C09シーン別・暮らし
雨の日の散歩、多頭飼いの人はどうしている?
雨の日の散歩から帰って3頭を順に玄関へ入れたら、最後の1頭が上がるころには、玄関マットが手で押すと水の染み出す状態になっていました。1頭目を拭いたときは、まだ乾いた面がいくらでもありました。2頭目でマットの半分が湿り、3頭目のときには、拭いているそばから足の裏がまた濡れていきます。多頭飼いの家で雨の日の散歩が長引くのは、手が遅いからではありません。乾いた面が、頭数のぶんだけ先に無くなっていくからです。この記事では、多頭飼いの玄関で実際に何が起きているかを先に書いて、そのうえで、入れる順番を決める5つの手順を並べます。結論を先に言うと、いちばん濡れている子を最後に入れます。
玄関マットは、2頭目からもう濡れている|雨の日の散歩を多頭飼いで終えたあと、やり方が崩れる場所
雨の日の散歩から帰ったときにやることは、1頭でも多頭飼いでも同じはずです。足を拭いて、体の濡れを取って、部屋へ通す。それなのに多頭飼いの家では、頭数を掛けた時間より長くかかります。2頭で2倍、3頭で3倍では済まない。この差がどこから出ているのかを先に押さえておくと、順番を決める意味が分かります。
差が出ているのは、体ではなく玄関の床のほうです。雨の日の散歩から帰ってきた犬が1頭上がると、その足元に水が落ちます。落ちた水は、玄関マットと、上がり口の30センチほどの帯に溜まります。2頭目は、その濡れた面を踏んでから上がることになります。つまり2頭目の足の裏は、拭いた直後にもう一度濡れます。3頭目は、1頭目と2頭目の落とした水の上を歩きます。
| 上がる前の足 | 拭いたあとの足 | 使える乾いた面 | |
|---|---|---|---|
| 1頭目 | 外の雨で濡れている | 乾く | 玄関のほぼ全部 |
| 2頭目 | 外の雨で濡れている | 足の裏だけ、また湿る | 半分ほど |
| 3頭目 | 外の雨で濡れている | 足の裏と、指のあいだが湿る | 上がり口の端だけ |
| 人 | 靴を脱ぐ | — | 残っていない |
ここで多くの方がやるのが、拭く回数を増やすことです。3頭目だけ念入りに、あるいは全頭をもう一周。けれど足していく方向では、雨の日の散歩は多頭飼いの家では終わりません。拭く相手が濡れた床に立っているかぎり、拭くたびにまた湿るからです。動かすべきなのは手の回数ではなく、誰をいつ入れるかという順番のほうです。
もうひとつ、多頭飼いの家に固有の事情があります。体についた水は、頭数のあいだで移ります。玄関で並んで待っているあいだに体が触れる、部屋へ入ってから同じ場所で伏せる、順番を待っているあいだに互いをなめる。散歩に行っていない子がいる家では、その子まで巻き込まれます。猫と一緒に暮らしていれば、猫は玄関の上がり口を必ず通ります。乾かしきれなかった水は、その日のうちに家じゅうへ配られます。
雨の日の散歩から帰った体は、二通りあります。毛の表面で水が止まっている状態と、地肌まで届いている状態です。表面で止まっていれば、拭くだけでほぼ終わります。地肌まで届いていると、拭いたあとも内側から湿りが戻ってきます。多頭飼いでは、同じ雨に同じ時間あたっていても、毛の長さと体高でここが分かれます。順番を決める材料は、この違いです。
いちばん濡れている子を最後に|雨の日の散歩から帰った多頭飼いの家で、玄関に入れる順番を決める5手順
順番の原則はひとつです。乾いている子から先に入れて、いちばん濡れている子を最後に残します。いちばん濡れている子ほど、広い乾いた面と長い時間を必要とするからです。先に入れてしまうと、その子が使い切った床の上を、まだ手をつけていない子が歩くことになります。玄関の外で立たせる時間は増えますが、全体では短くなります。
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玄関の外で、背中に手のひらを当てて濡れの深さを見る
扉を開ける前に、全頭の背中へ順に手のひらを当てます。表面が湿っているだけか、押すと水が指に来るか。指に水が来る子は、地肌まで届いています。多頭飼いなら、この確認は1頭あたり3秒で足ります。雨の日の散歩から帰るたびにやっていると、手のほうが順位を覚えます。
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乾いている順に並べ替えて、1頭ずつ入れる
いちばん乾いている子が先です。同時に2頭を上げないでください。2頭を同時に入れると、どちらの水がどこに落ちたか分からなくなり、結局全面を拭くことになります。待たせる子はリードを短く持って、玄関の外か、扉のすぐ内側で立たせておきます。
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先に入れた子は、玄関で止めずに部屋の側へ通す
1頭ずつ終えたら、玄関に留めずに部屋の側へ通します。玄関の面積は、次の子のために空けておくものです。多頭飼いでは、拭き終わった子が玄関で待っているだけで、次の子の作業面が半分になります。通す先は、タオル地の敷物を1枚置いた場所を決めておくと動線が固定されます。
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いちばん濡れている子を最後に入れて、広い面を全部使う
最後の1頭は、玄関がいちばん空いた状態で受けます。地肌まで濡れている子なので、足だけでなく、背中とお腹の下側にも手が要ります。ここで初めて時間をかけます。先に入れた子たちが1頭あたり1分半なら、この子は4分見ておいてください。雨の日の散歩では、この配分の差が全体の長さを決めます。
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全頭が上がってから、床を1回だけ拭く
床の拭き取りは最後に1回です。途中で拭くと、次の子がまた濡らすので二度手間になります。上がり口から30センチの帯と、通した先の敷物のまわり。多頭飼いの玄関で毎回全面を拭く必要はありません。週に1回、全面を拭く日を決めておけば足ります。
| 順番 | その子の状態 | かける時間 | 主に触る場所 |
|---|---|---|---|
| 1番目 | 毛の表面で水が止まっている | 1分30秒 | 足の裏と指のあいだ |
| 2番目 | 表面が湿っている | 1分30秒 | 足と、お腹の下側 |
| 3番目 | 地肌まで届いている | 4分 | 足・お腹・背中・首まわり |
| 最後 | 床 | 1分 | 上がり口と敷物のまわり |
多頭飼いでは、いちばん濡れている子が毎回同じとはかぎりません。その日の歩き方、水たまりへの入り方、体高、毛の長さで入れ替わります。「この子はいつも最後」と決めてしまうと、当たっていない日に順番が逆さまになります。玄関の外での3秒を毎回はさむのは、そのためです。雨の日の散歩の手順のなかで、いちばん省きたくなるのがここですが、いちばん効いているのもここです。
雨が4日続いた週に、いちばん先に崩れるもの|多頭飼いで雨の日の散歩の頻度をどう落とすか
順番が決まっても、雨が続く週には別の問題が出ます。多頭飼いでは、崩れるのは手順ではなく頻度のほうです。1日目はきちんと回ります。2日目も回ります。3日目に、いちばん濡れている子の4分が2分になり、4日目には全頭が同じ扱いになる。ここまで来ると、順番を決めた意味がなくなります。
先回りして落としておくのは、散歩そのものの長さです。雨が続くと分かっている週は、1回を短くして本数を保つほうが、多頭飼いでは続きます。雨の日の散歩を1回30分で組んでいるなら、15分を2回ではなく、15分を1回にする日を作ります。歩く時間が半分になると、地肌まで届く子が減り、玄関での持ち時間もそのぶん減ります。
| 雨の続いた日数 | 散歩の組み方 | 玄関での合計 |
|---|---|---|
| 1〜2日目 | いつもどおり。順番だけ守る | 8分ほど |
| 3日目 | 1回あたりを10分短くする | 6分ほど |
| 4日目以降 | 短い散歩を1回だけにする日を作る | 4分ほど |
| 雨が上がった日 | いつもの長さに戻す | 8分ほど |
- 本数を減らす前に、1回の長さを削る:多頭飼いでは、出ない日を作ると室内での消耗のしかたが頭数ぶん変わります
- 頻度を落とすのは、玄関の時間を守るため:散歩を削るのが目的ではなく、帰宅後の手順を最後まで回すためです
- 雨が続いた週は、週1の全面拭きを前倒しする:溜まってからでは、休みの日が丸ごと持っていかれます
- 散歩に行かない子の側も見ておく:多頭飼いでは、行っていない子が同じ敷物で伏せています。においの残り方はそちらに出ます
- 3日目で一度、順番を見直す:雨が続くと、いつも最後だった子より先に地肌まで届く子が出ます
雨が続いた週の終わりには、結局どこかで洗う日が来ます。多頭飼いで全頭を洗うと半日かかるのは、1頭あたりの工程が多いからです。その工程の数はこちらが組んでいるもので、その子の側では減らせません。mofuwa モイストシャンプーは、アミノ酸系の洗浄成分を量も減らして使っています。本来なら泡立ちにくい配合ですが、原料の水を電解水にして、泡立ちを水の力で促しています。落としすぎないので洗い上がりがごわつかず、塗って流すトリートメントの工程が1つ落ちます。1頭で数分の差でも、3頭なら3頭ぶんで戻ってきます。半日が半日でなくなると、雨が上がった日の散歩から帰ってそのまま全頭を洗う、という組み方ができます。洗う順番も、雨の日の玄関と同じです。乾かす時間がいちばん長い子から先に浴室へ入れてください。
多頭飼いで雨の日の散歩が続くと、いちばん濡れている子の地肌が、乾ききらないまま翌日の雨を受けることになります。湿った状態が長く続いた場所は、においが変わったり、その子が気にしてなめたりすることがあります。時間が取れない日は、全身をやろうとせず、地肌まで届いている場所を1か所だけ選んで、そこだけ最後まで乾かしてください。全部を半分ずつやるより、1か所を終わらせるほうが翌日に残りません。
手が2本しかない日にどこを削るか|雨の日の散歩を多頭飼いで続けるコツ
多頭飼いで雨の日の散歩を回すコツは、道具でも速さでもありませんでした。削ってよいところを、先に決めておくことです。玄関にしゃがんでから考えると、目の前にいる子の汚れた場所が全部気になります。頭数ぶん気になるので、そこで判断していると必ず時間が伸びます。削る場所は、帰る前に決まっている必要があります。
| 削ってよい | 残す | |
|---|---|---|
| 足の裏 | — | 全頭。ここは削れません |
| 指のあいだ | — | 地肌まで濡れている子だけ残す |
| お腹の下側 | 表面で止まっている子は飛ばす | 地肌まで届いている子は残す |
| 背中と首まわり | その日は飛ばしてよい | — |
| 玄関の床(全面) | 週1にまとめる | 上がり口の帯だけ残す |
| 散歩に行っていない子 | その日は触らなくてよい | — |
この表の意味は、優先順位ではありません。削ったところが、翌日に戻ってこないかどうかで分けてあります。背中は乾けば戻りません。指のあいだは、湿ったままだと翌日そこから始まります。多頭飼いでは、翌日に持ち越すものを1つ作るだけで、次の日の玄関が頭数ぶん重くなります。
- 玄関の外での3秒だけは、忙しい日にも削らない:順番を間違えると、そのあとの全部が長くなります
- 敷物は頭数と同じ枚数を用意しない:1枚を通り道に置いて、全頭がそこを通る形にすると片づけが1回で済みます
- 拭くものは玄関に置いておく:取りに戻る往復が、多頭飼いでは頭数ぶんの待ち時間になります
- 人が濡れたまま作業しない:先に自分の足元を済ませておくと、床を余分に濡らさずに済みます
- できなかった日を翌日に足さない:埋め合わせを始めると、雨の週の後半で必ず止まります
指のあいだが赤い、同じ場所をなめ続けている、雨に濡れたあとだけ体をかく回数が増える、においが数日たっても戻らない、歩き方が変わった、元気や食欲が落ちている。いずれかに当てはまるときは、玄関での手順を増やす前に動物病院にご相談ください。多頭飼いでは、頭数のなかで1頭だけ変化していても気づきにくいことがあります。いつからか、どの子か、雨の日だけかを書き留めて持っていくと、その場で切り分けてもらえます。
雨の日の散歩は、多頭飼いの家では玄関の勝負になります。頭数が増えるほど、拭き方の上手さより、乾いた面をどう配るかが結果を決めます。いちばん濡れている子を最後に。乾いている子から先に。そして床は最後に1回。この3つを決めておけば、雨が続いた週でも手順のほうは崩れません。あとは、雨の日数に合わせて散歩の長さを削っていくだけです。手が2本しかないことは変えられませんが、順番は毎回こちらで決められます。
Product
mofuwa モイストシャンプー
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商品ページを見るよくある質問
- 雨の日の散歩は、多頭飼いなら分けて行ったほうがいいですか?
- 分けられるなら、そのほうが玄関は楽になります。1頭ずつ帰れば、毎回いちばん乾いた床を使えるからです。ただ、多頭飼いで1日に何度も出るのは現実的でないことが多く、その場合は同時に出て、入れる順番だけを分ける形で足ります。玄関の外で3秒ずつ確かめて、乾いている順に上げてください。
- レインコートを着せていれば、玄関での順番は気にしなくていいですか?
- レインコートは背中とお腹の上側を守りますが、足と、コートの裾から下は濡れます。玄関の床を濡らすのは主に足なので、順番の話はそのまま残ります。むしろコートを脱がせる場所を決めておかないと、脱がせた瞬間にコートの外側の水がまとめて落ちます。脱がせるのは玄関の外か、上がり口の手前にしてください。
- 雨の日の散歩から帰ったあと、ドライヤーは全頭にかけるべきですか?
- 全頭にかける必要はありません。背中に手のひらを当てて、押しても指に水が来ない子は、拭いたあと部屋の空気で乾きます。かけるのは、地肌まで届いていた子だけで足ります。多頭飼いで全頭にかけると、待っている子が玄関に留まって、床が乾く時間もなくなります。1頭に絞って、その1頭を最後まで乾かしてください。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
