C09シーン別・暮らし
賃貸でにおいが気になる人が赤ちゃんが生まれた家で困ること、その手当て
退院して家に戻った日の夕方、玄関を開けた3秒で、この部屋にはにおいがある、とはっきり思いました。2週間前に出ていったときは、何も感じていなかった同じ部屋です。うちの子は何も変わっていません。散歩の回数も、ごはんも、寝る場所も同じです。変わったのは、赤ちゃんが来たことと、私がこの部屋をどう使うようになったかのほうでした。賃貸なので、におい対策を大がかりにやるわけにもいきません。この記事は、赤ちゃんが生まれた家でペットのにおいが気になりはじめた人からよく聞かれる7つの問いに、順番に答えていく形にしました。最後に、玄関から寝床までの順で通しに並べ直します。
赤ちゃんが来た週から、急ににおいが気になります。ペットの側が変わったのですか
多くの場合、変わったのは部屋の使い方のほうです。赤ちゃんが生まれると、外出の回数が減ります。一日じゅう同じ部屋にいると、鼻はその空気を基準として覚えてしまうので、本来は気づきにくくなるはずです。それなのに気になるのは、別の変化が同時に起きているからです。
- 窓を開ける回数が減る:室温を一定に保ちたいので、賃貸の部屋では換気の時間が短くなります
- 床に近い高さで過ごす時間が増える:赤ちゃんを抱いてかがむ、床に座る。においの濃い層に鼻が入ります
- 人の出入りが増える:家族や来客の反応を通して、自分の部屋のにおいを外側から見ることになります
- 洗濯物と布が増える:布はにおいを受け取る側なので、面積が増えたぶん受け皿も増えます
- 帰宅後の「入った瞬間」が減る:外へ出る回数が減ると、鼻をいったん外気で戻す機会も減ります
つまり、ペットの側で急に何かが増えたわけではないことのほうが多い、ということです。においの量ではなく、においに気づく場所と回数のほうが動いています。ここを取り違えると、その子に対して手を増やす方向へ進んでしまい、赤ちゃんの世話と重なって続かなくなります。
もちろん、実際に増えていることもあります。だから次に、においとは何がどこに残っている状態なのかを整理して、そのうえで増えているかどうかを確かめます。賃貸で手を入れられる場所は限られているので、順番を先に決めておくほうが早く進みます。
においのもとになる皮脂とは、どこから出て、どこに溜まるものですか
皮脂とは、皮膚から出て被毛の表面に広がる油分のことです。犬でも猫でも出ています。この油分そのものは強いにおいを持ちませんが、時間がたつと変化して、においとして感じられるようになります。ここが、部屋のにおいを考えるときの出発点です。
重要なのは、皮脂が空気中を漂うものではなく、触れたものへ移っていくものだという点です。その子が寝ている布、体をこすりつけた壁ぎわ、いつも通る廊下の同じ場所。賃貸の部屋のにおいは、空間のどこかに均一に浮かんでいるのではなく、面のほうに溜まっています。
| 場所 | 1日に触れている時間の目安 | におい |
|---|---|---|
| 寝床の布 | 12〜16時間 | いちばん濃く、いちばん動かしやすい |
| ソファ・ラグなどの布 | 2〜4時間 | 繊維に入ると、拭くだけでは動きません |
| 食器のまわり | 10〜20分 | 時間は短いが、水と食べ物が混ざります |
| 床(決まった通り道) | 移動のたび | 面積が広いわりに、薄く広がります |
| 人の衣類 | 抱き上げるたび | 部屋の外へ持ち出される側になります |
部屋のにおいの話をすると、雑菌という言葉がよく出てきます。ただ、家庭で何がどれだけいるのかを確かめる方法はありません。確かめられないことを前提に手順を組むと、やることだけが増えていきます。この記事では、実際に手で触れて動かせる範囲、つまり面に溜まったものをどう移動させるかまでを扱います。赤ちゃんの健康や体質にかかわる判断は、ここでは扱いません。
実際に増えているのかどうかを、賃貸の部屋で確かめる方法を知りたいです
自分の鼻でできます。使うのは、外から戻って玄関を開けた最初の3秒だけです。この3秒を過ぎると、鼻はその空気に慣れてしまい、同じ部屋のにおいが分からなくなります。赤ちゃんが来てから外出が減っているぶん、この3秒の回数も減っています。
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ゴミ出しでも、郵便受けでも、外の空気を5分吸う
長く出る必要はありません。賃貸の集合玄関まで降りて戻るだけでも、鼻はいったん戻ります。赤ちゃんを連れて出られない時期でも、この往復はほとんどの日に作れます。
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戻ったら、玄関で3秒だけ立ち止まる
扉を開けた瞬間から3秒です。部屋の奥まで進んでから嗅いでも、そのときにはもう慣れています。感じたか、感じなかったか。この2択だけで足ります。
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同じ曜日、同じ時刻にする
気温と湿度でにおいの立ち方は変わります。週に1回、条件をそろえた3秒を取るほうが、毎日ばらばらに嗅ぐより比べられます。赤ちゃんのいる家では、生活の時刻がそろっている日を1つ選ぶのが現実的です。
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感じた日は、玄関から入ってどこで強くなるかを歩いて確かめる
廊下、リビング、寝床の前。場所が特定できれば、賃貸でも手を入れる範囲は1か所で済みます。部屋全体を相手にすると、赤ちゃんの世話と両立しません。
この方法で分かるのは、増えたかどうかではなく「どこが濃いか」です。そして実際には、それだけ分かれば手は動かせます。賃貸の部屋で、ペットのにおいの出どころが1か所に絞れたら、その日の作業はそこで終わりです。ペットの側に手を増やすのは、そのあとで構いません。
手をつける場所は、赤ちゃんのいる部屋のどこから決めればいいですか
面積の広い順ではなく、その子が長く触れている順です。床は面積がいちばん広いのに、1か所あたりの接触時間は短い。寝床は面積が小さいのに、1日の半分以上そこにあります。賃貸で手を入れる順番は、この時間のほうで決めます。
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1番目:寝床の布
毎日その子の体が乗っている面です。洗える布を1枚だけ敷いておいて、それを回していくのがいちばん軽く済みます。寝床そのものを洗おうとすると、乾くまでその子の居場所がなくなります。賃貸では干す場所も限られるので、小さい布を複数枚のほうが回ります。
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2番目:食器のまわり
食器そのものより、置いている床とマットです。水と食べ物が飛んだ場所は、においが変わりやすい面になります。食器を洗うついでに、下の面を1回拭く。これだけで、作業としては増えません。
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3番目:その子の通り道の床
玄関からリビングまで、毎日同じ線を通っています。部屋全体ではなく、その線の上だけを拭きます。赤ちゃんが床に近い高さで過ごすようになると、この線と生活圏が重なります。
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4番目:ソファやラグの布
繊維の奥に入ったにおいは、表面を拭くだけでは動きません。ここは毎日の対象から外して、時間の取れる日に回します。優先順位を下げていい、と決めておくことが大事です。
赤ちゃんが来た家では、この4つを全部やる時間はありません。1番目だけを毎日、2番目を数日おき、3番目と4番目は気づいた日に。賃貸の部屋のにおいは、いちばん濃い1か所を動かすと全体の印象が変わります。ペットが長くいる面から順に、ということだけ覚えておけば足ります。
窓を長く開けられません。冬の賃貸で、換気はどう回していますか
赤ちゃんがいると、室温を下げたくないので窓を長く開けられません。ここで考え方を変えます。換気は「開けている時間の長さ」ではなく、「入口と出口が2か所あるかどうか」で決まります。1か所だけ大きく開けても、空気は入れ替わりません。
| 開け方 | 空気の動き | 赤ちゃんのいる部屋との関係 |
|---|---|---|
| 1か所だけ大きく開ける | 手前で止まり、奥まで進まない | その部屋だけが冷える |
| 対角の2か所を細く開ける | 部屋を通り抜ける流れができる | 短時間で済むので室温が戻りやすい |
| 換気扇を回して1か所開ける | 出口が固定され、流れが安定する | 窓を大きく開けずに済む |
| 赤ちゃんのいない部屋から先に開ける | 冷えた空気が直接当たらない | 順番を変えるだけで負担が減る |
実際にやっているのは、赤ちゃんのいない部屋の窓と、廊下側の窓を細く開けて5分。それを朝と夕方の2回です。合計10分ですが、1か所を30分開けているときより、玄関の3秒で感じるにおいは軽くなりました。賃貸の間取りは通り抜けの経路が限られているので、どの2か所を組み合わせるかを最初に決めてしまうと、あとは考えなくて済みます。
換気だけで、面に溜まったものは動きません。換気は空気の側、拭き取りは面の側で、別々の仕事です。片方だけを増やしても、もう片方は残ります。
拭き取りは毎日になりますか。帰宅後にどこまでやるかという疑問です
毎日ですが、全部ではありません。毎日やるのは1か所だけ、時間にして3分です。赤ちゃんが生まれた家で、これ以上の枠を確保しようとすると、たいてい2週間で止まります。
帰宅後の3分は、こう使っています。散歩から戻ったら、玄関で足先と、体の下側だけを乾いた布でぬぐいます。外から持ち帰ったものを、賃貸の部屋の中まで運ばないための一手です。ここを飛ばすと、寝床の布に移り、寝床から部屋に広がります。上流でひとつ止めるほうが、下流で3か所拭くより早く終わります。
背中の真ん中と、尾のつけ根と、体の下側。ここはその子が自分では届かない場所なので、乾いた布でぬぐうだけでは動かないものが残ります。ここに手が届くのは、洗う日だけです。
その洗う日を、赤ちゃんのいる時期でも回せる形にしておきます。mofuwa モイストシャンプーは、洗浄成分をアミノ酸系だけにして量も減らし、減らしたぶんを原料の水に使った電解水が埋めています。落としすぎないぶん洗い上がりがごわつかないので、あとから戻すためのトリートメントの工程が要りません。この時期にいちばん取れないのは洗う時間ではなく、乾かす時間のほうです。工程が1つ減ったぶんを乾かす側へ回せると、賃貸の部屋で生乾きのまま過ごす時間が短くなります。香りをつけていないのも、この記事の測り方と合います。玄関を開けた3秒で感じるかどうかを基準にしているので、上から香りを足すと、その基準そのものが動いてしまいます。
玄関 → その子の体 → 寝床の布 → 通り道の床、の順です。下流から拭くと、あとから上流のものが流れてきて、同じ場所をもう一度拭くことになります。賃貸の部屋は動線が短いので、上流と下流の距離も短い。だから順番を守るだけで、実際にかかる時間が変わります。
赤ちゃんが来た家で、いま足さなくていいものはどれですか
3つあります。どれも「やってはいけない」ではなく、「いまは足さなくていい」という意味です。赤ちゃんが生まれた時期は、手を増やすほど何が効いたのか分からなくなります。
- 部屋数ぶんの消臭グッズを一度に置く:出どころが動いていないので、上に重なるだけになります。増やすなら、玄関の3秒で場所を特定してから1つです
- 洗う回数を増やす:水を使うほど、乾かしきるまでの時間が要ります。赤ちゃんの世話と並行すると、生乾きの時間のほうが長くなります
- すべての布を同じ日に洗う:全部いっぺんに変えると、どれが効いていたのか分からなくなります。1週間に1種類ずつで足ります
もうひとつ、足さなくていいのは「以前と同じ回数でケアをしなければ」という前提のほうです。赤ちゃんが来る前と同じ頻度に戻すことを目標にすると、戻せない週が続いたときに全部が止まります。ペットの側から見ると、週5日が週3日になったことより、ゼロの週が来るほうが影響があります。
賃貸で暮らしていると、部屋のにおいをどこまで気にするかの線が引きにくくなります。気にする範囲は、自分が玄関の3秒で感じた場所までで十分です。そこから先へ広げるのは、いまの時期でなくても構いません。
7つの答えを、玄関から寝床までの順に並べ直す|賃貸で赤ちゃんとペットが暮らす一日
ここまでの答えを、部屋の中でにおいが移っていく順に並べ直します。時間ではなく、場所の順です。赤ちゃんのいる家では時刻が毎日ずれるので、場所で覚えておくほうが崩れません。
| 場所 | そこですること | かかる時間 |
|---|---|---|
| 集合玄関から自宅の扉まで | 外の空気を吸って、鼻を戻す | 5分の往復のうち |
| 扉を開けた3秒 | 感じたか、感じないかだけを見る | 3秒 |
| 玄関 | 足先と体の下側を、乾いた布でぬぐう | 1分 |
| リビングの窓と廊下の窓 | 対角の2か所を細く開ける | 5分×2回 |
| 食器の下の面 | 食器を洗うついでに1回拭く | 20秒 |
| 通り道の床 | その線の上だけを拭く | 1分 |
| 寝床の布 | 洗える布1枚を回す | 干す時間のほかは1分 |
全部で3分ほどです。赤ちゃんが生まれた家で確保できるのは、だいたいこのくらいでした。足りないと感じるかもしれませんが、上流でひとつ止めているので、下流に流れる量そのものが減っています。賃貸の部屋は動線が短いぶん、上流の効きが早く出ます。
ここまでは、部屋の側の話でした。においの強さではなく質が変わった、特定の一か所だけが強い、同じ場所をなめ続けている、皮膚が赤い、耳をしきりに気にする、食欲や元気が落ちている。いずれかに当てはまるときは、拭き取りや換気を増やす前に動物病院にご相談ください。いつから、どこが、どんなにおいだったか。この3つを覚えておくと、そのまま診察で使えます。赤ちゃんが来た時期は、家の中の変化が多くて気づきにくくなります。迷ったら早いほうを選んでください。
赤ちゃんが生まれると、部屋のにおいへの意識は確かに上がります。けれど、上がったのは意識のほうで、その子が変わったわけではないことが多い。賃貸で手を入れられる場所は限られていますが、限られているぶん、どこから始めるかは迷わずに決められます。玄関の3秒と、寝床の布1枚。ペットと赤ちゃんが同じ部屋で暮らしはじめた最初の数か月は、その2つで足りました。
Product
mofuwa モイストシャンプー
300ml / 3,410円(税込)
アミノ酸系の洗浄成分で11成分無添加。天然由来の抗炎症成分7種とアミノ酸4種を配合し、原料の水には、精製水で薄めていない電解水を使っています。
商品ページを見る本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
