C05犬種・猫種別ケア
ビションフリーゼのケア|涙やけを減らす3つの習慣
ビションフリーゼの目の下を拭いたあと、コットンを見たら茶色がついていました。それなのに翌朝、同じ場所が同じだけ色づいています。拭いた汚れがどこへ行ったのかを考えると、涙やけの見え方が変わります。この犬種の顔は、丸いシルエットに整えるカットで作られます。目のまわりの毛は、額の側から、頬の側から、鼻筋の側から、こめかみの側から、四方が目に向かってそろいます。その向きのまま拭くと、手はいちばん短い距離で毛を目へ押し込む向きに動きます。この記事では、なぜそうなるのかを先に、拭き取りの向きを外へ固定する手順を後に書きます。
顔を丸く整えるほど、毛は目へ向かう|ビションフリーゼの涙やけが始まる向き
ビションフリーゼの被毛は、細かく巻いた毛が体の面から立ち上がる作りです。垂れ下がらずに立つので、切った長さがそのまま形になります。この犬種の顔が球に近い輪郭に整えられるのは、そのためです。丸く整えるというのは、顔じゅうの毛先を一点へ向かってそろえる、ということでもあります。目のまわりの毛も、その流れの中にあります。
目のまわりを四方に分けて見てください。額の側の毛は、上から下へ降りてきます。頬の側の毛は、下から上へ立ち上がります。鼻筋の側の毛は横から寄り、こめかみの側の毛も横から寄ります。四方の毛先が、どこからでも目に向かってそろっています。ビションフリーゼの丸い輪郭は、この4つの流れが目のまわりで集まることで成り立っています。形を保つほど、集まり方は強くなります。
ここに涙が乗ります。目のふちからあふれた涙は、いちばん近い毛に触れて、毛の面を伝って広がります。ビションフリーゼは白い毛なので、涙に含まれる色の成分が残ると、そのまま毛の色の変化として見えます。涙やけの見え方を決めているのは、涙が出た量よりも、涙が毛に留まっていた時間のほうです。同じ量でも、乾く前に運び出せていれば色は薄く残ります。
そして、拭き取りの向きです。手は、汚れている場所へまっすぐ向かいます。目の下が茶色ければ目の下へ、目頭が黒ければ目頭へ。けれど、その場所の毛は四方から目へ向かってそろっています。毛の流れに沿って動かすかぎり、手は毛と浮いた汚れを目へ押し込む向きに動きます。ビションフリーゼの涙やけが、拭いても翌朝に同じだけ戻ってくるのは、これが毎日くり返されるためです。
- 額の側:毛は上から降りてきます。目の上でいったん止まり、涙を受けます
- 頬の側:毛は下から立ち上がります。目の下の変色がいちばん広く出る面です
- 鼻筋の側:目頭へ向かって横から寄ります。涙が最初に触れる場所です
- こめかみの側:目尻へ向かって横から寄ります。ここは見落とされやすい面です
- 白い毛:涙やけの色が濃く見えるので、変色の広がりを早く追えます
ビションフリーゼの涙やけを毛の量で考えると、答えは「目のまわりを短く切る」に寄っていきます。短くしても、四方から目へ向かうという流れ自体は変わりません。見るところは長さではなく、毛先がどこを向いているかです。向きが分かれば、切らなくても、拭き取りの手の動かし方だけで条件が変わります。
目から外へ、向きを固定する|ビションフリーゼの涙やけに手を入れる手順
ここからがやり方です。順番は、確かめる・分ける・外へ運ぶ・乾かす・倒す、の5つ。この順番を毎回同じにするのが、いちばん大事なところです。汚れの濃い場所から手をつけると、その日いちばん強い力が、いちばん目に近い場所へ入ります。ビションフリーゼの涙やけでは、力の入る順番を先に決めておいてください。ひとつの目におよそ30秒、両目で1分あれば足ります。
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手順1:拭く前に、指で毛先の向きを確かめる
人差し指の腹を目のふちから2センチほど離れた場所に置き、外へ向かってゆっくり滑らせます。滑らせた指に、毛先が逆立つ手ごたえが返ってくるなら、その面の毛は目へ向かっています。額の側・頬の側・鼻筋の側・こめかみの側の4面で、それぞれ確かめてください。指が引っかからずに抜ける面は、その日は手を入れなくて構いません。
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手順2:もう片方の手の指で、目のふちの毛を1本ぶん分ける
拭く前に、目に近いほうの毛を指で分けて、地肌の側の線を出します。分けてから拭くと、布は毛の面ではなく分けた線の上を通ります。分けずに上から当てると、布は毛先の集まりに乗って、そのまま目のほうへ滑ります。ビションフリーゼの目のまわりで手が滑るのは、たいていこの一手を飛ばしたときです。
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手順3:目から外へ、一方向にだけ動かす
分けた線に沿って、目から遠ざかる向きに1回だけ布を動かします。往復させないでください。往復の戻りは、必ず目へ向かう向きになります。額の側は上へ、頬の側は下へ、鼻筋の側は鼻先へ、こめかみの側は耳へ。四方の毛の流れを、そのまま逆にたどるだけです。1回動かしたら、布の当たる面を替えて次の面へ移ります。
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手順4:湿ったままにせず、乾いた面で水気を取る
拭き取りのあと、目のまわりが湿ったまま乾くのを待たないでください。湿っている時間が長いほど、色は毛に留まります。布の乾いた面を軽く当てて、押さえるように水気を移します。こするのは水気を取る場面では要りません。押さえるだけで、ビションフリーゼの細い毛からは十分に水が移ります。
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手順5:最後に、毛先を外へ倒しておく
仕上げに、指の腹で目のまわりの毛先を外へなでつけます。倒しておいた向きは、次に涙が出たときの通り道になります。外へ倒れていれば、涙は目から離れる方向へ運ばれます。ここまでを毎日の手順にすると、次の日の拭き取りが軽くなります。順番の中で唯一、汚れを取らない一手です。
| 目のまわりの面 | 毛が向かっている先 | 布を動かす向き |
|---|---|---|
| 額の側 | 上から目へ降りてくる | 上へ。眉のあたりまで運ぶ |
| 頬の側 | 下から目へ立ち上がる | 下へ。頬のふくらみまで運ぶ |
| 鼻筋の側 | 横から目頭へ寄る | 鼻先へ。鼻筋に沿って運ぶ |
| こめかみの側 | 横から目尻へ寄る | 耳へ。こめかみの外まで運ぶ |
四方の面を1回ずつ、外へ向けて動かすと、目のまわりを一周したことになります。ビションフリーゼの涙やけで手が届いていないのは、たいていこめかみの側です。目尻の外は毛が寄って厚くなり、涙の色が薄く広がるので、変色として気づきにくい面です。目の下の色が薄くなってきたのに、顔全体としては白く戻らないというときは、この面が残っています。
1枚の布で目のまわりを一周すると、最初の面で取った色を、そのまま次の面へ運ぶことになります。面を替える、というのは布の使い方の話です。ガーゼやコットンを四つに折れば、折り面が4つできます。ビションフリーゼでは四方に4面あるので、ちょうど一周ぶんです。使った面は目に戻さない、とだけ決めておけば足ります。
毎日・週に一度・カットの前後|ビションフリーゼの涙やけを減らす3つの習慣
習慣を3つ挙げます。3つとも毎日やること、にはしていません。1日の中で決めるものが1つ、1週間の中で決めるものが1つ、トリミングの周期で決めるものが1つ。単位をずらしてあるので、忙しい週があっても3つが同時に止まりません。ビションフリーゼの涙やけは毎日の積み重ねで見え方が変わるので、続く形にしておくほうが結果として早く進みます。
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習慣1:朝、目が開いた直後の1分を固定する
時間帯を決めてしまいます。寝ているあいだは目のまわりが動かないので、夜のうちに出た涙がいちばん長く毛に留まっています。朝いちばんに四方を外へ運べば、留まっている時間をそこで切れます。日中に気づいたときにもう一度拭くのは構いませんが、その場合も向きは同じです。回数を増やすより、朝の1回の向きをそろえるほうが効きます。
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習慣2:週に一度、こめかみの側と目尻の外だけを見る
毎日の拭き取りでは、どうしても目の下に手が寄ります。週に一度、目尻から耳へ向かう面だけを、明るいところで指で分けて見てください。ここで見るのは色ではなく、毛の根元が湿っているかどうかです。湿りが残っているなら、その週は毎日の手順で、こめかみの側を先にしてください。順番を入れ替えるだけで、翌週の色の出方が変わります。
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習慣3:カットの前後で、目のまわりの毛の長さと向きを伝える
トリミングの周期は、ビションフリーゼでは4〜6週ごとになることが多い間隔です。その前後は、目のまわりの毛の向きがいちばん大きく動くタイミングです。短く切りそろえた直後は毛先が立ちやすく、伸びてくると目に触れる長さになります。カットのときに「目のまわりは外へ倒れる長さで残してほしい」と伝えておくと、次の周期の毎日が変わります。切ってもらう長さは、拭き取りの手順とつながっています。
| 何を決めるか | 決める単位 | |
|---|---|---|
| 習慣1 | 拭き取りをする時間帯。朝いちばんに固定する | 1日の中 |
| 習慣2 | こめかみの側と目尻の外を、指で分けて見る | 1週間の中 |
| 習慣3 | 目のまわりに残す長さと、毛先が倒れる向き | カットの周期 |
毎日の拭き取りに、もう一手だけ足す場合の置きどころを書いておきます。目のまわりは、その子が自分では手入れできない場所です。舌は届かず、届くのは前足だけで、前足でこするのは手入れではありません。mofuwa スキンケアミストは、水以外のものを入れていない電解水です。目のまわりのように、ほかのものを持ち込みにくい場所にも届くのは、そこが理由です。顔に直接吹きかけず、布に含ませてから、手順3と同じ向きで当ててください。四方の面はそれぞれ目から外へ一方向、そのあと、涙が流れ下った口の横・あご・胸元へ。目には入れないでください。ビションフリーゼは白い毛なので、下流に移った色も見えます。涙やけの色を追うときは、目の下だけでなく、この下流の面まで一続きで見ておくと取りこぼしません。
涙やけの色が濃く見えると、手に力が入ります。けれど、毛に残った色は毛そのものの色の変化なので、こする力を足しても、その日のうちに白くは戻りません。力が増えると、目のまわりの薄い皮膚に布が当たります。動かす向きを外へそろえて、留まる時間を短くする。ビションフリーゼの目のまわりで動かせるのは、力ではなく向きと時間のほうです。強くこすれば涙やけが取れますという考え方には寄らないでください。
毛の向きでは説明がつかない変色|ビションフリーゼの目のまわり
ここまでは、四方から目へ向かう毛の流れで説明のつく涙やけの話でした。向きを外へそろえて2週間ほど続けても変わり方が見えないときは、別の見方をしてください。ビションフリーゼの目のまわりは白いので、変化そのものは早く見つけられます。次のような変わり方は、拭き取りのやり方の話として片づけないほうが安全です。
- 片方の目だけ、涙の量が急に増えた:左右で差が出る変化は、毛の流れでは説明がつきません
- 色ではなく、目のまわりの地肌が赤い:毛の色の変化と、皮膚の変化は別の話です
- 目やにの量や粘り気が変わった:拭き取りの回数を増やす前に、状態を見てください
- まぶたをしきりに気にする、前足でこする:かゆみや痛みがあるときのしぐさです
- 目を開けている時間が短い、まぶしがる:目そのものの様子として見てください
- 変色が口の横まで広がり、においが出てきた:湿った状態が続いた結果として起こることがあります
涙の量が急に増えた、片目だけ様子が違う、目のまわりの地肌が赤い、目やにの色や粘り気が変わった、しきりに目をこする、まぶたが腫れている、目を開けにくそうにしている。いずれかに当てはまるときは、拭き取りの回数を増やす前に動物病院にご相談ください。ビションフリーゼは毛が白いぶん、色の変化に目が行きます。見るのは色ではなく、目そのものの様子と、地肌の状態のほうです。迷ったときは早いほうを選んでください。
相談に行くときは、いつから変わったか・左右どちらか・その日に使った布と当てた向きの3つをメモしていってください。ビションフリーゼの涙やけは毎日の拭き取りと重なって出るので、この3つがあると、毛の流れで説明のつく変色なのかどうかを、その場で切り分けてもらえます。前の晩に念入りに拭いて色を薄くしてから連れて行くと、もとの状態が分からなくなります。そのままの顔で行ってください。
ビションフリーゼと暮らすうえで、目のまわりの毛が四方から目へ向かうこと自体は変わりません。丸い輪郭は、この犬種の毛が立ち上がる作りと、それを形にするカットでできているからです。減らせるのは涙の量ではなく、涙が毛に留まっている時間と、拭き取りのたびに毛を目へ寄せてしまう回数のほうです。向きを外へ固定する。朝の1分を決める。こめかみの側を週に一度見る。カットのときに残す長さを伝える。ビションフリーゼの涙やけで手を入れられるのは、この4つです。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- 目のまわりの毛を短く切れば、ビションフリーゼの涙やけは軽くなりますか?
- 短くしても、四方から目へ向かってそろうという毛の流れ自体は変わりません。短い毛は毛先が立ちやすく、かえって目に触れることもあります。長さを変えるより、拭き取りの向きを外へ固定するほうが先です。カットのときは「目のまわりは外へ倒れる長さで」と伝えておくと、毎日の手順と食い違いません。
- 1日に何回拭けばいいですか?
- 回数より、向きと時間帯のほうが効きます。夜のあいだは目のまわりが動かないので、朝いちばんの1回で、留まっている時間をそこで切れます。日中に気づいたときに足すのは構いませんが、そのときも外へ向けて一方向に動かしてください。往復させると、戻りが目へ向かう向きになります。
- 拭いたあと、目の下がすぐまた湿ってしまいます
- 拭き取りの水気が残っているのか、涙が続けて出ているのかを分けてください。乾いた布の面を押さえるように当てて水気を移し、それでも数分で湿るなら、涙のほうが出続けています。量が急に増えた、片方だけ湿るというときは、毎日のケアの話にせず、動物病院にご相談ください。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
