の素材」がこすれて離れるときに起きます。相手側は、飼い主が選んで買ってきたものです。つまり、入れ替えられます。触れているものを1つずつ替えていくと、静電気が起きにくい条件をつくれます。
毛だけでは、静電気は起きない
静電気の予防が毛の手入れだけで終わらないのは、ここが理由です。静電気は、性質のちがう2つのものがこすれて離れるときに起きます。片方だけでは起きません。毛が立つ、パチッとする、というとき、毛は片方の当事者でしかなく、もう片方が必ずあります。毛布、服、床、キャリーの内張りです。
毛質は生まれつきのもので変えられません。部屋の湿度は上げられますが、部屋全体を動かす話なので、季節や住まいによっては思うようにいきません。その点、相手側の素材は飼い主が買って持ち込んだものです。ここだけは確実に入れ替えられます。
しかも、その子が1日のうちで長く触れているものは多くありません。寝ている場所、着ているもの、歩いている床、移動に使う入れ物。この4つで、1日の大半をカバーできます。
静電気は、性質の離れた素材の組み合わせで大きくなります。「静電気に強い素材」を探すより、「毛と離れすぎていない素材」を探すほうが近道です。
素材の相性を、書き出してみる
その子が触れているものを、素材で分けます。タグを見れば書いてあります。おおまかには、次のように分かれます。
| 素材 | 毛と合わせたとき | よく使われている場所 |
|---|---|---|
| アクリル・ポリエステル | 差が大きく、こすれると起きやすい | ふわふわの毛布、フリースの服、ペットベッドの中材 |
| ナイロン | 同じく起きやすい。滑る面ほど顕著 | キャリーの内張り、防水シート、リード周り |
| 綿・麻 | 差が小さく、起きにくい | タオル、シーツ、綿のカバー |
| ウール | 組み合わせによって差が出る。単独では判断しにくい | 冬のブランケット、ラグ |
書き出すと、起きやすい側の素材が、たいてい「気持ちよさそうだから」で選ばれたものだと気づきます。手触りがいいものほど繊維が細かく立っていて、毛とこすれる面積が大きくなります。
タグが取れていて判断がつかないときは、手でこすると繊維が手のひらに吸いついてくるものを、差が大きい側と考えてください。
1つずつ、入れ替える
予防は、1つずつ入れ替えて確かめます。ここで一度に全部を替えないでください。まとめて替えると、どれが効いたのか分からなくなります。寝床や服は慣れの問題もあり、急に全部変わると使ってくれません。1つ替えて1週間、を4回くり返します。
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1週目:寝床の一番上の布
接している時間が最も長いのが寝床です。ベッド本体は買い替えず、一番上に敷いている布だけを綿のシーツやタオルに替えます。下のクッションはそのままで構いません。
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2週目:服
着せているなら、フリースやアクリルのものを綿のものに替えます。着る時間が短いなら、この週は飛ばして次に進んでください。週に一度しか着ないものを替えても、変化は分かりません。
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3週目:よく歩く場所の床
家全体のカーペットを替えるのは現実的ではありません。決まって通る導線か、決まって伏せる場所に、綿のラグを1枚だけ置きます。1か所で構いません。
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4週目:キャリー・カートの内張り
移動中は体が動き、内張りとこすれ続けます。内張りは替えられないので、綿のタオルを1枚敷いて体が当たる面を覆います。
1週間ごとに、パチッとした回数をメモします。「今週はなかった」「2回あった」で十分です。4週間たてば、どこが大きかったのかが分かります。変化がなかったところは元に戻して構いません。
毎日やることは、3つだけ
入れ替えは、済んでしまえば終わりです。予防として毎日続けるのは、3つだけです。そのうえで毎日続けることは、次の3つに絞ってください。数を増やすと続きません。
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触る前に、自分の手を湿らせる
パチッとくるのは、飼い主の手と毛のあいだで起きていることがほとんどです。抱き上げる前、ブラシを入れる前に、自分の手を軽く濡らして水気を拭き取ります。水道が遠い部屋なら、手のひらに mofuwa グルーミングスプレーを数回吹いて、そのまま毛に触れても同じことができます。玄関とブラシ入れに1本ずつ置いておくと、抱き上げる直前に間に合います。その子を変えるより、自分の側を変えるほうが早いです。
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寝床に、天然素材を1枚だけ混ぜる
全部を天然素材にする必要はありません。体を預けている面に、綿のタオルかシーツを1枚。同じものを2枚用意しておくと、洗濯の日も途切れません。
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洗濯の仕上げを変える日を決める
「毎週日曜は、寝床の布を洗って自然乾燥させる日」と決めておくことが要点です。乾燥機で乾かしすぎた布は、かえって差が大きくなります。
1つめで手を湿らせるのに使うものは、水でもグルーミングスプレーでも構いません。違いは、続けやすさのほうに出ます。犬の体は毎日すこしずつ脂を出すので、昨日拭いた背中も今日また汚れますし、散歩に行く子なら外の汚れも乗ります。それでも毎日シャンプーはできず、サロンにも毎日は通えないので、毎日やれる形が必要になります。舐めても問題のない基準でつくられているので、梳かす前に量を気にせず吹けます。毛を押さえつけるために濡らすのではなく、表面をなじませてから梳かす、と考えてください。
毛を湿らせれば、その場では静電気が落ち着きます。ただし毎日くり返すと乾ききらない時間が長くなり、皮膚に湿った状態が続きます。とくに脇や内ももなど風が通りにくい場所は避け、出かける前など必要な場面に限ってください。
3つとも、その子に何かをする作業ではありません。飼い主の手と、布と、洗濯の話です。嫌がられないぶん、続きます。
素材を替えても毛が立つときは、別の話です
4週間かけて入れ替えても変わらないときは、静電気ではないものを見ている可能性があります。毛が立って見える理由は、静電気だけではありません。
- 毛が細くなり、腰がなくなっている:立っているのではなく、寝ていられなくなっている状態です
- 背中だけ、腰だけなど場所が決まっている:静電気なら全身に起きます
- 触ると皮膚に赤みやかさつきがある:毛の見え方より、下の皮膚の変化が先です
- 夏でも同じように立つ:乾燥や静電気の説明では足りません
- 体をかく、こする回数が増えている:毛ではなく、かゆみの話として見てください
これらに当てはまるときは、素材を替え続けるより先に、一度動物病院にご相談ください。いつからどう変わったかを説明できるのは、毎日見ている飼い主だけです。受診のときは、いつ頃から気づいたか、全身か一部か、かゆがっているかをメモして持っていってください。
確かめているあいだも、毎日のケアはそのまま続けられます。寝床の布を綿に替えることと、梳かす前にグルーミングスプレーをひと吹きすること。この2つは、4週間の入れ替えが終わったあとも残ります。背中と脇の下は布にこすれる面なので、そこだけでも毎日通しておいてください。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見るよくある質問
- 加湿器を置けば、静電気は起きなくなりますか?
- 湿度が上がると起きにくくはなりますが、部屋の湿度と、床に近い場所の状態は同じではありません。加湿器を否定するものではありませんが、それだけに頼らず、触れている布の素材も合わせて見てください。
- 静電気防止スプレーを、毛に使ってもいいですか?
- 人の衣類用に作られたものは、その子が毛づくろいで口に入れることを前提にしていません。直接毛にかける使い方は避けて、寝床の布そのものを替えるほうを先に試してください。
- ブラッシングをすると、かえってパチパチします。
- ブラシの素材が原因のことがあります。プラスチック製は差が大きくなりやすいので、木の柄と獣毛のものに替えると変わることがあります。ブラシを持つ手を先に湿らせてから始めてください。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
