C09シーン別・暮らし
ドッグラン、大型犬と暮らす人はどうしている?
ドッグランのフェンスの内側で、その子が走っていたのは最初の10分ほどでした。あとは地面のにおいを嗅ぎ、途中から土の上に伏せて、呼ぶまで動きません。帰りの車に乗せるとき、体重が30キロを超える大型犬は、抱え上げて足だけ拭くという形になりません。自分で後席へ乗ってもらうので、腹も脇も、乗った時点で座面に触れています。ついた土は、乾いているうちなら払えば落ちます。車内の体温と湿気に触れたあとは、指で押しても毛の内側から出てきません。この記事では、家に着いてから何をするかではなく、ランを出る前にどこまで終わらせるかを手順にします。
ドッグランの頻度を決める前に|大型犬の体に、走った跡と座った跡が別々に残る
ドッグランでその子の体につくものは、1種類ではありません。走っているあいだにつくものと、伏せて過ごしているあいだにつくものは、場所も性質も違います。大型犬の場合、この2つが同じ日に、体の広い面へまとめて乗ります。ドッグランに行く頻度をどうするかを考える前に、まず何がどこに乗っているかを分けておくと、帰ってからの手順が決まります。
走っているときにつくのは、下から跳ね上がるものです。肉球と指のあいだ、前脚の内側、腹の下、後ろ脚の飛節のあたり。乾いた土なら粒として乗り、湿っていれば面で付きます。大型犬は歩幅が大きいぶん、跳ね上がったものが届く高さも上になります。小型の子なら前脚の先で止まるものが、胸元や腹の横まで届きます。
伏せているときにつくのは、上から乗るのではなく、下から押しつけられるものです。脇、肘の外側、腰の横、尾のつけ根。体重があるほど、接している面の圧が高くなります。体重30キロの子が10分伏せていれば、その面には土の粒が毛の奥まで押し込まれます。走った跡は払えば落ちますが、押し込まれたぶんは払っても表面が動くだけです。
そして大型犬には、もう1つの条件があります。帰宅後に抱え上げて洗う、という手が最初からありません。浴室まで自分で歩いてもらう必要があり、濡れた30キロを支えながら洗い、乾かすまでに1時間以上かかります。毎日できることではありません。だからドッグランの頻度は、走らせたい回数ではなく、帰ってから体に手を入れられる回数のほうで決まってしまいます。
| いつついたか | つく場所 | 落ち方 |
|---|---|---|
| 走っているあいだ | 肉球と指のあいだ、前脚の内側 | 乾いていれば払って落ちます |
| 走っているあいだ | 腹の下、胸元、後ろ脚の裏 | 毛が長いほど、粒が留まります |
| 伏せているあいだ | 脇、肘の外側 | 体重で押し込まれ、表面を払っても残ります |
| 伏せているあいだ | 腰の横、尾のつけ根 | 被毛の奥に入り、家に着く頃には見えません |
| 他の子と遊んだとき | 首まわり、口のまわり | 唾液を含むので、乾く前に拭くほうが早い |
| 帰りの車の中 | 座面に接している側 | 体温と湿気で、土が湿って落ちにくくなります |
走れる場所が少ない都市部では、ドッグランは大型犬にとって数少ない選択肢です。頻度を減らすと、そのぶん運動量を別の形で埋める必要が出てきます。ここで提案するのは回数の調整ではなく、手を入れる場所を家から出口へ移すことです。移すだけなら、行く回数はそのままで構いません。毎日のケアの総量を増やさずに済むのは、こちらのやり方のほうでした。
車に乗せる前に終わらせる|大型犬とドッグランを出るまでの順番
手順は、リードをつけ直す前から始まります。ゴールは「家に着いたときに、体の側がもう終わっていること」です。大型犬は車の座面に触れる面積が広く、そこで湿った土は落としにくくなります。だから、ランの出口とその手前で使える数分に、できることを全部寄せます。持って行くものは、水を入れた容器と、乾いた布が2枚か3枚。それだけです。
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帰る5分前に呼び戻して、日かげで座らせる
いきなり出口へ向かわず、フェンスの内側で一度落ち着かせます。息が上がったままだと、体が熱を持っていて土が湿ります。呼吸が落ち着くまでの数分は、それ自体が手順の一部です。大型犬は熱がこもると体温が下がるまでに時間がかかるので、暑い時期は日かげに入れて、水を飲ませてから次に進んでください。
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乾いた布で、体の上側から下側へ払う
背中から肩、腰、脇、腹の下、脚の順に、一方向へ払っていきます。こするのではなく、面で当てて土を下へ落とす動きです。順番を上から下にすると、落ちた土がもう一度上の面に乗りません。大型犬は片側だけで畳1枚ぶん近い面積があるので、往復させるより一方向のほうが早く終わります。ここまでで2分ほどです。
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伏せていた面だけ、少し湿らせた布で拭く
脇、肘の外側、腰の横、尾のつけ根。押し込まれたぶんは、払うだけでは動きません。布を軽く湿らせて、毛の流れに沿って一度なでます。ここでも往復させないでください。押し込む向きに力が入ります。全身を濡らす必要はなく、面としては手のひら4枚ぶんもありません。
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肉球と指のあいだを、明るいところで最後に見る
ドッグランの地面には、砂利や乾いた草の茎が混ざっています。指のあいだに挟まったものは、車に乗ってからでは見えません。車のドアを開ける前に、片脚ずつ持ち上げて、指を広げて確かめます。大型犬は脚が重いので、こちらがしゃがんで、その子の脚をひざに乗せる形にすると支えが要りません。
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座面に布を敷いてから、自分で乗ってもらう
抱え上げないのが前提なので、乗る動きそのものは変えられません。変えられるのは、乗った先に何が敷いてあるかです。座面から背もたれの下まで届く大きさの布を1枚敷いておくと、腹の下と脇が触れる面がそこで止まります。家に着いたら、その布だけを外して洗う。体をもう一度拭く必要がなくなります。
この5つで、ランを出るまでにかかるのは5分から7分です。帰宅後にやっていた作業を、場所ごと出口へ移しただけで、合計時間は増えていません。むしろ、家の玄関で大型犬を止めておく時間がなくなるぶん、短くなります。ドッグランの帰りにいちばん時間を取られていたのは、拭く作業そのものではなく、家に入れる前にその子をどこで待たせるかという段取りのほうでした。
脇、肘の外側、腰の横。この3か所は、その子の口も前足も届きません。払って動くのは表面だけで、毛の奥へ押し込まれたぶんは人が入らないと出てきません。ここだけは人が代わる場所です。mofuwa 入浴シャンプーは、お湯に溶かして湯そのものを洗浄液にするタイプなので、泡を立てて被毛をかき分ける工程がありません。濡れた30キロを支えながら擦る、といういちばん重い手がそこで要らなくなります。ドッグランから帰った日なら、玄関のたたきに桶を出して同じものを溶かし、指を広げて足先だけを浸ける形にもできます。砂利や乾いた草の茎が挟まっているかどうかは、湯の中で指を開いたほうが目で見るより早く分かります。
ドッグランの出口では、他の飼い主さんとの会話や、リードの付け替えで数分が流れます。その数分は、どのみち発生している時間です。上から下へ払う、伏せていた面を拭く、指のあいだを見る。この3つを順番として覚えてしまうと、待っているだけだった時間がそのまま手順に変わります。大型犬と暮らしていると毎日のケアが長くなりがちですが、増やさずに移すことはできます。
土が湿ってから触ることになる日|大型犬のドッグランでのやり方が崩れる3つの場面
順番を決めても、その場で終わらない日があります。崩れ方は3つに決まっていて、どれも「土が湿ってから触ることになる」という同じ結果に行き着きます。先にどこで崩れるかを知っておくと、その日は最初から別の手に切り替えられます。無理に手順どおりに進めるより、切り替えたほうが結果は良くなります。
1つめは、雨あがりでぬかるんでいる日です。この日は、払う手が最初から使えません。土が最初から湿っているので、乾いた布で払っても表面が動くだけです。ぬかるんだ日は、走った跡と伏せた跡を分ける意味もなくなります。この日だけは、脚と腹の下に絞って湿らせた布で一度拭き、あとは座面に敷いた布で受けると決めてしまうほうが早く終わります。
2つめは、その子の息が上がったまま出口へ向かう日です。呼び戻しがうまくいかず、そのまま帰ることになった日に起きます。体が熱を持っていると、体の側から湿気が出て、乗っている土が湿ります。大型犬は熱が抜けるまでに時間がかかるので、待つ数分を惜しむとそのぶん手数が増えます。急いでいる日ほど、フェンスの内側で座らせる時間を先に取ってください。
3つめは、他の犬と長く遊んだ日です。首まわりと口のまわりに唾液を含んだものが乗り、乾く前に毛が束になります。これは土とは別の性質のもので、乾いてから触ると被毛にからみます。遊びが長かった日は、順番を入れ替えて、首まわりを最初に拭いてください。上から下へ払う手順の前に、この1か所だけを先に済ませます。
| 崩れる場面 | 使えなくなる手 | その日のやり方 |
|---|---|---|
| 雨あがりでぬかるんでいる | 乾いた布で払う | 脚と腹の下だけ湿らせた布で。座面の布で受ける |
| 息が上がったまま出口へ | そのまま拭きはじめる | 日かげで数分座らせ、水を飲ませてから始める |
| 他の犬と長く遊んだ | 上から下への順番 | 首まわりと口のまわりを先に、乾く前に拭く |
| 日が落ちて手元が見えない | 指のあいだを目で見る | その場は払うまで。家の玄関で明かりの下で見る |
| 布を持って行くのを忘れた | 拭く手すべて | 水で脚だけ流し、座面に上着を敷いて受ける |
表のいちばん下のように、道具がない日もあります。そういう日は、体の側をあきらめて、受け取る側だけを用意してください。大型犬の場合、車の座面と家の床が受け皿になります。座面に何か1枚敷けば、家に持ち込む量が変わります。ドッグランのやり方で大事なのは、毎回同じことをすることではなく、使えない手が出たときに何を残すかを決めておくことです。
被毛と皮膚に出るサインは、ドッグランのせいとは限りません|大型犬と通い続けるコツ
ここまでは、土と時間で説明のつく話でした。ドッグランに通っていると、体に出た変化をすべてランのせいにしてしまいがちです。ただ、被毛と皮膚に出るものの中には、土とも回数とも関係のないものがあります。大型犬は面積が広く、毎日全身を見きれないぶん、気づくのが遅れることがあります。毎日のケアの中で、見る場所を決めておくのがいちばんのコツです。
見る場所は、伏せていた面と同じところで足ります。脇、肘の外側、腰の横、尾のつけ根、腹の下。拭くついでに、その5か所だけ指を毛の中に沈めます。地肌まで届くか、熱を持っていないか、指に湿りが残らないか。これを毎日1回やっておくと、変化が出た日に気づけます。ドッグランに行かない日も、この5か所は同じです。
- 地肌に赤みやかさぶたがある:伏せていた面に出やすく、体重がかかる場所ほど分かりにくい
- 同じ場所をなめ続けている:指のあいだと腹の下は、大型犬では本人の口が届きます
- 被毛が一か所だけ束になって戻らない:唾液や樹液が乾いて固まっていることがあります
- 肉球が硬い、割れている、熱い:夏場の地面の温度は、ランの表面材で変わります
- 帰った日の夜だけ、歩き方が変わる:疲れとは別に、指のあいだの異物のことがあります
- ランのあとに体をかく回数が増えた:草の種類が変わる時期に出ることがあります
地肌が赤い、じくじくしている、においがある、触ると痛がる、同じ場所をなめ続けている、脚を上げたまま歩く、元気や食欲が落ちている。いずれかに当てはまるときは、ドッグランへ行く回数を調整する前に、動物病院にご相談ください。大型犬は体が大きいぶん、変化が出ている面積も広くなります。相談のときは、いつからか、どの場所か、直前に行った場所はどこかの3つをメモして持って行くと、その場で切り分けてもらえます。
通い続けるためのコツを、最後に1つだけ書きます。ドッグランへ行く日と、体に手を入れる日を、同じ日にしないことです。行った日はランの出口で5分で終わらせ、家では何もしない。翌日に、伏せていた面と肉球をゆっくり見る。大型犬は1回にかかる時間が長いので、同じ日に全部を詰め込むと、行くこと自体が重くなります。分ければ、毎日のケアは数分ずつで回ります。
ドッグランで全身が土に触れるのは、その子が思いきり動いた証拠です。減らせるのは土の量ではなく、その土が乾いているうちに手を入れられるかどうかのほうです。ランを出る前の5分、車の座面の1枚、翌日に見る5か所。大型犬と暮らしていて動かせるのは、この3つです。
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mofuwa 入浴シャンプー
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商品ページを見るよくある質問
- ドッグランには、どのくらいの頻度で行っていいですか
- 回数の目安は体力と年齢で変わるので、一律の数字はありません。大型犬の場合は、行った翌日に歩き方が変わっていないかを基準にしてください。翌日も普通に歩けているなら、その頻度は体に合っています。翌日に後ろ脚をかばう、階段をためらうといった変化が出るなら、時間を短くするほうが先です。回数より、1回の長さのほうが調整しやすい部分です。
- ランに水道があります。その場で洗ってしまってもいいですか
- 脚だけ流すのは問題ありません。ただ、大型犬は全身を濡らすと、乾ききるまでに時間がかかります。濡れたまま車に乗せると、座面に湿りが移り、家に着く頃には毛の内側だけが乾いていません。水を使うなら脚の先までにとどめて、体は乾いた布で払うところで止めるほうが、そのあとが短く済みます。
- 伏せてばかりで走らない日は、体に何もついていませんか
- 走らない日ほど、伏せていた面に押し込まれるぶんが増えます。走った跡は払えば落ちますが、体重がかかっていた脇や腰の横は、表面を払っても毛の奥に残ります。走っていないから今日は何もしなくていい、とはなりません。ドッグランで座って過ごした日は、拭く場所をその5か所に絞ってください。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
