C09シーン別・暮らし

水が苦手な猫と暮らす人のための散歩から帰ったあと|5分で終わらせるケア

公開日 2022年10月1日|文=mofuwa編集部

明るい部屋の淡い色の床で、クリーム色の猫と白っぽい毛色の犬が並んで休んでいる
この2頭は同じ床を毎日使います。散歩後のケアの締め切りは、その床に上がるまでのあいだです。写真:pooliwattano P/Pexels

火曜日の夜、玄関で犬の前脚を拭きながら時計を見たら、12分がたっていました。雨も降っていない、ただの帰り道です。はじめた頃は5分で終わっていた散歩後のケアが、いつのまにか倍以上になっていました。うちには犬と猫がいて、猫のほうは水が嫌いです。ドッグランへ行くのは月に一度あるかどうか、ドッグカフェにいたっては年に数回。そういう日は、その日だけ長く手をかけられます。けれど散歩は毎日あります。毎日あるものは、完璧にはできません。この記事は、水が嫌いな猫と犬が同じ床を使う家で、散歩後のケアを毎日から何本か外して、1回を5分に戻すまでの話です。

ドッグランは月に一度、散歩は毎日|水が嫌いな猫と犬がいる家で、散歩後のケアが積み上がる背景

犬と猫を両方飼っている家では、散歩後のケアは犬だけの話になりません。玄関で犬を拭き終えて手を離した数秒後に、廊下の奥から猫が出てきて、その前脚に鼻を寄せるからです。犬の体についてきたものは、そのまま猫のいる部屋の床へ運ばれます。だから帰宅後の数分は、犬のためのケアであると同時に、猫のいる室内をどう保つかという話でもあります。

ここで効いてくるのが、猫のほうが水を嫌いだという条件です。犬が持ち帰ったものが猫の毛についても、猫の側を濡らして落とす、という手が最初から選べません。水が嫌いな猫は、濡れたものを近づけただけで部屋を出ていきます。1回で終わらなかったからもう1回、という組み立てが猫の側では成り立たないので、手当てはどうしても犬の側と床の側へ寄っていきます。

そこまでは、ドッグランでもドッグカフェでも同じです。散歩がそれらと決定的に違うのは、頻度です。ドッグランは月に一度あるかどうか、ドッグカフェは年に数回。そういう日は、行くと決めた時点で予定の一部になっているので、帰ってから15分でも20分でも取れます。その日だけ丁寧にやっても、生活のほうは崩れません。

同じ「帰ってきたあと」でも、頻度がまるで違います
場面うちでの頻度帰宅後に取れる時間
ドッグラン月に1回あるかどうかその日だけなら15分でも取れる
ドッグカフェ年に数回20分かけても、翌日に響かない
車でのおでかけ季節に数回出かける予定の一部として組める
雨の日の長い一日月に数日その日は覚悟して時間を空けられる
散歩1日に1〜2回、毎日5分を超えると、翌週まで残らない

1日5分なら、ひと月で150分です。1日12分になると、ひと月で6時間になります。差の4時間半は、丁寧さの差ではありません。1回あたりの長さの差です。そして毎日あるものは、長くなった瞬間ではなく、2週間後や3週間後に効いてきます。ある日ふっと「今日はいいか」となって、翌日はもっとやることが増えている。散歩後のケアが続かなくなるときは、たいていこの順で崩れます。

Note毎日あるものだけ、組み立て方が変わります

月に一度の場面は、「その日にやりきる」で成立します。毎日ある場面は、やりきる前提で組むと必ずどこかで途切れます。散歩後のケアで先に決めるのは、何をやるかではなく、1回を何分で終わらせるかのほうです。水が嫌いな猫がいる家では、猫の側で取り返せないぶん、この締め切りをはっきりさせておく意味がさらに大きくなります。

毎日あるものを完璧にやろうとすると続かない理由|5分が12分になっていく経過

5分が12分になるまでのあいだに、大きな決断は一度もありませんでした。毎回、ほんの少しずつ増えただけです。振り返ってみると、増え方には3つの型がありました。3つとも、丁寧にやろうとしたから起きています。手抜きを直せば戻る、という種類の話ではないので、ここを先に分けておきます。

3つ目が、犬と猫の両方と暮らす家に特有のものです。犬だけなら、拭き終わりは飼い主が決めます。猫がいると、猫の反応が「まだ足りない」という合図に見えてしまいます。けれど猫が犬の前脚に鼻を寄せるのは、汚れているからとはかぎりません。外のにおいがついていれば、きれいに拭いたあとでも同じことをします。水が嫌いな猫ほど、確かめる時間が長い傾向もあります。濡れたものが近づいてこないぶん、鼻でゆっくり調べられるからです。

つまり、猫の確認をゴールにすると、散歩後のケアには終わりがありません。終わりは、猫ではなく時計で決める必要があります。これは猫を軽く見るという話ではなく、猫が持っている情報と、飼い主が動かせる範囲がずれている、というだけのことです。

増えた理由と、そこで実際に足していた時間
理由何をしていたか1回あたり
決め直している玄関でしゃがんでから、どこを拭くか考えるおよそ1分
前日のぶんを足す昨日飛ばした後ろ脚を、今日は多めにおよそ2分
猫の反応で戻る前脚をもう一度、往復して拭き直すおよそ3分
ついでに床を見る玄関から廊下まで、目についた所を拭くおよそ1分
Point完璧にできない、を前提にしてよい理由

毎日ある習慣は、10日のうち7日回れば、10日中10日を目指して4日でやめるより、ずっと多く積み上がります。散歩後のケアも同じです。今日は前脚だけ、という日があってよい。むしろその日があることを最初から組み込んでおかないと、水が嫌いな猫がいる家では、犬の側の手だけが際限なく増えていきます。

1回を短くするために、毎日から何を外すか|水が使えない猫の側を、犬の側と床の側で引き受ける考え方

5分に戻すためにやったのは、手を速くすることではありませんでした。毎日やることの本数を減らして、減らしたぶんを週に1回へ移しただけです。基準は1つ、「猫のいる床まで運ばれるかどうか」。運ばれるものは毎日、運ばれないものは週1へ。この線を先に引くと、玄関で考える時間そのものが消えます。

毎日やること/週に1回でいいこと
毎日(合計5分)週に1回
犬の前脚と後ろ脚指のあいだまで。ここは毎日—
犬のお腹の下側雨や泥の日だけ乾いた週は週1でまとめて
犬の背中と首まわり—週1。床には落ちにくい場所です
玄関の床上がる手前の一帯だけ全面は週1
猫がよく寝る場所—週1。寝床の布を替える日に合わせる
猫本体触らない日があってよい毛の流れに沿って、乾いた手で数回

表の最後の行が、水が嫌いな猫と暮らす家では効いてきます。猫の側は、毎日の欄をほとんど空けてあります。水を使えない以上、猫に対してできることは限られていて、しかも無理に触れば次から近づいてこなくなります。猫に手を伸ばす回数を増やすより、犬の前脚と玄関の床という、確実に運び道になっている2か所を毎日押さえるほうが、室内に残るにおいは動きます。

  1. リードを外す前に、前脚だけを先に決める

    玄関に上がる前、犬を立たせたまま前脚2本を先に終わらせます。ここを最初に置くのは、猫がいちばん先に鼻を寄せる場所だからです。後ろ脚やお腹より前に済ませておくと、途中で猫が来ても手を戻さずに済みます。時間にしておよそ1分半。

  2. 後ろ脚は、床に降ろす直前の1往復だけ

    後ろ脚は前脚より汚れにくく、猫が鼻を寄せる回数も少ない場所です。念入りにやろうとせず、床に降ろす直前に1往復。往復の回数を決めておくと、目で見て判断しなくなります。およそ1分。

  3. 指のあいだは、開いてから当てる

    指と指のあいだは、外から押しつけても届きません。片手で足先を持って、指をそっと広げてから当てます。強くこすらず、あいだに置いて数秒。ここは短くても、開くという一手を飛ばさないでください。およそ1分半。

  4. 犬を通してから、玄関の床を上がり口だけ拭く

    犬が部屋へ入ったあと、玄関の上がり口から30センチほどの帯を1回。ここが、猫の足が最初に触れる場所です。玄関全面は週1で構いません。およそ1分。

玄関の5分を守るには、前脚にかける手数そのものを短くする必要があります。mofuwa グルーミングスプレーは、布に含ませて毛の流れに沿ってなでるだけで済むケアスプレーです。犬の前脚と指のあいだを、上がり口の手前で1往復。運び道の2か所のうち、犬の側はこれで終わりにできます。水で流す工程がないので、濡れた感触が玄関に持ち込まれず、猫が近づいてくる時間も変わりません。舐めても問題のない基準でつくられているので、猫が犬の前脚に鼻を寄せてなめても、量を気にしなくて済みます。グルーミングスプレーを使った日も、猫の側でやることは乾いた手で数回なでるところまでで足ります。

Caution猫の側の手数を増やす方向へ寄せないでください

犬が持ち帰ったにおいが気になると、つい猫のほうを拭きたくなります。けれど水が嫌いな猫は、濡れた感触が一度でも重なると、次から帰宅後の玄関そのものに近づかなくなります。そうなると、様子を見る機会まで失います。猫の側でやるのは、乾いた手で毛の流れに沿って数回なでるところまで。それ以上は、犬の側と床の側へ回してください。

ひと月続けて残ったもの|水が嫌いな猫と犬が同じ床を使う家の経験

5分の締め切りを決めてから、ひと月がたちました。全部の日ができたわけではありません。30日のうち、前脚だけで終えた日が6日、まったくできなかった日が2日ありました。それでも、以前のように途中で全部やめてしまうことはありませんでした。理由ははっきりしていて、できなかった翌日に埋め合わせをしない、と決めてあったからです。

いちばん大きかったのは、3つ目です。水が嫌いな猫は、玄関で人が何かを持っている気配に敏感で、以前は帰宅後しばらく姿を見せませんでした。時間が短くなって、濡れたものを猫に向けなくなったら、猫のほうから近づいてくるようになりました。これは狙って作った変化ではありません。猫の側の手数を減らした結果として、あとからついてきたものです。

散歩後のケアを毎日の習慣にするというのは、毎日きちんとやるという意味ではないのだと思います。できない日をあらかじめ数に入れておいて、それでも運び道の2か所だけは押さえておく。犬と、水が嫌いな猫が同じ床を使う家では、これで足ります。丁寧さは週1の日に回してください。

Cautionケアの長さで解決しない変化は、動物病院へ

犬の指のあいだが赤い、なめ続けている、においが数日で強く戻る、猫が特定の場所を気にしてなめている、食欲や元気が落ちている。いずれかに当てはまるときは、散歩後のケアの時間を延ばす前に動物病院にご相談ください。毎日の手を増やしても変わらない変化は、家でできることの外側にあります。犬と猫の両方と暮らしていると、どちらの変化なのか分かりにくいことがあります。迷ったら、気づいた日付と場所をメモして持っていってください。

毎日あるものは、完璧にはできません。ドッグランやドッグカフェのように、その日だけ長く手をかけられる場面と、散歩のように毎日戻ってくる場面は、別の設計をしてよいものです。散歩後のケアで動かせるのは、丁寧さではなく1回の長さのほうです。水が嫌いな猫がいるなら、なおさら猫の側で取り返そうとしないでください。犬の前脚と、玄関の上がり口。この2か所を毎日5分で押さえておけば、同じ床で暮らす2頭のあいだで運ばれるものは、そこで止まります。

Product

mofuwa グルーミングスプレー

mofuwa グルーミングスプレー

300ml / 2,970円(税込)

特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。

商品ページを見る

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。