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シニア期の換毛期の抜け毛|若い頃と同じケアでは追いつかない

公開日 2023年6月5日|文=mofuwa編集部

明るい室内で、静かにブラッシングされている年齢を重ねた犬
シニア期の換毛期で変わるのは、1日に抜ける量ではなく、抜け続ける日数のほうです。写真:Yaroslav Shuraev/Pexels

去年は5月の連休あたりで落ち着いた換毛期が、13歳を過ぎたころから6月に入ってもまだ続いています。1日にブラシで取れる抜け毛の量は、若い頃よりむしろ減りました。それなのに終わりが来ないので、ひと春でかき集めた毛の総量はほとんど変わりません。シニアの換毛期で動くのは量ではなく、続く日数のほうです。この記事では、抜け毛を「今日どれだけ取れたか」で見るのをやめて、日数で数える形に組み替えます。

今年はあまり抜けない、と感じる理由

シニア期に入った子と暮らす飼い主から、換毛期のはずなのに今年は抜け毛が少ない、という話をよく聞きます。実際、ブラシに絡む量は減っています。1日あたりで見れば、若い頃の半分ということもあります。ただ、減っているのは1日あたりの量であって、換毛期そのものが軽くなったわけではありません。シニアの換毛期を読み違える入口は、ここにあります。

1日の抜け毛が減って見える理由は、大きく3つに分かれます。どれも被毛の量とは別の話です。

3つめが、いちばん見落とされます。抜けた毛が床に落ちていないだけで、体の上には同じだけ残っています。掃除機のゴミが減ったこと、服につく毛が減ったこと、これらを換毛期が軽くなったサインとして受け取ってしまうと、ブラッシングの手が早く止まります。手を止めた側で、抜けた毛は根元にたまり続けます。

Note猫では、毛づくろいの時間が先に減ります

猫は自分の毛づくろいで抜け毛を落としています。シニア期に入ると、毛づくろいに使う時間そのものが短くなります。体が硬くなって届かない場所ができることもあります。床に落ちる毛が減った猫は、抜け毛が減ったのではなく、落とす作業をやめただけかもしれません。背中の真ん中や腰のあたりを、指で分けて確かめてください。

山がなくなって、裾野だけが伸びる変化

若い頃の換毛期には、はっきりした山がありました。始まって数日で一気に増え、2週間ほどで頂点を越え、3週目には目に見えて落ち着く。飼い主の側にも「今週が山だ」という実感があり、その週だけブラッシングを増やせば乗り切れました。

シニア期の換毛期には、この山ができません。少しずつ始まり、少しずつ抜け続け、1か月から1か月半かけて、いつ終わったのか分からないまま終わります。抜け毛の変化は、高さではなく横幅に出ます。

換毛期が続く日数の比べ方 若い頃の換毛期とシニア期の換毛期で、抜け毛が続く日数がどう変わるかを比べた棒グラフ 若い頃の換毛期 2週間ほどで山を越える シニア期の換毛期 1か月以上、なだらかに続く
日数はイメージです。その子ごとに幅がありますが、シニア期には横に伸びます。
同じ子の、若い頃とシニア期の換毛期
見るところ若い頃シニア期
始まり方数日で一気に増えるいつ始まったか分かりにくい
1日の抜け毛多い日がはっきりある毎日、少しずつ
山2週目にあるはっきりした山がない
終わり方3週目に急に落ち着く終わったかどうかが分からない
ひと季節の総量多いほとんど変わらない

表のいちばん下が、この記事でお伝えしたいところです。1日の量が半分になっても、続く日数が倍になれば、抜け毛の総量は同じです。「今年は楽だった」と感じたまま、6月も7月も抜け続けます。楽に感じたぶんだけブラッシングの回数を落としていると、季節の後半で被毛の根元に毛がたまり、梅雨の湿気とあわせて絡みはじめます。

シニアの換毛期を、若い頃の記憶と重ねて「今年は軽い年だった」と結論づけないでください。軽いのではなく、まだ途中です。

6月まで抜け続ける子は、換毛期の後半が梅雨の湿気と重なります。抜けた毛が残っているところは空気が入れ替わらないので、根元にこもった湿気が抜けるのに時間がかかります。この時期に増やせるのは洗う回数ではなく、さわる回数のほうです。mofuwa グルーミングスプレーをブラシと同じ場所に置いておくと、思い出した時点で手が動きます。背中から腰へ吹いて、毛の流れに沿って乾いた布で拭き取るだけなら、伏せた姿勢のままでも終わります。

抜けた量ではなく、日数で数えるという考え方

換毛期のあいだ、こちらが変えられるのはブラッシングの続け方だけです。そして続け方を決める基準を、量から日数に変えると、シニア期でも判断ができるようになります。量を基準にすると、シニアの換毛期はいつまでも「もう終わったのでは」という疑いが残り、たいてい早く手を止めます。

  1. 換毛期が始まった日を1日目として、カレンダーに書く

    正確でなくて構いません。ブラシに毛がまとまって付きはじめた日を1日目にします。始まりの日を決めないと、日数で数えられません。

  2. 毎日、ブラシに毛が付いたかどうかだけを◯×で書く

    量は書きません。多いか少ないかを記録しはじめると、また量の話に戻ってしまいます。付いたか、付かなかったか。判断に迷う日は◯にしておいてください。

  3. ×が7日続いたら、その換毛期はひとまず終わり

    1日や2日の×では判断しません。シニア期の抜け毛は、数日おきに戻ってくる形で終わっていきます。7日という長さは、その戻りをまたぐために取っています。

  4. 終わるまでは、頻度を落とさない

    1回5分で構いません。長くやるより、毎日触るほうが効きます。シニア期は1回に取れる量が少ないので、回数を減らすと単純に取り残しが増えます。立たせ続けずに、伏せている姿勢のままできる範囲で構いません。

ブラシは、毛先だけを通しても意味がありません。抜けた毛がたまっているのは根元です。指で毛を分けて、地肌が見える状態にしてから、その面にブラシを当ててください。毛先だけをとかしていると、表面はきれいなのに根元に毛がたまった状態ができあがります。

その分け目が、乾いた毛では静電気でふさがります。mofuwa グルーミングスプレーを分けたい線へひと吹きしてから指を入れると、毛が寝たまま開くので、地肌が見える状態を保てます。シニア期は1回に取れる量が少ないぶん、開いた面にブラシを当てられたかどうかで、その日の取り残しが決まります。スプレーするだけなので、伏せている姿勢を崩さずに済みます。舐めても差し支えない基準でつくられているので、毛づくろいが残っている子でも量を気にせず使えます。

Point乾いた被毛に、いきなりブラシを入れない

乾いた毛にブラシを当てると、静電気で毛が浮き、抜けた毛が空気中に散ります。散った毛は、また被毛の上に戻ってきます。ブラッシングの前に、毛の表面を軽く湿らせておくだけで、毛先の暴れ方が変わります。水でも構いませんが、mofuwa グルーミングスプレーだと、毛を落ち着かせるのと、たまった汚れを拭き取るのが1回で済みます。うるおいを足すというより、毛を落ち着かせて、根元まで手を入れやすくするための一手間だと考えてください。

若い頃の経験が、そのままでは当てにならないところ

若い頃の経験が邪魔をするのは、日数の見積もりだけではありません。シニア期は、抜け毛に関するたいていのことを「年齢のせい」で説明できてしまいます。説明がついてしまうぶん、別の理由で起きている変化が、そのまま何か月も置かれます。

次の5つは、換毛期の日数では説明がつきません。シニアかどうかとは切り離して見てください。

これらに当てはまるときは、ブラッシングの回数を増やしても変わりません。換毛期の話として様子を見ずに、動物病院にご相談ください。その際、いつから、どのあたりが、どう変わったかをメモしていくと診察が早く進みます。週に一度、同じ場所を同じ明るさで撮った写真があれば、そのまま経過の記録になります。

数えるのは、量ではなく日数です。◯と×をカレンダーに付けながら、1回5分のブラッシングを毎日続ける。×が7日並んだ日が、この換毛期の終わりです。その記録が、来年どのくらいの幅で構えればいいかを教えてくれます。

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本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。