C08季節・行事
洗剤で拭くか、水だけか|そのあと足を舐める子がいる家では
年末に床を拭いていくと、キッチンの前だけで布の滑り方が変わります。一年かけて飛んだ油が、薄い膜になって乗っているからです。ここで洗剤を使うかどうかを決めることになります。決め手になるのは、どれだけ落ちるかよりも、拭いたあとに何が残るかです。拭いた床を最初に歩くのはその子で、その足裏は、その夜に口へ運ばれます。洗剤で拭くか、水だけで拭くかは、床に何が残り、足裏が何を運ぶかで分かれます。
すすがない拭き方だから残る|洗剤で床を拭いた日に足裏が拾うもの
洗剤は、汚れを水になじませて流すためのものです。食器は、洗ったあと水で流します。衣類も、すすぎの工程が最後に入ります。床だけが、流さずに終わります。かたく絞った布で一度なでて、そのまま乾かす。この工程には、すすぎに当たるものが入っていません。だから床に使った洗剤は、汚れと一緒に布へ移ったぶんを除いて、そのまま床の上に残ります。
乾いても消えません。水が飛ぶだけで、汚れを水になじませる成分そのものは床の表面に薄く残ります。人は靴下やスリッパを履いているので、この膜に直接ふれる時間がほとんどありません。床から何も履かずに歩いているのは、その家の中でその子だけです。
足裏は、体の中でいちばん床に接している面です。肉球そのものは硬い皮で覆われていますが、肉球と肉球のあいだには毛が生えています。ここが拾います。歩くたびに毛が床をなで、湿っていればなおさら吸い上げます。洗剤で拭いた床を歩いた足裏には、洗剤の成分が毛の側に集まります。肉球の表面は拭けば取れますが、あいだの毛に入ったものは乾いた布では戻りません。
この記事で数えるのは2つです。床を拭いてから、その子が最初にそこを歩くまでの分数。そして、その夜に足裏をなめた回数。この2つを同じ紙に書くと、洗剤の日と水だけの日で、夜の数字がどう動くかが見えます。床がきれいになったかどうかは目で分かりますが、足裏が何を運んだかは、夜の回数でしか分かりません。
乾くまでが長く、皮脂の膜が薄く残る|水だけで床を拭く日の条件
水だけで拭けば、床に洗剤は残りません。そのかわり、油は水になじまないので落ちきりません。キッチンの前、食卓の下、揚げものをした日に飛んだ範囲。この帯は、水だけの布で何度なでても、薄く伸びるだけで取りきれないことがあります。
落ちきらなかった油は、乾いたあと床の表面に薄い膜として残ります。そこへ空気中から降りてきたほこりが乗ると、指でなぞったときにうっすら筋がつく状態になります。水だけで拭いた床が拾わせるのは、この膜に乗ったほこりのほうです。洗剤の成分は残りませんが、足裏が何も拾わない床になるわけではありません。
冬は、乾くまでの条件も変わります。室温が低い部屋では、水拭きした床が乾くまでに20分から30分ほどかかります。洗剤で拭いて水拭きを1回足した日は、床が2度濡れるので40分前後になります。乾くまでの時間が延びるということは、足裏が拾える時間が延びるということです。気温の高い時期に同じ拭き方をしても、この差は出ません。年末に床へ手を入れる時期は、一年でいちばん乾きが遅い時期でもあります。
- 湯を使う:油は温度が上がると動きやすくなります。水だけで拭くなら、ぬるま湯にして布を替えながら2回通すほうが、同じ力で落ちる量が増えます
- かたく絞る:布に含む水を減らすと、乾くまでが10分前後まで縮みます。足裏が拾える時間を短くするのは、洗剤を使うかどうかより先に効く条件です
- 拭く向きをそろえる:往復させると、いま持ち上げたものをすぐ隣へ置き直すことになります。一方向に通し、布の面を替えながら進めます
水だけを選ぶ日の条件は、この3つがそろうかどうかです。ぬるま湯が使えて、布を何枚か替えられて、乾くまでその部屋を閉めておける。そろわない日に水だけで通すと、油の膜が残ったまま乾いた床ができます。季節の変わり目に地肌が乾きやすい子ほど、膜に乗ったほこりを足裏から運んで、寝床の側へ持ち込むことになります。
残るもの・落ちるもの・乾くまでの時間で並べる|洗剤と水だけの比較
2つの拭き方は、きれいになる度合いでは比較できません。比較できるのは、落ちるもの、残るもの、乾くまでの時間、そして足裏が拾うものです。並べると、どちらかが正しいのではなく、場所によって答えが入れ替わることが分かります。
| 見るところ | 洗剤で拭く | 水だけで拭く |
|---|---|---|
| 落ちるもの | 一年ぶんの油と、油に貼りついたほこり | 水になじむ汚れと、表面に乗ったほこり |
| 床に残るもの | すすがなければ、汚れをなじませる成分が薄く残る | 落としきれなかった皮脂の膜 |
| 乾くまでの時間(冬の室温) | 水拭きを1回足すので40分前後 | 20〜30分。かたく絞れば10分前後 |
| 足裏が拾うもの | 床に残った洗剤の成分 | 膜に乗ったほこり |
| その夜に増えること | 指のあいだをなめる回数 | 前足を噛む回数と、おなかを掻く回数 |
| 向いている場所 | キッチンの前・玄関・調理台の下 | 寝床の下・食器のまわり・その子が伏せる場所 |
| 年末に一度だけやること | 洗剤で拭いて、水拭きを1回足すまでで1セット | ぬるま湯で、布を替えながら2回通す |
表の最終行が、この比較の答えです。洗剤を使うという判断は、水拭きを1回足すという工程とセットでしか成立しません。洗剤で拭いて終わりにした床は、汚れは落ちているのに、足裏が拾うものは前より増えています。時間が足りない日は、洗剤を使わないほうを選ぶほうが、結果として足裏に届くものが少なくなります。
下から3行目も、あとで効いてきます。その夜に増えるしぐさが、洗剤の日と水だけの日で違うからです。指のあいだを念入りになめる夜が続くなら、床に残っているものの側を疑います。前足を噛んだり、おなかを掻いたりするほうが増えるなら、膜に乗っていたほこりが毛のほうへ移っています。どちらの夜だったかは、その日どちらの拭き方をしたかと突き合わせればすぐ分かります。
部屋ごとに決めるとどっちも使える|足裏をなめる子がいる家の分け方
家じゅうを洗剤で拭く必要も、家じゅうを水だけで通す必要もありません。分ける基準は1つです。その部屋が、その子の口が届く床かどうか。伏せて過ごす場所、食器を置いている場所、寝床の下。この3か所の半径1メートルは、口が届く床です。
| 場所 | 選ぶ拭き方 | そう決める理由 |
|---|---|---|
| キッチンの前・調理台の下 | 洗剤で拭いて、水拭きを1回 | 油の膜が厚く、水だけでは落ちきらない |
| 玄関とその周辺 | 洗剤で拭いて、水拭きを1回 | 外から入るものが多く、足裏が最初に触れる |
| 寝床の下・食器のまわり | ぬるま湯で、水だけ2回 | 伏せる時間が長く、口が届く床 |
| その子が昼寝をする窓ぎわ | ぬるま湯で、水だけ2回 | 体の広い面が接する |
| 廊下と、人だけが通る部屋 | どちらでもよい | 足裏が通り過ぎるだけで、留まらない |
割り当てを決めたら、洗剤を使う場所には順番の約束を1つ足します。洗剤で拭いた床は、水拭きを1回足すまでを1セットとして、その2回が終わるまでその子を入れません。扉が閉められない間取りなら、洗剤の部屋はその子が寝ている時間帯に回します。年末は人の出入りが多いので、2回目を忘れる日が出ます。忘れた日は、翌朝にもう一度水拭きだけをすれば戻せます。
床の側をどう拭いても、最後に残るのは足裏です。拭いた直後に歩いた足裏、乾ききる前に通った足裏。ここにはもう一段、その子の側の手当てが要ります。mofuwa スキンケアミストは、中身が高機能性電解酸化水だけでできています。清涼飲料水の規格基準をクリアした水なので、指のあいだへ直接吹きかけたあと、その子がそのままなめても、量を決め直さずに済みます。
足裏は、拭いた床に最初に触れる場所であり、その夜にいちばん口が行く場所でもあります。そこへ使うものは、口へ移る前提で選ぶことになります。肉球のあいだの毛は、ブラシも乾いた布も入りにくい場所です。ミストなら、毛の生えているすきまへそのまま届いて、拾ってきたものを浮かせてから拭き取れます。床を拭いた日の夜に1回、足裏を通しておくと、その日の床の判断がそこで終わります。
この1本は、足裏だけの持ち物ではありません。場所を選ばずに使えるので、口のまわりや耳のふちのように、他のものを持ち込みにくい場所へも同じように使えます。年末に床へ手を入れる時期は、暖房で室内が乾く時期とちょうど重なります。地肌の乾きが先に出る子なら背中から、肉球の硬さが先に出る子なら足裏から。mofuwa スキンケアミストを通す場所は、その年に先に出たほうへ合わせます。肉球が割れやすい子は、そのあとに mofuwa 肉球クリームを重ねておくと、乾いた床を歩いた日でも表面がかたくなりにくくなります。
洗剤の部屋を水だけに替えて2週間たっても、夜に足裏をなめる回数が同じだけある/なめている場所が、床に触れる肉球ではなく前足の甲や手首のあたりに寄っている/指のあいだの毛が茶色く変わり、いつも湿っている/片方の足だけをなめる。これらは、床に何を残したかでは説明がつきません。拭き方を替えたのに夜の回数が動かなかった、という記録そのものが、切り分けに使えます。どの部屋をどちらで拭いたか、歩くまで何分あけたか、その夜に何回なめたかを書いた紙を持って、動物病院へ行く日を決めてください。
年末の一日を、次の時期まで持たせる|床と足裏に残る話
年末に一度、床の油を落としておくと、そのあとの数か月は水だけで足りるようになります。油の膜は一年かけて積み上がったものなので、落としたところからまた薄く積み直しになります。年末の一日は、その積み上がりを0に戻す日です。0からなら、しばらくは水だけの布でも追いつきます。
| いつ | 床にすること | 足裏にすること |
|---|---|---|
| 年末の一日 | 洗剤の部屋と水だけの部屋を割り当てて通す | その夜に1回、指のあいだまで通す |
| 年明けから毎週 | 口が届く床だけ、ぬるま湯で水拭き | 散歩から戻った日に足裏を1回 |
| 次の季節の変わり目 | キッチンと玄関だけ、洗剤で1回 | 地肌か肉球か、先に出たほうから |
3行目の時期は、暦で決めずに条件で決めます。暖房を入れはじめた週、止めた週。湿度が下がって床の乾きが早くなった週。この時期に一度だけ洗剤へ戻せば、年末まで水だけで通せます。年に2回、洗剤を使う日を決めておくという形にすると、残りの日は迷わずに済みます。
紙に残しておくのは3つだけです。どの部屋をどちらで拭いたか。拭いてから歩くまで何分あけたか。その夜に足裏をなめた回数。来年の同じ時期にこの紙を出せば、どの部屋で洗剤が要ったのかを思い出す手間がなくなります。
今日できるのは、口が届く床を3か所だけ選んで、紙の端に書いておくことです。寝床の下、食器のまわり、昼寝をする窓ぎわ。この3か所を水だけの側に置いておけば、残りの部屋をどちらで拭いても、足裏が運ぶものは少なくなります。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- 重曹やクエン酸なら、洗剤より足裏に残っても安心ですか。
- 残るかどうかという点では、扱いは同じです。重曹は乾いたあとに白い粉として床に残り、クエン酸は酸が残ります。どちらも、すすぎの工程を入れなければ床の上にとどまります。台所で使うものだから床に残っても構わない、という線引きにはなりません。使うなら、洗剤と同じように水拭きを1回足すところまでを1セットにしてください。粉が残ると、足裏の毛のすきまに入りやすいぶん、洗剤より目に見えやすい形で残ります。
- フローリング用のウェットシートは、洗剤で拭いたことになりますか。
- 成分の表示を見て決めます。界面活性剤が入っていれば、洗剤で拭いた日と同じ扱いです。水とアルコールだけのものなら、水だけで拭いた日に近くなります。どちらの場合でも、シートは布より含む水の量が少ないので、乾くまでの時間は短く済みます。口が届く床にシートを使うなら、拭いたあとに水だけの布でもう一度通しておくと、成分の表示を確かめる手間ごとなくなります。
- 拭いたあとに足を拭けば、床の側は気にしなくていいですか。
- 足を拭くのは効きますが、乾いた布では肉球の表面までです。肉球と肉球のあいだの毛に入ったものは、乾いた布でなでても戻ってきません。順番としては、床の側で残すものを減らしておくほうが先で、足を拭くのはそのあとです。床で減らし、足裏で拾ったぶんを湿らせてから拭き取る。この2段にしておくと、どちらか片方が抜けた日でも、夜の回数が一気には増えません。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
