C15組み合わせ提案
虫が多い季節のおでかけセット
草の丈が膝まである河川敷を1時間歩いて帰った日、玄関で体を見ていくと、耳のふちに小さな黒い点が1つ付いていました。出かける前に虫除けをつけた日でした。つけ忘れた日ではありません。おでかけの虫除けセットは、玄関を出る前と、帰ってからで中身が変わります。出る前に持つものは役割が1つに決まりますが、帰ってから使うものには、確かめる項目がいくつも付いてきます。つけたかどうかで終わる側と、体に付いたかどうかを見る側。この2つを同じ袋に入れておくと、帰ってからのぶんが手つかずで残ります。この記事では、おでかけの虫除けセットを2つに割って、役割・つけ直しの間隔・確かめることの3つで比べます。
出る前と帰ってからで、袋を2つに割る|おでかけの虫除けセットが使われなくなる場所
虫が多い季節のおでかけセットを1つの袋にまとめると、必ず片方だけが減ります。減るのは出る前に使うほうで、残るのは帰ってから使うほうです。理由は単純で、出る前は手が空いていて、帰ってからは手がふさがっているからです。帰宅した時点で、こちらはリードと荷物と鍵を持っていて、その子は足が汚れていて、家に上げるかどうかの判断が先に来ます。袋を開ける順番が最後になるものは、その日のうちには開きません。
そこで、袋を2つに割ります。出る前の袋は、出かける準備をする場所に。帰ってからの袋は、玄関に。持ち歩くのは出る前の袋のうち、つけ直すぶんだけです。この分け方をすると、おでかけの虫除けセットは「持ち物のリスト」ではなくなります。置き場所が2か所あって、それぞれに役割が1つずつ割り当てられている、という形になります。
2つに割る理由は、置き場所の都合だけではありません。役割そのものが違います。出る前にやるのは、つけることです。つけた時点で終わります。帰ってからやるのは、見ることです。見るという作業には終わりの合図がないので、順番と場所を決めておかないと、途中でやめても気づきません。この差が、そのまま中身の差になります。
- 耳のふちと、耳の後ろ:毛が薄く、こちらから見える位置にあります
- 首の後ろ:その子自身がいちばん届きにくい場所です
- 脇の下と内もも:毛が薄いうえに、歩いているあいだ草に近い高さです
- 指のあいだと足の裏:草の実や種が入り込みます
- 尾のつけ根:座ったときに毛が分かれるので、見やすい場所でもあります
- 口のまわりと目のまわり:虫除けをつけない場所なので、帰ってからの側で見ます
この6か所を見るのに、慣れれば5分ほどです。ただ、5分は「ついでに」できる長さではありません。だから玄関に、明るい灯りと、布を1枚と、見る順番を書いた紙を置いておきます。おでかけの虫除けセットで最初にそろえるのは、この3つだと思っています。
虫除けとして作られたものを使っても、その日に何も付かないと決まるわけではありません。使ったから見なくていい、という置き換えはできない、ということです。逆に、つけなかった日に必ず何か付くわけでもありません。どちらも確率の話なので、家でできるのは、つける側を続けることと、帰ってから見る側を毎回やることの2つだけになります。おでかけの虫除けセットを2つに割るのは、この2つのどちらも落とさないためです。
軸1・出る前に持つものは、役割が1つに決まります|つける場所とつけない場所を先に書く
1つめの軸は、玄関を出る前です。ここでやることは1つしかありません。つけることです。だから決めるのも4つで足ります。どこにつけるか、どのくらいつけるか、いつつけ直すか、どこにはつけないか。この4つを家で紙に書いておくと、出かける当日に迷いません。虫が多い季節のおでかけは、たいてい朝の慌ただしい時間に始まるので、当日に考えることを減らしておくほうが続きます。
- つける場所:毛の薄い場所と、草に近い高さの場所。首の後ろ・脇・内もも・尾のつけ根
- つける量:表示に書かれた量です。多くしても、その子がなめる量が増えるだけです
- つけ直す合図:時刻ではなく、水に入った・草をかき分けた・こすりつけた、という出来事で決めます
- つけない場所:目のまわり、口のまわり、傷のある場所。ここは帰ってから見る側で受け持ちます
- つける人:家族で1人に決めます。2人でやると、つけた量が読めなくなります
- つけたことを書く:日付と、時刻と、つけた場所。3行で足ります
つけ直しの間隔を、時刻で決めないほうがいい理由を書いておきます。同じ2時間でも、舗装された道を歩いた2時間と、川に入った2時間では、残っている量が違うからです。時刻で決めると、川に入った日に足りず、道だけ歩いた日には多くなります。出来事で決めておくと、その日の中身に合います。水に入ったら1回、草をかき分けたら1回、地面にこすりつけたら1回。この3つを合図にしておくと、判断が要りません。
出る前の側で持ち歩くのは、つけ直すぶんだけです。本体を全部持っていく必要はありません。おでかけの虫除けセットのうち、外に出るのはこの1つで足ります。残りは家に置いておきます。持ち出すものが少ないほど、出る前の手順は短くなり、短いほど毎回やることになります。ここは、増やさないほうが結果として続く場所です。
もう1つ、出る前の側に入れておきたいものがあります。その日に歩くコースを、前の日に決めておくことです。草の丈が高い場所を通るのか、水辺に降りるのか、日が落ちてから帰るのか。コースが決まると、つける場所も、つけ直しの合図も、帰ってから見る場所も、前もって絞れます。物ではありませんが、おでかけの虫除けセットの中でいちばん軽くて、いちばん効く1つだと思います。
軸2・帰ってから使うものは、見る項目のほうが多い|体に付いたかどうかを数える
2つめの軸は、帰ってからです。ここには役割が2つあります。見ることと、落とすことです。そして順番は、見るのが先です。先に体をなでたり払ったりすると、付いていたものが落ちて、どこに付いていたのかが分からなくなります。虫除けのおでかけセットで、帰ってからの側が厚くなるのは、この2つ目の役割があるからです。
- ①玄関で止まる:家に上げる前に、その場で止まる時間を10秒だけ取ります
- ②明るいところで見る:玄関の灯りが暗い家では、小さな点は見えません
- ③体の上半分から下へ:耳・首の後ろ・背中・脇・内もも・足の順に降ります
- ④指のあいだを開く:草の実や種は、ここでいちばん見つかります
- ⑤使ったものを分ける:ハーネス、リード、敷いたもの。体だけを見て終わりにしません
- ⑥見た結果を書く:何もなかった日も、なかったと書きます
見る順番を固定する理由は、抜けを減らすためです。その日ごとに気になった場所から見ると、毎回同じ場所だけを見て終わります。順番が決まっていれば、途中でやめたときにも、どこまで見たかが残ります。おでかけから帰った時点では、こちらも疲れています。判断が要らない形にしておくほうが、その日のうちに終わります。
書き残す中身は、数ではありません。どこに付いていたかと、その日どこを歩いたかの2つです。3週間ぶんたまると、コースと場所の組み合わせが見えてきます。河川敷の日は耳のふち、林の道の日は指のあいだ、というように偏りが出ます。偏りが分かると、次の虫除けのおでかけでは、その場所だけを先に見られるようになります。見る時間を減らすのではなく、見る順番を並べ替えるための記録です。
落とす側についても書いておきます。付いていたものを見つけたときに、その場で無理に取ろうとしないでください。取れないもの、食い込んでいるもの、地肌が赤くなっているものは、そのままの状態で動物病院にご相談ください。家でできるのは、見つけることと、どこにあったかを覚えておくことまでです。ここを越えると、判断の材料が足りなくなります。
役割・つけ直し・確かめることの3つで並べる|おでかけの虫除けセットを2つに割って比べる
2つの軸を並べます。同じ「虫が多い季節のおでかけセット」でも、出る前と帰ってからでは、役割も、間隔も、確かめることの数も違います。この表のどちらに入るかが決まると、置き場所が自動的に決まります。中身のリストを覚えるより、こちらのほうが翌年も使えます。
| 出る前に使うもの | 帰ってから使うもの | |
|---|---|---|
| 役割 | つきにくい状態にしておく(1つ) | 付いたかどうかを見つける/落とす(2つ) |
| つけ直しの間隔 | 水に入った・草をかき分けた、などの出来事ごと | その日のうちに1回。翌日に持ち越しません |
| 確かめること | つけた場所と量の2つ | 場所・数・地肌の色・その後の様子で4つ以上 |
| かかる時間 | 1〜2分 | 5〜10分 |
| 置き場所 | 出かける準備をする場所 | 玄関。明るい灯りのそば |
| 持ち歩くか | つけ直すぶんだけ持ち出します | 持ち出しません。家に置いたままです |
| 忘れたときの気づき方 | 出た直後に自分で気づけます | 気づくのが数日後になることがあります |
| 家族で分けられるか | つける人は1人に決めます | 見る人は2人いてもかまいません |
どちらを先にそろえるか。答えは、帰ってからの側です。理由は2つあります。1つは、確かめる項目が多いこと。もう1つは、忘れたときに気づくのが遅れることです。出る前のほうは、つけ忘れたら玄関を出た直後に自分で気づきます。帰ってからのほうは、見落としても、その日は何も起きません。気づかないまま数日たつ側から先に手当てをする、という順番です。
これは、出る前の側を軽く見ていいという意味ではありません。2つの軸は、片方でもう片方の代わりにはならないからです。つけたから見なくていい、にもなりませんし、見るから、つけなくていい、にもなりません。おでかけの虫除けセットを2つに割る目的は、どちらを選ぶかを決めることではなく、両方を落とさない形にすることです。
表のうち、家によって答えが変わるのは「置き場所」の行だけです。玄関が狭い家では、玄関に置けるものが限られます。その場合は、明るい灯りだけを玄関に置いて、布と記録用の紙は洗面所にまとめる、という形でもかまいません。変えられないのは、見る側を手の届く場所に置く、という条件のほうです。
玄関側を厚くしておく|虫除けのおでかけセットで、灯りが最初の1つになる理由
ここまでを1つにまとめます。虫が多い季節のおでかけセットは、出る前と帰ってからで2つに割って、玄関側を厚くします。持ち歩くものは、つけ直すぶんの1つだけ。家に残すのは、見るための3つ。この配分にしておくと、荷物は減って、帰ってからの手順だけが残ります。
- 玄関に置く①・明るい灯り:小さな点は、暗い玄関では見えません
- 玄関に置く②・布を1枚:見たあとに足と体を拭くためのものです
- 玄関に置く③・見る順番を書いた紙:耳・首・脇・内もも・指のあいだ・尾のつけ根
- 持ち出す①・つけ直すぶん:本体ではなく、その日に使う量だけ
- 家に残す①・記録の紙:日付・コース・見つけた場所の3行
- 前の日に決める①・コース:草の丈と、水辺に降りるかどうかの2つだけ
使うものについても書いておきます。出る前の側に置いているのは、mofuwa においがしない虫よけスプレー です。虫よけには、ディートやイカリジンといった成分がよく使われます。医薬部外品にも使われる成分で、効きめは確かですが、においやべたつきが気になるという声もあります。この商品は、自分の子どもに使いたいものが見つからなかったところから作りはじめたものです。人は気にならないけれど蚊が嫌がるとされる香り成分を選び、ディートは使っていません。散歩へ出るたびに使うものなので、においが残らないことと、毛がべたつかないことに意味があります。
出る前の側でやることは、これで1つに決まります。ただし、つけたかどうかと、その日に何も付かないかどうかは別の話です。虫よけスプレーを持って出た日も、玄関の5分は減りません。出る前の袋が軽くなるぶん、帰ってからの袋に手が回る、という関係です。
帰ってからの側には、mofuwa グルーミングスプレー を置いています。吹きかけてそのまま梳かせるので、見終わった順番のまま、毛の流れに沿って一往復させるだけで終わります。草をかき分けた日は、毛の表面に土やほこりが乗ります。その子は毎日体から脂を出していて、おでかけは週に何日もあるので、玄関で毎日そのまま続けられる形かどうかが、そこで効いてきます。見る順番の最後にくる指のあいだと足の裏は、そのあとその子が舐める場所です。清涼飲料水の規格基準をクリアした水でできているので、この2か所にも量を気にせず使えます。
帰ってから体を見て、取れない点がある、食い込んでいる、地肌が赤い、腫れている、同じ場所をなめ続ける、触ると痛がる、翌日になっても引っかいている。こうしたときは、その場で取ろうとせず、動物病院にご相談ください。虫が多い季節は、家で判断できる範囲と、そうでない範囲の境目が近くなります。どこを歩いて、いつ帰って、どこに付いていたか。3行の記録をそのまま持っていくと、話が短く済みます。虫除けをつけていた日かどうかも、あわせて伝えてください。
1つの袋に全部入れておくと、帰ってから使うぶんが手つかずで残ります。袋を2つに割って、片方を玄関に置く。中身を1つも増やさなくても、これだけで使われ方が変わります。おでかけの虫除けセットを見直すときは、まず中身ではなく、袋の数と置き場所から見てください。増やすかどうかは、そのあとで決まります。
そろえる順番の1つめは、物ではなく灯りです。玄関に、明るい灯りを1つ用意してください。スタンドでも、手元の灯りでもかまいません。暗い玄関で5分見ても、耳のふちの小さな点は見えません。虫除けのおでかけセットで、いちばん見落とされているのは、たぶんここです。灯りが1つあるだけで、帰ってからの5分が、見た時間になります。
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よくある質問
- 虫除けをつけているのに、帰ってから体に付いていました。つけ方が足りなかったのでしょうか。
- つけ方の問題とは限りません。虫除けとして作られたものを使っても、その日に何も付かないと決まるわけではないからです。だからこの記事では、おでかけの虫除けセットを出る前と帰ってからの2つに割って、帰ってから見る側を残しています。つけた場所と量を記録していれば、次に見直す材料になります。取れないものや、地肌が赤くなっている場合は、その場で取ろうとせず動物病院にご相談ください。
- 帰ってから体を見る時間が取れません。おでかけの虫除けセットで、削るならどこですか。
- 削るなら、見る場所の数ではなく、順番の後ろから削ってください。耳のふち・首の後ろ・指のあいだの3か所だけなら2分で終わります。ここは毛が薄いか、その子自身が届かないか、草に近い高さにあるかのどれかに当てはまる場所です。全身を見られない日でも、この3つだけは同じ順番で見る、という形にしておくと続きます。見なかった日を、見なかったと書いておくのも忘れないでください。
- 猫を連れておでかけするときも、同じ2つの割り方でいいですか。
- 割り方は同じで、比重が変わります。猫の場合は移動中にケージから出さないことが多いので、出る前の側でやることが減り、帰ってからの側が残ります。見る場所も、首の後ろと、その子自身の毛づくろいが届きにくい背中側が中心になります。帰ってから使うものを玄関側に厚く置く、という結論は変わりません。体に触れることを嫌がる子では、灯りの下で見るだけの日があっても大丈夫です。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
