C12Q&A・豆知識

トイレの掃除頻度とにおいの関係

公開日 2024年3月15日|文=mofuwa編集部

明るく片づいた部屋で、淡い色のラグの上に静かに座っている白っぽい毛の猫
においの残り方を決めているのは、掃除の回数より、1回でどこまで元に戻せているかのほうです。写真:Brett Jordan/Pexels

トイレの掃除頻度とにおいの強さは、そのままでは比例しません。1日に何回すくったかより、1回の掃除でどこまで元の状態に戻せたかのほうが、あとに残るにおいを決めています。砂の表面だけを取り除いて、下の層と本体の側面をそのままにしていると、回数を増やしても同じところへ戻ります。だから、掃除の頻度を考えるときに数えるものが変わります。すくう回数ではなく、本体そのものを洗うのが何回に1回か、のほうです。この記事では、頻度を3つに分けて数える方法と、自分の家の周期を測る手順を、8つの問答に分けて書きます。回数を増やす前に読んでください。

トイレの掃除頻度を増やせば、においは弱くなりますか

条件で割れます。1回の掃除で本体まで戻せている家なら、頻度を増やした分だけにおいは弱くなります。表面の塊だけを取り除いている家では、頻度を増やしてもあまり変わりません。回数そのものが働いているわけではなく、1回あたりに戻している範囲が働いているからです。

実際によくあるのは、こういう流れです。においが気になってきたので、1日1回だったのを2回にする。数日は弱くなった気がするけれど、また同じくらいに戻る。2回にしたことで表面はきれいになっているのに、その下と、本体の側面には手が入っていないからです。そこに残っているものは、回数を増やしても減りません。

だから、掃除の頻度を上げる前に確かめておきたいのは、1回でどこまで戻しているかのほうです。戻す範囲が同じままで回数だけを増やすと、手間が2倍になって、においの残り方は変わらない、ということが起こります。猫のトイレは家の中でも手をかけている場所なので、増やした手間が続かないと、そのあと一気に間が空くこともあります。

Note回数を増やす前に、1回の範囲を見ておくと早く終わります

掃除の頻度は、あとからいくらでも上げられます。ただ、上げた回数が効くのは、1回で戻せる範囲が十分にあるときだけです。範囲が足りていない状態で回数を上げると、増えるのは手間のほうだけになります。この記事では、範囲を先に見て、そのあとで頻度を決める順番で書いていきます。順番を逆にすると、たいてい戻ります。

この記事で、掃除頻度の平均回数を書かない理由

先に断っておきます。この記事には、トイレの掃除頻度の平均回数を書きません。数字を持っていないから書かない、というだけではなく、平均を出しても使えないからです。理由は、何を1回と数えるかが家ごとに違うところにあります。

この4つは、どれも間違っていません。ただ、数え方が違うものを平均すると、出てきた数はどの家にも当てはまらなくなります。頻度という数字は、分母を決めないかぎり比べられません。だから、よそで見た回数を持ってきて自分の家に当てはめるより、自分の家の数え方を先に決めるほうが早く進みます。

そのうえで、この記事が出す数字は1種類だけにします。比べる相手は、よその家の平均ではなく、自分の家の前回です。前回きれいにした日から、においが戻ってきたと感じた日まで、何日あったか。この日数だけが、自分の家の掃除頻度を決める材料になります。測り方はs6に書きます。

1回の掃除で、どこが戻っていないのですか

猫のトイレは、3つの層でできていると考えると分かりやすくなります。表面の層、砂の下の層、そして本体そのもの。毎日の掃除で戻しているのは、たいてい1つ目だけです。においが残るのは、2つ目と3つ目のほうです。

トイレの3つの層と、掃除で戻せている範囲
層何があるかふだんの掃除で戻せているか
表面の層固まった塊、目に見える排泄物戻せています
砂の下の層下まで届いた水分、細かくなった砂取りきれずに残ることがあります
本体の内側の側面跳ねたもの、乾いた粉、皮脂手が当たっていないことが多い場所です
本体の底と角砂の粉、湿ったまま残った部分砂を入れたままだと見えません
本体の外側と足元掻き出された砂、床に落ちたもの掃除の対象から外れがちです

表の下の3行が、頻度を上げても変わらない場所です。ここは、砂をすくう動作では触れません。砂が入っている状態では見えないので、汚れているという自覚も持ちにくくなります。においが「どこから」と特定できないまま漂うのは、出どころが視界の外にあるからです。

確かめ方はかんたんです。砂を全部出したあと、本体の内側の側面に、明るいところで手を当ててみてください。ざらついている、白っぽい粉がついている、指先にうっすら残るものがある。そういう手ざわりがあれば、そこが戻せていない場所です。掃除の頻度ではなく、掃除の届く深さの話になります。

なぜ本体の側面に、においが残るのですか

3つの条件がそろっているからです。水分と、有機物と、時間。この3つがある場所では、雑菌が働きやすい条件がそろう、とされています。本体の側面は、この3つが同時に成り立ちやすい場所です。

皮脂という言葉が意外に思われるかもしれません。猫は縁に足をかけたり、体を寄せたりして出入りします。そのたびに、体の側の油分が本体に少しずつ移ります。これは汚れというより、日常的に起きていることです。ただ、乾いた粉や排泄物と混ざると、水だけでは落ちにくい状態になります。ここが、拭き取りの回数を増やしても取れないと感じる原因になっていることがあります。

本体そのものを洗うのが効くのは、この4つの条件をまとめて外せるからです。砂を全部出して、側面と底と角に水と洗剤を届かせ、乾かす。この工程だけが、時間の側の条件をゼロに戻します。すくう掃除をどれだけ細かくやっても、時間の条件は減りません。

頻度は、3つに分けて数えます

ここが、この記事の中心です。トイレの掃除頻度をひとつの数字で持たずに、3つに分けて持ちます。そうすると、抜けているのがどれかが一目で分かります。多くの家で抜けているのは、3つ目です。

3つに分けた掃除頻度と、それぞれが戻している層
名前やること戻している層
すくう頻度固まった塊と排泄物を取り除く表面の層
入れ替える頻度砂を全部出して新しくする砂の下の層
洗う頻度本体の側面・底・角を洗って乾かす本体そのもの

上の2つは、やらないと目に見えて分かります。3つ目だけが、やらなくても見た目がほとんど変わりません。だから、忙しい時期にいちばん先に抜けます。そして、抜けたことに気づくのは、においが戻ってきたときになります。気づく順番が逆になっているのが、この工程のやっかいなところです。

数え方を変えるだけで、判断が変わります。「トイレの掃除は1日2回」ではなく、「すくうのは1日2回、入れ替えは週に1回、洗うのは何回に1回」と持つ。3つ目に数字が入っていないことに気づいたら、そこが次に手を入れる場所です。頻度を増やす先も、この3つ目になります。

多頭で飼っている家では、この3つの頻度がそれぞれ違う速さで消費されます。すくう回数は頭数にほぼ比例して増えますが、本体を洗う周期は、頭数よりも1台あたりの使われ方で決まります。台数を増やして分散させると、洗う周期のほうは長くなることがあります。これも、自分の家で測ってみないと分かりません。

本体を洗うのは、何回に1回にすればいいですか

自分の家で測って決めます。測るのは、洗った日から、においが戻ってきたと感じた日までの日数です。これが、その家の周期になります。よその平均を借りてくるより早く出ますし、砂の種類や部屋の広さや猫の頭数を、全部ひっくるめた数字になります。

  1. 本体を洗って、その日付を書く

    砂を全部出して、側面・底・角まで洗い、しっかり乾かします。ここが起点です。乾ききる前に砂を入れると、下の層に水分が残るので、乾かす時間まで含めて1回と数えます。

  2. 毎日のすくう掃除と、入れ替えは、いつもどおり続ける

    測っている間だけ丁寧にすると、出てくる日数が自分の家の数字になりません。ふだんの手のかけ方のまま続けるのが、この測り方の条件です。

  3. 「戻ってきた」と感じた日に、日付を書く

    判断は、部屋に入った瞬間の一呼吸で決めます。長くいると鼻が慣れて分からなくなるので、外から帰ってきた直後がいちばん正確です。強さを数字にしようとせず、気づいたかどうかだけで決めます。

  4. 2つの日付の差を出して、3回くり返す

    1回では、その週にたまたま起きたことが混ざります。3回測って、いちばん短かった日数を採用すると、余裕のある周期になります。

出てきた日数から、洗う頻度を決めます。いちばん短かった日数より少し手前に、洗う日を置きます。においが戻ってから洗うと、戻っている期間が毎回発生します。手前に置くと、その期間がなくなります。カレンダーに繰り返しの予定として入れてしまうと、判断そのものが要らなくなります。

この数字は、季節で動きます。空気が乾く時期と、湿度が高い時期では、同じ掃除頻度でも戻ってくるまでの日数が変わります。季節が変わったと感じたら、もう一度3回測り直すと、周期が更新されます。年に2回測り直すくらいで足ります。

換気や消臭で、洗う頻度の不足を埋められますか

埋まりません。においの元が本体に残っている間は、空気を入れ替えても、しばらくすると同じところへ戻るからです。換気が扱えるのは、いま空気にあるものです。物に残っているものは、そこから出続けます。出続けているものに対しては、出どころを減らす以外に手がありません。

ただ、換気には別の役割があります。部屋の空気を一度動かしておくと、鼻が慣れた状態がいったん解けて、においの強さを判断しやすくなります。s6の測り方で「戻ってきた日」を決めるとき、この状態が役に立ちます。換気は、においを減らす手段というより、判断の条件を整える手段として使うと無駄になりません。

拭き取りについても同じ考え方になります。本体の側面を、砂を入れたまま上のほうだけ拭いても、届いているのは見えている部分だけです。拭き取りは、洗う工程のあいだをつなぐもので、洗う工程の代わりにはなりません。週の途中で気になったときは、縁と、猫が足をかける位置を拭いておくと、次に洗うまでの間が持ちやすくなります。

床や家具に移ったにおいにも、同じ順番の話がついて回ります。本体に残っているものが出どころになっている間は、周りをどれだけ整えても、翌日には同じところへ戻ります。洗う、乾かす、そのあとに周りを整える。この順番でやると、周りに手をかけた日の効き方が変わります。周りの掃除は、本体を洗う日に合わせてまとめてやってください。掃除の頻度を測るときの起点がそろうので、s6で出てくる日数もぶれにくくなります。

トイレの周りで、一緒に見ておく場所|排泄の様子が変わったとき

最後に、トイレ本体の外側を書いておきます。においの出どころが1か所とはかぎらないので、周りも同じ目で見ておくと切り分けが早くなります。掃除の頻度を上げても弱くならないときに、実は別の場所だった、ということが起こります。

トイレの周りで、一緒に見ておく場所
場所たまるもの手の入れ方
トイレの足元の床掻き出された砂、乾いた粉本体を洗う日に、床も一緒に拭きます
寝床体についた砂、皮脂洗える素材なら、洗う周期を決めておきます
食器の周りこぼれたもの、水はねの跡毎日の拭き取りに含めます
壁ぎわ・家具の脚跳ねたものが乾いた跡気づいたときに拭きます

この4か所は、トイレの掃除頻度を決めるときの数字には入りません。ただ、本体を洗う日に一緒にやっておくと、次に測るときの条件がそろいます。洗った日を起点にして日数を測るので、起点の状態が毎回同じであるほど、出てくる周期が安定します。

Caution排泄の様子が変わったときは、動物病院にご相談ください

トイレに行く回数が急に増えた、行っても出ていない、量が明らかに変わった、においが今までと違う質に変わった、トイレの外でするようになった、入るときに鳴く。こうした変化に気づいたときは、掃除の頻度を変えたり砂を替えたりする前に、動物病院にご相談ください。においの変化は掃除の話に見えますが、猫の体の側から来ていることもあり、家では切り分けられません。気づいた日と、回数と、いつもと違う点をメモして持っていくと、その場で見てもらえます。

この記事を1行に畳みます。トイレの掃除頻度は、すくう回数ではなく、本体を洗うのが何回に1回かで持っておく。その数字は、よそから借りずに、自分の家で3回測って出す。これだけです。回数を増やす前に、戻している範囲を確かめてください。

猫は、トイレから出た足を、その場で口に運びます。掃除の頻度はこちらで決められますが、出たあとに足を舐めるという順番のほうは決められません。本体を洗って乾かした日に、その足を一度だけ拭く時間を足しておくと、順番の先に手が入ります。mofuwa スキンケアミストは、香料を足していません。ペットは自分のにおいを好むので、余分なにおいはそれ自体が負担になる、という考え方でつくられているためです。成分の性質上、わずかに塩素のようなにおいがすることがありますが、これは製品の異常ではなく、品質や安全性に問題があるわけではないとメーカーは説明しています。コットンに取って、肉球のあいだと指のあいだに残った砂の粉を一度だけ。s6で洗った日付を書くとき、この30秒も一緒に済ませておくと、起点の状態が毎回そろいます。

トイレの掃除頻度は、数えはじめた日から意味を持ちます。すくった回数ではなく、本体を洗った日付が3つ並んだときに、その家の周期がはじめて見えます。3回ぶんの日付が出たら、その紙は捨てないでください。翌年の同じ季節にもう一度測るとき、比べる相手はよその家の平均ではなく、去年の自分の家になります。同じ砂、同じ台数で、去年より周期が短くなっているなら、そこではじめて台数や置き場所の話に進めます。

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本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。