C04悩み解決

毛艶の低下が出やすい子には共通点がある|体の構造から考える

公開日 2023年5月29日|文=mofuwa編集部

やわらかい明るい光の中で、毛並みがそろっている白い犬の被毛のアップ
艶は、毛がそろって寝ているときに生まれます。写真:Pexels/Pixabay

毛が光って見えるのは、たくさんの毛が同じ向きに寝て、そろって光を返しているときです。1本ずつがどれだけきれいでも、向きがばらついていれば光は散ります。毛艶の犬種差として語られてきたものの中身は、この「寝やすさ」の差でした。この記事では犬種の名前を使いません。毛が寝るかどうかを決める4つの条件を、その子で数えていきます。

毛艶は、毛が同じ向きに寝ているかで決まる

艶という言葉から、毛の表面のなめらかさを思い浮かべがちです。ただ、実際に目に入っているのは、光が返ってくる方向のそろい方です。同じ向きに寝ている面は、まとまった光を返します。ばらついている面は、あらゆる方向へ散らします。

だから、1本ずつの毛の状態が同じでも、寝ているか立っているかで見え方は変わります。手入れが足りないように見える子が、実は毛が立ちやすい作りなだけ、ということがあります。

毛艶の犬種差として名前が挙げられるとき、そこで指されているのは、たいていこの寝やすさの差です。名前で覚えると混血の子に当てはめられないので、条件のほうを数えます。

寝やすさを決める4つの条件を比較する

条件は4つです。2つは毛そのもの、2つは生え方の話です。

4つの条件と、その子で確かめること
条件寝やすいのは確かめ方
毛の長さ長いほど、自重で寝る背中の毛をつまんで、長さを見る
毛の張りやわらかいほど寝る。張りがあると立つ1本つまんで、曲げたときの戻り方
下毛の量少ないほど、上毛が寝る毛をかき分けて、下に細い毛が詰まっているか
向きが変わる場所の数少ないほど、面がそろうつむじ、生え際、毛流れが割れる場所を数える

3つ目は見落とされやすいところです。下毛が密に詰まっていると、その上に生えている毛が下から持ち上げられます。上毛そのものは寝る性質でも、面としては立ってしまう。換毛の時期に艶が変わって見えるのは、この量が動くからです。

4つ目は、その子の体を見れば数えられます。首の後ろ、肩、腰。毛の流れが割れる場所が多いほど、光の返る向きも分かれます。ここは変えられませんが、知っておくと「そこだけ艶がない」と悩まなくて済みます。

Note色でも、見え方は変わります

濃い色の毛は光の反射が目立ち、薄い色の毛は目立ちにくくなります。白い毛の子で艶が分かりにくいのは、条件が悪いからとはかぎりません。色の違う子どうしを比べず、その子の先月と比べてください。

その子はどっちのタイプか、見分け方

4つのうち、いくつが「寝やすい」側かを数えます。3つ以上なら寝るタイプ、2つ以下なら立つタイプです。

タイプ別に、どこで艶が落ちて見えるか
寝るタイプ立つタイプ
ふだんの見え方面がそろい、光がまとまる毛が立ち、光が散る
艶が落ちて見える場面毛が寝すぎて、束になったとき乾いた時期、静電気で広がったとき
先に見る場所皮脂が集まる背中の後ろ半分首の後ろと肩(毛流れが割れる場所)
手を入れる向き根元に空気を入れて、束をほどく湿らせて、向きをそろえる

同じ「艶がない」でも、原因が逆になります。寝るタイプは、寝すぎて束になっているのが問題です。皮脂が集まって毛どうしがくっつくと、面はそろっていても光が返りません。立つタイプは、そもそも面がそろっていません。

犬種差の一覧を探すより、この数え方のほうが実際の子に合います。同じ犬種でも、下毛の量には幅がありますし、混血の子は両方の性質が混ざります。毛艶が落ちて見える理由は、名前ではなく条件の数で決まります。見分けがついたら、手の入れ方はひとつだけ選んでください。両方を同時にやると、どちらが効いたのか分からなくなります。

タイプ別の、毎日の手の入れ方

どちらのタイプでも、やる時間は3分です。変えるのは、向きと順番だけです。

立つタイプの子は、毛の作りのぶんだけ、毎日の手入れのほうに時間がかかります。ペットは体から脂を出すので、昨日そろえた面は今日また乱れます。毎日きれいにしてあげたいのに、シャンプーは毎日できず、サロンにも毎日は通えません。その間を埋めるためにつくられたのが mofuwa グルーミングスプレーです。還元水100%で、無香料・アルコールフリー。汚れの原因になる脂は油と乳化して落ち、セラミドとスクワランのほうは毛に残ります。

使うのは、立つタイプの3番目の工程です。表面をわずかに湿らせるところを、水の霧吹きからグルーミングスプレーに置き換えます。毛の上に2〜3回散らし、指で毛流れの向きにならしてから、一方向に通します。静電気で毛が立たないぶん、同じストロークでも面がそろい、毛並みが同じ向きに光ります。口に入る前提の基準で中身が測られているので、量を気にせず散らせます。首の後ろに赤みが出ている日は、その場所を飛ばして、背中の後ろ半分だけにしてください。

条件では説明がつかない艶の落ち方

体の作りは急に変わりません。だから次のような変化は、条件では説明がつきません。犬種差でも説明はつきません。

毛艶の犬種差として語られてきたものは、ここまでに数えた4つの条件です。それが急に変わることはありません。とくに1つ目は分かりやすい手がかりです。毛の作りは左右で同じなので、片側だけ落ちているなら構造の話ではありません。その場所に何が当たっているか、こすれているかを先に確かめてください。

いずれかに当てはまるときは、手の入れ方を変える前に動物病院にご相談ください。相談するときは、4つの条件のうちその子がいくつ当てはまるかを書いて持っていってください。もともと立つタイプなのか、寝るタイプが変わったのか。そこが分かるだけで、話の進み方が変わります。

上のどれにも当てはまらないなら、話は4つの条件に戻ります。その子のタイプに合う手の入れ方だけを、毎日3分そのまま続けてください。毛艶が動くのは月の単位です。変わるのは今日の毛先ではなく、来月に外へ出てくる根元のほうです。

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よくある質問

短毛の子は、毛艶が出にくいのですか?
長さは4つの条件のうちのひとつです。短くても、張りがやわらかく下毛が少なければ、毛は寝て面がそろいます。長さだけで決まるものではないので、4つを数えてみてください。
艶を出すために、油分のあるものを塗ってもいいですか?
塗ったものは舐めますし、ほこりを寄せる方向にも働きます。艶が落ちて見える理由が「束になっている」ことなら、油分を足すと逆を向きます。まずは根元に空気を入れて、向きがそろうかを見てください。
換毛期になると艶が落ちます。体質でしょうか?
下毛の量が動く時期なので、上毛の寝方も変わります。毎年同じ時期に落ちて、時期が過ぎると戻るなら、条件の動きとして説明がつきます。戻らない年があったときだけ、別に考えてください。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。