C09シーン別・暮らし
子どものいる家庭、多頭飼いの人はどうしている?
4歳の子が「なでていい?」と聞いてから、3頭に順番に手を伸ばしていくのを見ていて、途中で止めたことがあります。1頭めは目を細めていました。2頭めは背中の毛が少し立ちました。3頭めは、手が近づいた時点でその場を離れました。子どもの手つきは、3回とも同じです。多頭飼いの家では、子どもが持っている「ひとつの触り方」が、そのまま頭数ぶん使われます。子どもとペットの安全を家で考えるとき、いちばん先に整理したいのはここでした。触る力を弱くさせる話ではなく、この子はここ、と1頭ずつ渡していく話です。この記事では、なぜそうなるのかを先に書いて、そのあとに毎日の手順を置きます。
名前は覚えているのに、触り方はひとつしかない|子どもが多頭飼いのペットに毎日していること
子どもは、うちにいる子の名前を全部覚えます。呼び分けもします。それなのに触り方は1種類しか持っていません。名前は分かれているのに、手のほうが分かれていない。多頭飼いの家で、子どもとペットの毎日を見ていて最初に気づくのがここです。
理由のひとつは、高さです。小さな子どもの手は、床から30〜60センチのあたりを動きます。犬や猫の背中と、ちょうど同じ高さです。大人は上からかがんで触るので相手を選べますが、子どもの手はもともと相手の高さにあります。選ぶという段階を通らずに、そのまま届いてしまいます。
もうひとつは、覚え方です。子どもにとって、うちにいる子たちは「うちの子たち」というひとかたまりで、そこに順番や違いは入っていません。1頭に対してうまくいった触り方は、次の子にもそのまま使われます。大人が「この子には通じたやり方」として覚えていることを、子どもは「うちの子に通じるやり方」として覚えています。ここが、多頭飼いの家でだけ起きるずれです。
| 子どもがしていること | その子の側で起きていること | |
|---|---|---|
| よく触られてきた子 | 背中を上から手のひらでなでる | 受け入れている。目を細める |
| 途中から家に来た子 | 同じ手つきで、同じ強さでなでる | 受け入れてはいるが、毛がわずかに立つ |
| 触られる時間が短い子 | 同じように手を近づける | 近づいた時点で場所を移す |
| 体格の小さい子 | 同じ力でなでる | 同じ力でも、体にかかる割合が違う |
| 年齢が上の子 | 走っていたころと同じ勢いで来る | 姿勢を変えるのに時間がかかる |
この表を作ってみると、子どもの側は何も間違えていないことが分かります。ひとつの触り方しか渡されていないので、ひとつしか使えないだけです。だから、子どもとペットの安全のためにできることは、力を弱くさせることでも、触るのをやめさせることでもありません。持っている引き出しを、頭数ぶんに増やすことです。
触らせない時間が長くなると、子どもはその子たちの反応を見る機会を失います。どこまでが大丈夫で、どこからが嫌なのかを覚える場所が、家の中からなくなってしまいます。多頭飼いの家は、同じ日に何頭ぶんもの反応を見られる場所でもあります。安全のために閉じるのではなく、1頭ずつ範囲を決めて開けていくほうが、子どもの側に残るものが多くなります。
「この子はここ」を1頭ずつ渡す|子どもとペットの安全を、家でできる形にする手順
ここからが手順です。多頭飼いなので、全頭ぶんを一度に整えたくなりますが、渡すのは1日1頭ぶんだけにします。順番は、いちばん触られ慣れている子から。最初に成功する形を子どもに見せておくと、次の子で「同じにならない」ことが理解されやすくなります。
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大人が先に、その子の「今日触っていい場所」を1か所だけ決める
子どもに渡す前に、大人が手のひらで確かめます。背中の真ん中、肩、あごの下。その日にその子が受け入れている場所を1か所だけ選びます。2か所以上決めると、子どもは覚えきれずに全身へ戻ります。多頭飼いでも、1頭につき1か所です。ここを大人が飛ばすと、あとの手順が全部ぐらつきます。
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名前と場所を、短い1つの言葉にして渡す
「◯◯は背中」「△△は肩」。名前と場所をくっつけて、それ以外を言わないのがコツです。「優しくね」「そっとね」のような形容詞は、子どもの側で場所に変換されません。多頭飼いの家では言葉が増えるほど混ざるので、頭数ぶんの短い言葉を並べる形にします。
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手のひらを、横から置く形にする
上から乗せる動きは、犬にも猫にも大きく見えます。指先ではなく手のひら、上からではなく横から。子どもの手は小さいので、指先だけが当たると点で強く入ります。手のひら全体を置いてから動かすと、力が面に散ります。この置き方は、どの子に対しても共通なので、頭数が増えても覚え直す必要がありません。
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触られた側の反応を、子どもといっしょに見る
触ったあと、その子がどうしたかを子どもに聞きます。「いま、しっぽどうなった?」で十分です。続けていいサインと、やめるサインを、その場で1つずつ結びつけます。多頭飼いは、この練習が1日に何回もできる環境です。子どもとペットの安全は、こうやって子ども自身の中に基準ができたときに、いちばん安定します。
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次の子へ移る前に、いったん手を止める
1頭が終わったら、すぐ次の子に行かせません。手を洗うか、乾いた布で手をぬぐって、間を1つ入れます。間を入れるのは、触ったものを次の子へ運ばないためと、子どもの中で「別の子は別」と切り替えるためです。多頭飼いの家では、この一拍が渡した内容を保ちます。帰宅後で全員が集まってくる時間帯は、とくに崩れやすい場面です。
5つのうち、大人がやるのは1つめだけです。残りの4つは子どもの側の手順なので、覚えたら大人の手が空きます。多頭飼いの家では、大人の時間が頭数で割られていきます。子どもに渡した範囲は、割られる側から外れます。
3頭めで崩れる|子どもに渡す頻度を、頭数で割らないという考え方
うまくいかなかったやり方も書いておきます。全頭ぶんを一度に渡そうとした週は、3頭めで必ず崩れました。1頭めと2頭めは覚えているのに、3頭めになると場所が混ざります。多頭飼いの家で子どもに渡すときの上限は、その日1頭ぶんでした。
頻度についても、頭数で割らないほうがうまくいきました。3頭いるから1頭あたり週2回、という組み方にすると、子どもの側では前回から日が空きすぎて、渡した言葉が残りません。同じ子を3日続けてから次の子に移るほうが、結果として全頭ぶんが早く定着しました。頭数で割るのは大人の時間だけで、子どもの記憶は割れません。多頭飼いのペットのケアを曜日で割り振るのは大人側の話で、子どもに渡す順番はそれとは別に組みます。
| 崩れる場面 | 何が起きているか | 戻す先 |
|---|---|---|
| おやつを出した直後 | 全頭が同じ場所に集まり、境目が消える | その時間は触らない、と決めておく |
| 来客があった日 | 子どもが見せたくて全頭を触りにいく | 1頭だけ、名前と場所を言わせる |
| 子どもが興奮しているとき | 手のひらではなく指先が出る | 手を止めて、置き直すところからやる |
| 帰宅後、玄関に全員が来たとき | 外から帰った子と家にいた子が混ざる | 玄関では触らない。部屋に入ってから |
| 新しい子を迎えた週 | 既存の子の触り方がそのまま使われる | その週は新しい子だけ、大人が担当する |
崩れたときに、子どもを叱らないほうがいいというのは、多頭飼いだと特にそうでした。叱ると、次からその子たちに近づく前に大人の顔を見るようになります。見るべきなのは、触られている側の顔のほうです。崩れた場面は、そこで手を止めて、置き直すところからもう一度やれば足ります。
2頭なら、子どもとの組み合わせは2つです。3頭になると3つ、4頭では4つになりますが、実際にはその子たちどうしの組み合わせも同時に増えていきます。触られた1頭が動くと、隣の子も動きます。だから、渡すのは1日1頭ぶん。多頭飼いで安全を保つコツは、増えていく組み合わせの中から、その日に見る1つを選ぶことにあります。
触ったあとの手を、次の子へ持っていかない|安全を根拠のほうから確かめるコツ
最後に、手のほうの話です。多頭飼いの家では、子どもの手が1日に何度も、複数の子のあいだを往復します。だから、触ることそのものより、触ったあとに手をどうするかのほうが、多頭飼いに固有の手順になります。ここは衛生や体質の話をしているのではなく、においと汚れが1頭から別の1頭へ運ばれていく経路の話です。
- 1頭終わったら、手をぬぐう:洗面所まで行かなくても、乾いた布でひとぬぐいで足ります
- 帰宅後は、外から帰った子を先にしない:家にいた子から触って、外から帰った子は最後に回します
- 子どもが使う布と、大人が使う布を分ける:どちらが何頭ぶん使ったか分からなくなるためです
- 食器やおもちゃに触った手で、続けて別の子を触らない:においが移ると、その子たちのあいだで反応が変わります
- 寝る前に、その日いちばん触られた子だけ手のひらで確かめる:多頭飼いでは、全頭を毎日は見られません
子どもの手が触れるものを選ぶときは、印象ではなく根拠で確かめることをおすすめします。「安全そう」と「何でできているか」は別の情報です。mofuwaのアイテムはすべて電解水をベースにしていて、その電解水は特許5253483の三室ダブルイン型という構造で作られています。成分としては、清涼飲料水の規格基準をクリアした成分でつくられています。ここまでが、根拠のある言い方の範囲です。
数値についても、試験条件と検査機関をセットにして書いておきます。16の菌種・ウイルスを対象にした試験で、検査時間30〜60秒の時点で生菌が検出されませんでした(江東微生物研究所調べ/特定条件下)。水分の浸透については、精製水の35倍という数値が出ています(自社検証)。これは家庭の床や手の上で同じことが起きるという意味ではありません。試験条件のついた数値は、条件のところまで含めて読むものです。子どもとペットの安全を考えるときに、私たちが出せるのはこの形の情報までです。
触られた場所を気にしてなめ続けている、皮膚が赤い、においがある、触ると痛がる、毛が抜けて地肌が見えている、食欲や元気が落ちている。いずれかに当てはまるときは、家での手順を見直す前に動物病院にご相談ください。多頭飼いでは、変化が出ている子が集団の中に紛れて、気づくのが遅れることがあります。いつから、どの子の、どこか。この3つをメモして持っていくと、診察の場でそのまま使えます。
子どもの手が届くのは、その子たちの背中と頭までです。腹の下と後ろ足の内側は、大人が洗う日にしか手が入りません。頭数がいる家ほど、その日をそろえるのが難しくなります。mofuwa 入浴シャンプーは、桶や浴槽の湯に溶かして使うので、擦って泡を届かせなくても、湯が触れているところまで行き渡ります。浸かってもらうだけなので、1頭あたりで手が動いている時間が短くなり、そのまま次の子に移れます。子どもに手伝ってもらうなら、湯に浸かっているあいだの声かけの係が向いています。触る係ではなく、待つ時間をつくる係です。ここまでが、子どもの手を1頭ずつに分けていくのと同じ考え方の続きになります。
子どもとペットの安全というと、距離を取る話になりがちです。けれど多頭飼いの家で実際に効いたのは、1頭ずつ、名前と場所をセットにして渡していくことでした。渡した数だけ、子どもの手は分かれていきます。ペットの側から見ても、自分にだけ向けられた触り方が1つできることになります。頭数が多い家は、そのぶん練習の回数も多い家です。
Product
mofuwa 入浴シャンプー
400ml / 3,410円(税込)
浸かるだけで洗える入浴タイプ。「泡立て・ごしごし・すすぎ」の3手間を省けるので、高齢のペット・大型犬・多頭飼いのご家庭に向いています。
商品ページを見るよくある質問
- 多頭飼いですが、子どもに触らせる子を1頭に固定したほうがいいですか?
- 固定しなくて構いません。固定すると、その1頭だけが子どもの相手を引き受けることになり、休む時間が減ります。おすすめしているのは、その日に渡す子を1頭に決めて、日ごとに回していく形です。1頭につき2〜3日続けてから次の子へ移ると、子どもの側に名前と場所の組み合わせが残ります。全頭ぶんを同じ日に渡すのは、いちばん崩れやすいやり方でした。
- 子どもが決めた場所以外を触ってしまったときは、どうしていますか?
- その場で叱らずに、手を止めて、決めた場所に置き直すところからやり直します。叱ると、子どもは触られている側ではなく大人の顔を見るようになります。見てほしいのは、その子の耳やしっぽの動きのほうです。多頭飼いでは、同じ日に別の子で同じ練習ができるので、やり直せる回数がもともと多くあります。
- 何歳くらいから、子どもに渡していけますか?
- 年齢ではなく、名前と場所をセットで言えるかどうかで見ています。「◯◯は背中」を言えるなら、渡せる段階です。言えないうちは、大人が手を添えたまま手のひらを置くところまでにしています。多頭飼いの家では、上の子ができるようになると下の子が真似をするので、上の子に渡すときの言い方をそろえておくと、あとが楽になります。
本記事は商品の情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。掲載している検証データは特定条件下での試験結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
