C04悩み解決

猫のあごニキビが出やすい子には共通点がある|体の構造から考える

公開日 2024年5月27日|文=mofuwa編集部

明るい部屋で、浅い白い器から食べている猫
あごニキビの出やすさは、顔のどこが器のどこに当たっているかで決まります。

食べている猫の横にしゃがんで、目の高さを器と同じところまで下げると、器のふちに触れているのがあごの先なのか、頬の横なのかが3秒で分かります。猫のあごニキビが出やすい子には共通点がありますが、それは犬種差のように品種の名前で分かれるものではありません。同じ品種でも顔の作りには幅があり、雑種の子にも同じように当てはまります。色がつくのがあごの先端か、口角の下か。当たっている場所が違えば、選ぶ器も変わります。まず、2つの当たり方を分けます。

横から1回見れば、当たっている場所が分かる

猫のあごニキビは、あごの皮膚にある毛穴の出口に、皮脂と古い角質が留まって黒い点になったものです。皮脂はどの猫からも毎日出ていて、量そのものに大きな差はありません。差がつくのは、出たものが毎日こすられる場所かどうかです。あごは、その子が1日に何度も同じ面に押し当てている、数少ない場所です。

押し当てている相手は、たいてい食器と水皿です。ここで、猫のあごニキビの犬種差という言い方が出てきます。ただし犬種差という言葉は品種の名前で分ける発想なので、この症状にはうまく当てはまりません。見るのは名前ではなく、顔のどこが器のどこに触れているかです。それは、食べているところを横から1回見れば分かります。

この2つは、同じ品種のなかにも両方います。逆に、まったく違う品種でも同じ当たり方をする子がいます。だから犬種差として語られてきた話は、実際には顔の作りの話に置き換えられます。置き換えると、雑種の子でも判定できるようになります。

Note毛づくろいの前に、器を見てください

あごに黒い点が出たとき、まず毛づくろいの話に行きたくなります。ただ、食後に前足で顔を拭く動きは、あごの下までは回りきりません。1日に何度も同じ面が当たっている器のほうが、条件としてはるかに強く働きます。器を見てからでも、順番として遅くはありません。

あごの先が当たる子と、頬の横が当たる子を比較する

2つの当たり方を、そのまま並べて比較します。見るのは、器のどこに触れるか、色がどこにつくか、そして器を替えたときにどう動くかです。同じ器でも、この2つの子ではまったく逆の結果になります。

当たっている場所で、何がどう変わるか
あごの先が当たる(細面・鼻先が前)頬の横が当たる(丸顔・頬が張る)
器のどこに触れるか底の近くまで、あごが入っていくふちに、頬とあごの境目が乗る
色がつく場所あごの先端。まん中に集まる口角の下。左右2か所に分かれる
触れる回数ひと口ごとに底へ届く顔を傾けて食べたときだけ
深い器にするとあごが底に触れる時間が伸びるほとんど変わらない
浅く広い器にするとあごが触れずに済むふちに頬が乗る時間が伸びる
ふちが立った器にするとあごの下がふちで押される頬が乗る面が狭くなり、当たりが減る
見落としやすい場所あごの下の毛に隠れた先端ひげの根元の外側、口角のすぐ下

表のなかで、判断がひっくり返るのが「深い器にすると」の行です。あごニキビには浅い器がよいと言われることが多いのですが、それが当てはまるのはあごの先が当たる子だけです。頬の横が当たる子に浅く広い器を出すと、ふちに顔を乗せる時間が伸びて、口角の下に色が増えることがあります。

水皿も同じ見方で確かめてください。食器は替えたのに水皿はそのまま、という家がよくあります。水を飲む回数は、食べる回数より多い。あごが当たっている面としては、水皿のほうが強く効いていることがあります。

色がついた位置で、どっちの当たり方かを決める

判定は、顔を見る側と、食べているところを見る側の2回で決めます。片方だけだと外れます。先に色がついている位置を確かめ、あとから器との当たりを合わせてください。順番が逆になると、思い込んだほうの当たり方に見えてしまいます。

  1. 明るい窓際で、あごの下の毛を指で分ける

    毛の流れに逆らって、根元が見えるまで分けます。黒い点は毛の表面ではなく、皮膚の側にあります。照明の下では見えないことがあるので、昼の窓際でやってください。長毛の子は、分けるのに30秒ほどかかります。

  2. 色が集まっている場所を、1か所に決める

    あごの先端のまん中か、口角の下の左右か。両方にあるときは、数の多いほうを選びます。数えるのは点の数ではなく、面の広さです。スマートフォンで1枚撮っておくと、あとで比べられます。

  3. 食べているところを、横から1回見る

    しゃがんで、目の高さを器のふちに合わせます。ひと口ごとに、あごの先が器の中へ入っていくのか、頬の横がふちに乗るのか。10秒見れば決まります。水を飲むところも、同じように1回見てください。

  4. 2つが同じ場所を指しているか確かめる

    色のついた位置と、器に当たっている位置が一致すれば判定は終わりです。一致しないときは、寝るときにあごを乗せている場所や、あごをこすりつけている家具を探してください。

どっちの当たり方かが決まると、次にやることが半分に減ります。あごの先が当たる子は器の深さを、頬の横が当たる子は器のふちの角度を見ます。両方を同時に替えないでください。2週間後に色の広がりを見比べたとき、どちらが効いたのか分からなくなります。

長毛と短毛で変わる、皮脂の残り方の見分け方

当たっている場所が同じでも、毛の長さで残り方が変わります。ここが、猫のあごニキビが犬種差の話に見えてしまうもうひとつの理由です。品種ごとの毛の長さが、そのまま残り方の違いとして表に出てくるためです。

毛の長さで、皮脂の残り方と手のかけ方がどう変わるか
長毛短毛
皮脂が残る場所毛の根元から中ほど。皮膚まで届く前に毛にからむ皮膚の表面。毛穴の出口に直接たまる
見え方毛が束になって固まる。黒い点は見えにくい黒い点として、そのまま見える
器のふちの当たり毛がクッションになり、皮膚には届きにくい器の材質が、皮膚に直接当たる
気づく時期遅れる。束を触って気づくことが多い早い。色として先に見える
拭き取りのしかた毛の流れに沿って、根元から先へ1方向皮膚に平行に、同じ面で往復させない

長毛の子で気をつけたいのは、見えないぶん気づくのが遅れることです。あごの下は、飼い主が毎日見ている面ではありません。正面から見るかぎり、長毛の子のあごは毛におおわれています。週に一度、毛を分けて根元を見る日を決めておくと、遅れが縮まります。

短毛の子は早く気づける代わりに、器の材質がそのまま皮膚に当たります。ふちが荒れている器や、細かい傷が入ったものは、当たる面が変わっています。使っている年数が長い器ほど、ふちの状態を一度確かめてください。

Caution取ろうとして、こすらないでください

黒い点を見つけると、その場で落としたくなります。ただ、あごの皮膚は薄く、猫は押さえられることを嫌います。こすって黒い点を落とせば、あごニキビは治りますという考え方から入ると、赤みが足されて、もとの状態が分からなくなります。拭き取りは、色を落とすためではなく、これから残る量を減らすために行うものです。

当たる場所から逆算する、器選びの条件

ここまでで、どちらの当たり方かと、毛の長さが決まりました。あとは、その2つから器を逆算します。条件は3つだけです。深さ、ふちの角度、そして洗いやすさ。品種の名前は、ここには出てきません。

  1. 条件1・深さは、あごが底に触れないところまで

    あごの先が当たる子は、食べ物を置いたときに、あごが底へ届かない浅さを選びます。目安は、その子の鼻先からあごの先までの長さより浅いこと。頬の横が当たる子は、逆に浅くしすぎないでください。

  2. 条件2・ふちの角度は、頬が乗らないところまで

    頬の横が当たる子は、ふちが外へ広がった器を避けます。ふちが立ち上がっているものか、上に向かってすぼまっているものを選ぶと、顔を乗せる面がなくなります。あごの先が当たる子は、ふちの角度はあまり効きません。

  3. 条件3・毎日洗える材質を選ぶ

    どちらの当たり方でも、当たる面に皮脂が残っていれば同じことが起きます。器は毎日洗って、しっかり乾かしてください。細かい傷が入ったものは面が変わっているので、年に一度は入れ替えます。水皿も同じ扱いにします。

  4. 替えたら、2週間そのままにする

    1つ替えたら、次の2週間は何も変えません。比べるのは、判定のときに撮った写真と、2週間後の写真です。面の広さが変わっていなければ、当たっている場所の見立てが外れている可能性があります。

ここで、器の話では説明がつかない変化を挙げておきます。あごが赤く腫れている、さわると痛がる、毛が抜けて地肌が見えている、点ではなく面で盛り上がっている、においが出てきた、器を替えて2週間たっても広がり続けている。いずれかに当てはまるときは、動物病院にご相談ください。あごの状態は写真で伝わりやすいので、判定のときに撮った1枚を持って行くと話が早く進みます。

器を替えても、当たっていた面に溜まったものは、そこに残ったままです。猫の前足は口のまわりで折り返しますし、舌はあごの下まで回りません。あごは、その子の毛づくろいの順路から外れている、数少ない場所です。mofuwa 猫あごクリーナーは、アルカリ電解水をジェルにしたものです。ジェルなので垂れず、あごの下に留まります。ぬるま湯で軽く濡らしてふやかしてから、コットンに取って、くるくるとなでる。二度拭きも、すすぎも要りません。落とすのは、あごニキビではなく、そこに溜まった皮脂と古い角質のほうです。無香料で、9つの無添加。当てる場所は、判定で1か所に決めたところにしてください。あごの先端のまん中に集まっているならコットンは1枚、口角の下の左右に分かれているなら左右で分けます。コットンに移った色の濃さは、器を替えて2週間たったときに、判定で撮った写真と並べられる2つ目の材料になります。あごに炎症や出血があるときは使用せず、獣医師にご相談ください。

器を替えた日と、コットンの色の濃さ。この2つを同じカレンダーに書いておくと、2週間ごとに1回ぶんの比べ方ができます。1年つづけると、その子のあごが器で動くのか、季節で動くのかが分かれてきます。猫のあごニキビが出やすい子の共通点は、品種の名前の側ではなく、こうして自分の家にたまった記録の側にあります。

Product

mofuwa 猫あごクリーナー

mofuwa 猫あごクリーナー

50g / 3,520円(税込)

拭き取り不要のあご用クリーナー。無香料で、コットンにとって当てるだけで使えます。

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よくある質問

あごニキビが多いと言われる猫種の話は、何を指しているのですか?
多くは、その品種に多い顔の作りの話です。鼻先が前に出ている子が多い品種なら、あごが器の底に届きやすい。丸顔が多い品種なら、ふちに頬が乗りやすい。犬種差のように品種の名前で覚えるより、うちの子の顔がどちらの当たり方なのかを見たほうが確実です。同じ品種でも、両方の子がいます。
器を替えたのに、黒い点が減りません。
水皿を替えていないか、当たっている場所の見立てが逆になっている可能性があります。まず水皿を確かめてください。飲む回数は食べる回数より多く、あごが当たる時間も長くなります。それでも変わらないときは、寝るときにあごを乗せている場所や、家具にあごをこすりつける癖がないかを見てください。
プラスチックの器は、やめたほうがいいですか?
材質そのものより、面の状態が問われます。細かい傷が入りやすいものは、当たる面が変わりやすく、洗っても皮脂が残りやすくなります。長く使っているものは一度手で触って、ふちがざらついていないか確かめてください。毎日洗って乾かせるかどうかを、選ぶときの基準にしてください。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。