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雨の日の散歩、多頭飼いの人はどうしている?

公開日 2022年10月8日|文=mofuwa編集部

明るい光の差す玄関の淡い色の木の床で、白っぽい毛色の犬が2頭ならんで待っている
先に上がった子が落とした水の上を、次の子が歩きます。順番は、玄関の乾いた面をどう配るかという話です。写真:Min An/Pexels

雨の日の散歩から帰って3頭を順に玄関へ入れたら、最後の1頭が上がるころには、玄関マットが手で押すと水の染み出す状態になっていました。1頭目を拭いたときは、まだ乾いた面がいくらでもありました。2頭目でマットの半分が湿り、3頭目のときには、拭いているそばから足の裏がまた濡れていきます。多頭飼いの家で雨の日の散歩が長引くのは、手が遅いからではありません。乾いた面が、頭数のぶんだけ先に無くなっていくからです。この記事では、多頭飼いの玄関で実際に何が起きているかを先に書いて、そのうえで、入れる順番を決める5つの手順を並べます。結論を先に言うと、いちばん濡れている子を最後に入れます。

玄関マットは、2頭目からもう濡れている|雨の日の散歩を多頭飼いで終えたあと、やり方が崩れる場所

雨の日の散歩から帰ったときにやることは、1頭でも多頭飼いでも同じはずです。足を拭いて、体の濡れを取って、部屋へ通す。それなのに多頭飼いの家では、頭数を掛けた時間より長くかかります。2頭で2倍、3頭で3倍では済まない。この差がどこから出ているのかを先に押さえておくと、順番を決める意味が分かります。

差が出ているのは、体ではなく玄関の床のほうです。雨の日の散歩から帰ってきた犬が1頭上がると、その足元に水が落ちます。落ちた水は、玄関マットと、上がり口の30センチほどの帯に溜まります。2頭目は、その濡れた面を踏んでから上がることになります。つまり2頭目の足の裏は、拭いた直後にもう一度濡れます。3頭目は、1頭目と2頭目の落とした水の上を歩きます。

多頭飼いの玄関で、乾いた面がどう減っていくか
上がる前の足拭いたあとの足使える乾いた面
1頭目外の雨で濡れている乾く玄関のほぼ全部
2頭目外の雨で濡れている足の裏だけ、また湿る半分ほど
3頭目外の雨で濡れている足の裏と、指のあいだが湿る上がり口の端だけ
人靴を脱ぐ—残っていない

ここで多くの方がやるのが、拭く回数を増やすことです。3頭目だけ念入りに、あるいは全頭をもう一周。けれど足していく方向では、雨の日の散歩は多頭飼いの家では終わりません。拭く相手が濡れた床に立っているかぎり、拭くたびにまた湿るからです。動かすべきなのは手の回数ではなく、誰をいつ入れるかという順番のほうです。

頭数の順で入れた場合と、濡れの順で入れた場合 多頭飼いの玄関では、先に入った子が落とした水の上を、あとの子が歩きます。入れる順番を変えるだけで、乾いた面の配り方が変わります。 同じ手数でも、順番で結果が変わります いつもの順(先着順) 元気な子から先に上がる 2頭目は濡れた面を踏む 3頭目は拭くたびに湿る 最後に床を全面拭き直す 濡れの少ない順 乾いている子から先に上がる 乾いた面を先に使い切らない 最後の1頭に広い面を残す 床は1回で済む 頭数が増えるほど、差が大きくなります
雨の日の散歩で長引くのは、拭き方ではなく順番の側です。

もうひとつ、多頭飼いの家に固有の事情があります。体についた水は、頭数のあいだで移ります。玄関で並んで待っているあいだに体が触れる、部屋へ入ってから同じ場所で伏せる、順番を待っているあいだに互いをなめる。散歩に行っていない子がいる家では、その子まで巻き込まれます。猫と一緒に暮らしていれば、猫は玄関の上がり口を必ず通ります。乾かしきれなかった水は、その日のうちに家じゅうへ配られます。

Note雨の日の散歩で見るのは、表面か地肌かです

雨の日の散歩から帰った体は、二通りあります。毛の表面で水が止まっている状態と、地肌まで届いている状態です。表面で止まっていれば、拭くだけでほぼ終わります。地肌まで届いていると、拭いたあとも内側から湿りが戻ってきます。多頭飼いでは、同じ雨に同じ時間あたっていても、毛の長さと体高でここが分かれます。順番を決める材料は、この違いです。

いちばん濡れている子を最後に|雨の日の散歩から帰った多頭飼いの家で、玄関に入れる順番を決める5手順

順番の原則はひとつです。乾いている子から先に入れて、いちばん濡れている子を最後に残します。いちばん濡れている子ほど、広い乾いた面と長い時間を必要とするからです。先に入れてしまうと、その子が使い切った床の上を、まだ手をつけていない子が歩くことになります。玄関の外で立たせる時間は増えますが、全体では短くなります。

  1. 玄関の外で、背中に手のひらを当てて濡れの深さを見る

    扉を開ける前に、全頭の背中へ順に手のひらを当てます。表面が湿っているだけか、押すと水が指に来るか。指に水が来る子は、地肌まで届いています。多頭飼いなら、この確認は1頭あたり3秒で足ります。雨の日の散歩から帰るたびにやっていると、手のほうが順位を覚えます。

  2. 乾いている順に並べ替えて、1頭ずつ入れる

    いちばん乾いている子が先です。同時に2頭を上げないでください。2頭を同時に入れると、どちらの水がどこに落ちたか分からなくなり、結局全面を拭くことになります。待たせる子はリードを短く持って、玄関の外か、扉のすぐ内側で立たせておきます。

  3. 先に入れた子は、玄関で止めずに部屋の側へ通す

    1頭ずつ終えたら、玄関に留めずに部屋の側へ通します。玄関の面積は、次の子のために空けておくものです。多頭飼いでは、拭き終わった子が玄関で待っているだけで、次の子の作業面が半分になります。通す先は、タオル地の敷物を1枚置いた場所を決めておくと動線が固定されます。

  4. いちばん濡れている子を最後に入れて、広い面を全部使う

    最後の1頭は、玄関がいちばん空いた状態で受けます。地肌まで濡れている子なので、足だけでなく、背中とお腹の下側にも手が要ります。ここで初めて時間をかけます。先に入れた子たちが1頭あたり1分半なら、この子は4分見ておいてください。雨の日の散歩では、この配分の差が全体の長さを決めます。

  5. 全頭が上がってから、床を1回だけ拭く

    床の拭き取りは最後に1回です。途中で拭くと、次の子がまた濡らすので二度手間になります。上がり口から30センチの帯と、通した先の敷物のまわり。多頭飼いの玄関で毎回全面を拭く必要はありません。週に1回、全面を拭く日を決めておけば足ります。

順番を決めたあとの、1頭あたりの持ち時間
順番その子の状態かける時間主に触る場所
1番目毛の表面で水が止まっている1分30秒足の裏と指のあいだ
2番目表面が湿っている1分30秒足と、お腹の下側
3番目地肌まで届いている4分足・お腹・背中・首まわり
最後床1分上がり口と敷物のまわり
Point順位は毎回変わります。固定しないでください

多頭飼いでは、いちばん濡れている子が毎回同じとはかぎりません。その日の歩き方、水たまりへの入り方、体高、毛の長さで入れ替わります。「この子はいつも最後」と決めてしまうと、当たっていない日に順番が逆さまになります。玄関の外での3秒を毎回はさむのは、そのためです。雨の日の散歩の手順のなかで、いちばん省きたくなるのがここですが、いちばん効いているのもここです。

雨が4日続いた週に、いちばん先に崩れるもの|多頭飼いで雨の日の散歩の頻度をどう落とすか

順番が決まっても、雨が続く週には別の問題が出ます。多頭飼いでは、崩れるのは手順ではなく頻度のほうです。1日目はきちんと回ります。2日目も回ります。3日目に、いちばん濡れている子の4分が2分になり、4日目には全頭が同じ扱いになる。ここまで来ると、順番を決めた意味がなくなります。

先回りして落としておくのは、散歩そのものの長さです。雨が続くと分かっている週は、1回を短くして本数を保つほうが、多頭飼いでは続きます。雨の日の散歩を1回30分で組んでいるなら、15分を2回ではなく、15分を1回にする日を作ります。歩く時間が半分になると、地肌まで届く子が減り、玄関での持ち時間もそのぶん減ります。

雨が続く週の、頻度の落とし方
雨の続いた日数散歩の組み方玄関での合計
1〜2日目いつもどおり。順番だけ守る8分ほど
3日目1回あたりを10分短くする6分ほど
4日目以降短い散歩を1回だけにする日を作る4分ほど
雨が上がった日いつもの長さに戻す8分ほど

雨が続いた週の終わりには、結局どこかで洗う日が来ます。多頭飼いで全頭を洗うと半日かかるのは、1頭あたりの工程が多いからです。その工程の数はこちらが組んでいるもので、その子の側では減らせません。mofuwa モイストシャンプーは、アミノ酸系の洗浄成分を量も減らして使っています。本来なら泡立ちにくい配合ですが、原料の水を電解水にして、泡立ちを水の力で促しています。落としすぎないので洗い上がりがごわつかず、塗って流すトリートメントの工程が1つ落ちます。1頭で数分の差でも、3頭なら3頭ぶんで戻ってきます。半日が半日でなくなると、雨が上がった日の散歩から帰ってそのまま全頭を洗う、という組み方ができます。洗う順番も、雨の日の玄関と同じです。乾かす時間がいちばん長い子から先に浴室へ入れてください。

Caution地肌が湿ったまま、次の日を迎えないでください

多頭飼いで雨の日の散歩が続くと、いちばん濡れている子の地肌が、乾ききらないまま翌日の雨を受けることになります。湿った状態が長く続いた場所は、においが変わったり、その子が気にしてなめたりすることがあります。時間が取れない日は、全身をやろうとせず、地肌まで届いている場所を1か所だけ選んで、そこだけ最後まで乾かしてください。全部を半分ずつやるより、1か所を終わらせるほうが翌日に残りません。

手が2本しかない日にどこを削るか|雨の日の散歩を多頭飼いで続けるコツ

多頭飼いで雨の日の散歩を回すコツは、道具でも速さでもありませんでした。削ってよいところを、先に決めておくことです。玄関にしゃがんでから考えると、目の前にいる子の汚れた場所が全部気になります。頭数ぶん気になるので、そこで判断していると必ず時間が伸びます。削る場所は、帰る前に決まっている必要があります。

時間がない日に、削ってよいところ/残すところ
削ってよい残す
足の裏—全頭。ここは削れません
指のあいだ—地肌まで濡れている子だけ残す
お腹の下側表面で止まっている子は飛ばす地肌まで届いている子は残す
背中と首まわりその日は飛ばしてよい—
玄関の床(全面)週1にまとめる上がり口の帯だけ残す
散歩に行っていない子その日は触らなくてよい—

この表の意味は、優先順位ではありません。削ったところが、翌日に戻ってこないかどうかで分けてあります。背中は乾けば戻りません。指のあいだは、湿ったままだと翌日そこから始まります。多頭飼いでは、翌日に持ち越すものを1つ作るだけで、次の日の玄関が頭数ぶん重くなります。

Caution順番を整えても変わらないときは、動物病院にご相談ください

指のあいだが赤い、同じ場所をなめ続けている、雨に濡れたあとだけ体をかく回数が増える、においが数日たっても戻らない、歩き方が変わった、元気や食欲が落ちている。いずれかに当てはまるときは、玄関での手順を増やす前に動物病院にご相談ください。多頭飼いでは、頭数のなかで1頭だけ変化していても気づきにくいことがあります。いつからか、どの子か、雨の日だけかを書き留めて持っていくと、その場で切り分けてもらえます。

雨の日の散歩は、多頭飼いの家では玄関の勝負になります。頭数が増えるほど、拭き方の上手さより、乾いた面をどう配るかが結果を決めます。いちばん濡れている子を最後に。乾いている子から先に。そして床は最後に1回。この3つを決めておけば、雨が続いた週でも手順のほうは崩れません。あとは、雨の日数に合わせて散歩の長さを削っていくだけです。手が2本しかないことは変えられませんが、順番は毎回こちらで決められます。

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よくある質問

雨の日の散歩は、多頭飼いなら分けて行ったほうがいいですか?
分けられるなら、そのほうが玄関は楽になります。1頭ずつ帰れば、毎回いちばん乾いた床を使えるからです。ただ、多頭飼いで1日に何度も出るのは現実的でないことが多く、その場合は同時に出て、入れる順番だけを分ける形で足ります。玄関の外で3秒ずつ確かめて、乾いている順に上げてください。
レインコートを着せていれば、玄関での順番は気にしなくていいですか?
レインコートは背中とお腹の上側を守りますが、足と、コートの裾から下は濡れます。玄関の床を濡らすのは主に足なので、順番の話はそのまま残ります。むしろコートを脱がせる場所を決めておかないと、脱がせた瞬間にコートの外側の水がまとめて落ちます。脱がせるのは玄関の外か、上がり口の手前にしてください。
雨の日の散歩から帰ったあと、ドライヤーは全頭にかけるべきですか?
全頭にかける必要はありません。背中に手のひらを当てて、押しても指に水が来ない子は、拭いたあと部屋の空気で乾きます。かけるのは、地肌まで届いていた子だけで足ります。多頭飼いで全頭にかけると、待っている子が玄関に留まって、床が乾く時間もなくなります。1頭に絞って、その1頭を最後まで乾かしてください。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。