C08季節・行事
窓を開ける日が戻ってきた部屋|床の毛は、風の通り道にたまる
冷房を止めて窓を2か所開けた朝、前の日まで部屋の隅にあった床の毛が、ソファの脚もとと廊下の角の2か所に移っていました。秋の換気は、空気を入れ替えるのと一緒に、床に落ちた毛の行き先まで変えます。風の通り道ができると、軽い毛は風に乗って運ばれ、風が急に遅くなった場所で止まるからです。床の毛が集まる場所を決めているのは、その家の風が減速する地点です。窓を開ける日が戻ってきた秋は、床の毛を追いかけて拭く前に、たまる場所を3か所まで数えるところから始めます。
毛が寄るのは、風が急に遅くなる地点|窓を開ける秋の換気と床の毛で、家でできること
秋に窓を開ける日が戻ると、床の毛の居場所が変わります。夏のあいだ閉め切っていた部屋で床の毛を動かしていたのは、人の足と、空気清浄機がつくるゆるい流れくらいでした。毛は歩く線の外側へ押しやられ、部屋の隅とソファの下にたまります。ところが窓を2か所開けた日から、そこへ風という別の力が加わります。気温が下がって冷房を止め、外の空気を入れる日が増える時期は、換毛期と重なります。床に落ちる毛の量が増える時期と、床の空気が動きはじめる時期が、秋は同じ週に来ます。
毛は軽いので、風の速さのわずかな差で行き先が決まります。窓から入った空気は、家具と家具のあいだや廊下のような狭いところで速くなり、部屋が広くなる場所や、壁にぶつかって向きを変える場所で急に遅くなります。床の毛が止まるのは、この速さが落ちる地点です。掃除機をかけるときに頭に浮かべている部屋の四隅とは、たいてい一致しません。だから床の毛を追いかけて歩くと、拭いたそばから別の場所に出てきたように見えます。
| 場所 | 風に起きていること | 床の毛の見え方 |
|---|---|---|
| 開けたドアの裏側 | 通り道から外れて空気が回り込む | 細い毛が輪のように残る |
| ソファや棚の脚もと | 脚のあいだで速さが落ちる | 綿のように固まっている |
| カーテンの裾 | 布が風を受け止めて止める | 折り目に沿って毛がつく |
| 廊下から部屋へ出た角 | 狭いところから広いところへ出て緩む | 細長い線になってたまる |
| 出る側の窓の手前50センチ | 外へ出る前に一度もたつく | 3か所のうち最も量が多い |
この5つを全部追いかける必要はありません。その家で毎日同じ場所に集まるのは、たいてい3か所までです。窓の位置も家具の配置も変わらないので、風の通り道が変われば毛の集まる場所も変わるという関係が、そのまま毎日くり返されます。秋の換気で家でできることは、床の毛を見つけしだい拭くことより先に、その3か所がどこなのかを決めてしまうことです。場所が決まれば、拭く回数も、拭く順番も、そこから決まります。
数え方は簡単です。窓を開けて10分たったところで床をひと回り見て、毛が集まっている場所を紙に書きます。これを3日続けると、3日とも名前の挙がった場所が残ります。それがその家の3か所です。同じ3日のうちに、室温と外の気温の差が大きい日と小さい日が混ざっていれば、もっと確かになります。気温の差が大きい日は空気が速く動くので、毛は出る側の窓の手前まで運ばれます。差が小さい日は途中の家具の脚もとで止まります。季節の変わり目は、この日ごとの差がいちばん大きく出る時期でもあります。
体から先、床はあと|窓と換気と床の毛を片づける順番
順番は5つです。体から抜けかけている毛を取り、出る側の窓から先に開け、10分後に床の3か所を見て、風上から風下へ拭き、窓を閉めてから仕上げます。要になるのは最初の1つです。床の毛は、落ちてから追いかけるより、落ちる前に体から取るほうが早く減ります。
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窓を開ける前に、抜けかけている毛を体から取る
換毛期の毛は、抜けたあとも被毛のあいだに引っかかって残っています。窓を開けて風が通ると、この浮いた毛がまとめて床へ落ちます。開ける前にブラシを入れて手元に集めてしまえば、そのぶん床の3か所へ届く量が減ります。かける時間は3分で足ります。体のどこから始めるかは決めておいて、毎日同じ順で回します。
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出る側の窓から先に開け、入る側はあとから細く開ける
入る側を先に大きく開けると、押し込まれた空気が向きの定まらない渦になり、床の毛が一度部屋中へ散ります。出口をつくってから入口を開けると、最初から一方向の通り道ができます。入る側は10センチほどの細い開け方のほうが風は速く、通り道はまっすぐになります。
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10分たったら、決めた3か所だけを見る
部屋全体を見渡すと、毛はどこにでもあるように見えます。3か所だけを順に見て、多い順に1・2・3と番号をつけます。順位はその日の風向きで入れ替わるので、固定しなくてかまいません。番号がいつもと違う日は、ドアの開き方かカーテンの位置が変わっています。
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拭くのは風上から風下へ。3か所目で終える
風下から拭きはじめると、集めた毛をもう一度通り道の上に戻すことになり、次の風でまた散ります。入る側の窓の下から始めて通り道をなぞり、最後に出る側の窓の手前で受け止める。この向きなら、部屋を1回横切るだけで済みます。
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窓を閉めてから、仕上げの拭き取りをする
開けたまま床を拭くと、手のそばで空気が動いて細かい毛が舞い上がり、拭いた先へ落ち直します。仕上げは閉めてから。ここまでで、床の毛にかける時間は1日5分ほどに収まります。
1つめの手順に1本を置いているのは、秋の床の毛が毎日出るものだからです。犬も猫も体から脂を出しますし、散歩にも出ます。昨日きれいにした体が、今日また汚れる。それでも毎日きれいにしてあげたいのに、シャンプーは毎日できませんし、サロンにも毎日は通えません。mofuwa グルーミングスプレーは、その「毎日」のほうを引き受けるためにつくられた1本です。吹きかけてブラシを通すだけなので、窓を開ける前の3分にそのまま収まります。
秋に効いてくるのは、乾いた毛のままブラシを入れずに済むことです。気温が下がって湿度も落ちてくると、乾いた被毛は静電気を持ちます。静電気の起きた毛はブラシから逃げて、抜けたはずの毛が根元に浮いたまま残り、床ではなく飼い主の服や家具の側へ移ります。先にひと吹きしてから梳かすと、毛が落ち着いた状態で梳かせるので、抜けた毛はブラシの面に集まります。床の毛を減らすというのは、床で拾う量を減らすことではなく、毛がブラシの面で止まる回数を増やすことです。
量を気にしなくていいことも、毎日やるうえでは差になります。中身は電解水で、香りを足していません。清涼飲料水に求められる規格の基準を満たした水でつくられているので、梳かしたあとにその子が自分の体をなめても、使った量を数えずに済みます。毛についた余分な脂は電解水となじんで乳化するため、拭き取ったあとの手のひらには、うっすらと汚れが移ってきます。窓を開ける前に使う量は、背中と腰で軽く湿るくらい。びしょ濡れにすると、今度は毛が床につきやすくなります。
猫では、窓を開けた日ほど毛づくろいの時間が増えます。風で被毛が動くと、その子は自分で整え直すからです。口に入る毛の量も同じ日に増えるので、床に落ちる前にブラシの面へ集めておく意味は、犬より大きくなります。猫にグルーミングスプレーを使う日は、背中から腰までの1回だけにして、顔まわりは手のひらに出したものでなでる形にします。風の音とノズルの音が同じ日に重なると、換気そのものを嫌がる子がいます。
毛を取る場所を、出る側の窓から1メートル以内にすると、その場で舞い上がった細い毛がそのまま外へ抜けます。部屋の真ん中で梳かすと、浮いた毛が通り道の上に置かれ、10分後の3か所が増えます。窓を開ける前に体から取り、開けたあとは床の3か所だけを見る。換気の時間に2つの作業を重ねないほうが、1日の手数は少なく済みます。
2か所開けたのに毛が動かない日|換気のコツと、床の毛が散らばる3つ
窓を2か所開けたのに、床の毛が昨日と同じ場所に散ったままの日があります。風は入っているのに、毛が3か所へ集まらない。原因は3つに絞れます。どれも、通り道そのものを壊している点で共通しています。
- 実際には片方の窓しか開いていない:同じ窓で空気が出入りするので、部屋の中では窓ぎわだけが往復し、奥の床の毛は動きません。換気そのものは起きていても、通り道はできていない状態です。開ける窓をもう1つ足すか、部屋のドアを開けて廊下側に出口をつくります
- サーキュレーターを床へ向けている:床に直接風を当てると、速さの落ちる地点が消えて、毛は3か所に集まらず部屋中へ散ります。首を上へ振って天井か壁に当てると、床の空気はゆるやかに回り、集まる場所が残ります
- 開けている時間が長すぎる:気温の下がる時期に長く開けると、室温と一緒に湿度も落ちます。乾いた床では細い毛が静電気で立ち、拭き取りの布から逃げます。1回の換気は10分から15分、それを1日2回のほうが、床の毛はまとまります
3つのうち2つは、換気のコツというより、風の通り道を1本に保つという同じ話です。季節の変わり目は、朝と夕方で外の気温が10度近く違う日があります。同じ10分でも、朝は空気が速く動き、日中は緩む。だから3か所の番号が日によって入れ替わるのは正常で、入れ替わらない日が続いたら、どこかで通り道が途切れています。
記録は3日で足ります。3日書いて3か所が決まったら、紙は壁に貼ったままにします。毎日書き足す必要はありません。書くのは、いつもと違う番号が出た日と、3か所以外に新しい山ができた日だけ。この2つだけが、風の通り道か、その子の抜け方のどちらかが変わった合図になります。乾燥が進んで室内の湿度が下がる時期に入ると、前者のほうが先に動きます。
窓を開ける日が戻ってから6週たっても、床の3か所に集まる毛の量が減らない/集めた毛に、根元の白い部分がついた短い毛が混ざる/毛の集まる場所とは別に、体の同じところをなめ続けている/地肌がのぞいて見える場所が、3日のあいだに広がった。こうした残り方は、秋の換毛期と換気の条件だけでは説明がつきません。3日ぶんの記録紙と、その日に集めた床の毛を袋に入れて持っていくと、いつから、どこに、どれだけ出ているのかが、言葉にしなくてもそのまま伝わります。動物病院の診察の枠を1つとる日を、秋のうちに決めてください。
3か所が同じ場所で止まったら|窓を開ける頻度と、換気のあとに残る床の毛
3日とも同じ3か所で止まったら、次に決めるのは頻度です。換気は長くやるほど床の毛がまとまる、という関係にはなっていません。1回を長くすると通り道の終わりに山がひとつできるだけで、途中の脚もとには残ります。逆に短い換気を何度もくり返すと、毛は動きはじめたところで風が止まり、通り道の上に散ったままになります。
| 1日の換気 | 1回の長さ | 床の毛の集まり方 | 向いている日 |
|---|---|---|---|
| 1回 | 30分以上 | 出る側の窓の手前に大きく1か所 | 外の風が弱く、気温の高い日 |
| 2回 | 10〜15分 | 決めた3か所へ分かれて集まる | 朝と夕方で気温が違う日 |
| 3回以上 | 5分ずつ | 集まりきらず通り道の上に残る | においがこもった日だけ |
| 0回 | 閉め切り | 部屋の隅と歩く線の外側へ戻る | 外の湿度が高い雨の日 |
表の3行目が、いちばんやってしまいがちな形です。気になるたびに5分ずつ開けると、換気の回数は増えているのに、床の毛は毎回動きかけて止まります。回数を増やすより、1回を10分から15分にして、朝と夕方の2回に固定するほうが片づきます。閉め切った日は、毛が元の隅へ戻るだけなので、翌日の1回目でまとめて片づきます。雨の日に無理に開けなくてかまいません。
最後に残るのは、窓を開けて10分たった床を、ひと回り見ることだけです。集まっていた場所を紙に3つ書く。明日も同じ場所なら、秋のあいだ床の毛を探して歩く時間はなくなります。体から先に取る3分と、風上から風下へ1回。この2つを、冬に窓を閉める日まで続けてください。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見るよくある質問
- 網戸のままで、窓を細く開けるのと大きく開けるのとでは、床の毛の集まり方は変わりますか。
- 入る側の窓は、細いほうが床の毛はまとまります。細い開け方だと入ってくる空気の速さが上がり、通り道が細い一本になるので、毛は途中で散らずに出る側の窓の手前まで運ばれます。大きく開けると、入ってくる空気は遅く、幅の広いゆるい流れになります。この流れは床の毛を持ち上げるほどの力がないので、毛は今いる場所からあまり動かず、3か所へ集まりません。出る側は逆で、大きく開けるほど抜けがよくなります。細く入れて、広く出す。この形がいちばん手数が少なくて済みます。
- 毛が集まる3か所に、猫のトイレや食器が入っています。どうすればいいですか。
- 場所のほうを動かします。食器と水皿は、風の通り道からいちばん遠い壁ぎわへ寄せてください。減速する地点に置いてあると、床の毛と一緒に細かいほこりも同じ場所へ運ばれ、水面に浮きます。トイレは、砂が飛ぶ向きと風の向きが重なると外へ散らかる量が増えるので、出る側の窓から離した位置に移します。動かせない場合は、換気の10分だけ水皿にふたをして、終わってから戻す形にすると、3か所を数える作業のほうは続けられます。
- 換気のたびに掃除機をかけるほうが、結局は早いのではありませんか。
- 掃除機は、床の毛が3か所に集まったあとに1回かけるのがいちばん短く済みます。換気中にかけると、排気で床の空気がかき回されて、せっかく通り道の終わりに寄っていた毛が部屋へ戻ります。順番としては、窓を閉める、5分おいて毛が落ち着くのを待つ、それからかける。この3手です。毎日かけなくても、3か所を拭き取りで受け止めておけば、掃除機は2日か3日に1回で追いつきます。秋のあいだは、かける回数より、かける前に毛がどこにあるかが決まっていることのほうが効きます。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
