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賃貸でにおいが気になる人のための雨の日の散歩|5分で終わらせるケア

公開日 2023年4月15日|文=mofuwa編集部

明るい窓ぎわの白っぽい床で、クリーム色の犬が落ち着いて休んでいる
におうのは毛そのものより、その子が通ったあとに湿ったまま残っている部屋の面のほうです。写真:Yusuf Çelik/Pexels

雨の日の散歩から帰って30分後、ソファに座ると、拭き終えたはずの空気がまだ残っています。玄関で脚も背中も拭きました。晴れの日とやっていることは変わりません。それでも夕方まで、部屋のにおいだけが戻ってきません。賃貸の部屋は窓の数が決まっていて、雨の日はその窓も開けられない。雨の日は、においがいちばん強く出る日です。濡れた毛から出ていく水分と、逃げ場のない湿気が、同じ部屋の中で重なります。この記事は、体を拭く手を増やす話ではありません。雨の日だけは部屋の側を先に整える、という順番の話です。

玄関で拭き終えたのに、部屋のにおいだけ戻ってこない|賃貸で雨の日の散歩が重くなる背景

雨の日の散歩から帰ったあと、手をかけているのはたいてい体のほうです。玄関で脚を拭き、背中の水気を取り、指のあいだを確かめる。やることの中身は、晴れの日とほとんど同じです。違うのは、そのあとです。その子は部屋に上がり、いつもの場所に伏せ、体が乾くまでそこにいます。乾いていく2時間、水分は毛から出ていって、部屋の空気に入ります。

賃貸の部屋で、この2時間の逃げ場がどこにあるかを考えてみてください。窓は雨で開けられず、開けられたとしても数が限られています。賃貸の間取りは、風が入る面と出る面が向かい合っていないことがあります。空気が動かないまま湿度だけ上がると、においは薄まらずに、部屋の中のどこかへ移ります。移った先が、布です。

だから、雨の日の散歩のあとに感じるにおいは、その子から今出ているものだけではありません。先週の雨の日に布へ移ったぶんが、湿度が上がった今日、もう一度出てきています。賃貸で暮らしていて「掃除はしているのに、雨の日だけ戻る」と感じるとき、たいていはこの繰り返しのほうです。体を拭く手を1回増やしても、布に入ったぶんには届きません。

この記事で扱う雨の日の散歩は、犬と暮らしている家の話が中心になります。ただ、部屋の側の条件は猫と暮らす家でも同じです。湿度が上がった日に、寝床の布と、いつも通る床の面から出てくる。散歩に行かない猫の家でも、雨の日だけにおいが強くなるのはそのためです。賃貸の部屋は面積が決まっているぶん、その子が触れる面の数も決まっていて、同じ場所に積み上がります。

Noteにおいが出る日を、悪い日として書きません

雨の日ににおいが強く出るのは、その子の体が汚れているからではありません。水分と湿度という条件が2つ重なった日だ、というだけのことです。条件で説明できるものは、条件を1つ動かせば変わります。賃貸で暮らしていると、においの話はどうしても気になりますが、部屋の側にできることがまだ残っている、と考えてください。ここから先は、その1つをどこに置くかという話になります。

濡れた毛が乾くまでの2時間に、部屋の側で起きている変化|雨の日の散歩と賃貸の湿度

帰宅後の2時間を、体の側と部屋の側に分けて並べてみます。体の側は、拭いた直後がいちばん水分を持っていて、そこから少しずつ減っていきます。部屋の側は逆で、時間が経つほど湿度が上がります。その子から出た水分が、そのまま部屋の空気に足されるからです。賃貸の1LDKや2DKのように空気の量が限られている部屋では、この足し算がはっきり出ます。

雨の日の帰宅後、体の側と部屋の側で起きていること
帰宅からの時間体の側部屋の側
0〜10分拭き取りで表面の水気を取る玄関まわりの湿度が上がりはじめる
10〜30分地肌の側にまだ湿りが残るその子が伏せた面が、下から湿ってくる
30分〜1時間皮脂が水を含んで毛に広がる布と床に、においの移る量がいちばん多い
1〜2時間毛の表面は乾いてくる湿った布は、まだ乾いていません
2時間以降体はほぼ乾く布に入ったぶんが残り、湿度が上がる日に出ます

この表でいちばん見てほしいのは、体が乾いたあとも、部屋の側だけ終わっていない、という時間差です。散歩のあとに手を入れる相手は体だけなので、体が乾いた時点で「今日は終わった」と思います。ところが、その子が2時間伏せていた布は、まだ湿っています。賃貸ではその布が寝床であり、ソファのいつもの端であり、玄関から部屋へ入る導線の床です。

皮脂の話も、ここに関係します。乾いているときの皮脂は、毛の根元の側にとどまっています。水を含むと薄く広がって、毛の表面から布へ移りやすい状態になります。雨の日にだけ、においが体から部屋へ大きく移るのはこのためです。拭き取りは水気を取る手ですが、広がった皮脂までは追いきれません。だからこそ、受け取る側の布を先に整えておくほうが早くなります。

雑菌が増えやすいのも、湿ったまま時間が経った面のほうです。体は2時間で乾きますが、布は、その下に湿りを抱えたまま半日以上そのままになります。雨の日が3日続く週は、布が一度も乾ききらないまま次の雨の日を迎えます。賃貸で雨の週だけにおいが積み上がるように感じるのは、この乾ききらない日が連続するからです。

Caution換気は、部屋の空気を入れ替えるための時間です

雨の日に窓を開けられないと、換気そのものをあきらめてしまいがちです。ただ、空気を動かす手は窓だけではありません。浴室や台所の換気扇を回し、廊下側のドアを少し開けておくと、部屋の空気は動きます。においを消すためではなく、湿った空気を外へ出して、布が乾く条件をつくるための時間だと考えてください。雨の日の散歩に出る前に、これを先に始めておくのが次の章の中心です。

出かける前の10分と、帰宅後の5分|雨の日の散歩を賃貸で軽くする順番の考え方

順番を1つだけ入れ替えます。ふだんは「帰る → 体を拭く → 部屋を片づける」の順です。雨の日だけは、「出る前に部屋を整える → 帰る → 体を拭く」に変えます。やることの数は増えません。散歩に出る10分前に始めておくだけで、帰ってきたときに部屋の側が受け入れられる状態になっています。賃貸のにおいで動かせる条件は、この10分にほとんど入っています。

  1. 出る10分前に、換気扇を回してドアを1つ開ける

    浴室か台所の換気扇を回し、部屋のドアを少しだけ開けます。雨の日でも空気は動きます。散歩に出ているあいだ、部屋は空です。誰もいない時間に湿度を下げておくのが、賃貸ではいちばん手が空いている時間の使い方になります。帰ってきてから換気を始めると、その子が乾いていく時間と重なって間に合いません。

  2. その子が帰ってから通る面に、洗える布を1枚敷く

    玄関から寝床までは、賃貸だとだいたい一本道です。その道の上と、伏せる場所に、洗える布を敷いておきます。受け取る側を1枚にまとめておくと、あとで洗うものが1枚で済みます。床とソファと寝床の3か所に散らすより、1枚に集めるほうが、雨の日の拭き取りは早く終わります。

  3. 寝床の布と食器まわりは、雨の日の朝に先に動かす

    寝床の布は、雨の日の朝のうちに交換しておきます。食器と水皿の周りも、朝に一度拭いておく。においが積み上がるのは、湿った日に湿ったものが重なる順番のときです。朝に乾いたものへ入れ替えておけば、帰宅後にその上へ乗っても、乾ききらない日が連続しません。夜にまとめてやるより、雨の日は朝が向いています。

  4. 帰宅後の5分は、水気を取ることだけに使う

    玄関で、脚・腹の下・胸元の順に水気を取ります。ここでは汚れを落としきろうとしません。5分で終わらせて、部屋の側の準備に間に合わせるほうを優先します。指のあいだと肉球のまわりだけは手を抜かず、あとは体の下側から上へ、面で当てて水を移していきます。乾いた布を2枚使うと、1枚で往復するより短く終わります。

  5. 伏せたあと1時間で、敷いた布だけ交換する

    その子が伏せて1時間ほどたつと、下になっていた布に湿りが移っています。そこで1枚だけ交換すると、部屋の側に残る量がはっきり変わります。体をもう一度拭く必要はありません。触るのは布だけです。雨の日の散歩でいちばん効いてくるのは、この最後の1枚の交換でした。手が2本しかない日でも、これだけは1分で終わります。

同じ手を、どの順番で置くかで結果が変わります
体から始めたとき部屋から始めたとき
換気の開始帰宅後。乾く時間と重なる出る10分前。留守のあいだに進む
布の状態湿った布の上に伏せる乾いた布が受け取る
拭き取りにかける時間落としきろうとして伸びる水気だけで5分
洗うものの数床・ソファ・寝床に散る敷いた1枚にまとまる
翌日に残るにおい布から出てくる布が乾いているぶん、出方が変わります

雨が続く週でも、体を洗う日は一度は来ます。そのとき、地肌の側に残った湿りを最後まで乾かすところは、その子が自分ではできない場所です。体を振って飛ばせるのは表面の水だけで、そこから先は人が代わって引き受けることになります。シャンプーは、中身の大半が水でできています。mofuwa モイストシャンプーは、その水に特許を取った電解水(特許第5253483号)を使っていて、洗浄成分のほうはアミノ酸系のものだけを、少ない量で使っています。水の側に洗う力があるぶん洗浄成分を増やさずに泡が立ち、落としすぎないので、あとから戻すトリートメントの工程がいりません。賃貸で意味を持つのは、この工程が1つ減ることのほうです。浴室にいる時間が短くなれば、乾かしはじめる時刻がその日のうちで前に動いて、部屋の湿度が上がりきる前に体の側が終わります。雨の日の散歩が続く週は、体を洗う日を朝に置いて、寝床の布を交換する日とそろえてください。においが積み上がるのは、湿ったものが乾く前に次が重なる順番のときなので、賃貸では洗う日の置き場所のほうが先に効いてきます。

Point賃貸で動かせるのは、面の数と乾く時間です

部屋の広さも、窓の数も、賃貸では変えられません。けれど、その子が触れる面の数と、その面が乾くまでの時間は、こちらで決められます。敷く布を1枚にまとめれば面は減り、朝のうちに交換すれば乾く時間が取れます。雨の日の散歩でにおいが気になるとき、増やす手ではなく、この2つを先に見てください。手数を足すより、乾いている時間を足すほうが続きます。

雨が続いた3週間で残ったもの|賃貸で雨の日の散歩を軽くしていった経験

雨の日が多い時期に3週間続けてみると、記録に残るのは「においが減った」という感想ではありませんでした。変わったのは、帰宅後に迷う時間です。どこから手をつけるかを毎回考えなくてよくなるので、玄関で立ったまま止まる時間がなくなります。賃貸の部屋は動ける範囲が限られているぶん、迷っている時間がそのまま湿度に変わります。

もう1つ残ったのは、洗う対象がはっきりしたことです。以前は、雨の日のあとに何を洗えばいいのかが決まっていませんでした。敷いた布を1枚に決めてからは、洗濯機に入れるものが毎回同じになりました。寝床の布と、導線に敷いた1枚。この2つだけです。賃貸で洗濯物を干す場所が限られている家では、洗うものが増えないこと自体が続く条件になります。

雨の日の散歩そのものを減らすかどうかは、その子によります。行く回数を減らすと、部屋の中で過ごす時間が増えて、においの出どころは室内へ移ります。雨の日に外へ出ないぶん、寝床と食器まわりの手入れが必要になるだけで、賃貸の部屋の総量が減るわけではありません。回数の話にする前に、帰ってきたあとの順番を1回だけ入れ替えてみてください。

ここまでは、湿度と布で説明のつくにおいの話でした。次のような変化は、雨の日の条件では説明がつきません。部屋の側を整えても、その子の体から出るものが明らかに変わっているときは、毎日の習慣の話として片づけないでください。

Caution部屋の側を整えても戻るときは、動物病院にご相談ください

においの質が変わった、一か所だけからにおう、地肌が赤い、じくじくしている、同じ場所をなめ続けている、元気や食欲が落ちている。いずれかに当てはまるときは、拭き取りや換気の回数を増やす前に、動物病院にご相談ください。雨の日の散歩やにおいの話は家でできることの範囲ですが、体の側で起きていることは家では見分けられません。相談のときは、いつから・どこから・どんなにおいかの3つをメモして持って行くと、その場で切り分けてもらえます。

最後に、順番の話に戻します。雨の日の散歩に行くこと自体は、賃貸で暮らしていても変えなくて構いません。変えられるのは、帰ってきたときに部屋の側が乾いているかどうかです。出る前の10分で空気を動かし、受け取る布を1枚にまとめ、帰宅後の5分は水気だけに使う。においを消す道具を足すより、この順番のほうが、賃貸の部屋では長く続きます。

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本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。