C04悩み解決
耳垢の多さが出やすい子には共通点がある|体の構造から考える
耳垢は、たまっているものというより、外へ運び出されている途中のものです。耳の中では毎日少しずつ作られ、同じだけ出口へ向かって動いています。だから量が多く見えるときは、作られる量が増えたか、出ていく量が減ったかのどちらかです。耳垢の犬種差として語られてきたものの中身も、この収支の差でした。この記事では犬種の名前を使いません。2つの量を決める条件を、その子で数えていきます。
耳垢の多さは、作られる量と出ていく量の差
前提として、耳垢はあって当たり前のものです。耳の中に入ってきたものを絡めて、外へ運び出すための仕組みだからです。ゼロを目指すものではありません。
そのうえで、目につく量には差が出ます。同じ環境で暮らしている2頭でも、片方だけが週に一度の確認で目立つことがあります。このとき動いているのは、作られる量か、出ていく量のどちらかです。
耳垢の犬種差として名前が挙げられるとき、そこで指されているのは、たいていこの収支が片側に偏りやすい体の作りです。名前で覚えると混血の子に当てはめられないので、条件のほうを数えます。
2つの量を決める条件を比較する
条件は4つあり、2つずつに分かれます。作られる側と、出ていく側です。
| 条件 | どちらに効くか | その子で確かめること |
|---|---|---|
| 耳の内側の面積 | 作られる量 | 耳を持ち上げたとき、内側の面が広いか |
| 耳の中の毛の量 | 作られる量と、留まりやすさ | 入り口に毛が密に生えているか |
| 出口までの向き | 出ていく量 | 入り口から下へまっすぐか、途中で曲がるか |
| 耳のかぶさり方 | 出ていく量 | 垂れているか、立っているか、半分か |
上の2つが多いほど、作られる量が増えます。下の2つが不利なほど、出ていく量が減ります。4つのうちいくつ当てはまるかではなく、上と下のどちらに偏っているかを見てください。
たとえば、耳が大きく垂れている子は、上下の両方に当てはまります。耳が小さく立っている子でも、入り口に毛が密なら作られる側に寄ります。犬種差の一覧を探すより、この4つを自分の目で確かめるほうが早く決まります。
毛が多いと出ていく量が減るのは確かですが、家庭で抜くのは避けてください。抜いたあとの穴は刺激を受けやすく、かえって分泌が増えることがあります。処理が必要かどうかは、動物病院で相談してから決めてください。
その子はどっちに偏っているか、見分け方
見分けるのは簡単です。一度だけ拭いて、戻るまでの日数を数えます。
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見える範囲を、一度だけ拭く
耳を持ち上げて、めくって見える範囲だけを拭きます。奥に触れる必要はありません。その日を0日目とします。
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毎日、めくって見るだけ
拭かずに、見るだけです。何日目に元の量に戻ったかを書き留めます。触ると刺激になり、その分だけ増えることがあります。
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戻る日数で、偏りを読む
2〜3日で戻るなら、作られる側に寄っています。1週間以上かかるなら、たまっているのは古い分で、出ていく側の問題であることが多くなります。
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左右を分けて数える
片方だけ早く戻るなら、条件が左右で違うか、その側を下にして寝ています。体の作りではなく、姿勢の話であることもあります。
| 戻るまでの日数 | 偏り | 先に手を入れる場所 |
|---|---|---|
| 2〜3日 | 作られる量が多い | 水が入る場面を減らす |
| 4〜6日 | 収支が釣り合っている | そのまま週1回の確認で足りる |
| 1週間以上 | 出ていく量が少ない | 耳を開けて、空気が通る時間をつくる |
| 左右で3日以上ちがう | 姿勢か、片側の条件 | 寝る向きを確かめる |
この日数は、その子の基準になります。他の子と比べる必要はありません。来月の同じ確認で、日数が短くなっているかどうかだけを見てください。
条件では説明がつかない耳垢と、48時間
体の作りは急に変わりません。だから次のような変化は、条件では説明がつきません。犬種差でも説明はつきません。
- 戻るまでの日数が、週を追うごとに短くなっている
- 片耳だけが、急に増えた
- 色が変わった(黒い、赤みがある、黄色っぽい)
- においの質が変わった(生ぐさい、膿のような)
- 耳をかく・頭を振る回数が増えた
- 耳の中や耳のふちが赤い、腫れている、熱を持っている
- 耳を触ろうとすると嫌がる、痛がる
皮膚の変化なら2週間ほど記録して判断することもありますが、耳は違います。気になる変化が出てから48時間を目安にしてください。耳の中は温度と湿度が保たれているぶん、進み方が早いことがあります。
相談するときは、戻るまでの日数のメモを持っていってください。「多い気がする」より、「先月は6日で戻っていたのが、今月は2日で戻る」のほうが伝わります。受診の前日に耳を掃除しないでください。その日の状態がいちばんの材料になります。
収支が偏る子の、毎日やること
条件そのものは変えられません。変えられるのは、水が入る回数と、耳が開いている時間の2つだけです。どちらに偏っているかで、選ぶほうが決まります。
- 作られる側に寄っている子:水が入る場面を数える:シャンプー、雨の日の散歩、水遊び、顔を洗ったとき。月ごとに数えるだけで、多い月がはっきりします。減らせない回数もありますが、濡れた日の乾かし方は変えられます
- 作られる側:濡れた日は、その日のうちに乾かす:耳の外側と、めくって見える範囲だけを乾いた布で押さえます。耳の中にドライヤーの温風を向けないでください
- 出ていく側に寄っている子:1日2回、耳を持ち上げる:30秒ずつで足ります。何かを入れる必要はありません。空気が入れ替わる時間を作るだけです
- 出ていく側:寝床の向きを変える:いつも同じ側を下にして寝る子は、その側だけ閉じている時間が長くなります
- 共通:週に1回、めくって見るだけの日をつくる:拭かずに見る日です。量と色とにおいを、同じ曜日に確かめます
耳を持ち上げてめくった内側は、その子が自分では届かない場所です。前足で顔をこすることはできても、めくって初めて見える面まで毛づくろいは届きません。ここだけは人が代わる場所だと考えてください。mofuwa スキンケアミストは、電解水100%で、清涼飲料水の規格基準をクリアしています。耳のふちは前足でかいて、その前足をそのまま舐める場所なので、口に入る前提の基準でつくられていることが、そのまま使いどころになります。布に含ませてから、耳の外側と、めくって見える範囲を一往復します。耳の中には入れないでください。赤くなっている部分やじゅくじゅくしている部分には使わないでください。
使うのは、週に1回の「めくって見るだけの日」と、水が入った日の当日。この2回だけに決めておきます。触るほど分泌が増える場所なので、回数を決めておくほうが、戻るまでの日数の数え方もぶれません。この2回を1年続けると、月ごとの日数が12個たまります。そこまで来ると、多いか少ないかを気配で決めなくてよくなります。「去年の6月は5日で戻っていた、今年の6月は2日で戻る」と言えるようになるからです。耳の作りそのものは変えられないままですが、変わったことに気づくまでの時間は確実に短くなります。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
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商品ページを見るよくある質問
- 垂れ耳の子は、必ず耳垢が多いのですか?
- 垂れているぶん出ていく量は減りますが、それだけで決まりません。耳の内側の面積、入り口の毛の量、出口までの向き。この4つのうち、どちらの側に偏っているかで見てください。垂れ耳でも、内側が狭く毛が少なければ収支は釣り合います。
- 耳垢が多いので、毎日掃除したほうがいいですか?
- 耳の入り口は繊細で、触るほど刺激になり、分泌がかえって増えることがあります。毎日やるのは、水が入る回数を減らすか、耳を開ける時間をつくるかのどちらかです。拭くのは週1回の確認のときで足ります。
- 市販の耳洗浄液を使ってもいいですか?
- 使う前に動物病院で相談してください。耳の奥は家庭の道具では見えませんし、耳の状態によっては液を入れること自体が向かない場合があります。家庭で扱えるのは、めくって見える範囲までです。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
