C05犬種・猫種別ケア

ジャパニーズボブテイルの短毛|抜け毛を毎日のケアで防ぐ

公開日 2023年7月11日|文=mofuwa編集部

明るい自然光の入る部屋で、白と濃い色がはっきり分かれた短い毛の猫が床に座っている
色の境目がはっきりしている子では、1本の毛は根元から毛先まで同じ色です。落ちた毛の色が、生えていた場所を指します。

ジャパニーズボブテイルと暮らしていると、掃除のたびに、白い毛と濃い色の毛が別々の場所に落ちていることに気づきます。ソファのくぼんだところには白ばかり、キャットタワーの棚の縁には濃い色ばかり。同じ一匹から抜けているのに、混ざりません。この猫の抜け毛は、色を見れば体のどこから抜けたかが分かります。色の境目がはっきり分かれている子では、1本の毛が根元から毛先まで同じ色だからです。白が増えていたら腹側、濃い色が増えていたら背中。量を数えるより、色の割合を見るほうが、その子の体の上で何が起きているかが読めます。この記事は、抜け毛の色から場所を特定するという読みものです。

白い毛と濃い毛が、落ちる場所で分かれる|ジャパニーズボブテイルの抜け毛が読める理由

掃除機の中身を出したとき、あるいは粘着ローラーのシートを1枚はがしたとき、ジャパニーズボブテイルの抜け毛は、たいてい白と濃い色に分かれて見えます。ぐしゃりと混ざった灰色の塊にはなりません。白い毛は白い毛でまとまり、濃い色の毛は濃い色の毛でまとまっています。同じ一匹の体から抜けているのに、そうなります。

落ちている場所でも分かれます。ソファのくぼんだところ、寝床の底、日の当たる床にへばりつくように残っているのは、白い毛が多い。キャットタワーの柱、棚の縁、家具の角のように体をこすりつける場所には、濃い色の毛が残ります。黒い服を着た日に目立つのは白い毛で、白いシャツに残るのは濃い色の毛です。だから「今日は抜け毛が多い」という感じ方も、その日に何を着ていたかで変わります。

この分かれ方は、偶然ではありません。抜けた毛の色が、その毛が生えていた場所の色をそのまま指しているからです。白い毛が落ちていた場所は、その子が白い部分を触れさせていた場所です。濃い色の毛が落ちていた場所は、濃い部分をこすっていた場所です。ジャパニーズボブテイルの抜け毛は、量として数えるより先に、色として読めます。

気づいてしまうと、毎日の掃除の意味が少し変わります。床に落ちた毛を集めて捨てるだけの作業だったものが、その日にその子がどこを使い、どこがこすれていたかの記録になります。ブラッシングのあとに道具に残った毛も同じです。白ばかりなら腹側に手が入っていて、濃い色ばかりなら背中側に入っている。手を入れた場所が、色で返ってきます。

Note抜け毛の量だけを見ていると、半分しか見えません

抜け毛の話は、たいてい多い少ないの話になります。ジャパニーズボブテイルでは、そこにもうひとつ軸が増えます。同じ量でも、白が多い日と濃い色が多い日では、体の上で起きていることが違います。量は季節と部屋の条件で動きますが、色の割合はその子の過ごし方で動きます。量を数えるのをやめる必要はありませんが、色を見る習慣を足すと、読める情報が倍になります。

1本の毛が、根元から毛先まで同じ色|ジャパニーズボブテイルの短毛という背景

なぜ抜け毛の色が、生えていた場所を指すのか。ここには2つの背景があります。ひとつは色の入り方、もうひとつは毛の長さです。どちらか片方だけでは、抜け毛は読めません。ジャパニーズボブテイルは、この2つがそろっている猫です。

1つめの背景は、色の境目です。ジャパニーズボブテイルは、白地の上に濃い色がのっている子が多く、その境目がぼやけずにはっきり分かれています。白い場所は白、濃い場所は濃い色で、その途中でだんだん変わっていく部分がほとんどありません。境目がはっきりしているということは、1本の毛の色が、生えている場所ごとに決まっているということです。

毛の中で色が変わる被毛もあります。縞の入った子の毛は、1本の中に濃いところと薄いところが帯のように並んでいて、根元と毛先で色が違います。この場合、落ちている1本を見ても場所は分かりません。境目がはっきり分かれている子の毛は、根元から毛先まで同じ色です。だから、落ちた1本を見れば、それが白い場所の毛か濃い場所の毛かが決まります。

2つめの背景が、短い被毛です。長い毛だと、抜けた毛はほかの毛にからんで束になり、束になった時点で色が混ざります。ジャパニーズボブテイルは短い毛を持つ子なので、抜けた毛は1本のまま、まっすぐな線として落ちます。1本のままだから、色が読めます。短い毛は絡みにくいという話は、ふつうは手入れの楽さの文脈で語られますが、ここでは情報が壊れずに届くという意味を持ちます。

抜け毛の色が読めるのは、2つの背景がそろっているからです
この猫で成り立っていること成り立たない場合
色の境目白と濃い色がはっきり分かれる境目がぼやけると場所が絞れない
1本の毛の色根元から毛先まで同じ色1本の中で色が変わると読めない
被毛の長さ短いので、1本のまま落ちる長いと束になり、色が混ざる
落ちたあと線として残り、色が判別できる塊になると、判別できない
読み取れることその毛が生えていた場所抜けた量だけ

では、どの色がどこにあるのか。背中・腰・頭のてっぺん・短い尾のあたりに濃い色がのっている子が多く、あご・胸・腹・内股・脚先は白いことが多い猫です。もちろん、その子ごとに柄は違います。だから、この記事の表をそのまま当てはめるのではなく、いちど自分の家の子を、明るい場所で上から見て、色の地図を作ってください。背中側にどの色があり、腹側にどの色があるか。それが分かれば、あとは落ちた毛の色と照らし合わせるだけです。

短い尾についても触れておきます。ジャパニーズボブテイルの尾は、こぶしのように丸くまとまっている子が多く、そこだけ毛が房のように密になっています。ここは色が濃い子も白い子もいます。尾の毛は短くても密なので、抜けたあとその場に留まりやすい場所です。色の地図を作るときは、尾の色も忘れずに書き込んでおいてください。

抜け毛の色から、体のどこかを特定する|ジャパニーズボブテイルの毎日のケアの考え方

ここからが、毎日のケアの話です。やることは難しくありません。週に一度、決まった場所の抜け毛を見て、白と濃い色の割合をざっくり覚えておくだけです。数える必要はありません。白が多い、半々、濃い色が多いの3段階で足ります。粘着ローラーのシート1枚でも、掃除機の中身でも、いつも同じものを見れば比べられます。

白い毛が増えているときに見るのは、腹側です。あご、胸、腹、内股。ここは、その子が自分でいちばんよく毛づくろいをする場所です。舌が届き、前脚も回ります。白が増えているということは、その場所の毛が動いているということで、その多くは飲み込まれてもいます。人が代わる場所ではありませんが、寝床の素材や、その子がよく体を預けている面を見直す値打ちはあります。こすれる面が硬い日ほど、白は増えます。

濃い色の毛が増えているときに見るのは、背中側です。首の後ろ、肩甲骨のあいだ、腰から短い尾のつけ根まで。ここは、体をひねっても舌が回りきらない場所です。濃い色の毛が部屋に落ち始めたということは、その場所に留まっていた抜け毛が、動いたはずみでまとめて出ているということです。ジャパニーズボブテイルで人が代わるのは、この3か所になります。

色の割合が変わったときに、どこを見るか
抜け毛の色の割合体の上で起きていること人がやること
白が増えた腹側の毛が動いている。飲み込む量も増えます寝床やこすれる面の素材を見直す
濃い色が増えた背中側に留まっていた毛が出てきています首の後ろ・肩甲骨のあいだ・尾のつけ根に手を入れる
濃い色がほとんど出ない背中側の抜け毛が、体の上に残っています根元まで道具を入れる。回数を1日1か所に
白も濃い色も一気に増えた換毛期が始まっています回数を増やし、1回は短く区切る
色の割合が左右で違う寝る向きや、体を寄せている面が偏っています寝床の位置を変えて、1週間見ます

見落とされやすいのは、3行目です。濃い色の毛がほとんど落ちてこない時期のほうが、背中側には毛が溜まっています。抜けていないのではなく、抜けた毛が体の上から出てきていません。短い被毛は毛と毛のあいだが密なので、抜けた1本が根元の側に挟まったまま残ります。部屋がきれいな週ほど、指を毛の中へ沈めてみてください。地肌まで届かずに押し返されるなら、そこに留まっています。

  1. 手のひらで、毛先から根元へ向かってなで上げる

    道具を持つ前の一手です。短い毛が起きて、根元の側に空気が入ります。このとき、手のひらについてきた毛の色を見てください。濃い色がつくなら、背中側にはまだ出ていない抜け毛があります。何もつかないなら、その場所は今日は足りています。

  2. 首の後ろ・肩甲骨のあいだ・尾のつけ根を、1日1か所ずつ

    全身を毎日やる必要はありません。その子の毛づくろいが届かない3か所を、日替わりで1か所ずつ回します。1か所1〜2分で終わります。3日で一巡するので、同じ場所に抜け毛が長く留まりません。

  3. 短いストロークで、根元に道具を置いてから毛先へ抜く

    長く一気になで下ろすと、道具は毛の表面を滑るだけになります。5センチほどの幅で、根元から毛先へ。同じ場所で3〜4回。強く押しつける必要はありません。押しつけるほど毛は寝てしまい、あいだの空間がつぶれます。

  4. 乾いた季節は、手のひらを軽く湿らせてから仕上げる

    空気が乾くと静電気が起きて、抜けた毛が根元に張りついたまま動かなくなります。乾いた道具をいきなり当てると、毛は道具と体の両方に張りついて、かえって出てきません。固く絞った布で表面をひとなでしてから道具を持ち、最後は軽く湿らせた手のひらで浮いた毛を集めてください。

  5. 道具に残った毛の色を見て、その日の記録にする

    白ばかりなら腹側に手が入っていて、濃い色ばかりなら背中側に入っています。3か所を回っているつもりで、道具に白しか残っていない日は、手が背中側まで届いていません。色は、そのまま自分の手の記録になります。

うるおいの話もしておきます。抜けた毛が根元に張りついて出てこないのは、静電気が起きているときです。空気が乾く季節は、毛先どうしが反発したり張りついたりして、毛が動きません。ここで洗う回数を増やす方向へ寄せないでください。洗う回数が増えると、皮脂と一緒に地肌のうるおいまで減っていきます。動かすのは洗う回数ではなく、根元に手が届いている回数と、触る前に表面をわずかに湿らせるという一手のほうです。

mofuwa グルーミングスプレーは、毎日きれいにしてあげたいという前提で作られた無香料のスプレーです。ブラッシングスプレーでもあるので、空気が乾く季節の静電気にそのまま当てられます。布に含ませて、首の後ろから背中にかけてひとなでしてから道具を持ってください。根元の側に張りついていた毛が、道具に乗って出てきます。舐めても問題のない基準でつくられているので、毛づくろいで口に入る猫にも量を気にせず使えます。湿らせすぎず、表面がわずかに湿るくらいで足ります。春と秋に白も濃い色も一緒に増える時期は、1回を短く区切って、そのたびにグルーミングスプレーで表面をそろえてから道具を入れてください。

色の割合が急に動いた週は、換毛期の話として片づけない|ジャパニーズボブテイルで見ておきたい変化

抜け毛の色が読めるということは、ふだんと違う動き方をしたときに、それがすぐ分かるということでもあります。春と秋の換毛期には、白も濃い色も一緒に増えます。両方が同じように増えているなら、季節の動きとして見て構いません。気をつけるのは、片方の色だけが動いたときです。

色で読めるぶん、勘違いも起きます。いちばん多いのは、床の色に引きずられることです。濃い色の床に白い毛は目立ちますが、白い床の上の白い毛は見えません。同じ週の抜け毛でも、見ている面が変われば割合の印象が変わります。比べるなら、いつも同じものを見てください。粘着ローラーのシートでも、決まった一枚の敷物でも構いません。比べる相手を固定しないと、色の割合は動いたように見えるだけです。

Caution抜け毛の色では切り分けられない変化

同じ場所の毛だけが薄くなってきた、地肌が見えている、地肌が赤い、フケが目立つ、においがある、触ると痛がる、一か所を舐め続けている、抜け毛の量が季節と関係なく急に増えた、元気や食欲が落ちている。当てはまるものがあれば、色を読む前に、動物病院で地肌のほうを見てもらってください。抜け毛の色から場所が読めるのは、あくまで家庭で気づくための手がかりまでです。切り分けは動物病院の領域になります。

相談に行くときは、いつからか、どの色の毛が増えたか、その色の場所はどこかの3つをメモしてください。ジャパニーズボブテイルの場合、この3つがそろうと、体のどのあたりで変化が起きているかがかなり絞れます。写真を撮っておくのもよい方法です。前の晩に念入りにブラッシングをしてから行くと、その日の抜け毛の状態が分からなくなるので、気づいたままの状態で連れて行ってください。

ジャパニーズボブテイルと暮らすうえで、抜け毛が出ること自体はなくなりません。短い被毛も、はっきり分かれた色も、この猫が持っている作りです。変えられるのは抜ける量ではなく、抜けた毛が体の上に留まっている時間のほうです。そして、この猫にはもうひとつ、ほかの猫にはあまりない手がかりがあります。落ちた1本の色が、生えていた場所を教えてくれること。白が増えたら腹側、濃い色が増えたら背中。掃除のついでに色を見る、それだけが、ジャパニーズボブテイルの抜け毛と付き合ううえでいちばん続けやすい毎日のケアになります。

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本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。