C09シーン別・暮らし
来客の前、敏感肌の子と暮らす人はどうしている?
来客まで30分と分かった時点で、手が伸びたのはその子の脇の下でした。そこがいちばんにおうと知っていたからです。そして、そこがいちばん赤くなりやすい場所だとも知っていました。敏感肌の子と暮らしていると、この2つがほぼ同じ場所に重なります。においを取ろうとして手を動かすと、いちばん触りたくない場所を、いつもより急いで、いつもより強く触ることになる。ペットのにおいは、来客の30分では体からは動きません。動かせるのは、その子の体が長く触れていた面のほうです。この記事では、体にいっさい触らずに、においの居場所だけを動かす手順を書きます。
触りたくない場所ほど、においが立ちます|来客の前、敏感肌の子とペットのにおいがどこから来るか
敏感肌の子と暮らしていると、体のどこが弱いかを、こちらはもう全部知っています。脇の下、内股、尾のつけ根、指のあいだ、耳のつけ根。季節の変わり目に赤みが出るのも、こすれて湿りが残るのも、だいたいこの5か所です。そして、ペットのにおいがいちばん立つのも、同じ5か所です。皮脂がたまりやすく、毛が重なり、乾きにくい場所という条件が、両方に共通しているからです。
来客の予定が入ると、この5か所へ手が伸びます。においを取りにいく動きとしては自然です。ただ、敏感肌の子にとっては、触られる回数そのものが条件になります。来客の前という時間の制約が加わると、こちらの手は、いつもより多く、いつもより強く、いつもと違う時刻に動きます。その子の側から見ると、変わったものが一度に3つあることになります。1つならまだしも、3つ同時に変わると、その日の様子が何のせいなのか分からなくなります。
では、体に手を出さないとしたら、何が残るのか。ペットのにおいには、体の側と、その子が座った面の側の2つの居場所があります。皮脂と抜け毛は面に移り、湿りが残れば雑菌が増えやすい条件もそこにできます。体の側は、来客までの30分では動きません。急いで拭いても、においは移動するだけで、その日のうちに減るものではないからです。残りの30分で実際に量が動くのは、面の側だけです。敏感肌の子と暮らす家では、この事実がそのまま手順の順番になります。
| においが立つ場所 | 敏感肌の子で扱いにくい理由 | 来客の前に、体を触らずにできること |
|---|---|---|
| 脇の下 | こすれが重なり、赤みが出やすい | その子が横になっていた面のほうを拭く |
| 内股 | 湿りが残りやすく、触ると体を引く | 座っていた敷物を、乾いた面に替える |
| 尾のつけ根 | 皮脂が集まりやすく、押すと嫌がる | 寝床の上の布だけ、来客の前に外す |
| 指のあいだ | 1本ずつ開くので手数が増える | 玄関から居間までの通り道を1回拭く |
| 耳のつけ根 | 触ると頭を振る。手が続かない | その子がよく頭を乗せる場所を替える |
| 口の周り | 食後に触るのがいちばん嫌がる | 食器と水の器を洗って、水を入れ替える |
- 来客の前に増えるもの:こちらの手数、力の入り方、触る速さ。3つとも、その子には伝わります
- 来客の前に減るもの:時間。だから1か所あたりが雑になります
- ずれるもの:時刻。いつもは夜のケアが、昼過ぎに前倒しになります
- 敏感肌の子で条件になるもの:触った回数。強さより回数のほうが効きます
- 面の側にあるもの:皮脂、抜け毛、湿り。ここは何回触っても、その子には影響しません
- 来客が気づく高さ:座ったときの鼻の位置。床から40センチから60センチのあたりです
来客の前にペットのにおいをゼロにすることはできませんし、その必要もありません。やっているのは、においの居場所を、来客が座る高さから減らすことです。床から40センチから60センチ、つまり座った人の鼻の位置にある面を先に片づける。同じ30分を使うなら、敏感肌の子の体に触るより、この高さの面に使ったほうが、来客の側に届く量ははっきり変わります。体は、来客が帰ってからで間に合います。
体に触らないと先に決めてから組む|来客の30分前から始める5つの手順
ここからが手順です。全部で15分ほどで終わります。5つのうち4つは部屋の側の作業で、最後の1つは「体に触らないと決めること」です。決めることを手順に入れているのは、敏感肌の子と暮らしていると、時間が余ったときに必ず体へ手が伸びるからです。順番は入れ替えないでください。面のほうから順に、来客が座る高さへ近づいていく並びにしてあります。
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その日いちばん長く座っていた場所を、1か所だけ決める
部屋を見渡して、抜け毛がいちばん集まっている面を探します。ソファの端、窓ぎわの敷物、椅子の下。1か所です。2か所やろうとすると、どちらも中途半端になります。敏感肌の子は同じ場所を選ぶ傾向があるので、たいてい毎回同じ面になります。決まったら、そこだけを来客の前の持ち場にします。ペットのにおいが厚く残っているのは、ほぼこの1か所です。
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その面を、乾いた布と湿らせた布の順で拭く
先に乾いた面で毛を一方向に集めます。往復させると毛が繊維へ入るので、必ず一方向です。そのあと、湿らせた布で同じ向きに一度だけ通します。湿らせた布から先に使うと、毛が濡れて面に貼りつき、かえって取れなくなります。ここで使う布は、体を拭く布とは分けてください。同じ布を使うと、面のにおいを体へ戻すことになります。
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玄関から居間までの通り道を、一直線に1回だけ
来客が歩く経路と、その子が毎日歩く経路は、たいてい重なります。床の全面をやる必要はなく、幅40センチくらいの帯を、玄関から居間まで一直線に1回通すだけで足ります。ここは面積が広いぶん、においの居場所としては薄く広がっています。厚く残っているのは1つ前の手順の面のほうなので、通り道は速さを優先してかまいません。
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窓を対角に2か所開けて5分。そのあいだに食器と水の器を洗う
換気は、同じ壁の窓を2つ開けても空気が通りません。部屋の対角になる2か所を開けます。5分で足ります。開けているあいだに、食器と水の器を洗って、新しい水を入れてください。器は、その子の体に触らずに片づく、においの出どころの最後の1つです。台所の側からにおう家では、ここがいちばん効きます。
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体には触らない、と決めてしまう
時間が5分余っても、その子の体には触りません。敏感肌の子で来客の日にいちばん避けたいのは、いつもと違う時刻に、いつもより多い手数で触ることです。ブラシも、拭き取りも、来客が帰ってからにします。どうしても気になるときは、その子が自分から寄ってきたときに、背中を毛の流れに沿って一往復だけ。手数は増やさず、いつもと同じ形にとどめます。
| 手順 | かかる時間 | 来客の側に届く量が変わる理由 |
|---|---|---|
| 座っていた面を決める | 1分 | 厚く残っている場所を1か所に絞れます |
| その面を乾いた布と湿らせた布で拭く | 5分 | 皮脂と抜け毛が、いちばん多く移っている面です |
| 通り道を一直線に1回 | 3分 | 来客が歩く高さと重なる帯だけを扱えます |
| 対角に2か所、5分の換気 | 5分 | 立ちのぼったにおいを外に出す担当です |
| 食器と水の器を洗う | 2分 | 体に触らずに片づく、最後の出どころです |
| 体には触らない | 0分 | その子の側で変わるものが1つも増えません |
拭くときに使うものは、床にも家具にも使えて、その子が舐めても差し支えのないものを選んでください。香りで上書きするタイプは、来客の日にはおすすめしません。香りが足されると、そこににおいがあったこと自体は残り、敏感肌の子にとっては新しいにおいが1つ増えることにもなります。水でできた無香料のものを布に吹いてから面を拭く形だと、香りを足さずに済み、来客のあとも部屋の空気が元に戻るのが早くなります。
拭く場所は増やしてよく、体に触る回数は据え置く|来客が続く週につまずくところと頻度の分け方
手順どおりにやっても、うまくいかない日があります。実際につまずくのは、だいたい次の4つです。そのうち3つは道具と順番の問題で、1つだけが頻度の問題です。頻度の1つが、敏感肌の子と暮らす家ではいちばん効いてきます。来客が2週続いたり、月に3回あったりする時期に、こちらの手が自然に増えていくからです。
- 換気しても戻る:開けた2か所が同じ壁だと、空気は出入りせずに止まります。対角に開け直してください
- 拭くほど広がる:1枚の布で全部の面をやると、においの居場所を移し替えているだけになります。面ごとに面を変えて使ってください
- 来客が座る場所と、その子の場所が同じ:ソファは、洗える布を1枚かけて上の面だけを替えます。その子を追い出す必要はありません
- 来客が続く週に、体を触る回数が増えている:来客のたびに拭いていると、月に3回の来客が、そのまま月に3回の追加の手数になります
4つ目が、この記事でいちばん書いておきたいところです。敏感肌の子では、触る回数を上げるかどうかは、部屋の側と体の側で別々に決めます。部屋の側は、来客が増えたぶんだけ回数を上げてかまいません。面は何回拭いても、その子には何も起きません。体の側は、来客が何回あっても据え置きます。上げるとしても、来客の予定とは無関係に、季節や体の様子を見て決めます。
| 内容 | そう決める理由 | |
|---|---|---|
| 上げてよい | 座っていた面を拭く回数 | 面は何回扱っても、その子の皮膚には触れません |
| 上げてよい | 通り道を通す回数 | 床の帯は、来客のたびに条件が変わります |
| 上げてよい | 換気の回数 | 空気は開けた回数ぶんだけ入れ替わります |
| 上げてよい | 食器と水の器を洗う回数 | 毎日でも問題になりません。夏はむしろ増やします |
| 据え置く | 体を拭く回数 | 敏感肌の子では、触る回数そのものが条件です |
| 据え置く | ブラシをかける回数 | 来客の予定で増やすと、皮膚の側の変化を読めなくなります |
| 据え置く | 洗う回数 | 来客に合わせて前倒しすると、乾きの時間が足りません |
この分け方には、もう一つ利点があります。体の側の頻度を動かさずにおくと、その子に何かあったときに、原因の候補から「こちらの手」を外せます。来客が3回あった月に赤みが出たとして、体の手数を据え置いていれば、来客の日の緊張や、季節や、寝床の湿りのほうを先に見にいけます。手数を増やしていると、そこが最初の容疑者になって、切り分けに時間がかかります。敏感肌の子と暮らす家では、この切り分けやすさが毎回効いてきます。
面を拭く布、通り道を拭く布、体に使う布。この3枚を、置き場所ごと分けてしまうのがいちばん確実です。洗ってたたむと見分けがつかなくなるので、色を変えるか、しまう場所を変えてください。来客の前は急いでいるので、手が届いた布を使います。そのときに体用の布で床を拭いてしまうと、次にその布が体へ戻ります。敏感肌の子で、こちらが後から気づけない事故は、たいてい道具の側で起きています。
来客が帰ってから、いつもの時刻にいつもの手数で|敏感肌の子と暮らす家でできる毎日
来客が帰ったあと、いちばんやりたくなるのは、我慢していたぶんをまとめて取り返すことです。そこはやらないでください。その日は、人が来て、声が増えて、床に座る人がいて、その子にとってはすでに条件が変わった一日です。そこへ手数を足すと、変わったものが2つになります。来客の日にこちらがやることは、来客の前も後も、その子の側の条件を1つも増やさないことです。
帰宅後の時刻に決めているケアがあるなら、その時刻に、その手数のまま戻します。21時と決めているなら21時、背中を一往復と決めているなら一往復です。来客があった日だけ22時になったり、二往復になったりしないようにします。敏感肌の子は、毎日の手数が一定であることのほうを先に受け取ります。においの話も、結局はここに戻ってきます。毎日決まった時刻に一往復しているほうが、来客の日にまとめて拭くより、面に移る量が安定します。
| いつ | やること | その子の側で変わるもの |
|---|---|---|
| 来客の30分前 | 座っていた面と通り道、換気、器 | 何も変わりません |
| 来客の10分前 | その子が落ち着ける場所を空けておく | 選べる場所が1つ増えます |
| 来客中 | 体には触らない | 触られる回数が増えません |
| 来客が帰った直後 | 窓を対角に5分開ける | 空気だけが入れ替わります |
| いつもの時刻 | いつもの手数で、いつものケア | 毎日と同じです |
| 翌日 | 面と器を、ふだんの頻度に戻す | こちらの手が元の量に戻ります |
脇の下も内股も、その子は自分からは差し出しません。触ろうとすれば体を引くので、いつ手を入れるかを人の側が先に決めておくしかない場所です。だから毎日のケアは、来客の予定ではなく時刻のほうで決めます。その時刻に手に取るのが mofuwa スキンケアミストです。電解水100%なので、香りをつけるものが最初から入っていません。来客の日に、その子の体へ新しいにおいを1つも足さずに済みます。21時と決めたなら、人が来た日も21時に、布へ含ませて背中から尾のつけ根まで毛の流れに沿って一往復です。開けたばかりのものは、わずかに塩素のようなにおいがすることがあります。それでも、来客が帰ったあとの時刻なら、窓を対角に開けているあいだに引いていきます。敏感肌の子では、来客の回数に合わせて洗う日を前倒しするより、この一往復の時刻を動かさないほうが、こちらの手数が一定に保てます。来客が続く月でも、ここだけは動かさない。動かさないものが1つあると、それ以外の変化に気づけます。ペットのケアで来客の予定に合わせて動かすのは、部屋の側だけで足ります。
部屋の側も、来客のたびにやり直すのではなく、面の入れ替えを月ごとの予定にしておくと楽になります。寝床の布は週に1回洗って完全に乾かす。ソファにかけた布は、来客のあとに1枚交換する。敏感肌の子と暮らす家では、湿ったまま置かれている面が、においの居場所としていちばん長持ちします。乾かしきることは、雑菌が増えにくい条件をつくることでもあります。においを狙って追いかけるより、乾いている時間を長くするほうが、結果として静かに片づきます。
拭いても半日でにおいが戻る、特定の1か所だけが強い、においの質が前と変わった。これに、地肌が赤い、同じ場所をなめ続けている、フケが増えた、耳を振る回数が増えた、毛が薄くなってきた、触ると体を引くようになったのいずれかが重なっているときは、拭き取りの回数を増やす前に動物病院にご相談ください。敏感肌の子では、においの変化が皮膚の状態と結びついていることがあります。来客の準備として扱い続けると、確かめる機会が後ろへ延びます。いつから、どの場所か、その2つをメモして持っていくと、その場で切り分けてもらえます。
来客の前にペットのにおいをどうにかしたい、という気持ちは、敏感肌の子と暮らしていても同じです。ただ、その30分でいちばん動くのは体ではありません。その子が長く座っていた面と、通り道と、空気と、器。この4つを順に動かして、体には触らない。来客が帰ったら、いつもの時刻に、いつもの手数へ戻す。手順としてはそれだけです。敏感肌の子にとっては、来客の日に何もされなかったこと自体が、いちばん効いています。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- 来客まで10分しかありません。1つだけやるとしたら、どれですか。
- その子がその日いちばん長く座っていた面を、乾いた布で一方向に1回だけ通してください。10分あれば終わります。換気はそのあとに窓を対角へ2か所開けるだけで、開けたまま来客を迎えても問題ありません。体には触らないでください。10分しかない日ほど、手が急いで強くなります。敏感肌の子では、そこがいちばん避けたいところです。
- 来客がその子を触りたがります。断ったほうがいいですか。
- 断らなくてかまいません。触る場所を先に伝えるほうが実際的です。背中を上から一度なでる、という形にしておくと、脇や内股のような弱い場所に手が行きません。来客が触ったあとは、その日のうちに何かをする必要はなく、いつもの時刻のケアで足ります。ペットのにおいが移るのは人の手のほうなので、来客に手を洗ってもらう案内を先にしておくと、こちらの手数も増えません。
- 来客の日に、シャンプーを前倒しするのはどうでしょうか。
- おすすめしません。洗ったあとは乾ききるまでに時間がかかり、敏感肌の子では毛の表面がそろうまでにさらに数日かかります。来客の日と重なると、いちばん条件が整っていない状態で人を迎えることになります。洗う日は来客の予定とは切り離して決めて、来客の前は面と換気と器だけにしてください。においの居場所を減らす作業は、水を使わなくても成立します。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
