C08季節・行事
黒い服を着るのをやめた年|粘着ローラーがソファの脇に置かれるまで
粘着ローラーが家に2本になった週から、黒い洋服を着るのをやめました。1本は玄関、もう1本はソファの脇です。室温を上げる日が続くころになると、ソファに座って立ち上がるたびに、背中とももの裏に毛の列がつきます。着替える前に転がし、座る前にソファを転がし、出かける直前にもう一度転がす。平日の5日間だけ数えてみたら、粘着ローラーを手に取った回数は31回でした。数えていたつもりの毛の量より先に、拾いに行く場所の数のほうが増えていました。この記事は、毛がソファと洋服へ移る手前で何が起きているかを、置き場所の側からたどった記録です。
ソファの脇に2本目を置いた週|黒い洋服をやめるまでの経験
ソファの脇に粘着ローラーを置いたのは、玄関の1本を取りに行くのが間に合わなくなったからです。換毛期に入ると、ソファに座って立ち上がるたびに洋服の背中とももの裏に毛がつきます。玄関まで戻って転がして、また座って、立ち上がってまたつく。2本目を買ってソファの脇に置いた日から、この往復だけがなくなりました。毛がつく回数は、1回も減っていません。
どこで何回転がしているのかを、平日の5日間だけ数えました。紙の端に正の字を書くだけです。数え終わって分かったのは、粘着ローラーを手に取る場所が、思っていたより家じゅうに散っていたことでした。
| 場所 | 5日間の回数 | 何をしていたとき |
|---|---|---|
| ソファの脇 | 11回 | 座っていて立ち上がったあと |
| 洗面所 | 8回 | 着替えたあとの洋服を見たとき |
| 玄関 | 6回 | 出かける直前の上着 |
| 寝室のベッドの横 | 4回 | 寝る前の部屋着 |
| 職場のロッカー | 2回 | 着いてから背中に気づいたとき |
| 合計 | 31回 | - |
31回のうち、ソファの脇と洗面所で19回です。毛がいちばん多く見つかるのは、その子が長くいる場所ではなく、人が洋服を着替える場所とソファでした。黒い洋服を着るのをやめたのは、この数を見たあとです。着替える回数は変わらないので、濃い色をやめれば、目に入る回数のほうが減ります。体から出ている毛の量は、それで1本も変わっていません。
同じ数え方を換毛期のあいだ続けていると、気温より先に動くものが見えてきます。暖房を切った週に洗面所の回数が落ちて、窓を開ける日が増えた週にソファの脇の回数が落ちる。数えているのは毛の量ではなく、毛が人の側へ移った回数です。だから部屋の条件が動くと、そのまま数字が動きます。
毛が洋服へ移る前に、どこを通っているか|ソファに集まる背景
抜けた毛は、抜けた瞬間に床へ落ちるわけではありません。根元から離れたあとも、まわりの毛に引っかかったまま体の上に残ります。残っていた毛が体から離れるのは、何かが毛をこすったときです。ソファの布、洋服の袖口、抱き上げた腕。ソファに毛が集まるのは、その子がそこで過ごす時間が長いからだけではありません。布の目が細かくて、一度にこすれる面積がいちばん広いからです。
- 体の上で待っている毛:抜けてから離れるまで、毛は被毛の中に留まります。この時間が長いほど、一度にまとまって移ります
- こすれる面の広さ:ソファの布、毛布、洋服の背中。面積が広いところほど、1回の動作で移る本数が増えます
- 乾燥と静電気:湿度が下がると、離れた毛が布に貼りついたまま重なります。粘着ローラーを同じ場所で2周3周するのは、たいていこの日です
部屋の側の条件は、季節の変わり目に2つが同じ週に入れ替わります。暖房を入れている日は室温が高くて湿度が下がり、窓を開ける日が増えると室温は下がって湿度が戻ります。乾いている日は、粘着ローラーの粘着面に毛が立ったまま重なって、1周では取れません。湿度が戻った日は同じ場所が1周で足ります。転がした回数だけでなく、1か所で何周したかも書いておくと、部屋の乾き方がそのまま数字になります。
洋服の色を替えても、この通り道は1つも変わりません。黒をやめたあとも、ソファの布に毛は同じだけ移っていました。変わったのは、移ったことに気づく回数だけです。気づかないまま座り続けるぶん、布の目に入り込んだ毛は前より深いところまで進みます。色を替えるのは、数を減らす手ではありませんでした。
粘着ローラーを持つ回数が変わる条件|洋服のほうを替えない理由
減らせるのは、毛が体から離れる前の時間だけです。離れてしまえば、あとは拾うしかありません。拾う道具を増やすと置き場所が増えて、手に取る回数もそのぶん増えます。ソファの脇に2本目を置いた時点で、31回という数はほとんど決まっていました。
| 動かすもの | やったこと | 翌週の回数に出た変化 |
|---|---|---|
| 梳かす場所 | 帰宅後すぐ、玄関のマットの上で | ソファへ持ち込む毛が減る |
| 梳かす前のひと手間 | 乾いた毛のままブラシを入れない | 1回で取れる量が増える |
| 部屋の湿度 | 窓を開けるのを1日2回に決める | 同じ場所を何周もしなくなる |
| ソファの布 | 毛の乗る面にカバーを1枚かける | 洗面所の回数は変わらない |
| 洋服の色 | 濃い色をやめる | 回数は変わらず、気づく数だけ減る |
表のいちばん下が、黒い洋服をやめた年に分かったことです。洋服の側を替えると、数えていたものが見えなくなるだけでした。だから色は戻します。手を入れるのは、毛が体から離れる前の時間のほうです。
31回が拾っていたのは、どれも体から離れたあとの毛です。離れる場所を玄関のマットの上へ寄せてしまえば、ソファにも洗面所にも持ち込まれません。そのために帰宅後に一度だけ梳かしますが、乾いた毛のままブラシを入れると、浮いていた毛が静電気で散って、そのままソファの布に降ります。梳かす前に、毛の表面を湿らせておく必要があります。
玄関に置いてあるのは、ブラシと mofuwa グルーミングスプレーの2つです。霧を当ててからブラシを通すと、浮いた毛が反発せずにブラシの目へ乗ります。同じ回数だけ梳かしても、ブラシに集まる量が変わり、空中へ散る量が減ります。洋服の繊維に毛が貼りつくのは、毛の表面に残った脂が指にまとわりつくのと同じ理由です。余分な皮脂は、水と油がなじむ形で浮いて落ちるので、ブラシへ乗ったあとの毛が布へ戻りにくくなります。
背中いちめんが湿るくらいかけても、量を計る必要はありません。中身の水は、清涼飲料水の規格基準に照らして確かめられています。梳かしたあとにその子が背中をなめても、かけた量を思い出さなくて済みます。換毛期のあいだは、腰から尾のつけ根、後ろももの裏まで、毛が浮いている面を全部濡らしてからブラシを入れるほうが、結局1回で終わります。ブラッシングのための1本でもあるので、乾いた日ほど、差が粘着ローラーの回数に出ます。
換毛期が過ぎても平日の回数が30回前後から動かない/粘着面に白いかけらが毛と一緒に並ぶ/ソファに当たる側の一か所だけ、毛が薄いまま戻らない。この3つは、部屋の乾き方や気温では説明がつきません。数えた紙と、薄いままの場所を撮った写真を持って、動物病院の診察を予約してください。何週目から回数が下がらなくなったかを数字で見せられるので、話が季節の話で終わらずに済みます。
また黒を着られるようになるまで|ソファと洋服に起きた変化
翌週の5日間で、粘着ローラーを手に取った回数は31回から18回になりました。減ったのはソファの脇と洗面所で、玄関だけは増えています。帰宅後に玄関で梳かすようになったぶん、毛が集まる場所がそこへ移った結果です。回数が移動しただけに見えますが、1か所に寄ると、そこは1周で終わります。
| 場所 | 前の週 | 翌週 |
|---|---|---|
| ソファの脇 | 11回 | 3回 |
| 洗面所 | 8回 | 4回 |
| 玄関 | 6回 | 9回 |
| 寝室のベッドの横 | 4回 | 1回 |
| 職場のロッカー | 2回 | 1回 |
| 合計 | 31回 | 18回 |
洋服の色は戻しました。黒い洋服で出かけた日に職場で気づいたのが1回だけだったので、やめておく理由がなくなったからです。ソファの脇の1本は、そのまま置いてあります。玄関のマットの横に出したブラシとグルーミングスプレーも、片づけずに置いたままです。置き場所を減らすのではなく、毛が体から離れる場所を1か所に寄せておくと、次の換毛期に同じ紙をもう一度使えます。
この週にやったのは、帰ってきたその場で1回梳かして、紙の端に正の字を1つ増やすことだけです。5日ぶんたまれば、翌週の数が出ます。下がった場所と下がらなかった場所が、そのまま来年の春の手順になります。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見る本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
