C14トリマー/獣医師視点

清涼飲料水の基準を、獣医師はどう評価するか

公開日 2024年6月30日|文=mofuwa編集部

明るく清潔な部屋の淡い色の木の床で、白い猫と淡い毛色の犬が並んで静かに座っている様子
裏面に基準の名前が書かれているかどうかは、専門の知識がなくても読める1行です。写真:Bethany Ferr/Pexels

診察室の机に1本置かれて、「これ、うちの子に使っても大丈夫ですか」と聞かれる場面が、月に何度かあります。そのとき獣医師が手に取って最初に探すのは、成分表の先頭でも、うたい文句でもありません。何の基準に照らして確かめたのか、という1行です。清涼飲料水の基準という名前がそこにあれば、評価の入口は開きます。名前がなければ、評価そのものが始まりません。この記事では、その1行が製品のどこにかかっているかを4つに分けて、現場で評価がどう変わるかを書きます。

裏面の1行を10秒で探す|獣医師が清涼飲料水の基準を評価するとき、先に見るところ

評価という言葉から先に整理します。獣医師が清涼飲料水の基準を評価しているとき、評価の対象は「その製品が安全かどうか」ではありません。「確かめた範囲が、どこまで書かれているか」です。基準の名前が書いてあれば、それが何を測る物差しなのかを、あとから誰でも調べられます。名前がないと、書いた側の言葉を信じるかどうかしか残りません。この差が、現場での評価を分けています。

だから探すのは10秒で済みます。裏面に基準の名前が固有名詞で書かれているか、それだけです。「安全基準に適合」「厳しい基準をクリア」という書き方は、どの基準なのかが読めないので、調べる先がありません。清涼飲料水の基準のように名前が入っていれば、そこから先は自分で確かめられます。評価の第一段は、中身の良し悪しではなく、この調べようがあるかどうかで引かれます。

裏面の1行を、評価できる形と評価できない形に分ける
書かれ方調べられるか現場でどう扱われるか
清涼飲料水の基準の名前が入っている調べられる何を測ったかまで一緒に説明できる
調べた機関の名前も添えてある調べられる確かめた人が外部かどうかが分かる
「安全基準をクリア」だけ調べようがない評価の材料に入れられない
「無添加だから安心」だけ調べようがない何を入れていないのかが読めない

この表の下2行が悪いものだという話にはなりません。根拠が読めないので、家でも現場でも判断の材料が1つ減る、というだけです。清涼飲料水の基準という名前が書いてある1本は、評価の土台が読める1本です。そこから先、その土台が何を測っていて何を測っていないのかを分けるのが、次のセクションになります。

その基準が製品のどこにかかっているか|清涼飲料水の基準の見分け方は4つに分かれる

同じ清涼飲料水の基準という言葉が書いてあっても、それが製品のどこにかかっているかで、読める範囲が変わります。見分け方は4つです。1つずつ、書かれ方と読める範囲を並べます。ここを分けておかないと、評価が一段ずれます。

清涼飲料水の基準が、製品のどこにかかっているかで4つに分かれる
かかっている先書かれ方の例読めること読めないこと
原料の水にかかっている原料の成分を、清涼飲料水の基準に照らして確かめた原料の純度が、その線の中にある使う量・回数・場所
製品全体だと読める書き方この製品は清涼飲料水の基準を満たしている実際には成分についての話飲み物として売れるということ
ほかの試験と並べてある眼刺激性試験と清涼飲料水の基準の両方別々の試験を2つ受けている片方の結果がもう片方を保証すること
基準の名前が書いていない厳しい安全基準をクリア書いた側がそう言っていること何を測ったのか

現場でいちばん多いのは1行目です。清涼飲料水の基準は、原料に使っている水や成分の純度を測る物差しとして借りられています。飲み物を売るための決まりなので、水について決められている数字がいちばん細かい。細かい物差しを当てて通れば、純度についてはひととおり語れます。逆に、使う量や回数や場所については、この物差しは何も測っていません。評価をここから先へ伸ばすと、必ず外れます。

基準の名前がある1本と、安全とだけ書いてある1本 左に、基準の名前が書かれている1本から読めること4つ。右に、安全とだけ書かれている1本で読めないこと4つを並べた対比図です。 良し悪しの対比ではなく、調べられるかどうかの対比です 基準の名前がある1本 何の基準かが書いてある 調べた機関の名前がある 用途の範囲が書いてある あとから自分で調べられる 安全とだけ書いてある1本 何を測ったか分からない 調べた人が分からない 用途の範囲が読めない 調べる手がかりがない 右側の1本が問題だという意味ではなく、判断の材料が1つ少ないという意味です。
評価の第一段は、中身の良し悪しではなく、調べようがあるかどうかで引かれます。

3行目の書かれ方は、トリミングの現場でも話題になります。眼刺激性試験と清涼飲料水の基準は、測っているものが別です。前者は目に入ったときの刺激、後者は成分の純度。両方を受けている製品は、両方について確かめたと言えますが、片方だけの製品に「だから目のまわりにも」と足すことはできません。2つを並べて書いてあるときは、並んでいるだけだと読んでください。

ほかの意味に読み替えられているときのサイン|清涼飲料水の基準が現場で行き過ぎる場面

清涼飲料水の基準は、名前が強いぶん、読んだ人が勝手に先まで埋めてしまいます。国が決めた基準、飲み物と同じ基準、という並びは、それだけで安心の材料に見えます。埋められた部分は確かめられていないので、そこが評価を崩します。読み替えが起きているときのサインは3つです。

この3つが出てくるのは、たいてい伝言の途中です。作った側が原料について書いたことが、売り場で「安心」に、家で「大丈夫」に置き換わっていきます。置き換わるたびに、確かめた範囲より1歩広くなります。3歩進むと、元の1行とはほとんど別のことを言っています。現場での評価を保つには、元の1行まで戻して読むしかありません。

飼い主への説明で使いやすいのは、基準の名前と、それが何にかかっているかを、そのまま口に出す形です。「原料の水を、飲み物の基準に照らして確かめてあります。使う場所と量については、その基準とは別の話です」。事実だけを渡すので、断定を足さずに済みます。清涼飲料水の基準の評価を現場の言葉に落とすと、だいたいこの2文になります。

Note基準の名前は、安心の言葉ではなく調べるための手がかりです

清涼飲料水の基準という言葉を、安心を伝える言葉として使いはじめると、上の3つのサインが必ずどこかで出ます。この言葉の役目は、調べる先を示すことです。名前があるから調べられる、調べたら測っている範囲が分かる、範囲の外は分からない。この3段で止めておくと、評価が行き過ぎません。トリミングでも診察でも、説明の形はここで揃えられます。

舐める場所に使えるかどうかで評価が変わる|清涼飲料水の基準を持ち出す目安

では、この基準はどこで効いてくるのか。現場での評価がはっきり上がるのは、口が届く場所に使うものを選ぶときです。犬も猫も、体に触れたものは、そのあとかなりの確率で舌が通ります。口のまわり、前足の先、お尻まわり、毛づくろいで届く背中の後ろ半分。ここに使うものだけは、純度の物差しが1つでも当たっているかどうかで、選べる数がまるで違います。

mofuwa スキンケアミストは高機能性電解酸化水100%で、原料の成分を清涼飲料水の基準に照らして確かめています。だから使える場所が体の一部に限られません。地肌の乾いているところ、耳の入り口のふち、口のまわり、肉球。拭いたあとに舌が通る場所でも、手を止めなくて済みます。水の浸透力は精製水の35倍で、毛の上にとどまらず地肌の側まで届きます。べたつかないので、舐め取ろうとして同じ場所を触り続けることも起きにくくなります。

スキンケアミストのように使える場所が広いものは、評価の軸も変わります。「どれだけ強いか」ではなく「どこまで持っていけるか」で見ることになります。口のまわりに使えないものは、そこだけ別のものを用意することになり、家の棚に本数が増えます。本数が増えると、続く確率は下がります。清涼飲料水の基準の評価が現場で意味を持つのは、この本数のところです。

Voice清涼飲料水の基準について、近藤先生のご感想に出てくる一行

実際にお使いいただいている獣医師の近藤先生から、グルーミングスプレーについてこうご感想をいただいています。
「mofuwaグルーミングスプレーを日常のケアとして使用してもらうことにより、毛玉予防や被毛を清潔に保つことができます。スプレーしてブラッシングするだけなので、体力低下によりなかなかシャンプーができないシニア犬やシャンプーが苦手な猫ちゃんなどにもおすすめです。清涼飲料水の基準をクリアしているという安全性も高く評価できるポイントです。」
スキンケアミストについては、こうご感想をいただいています。
「皮膚の乾燥は、そのままにしておくと様々な皮膚トラブルの原因になります。従来のクリームやローションなどの保湿剤だとべたつきや気にして舐めてしまう子もいるため、電解水100%で舐めても安全なmofuwaスキンケアミストは日々のケアとしておすすめです。」

Caution基準の名前が読めても、その子に合うかどうかは別に確かめる

使ったあとに同じ場所をなめ続ける/地肌の赤みが前より広い範囲に出ている/かゆがる回数が1週間で増えている/口のまわりに使ったあとに食べる量が落ちた。こうした変化があるときは、成分の基準を読み比べるより先に、動物病院で地肌と口の中を見てもらってください。清涼飲料水の基準は成分の純度についての物差しで、その子の体に何が起きているかについては何も測っていません。いつから、どこに出ているかをメモして持っていくと、その場で決まることが増えます。

一度の検査結果は、毎日の使い方のどこまで続くのか|清涼飲料水の基準の評価を現場に戻す

最後に、時間の話をします。基準に照らして確かめたという事実は、確かめた時点のものです。毎日使い続けるあいだ、その数字がずっと測られ続けているわけではありません。だからといって評価が消えるわけでもありません。続くのは、つくり方の側です。不純物が混ざりにくい構造でつくっているから、同じ線の中に収まる水ができる。評価が続く範囲は、この構造のところまでです。

一度の検査結果から続くことと、続かないこと
見るところ続くこと続かないこと
原料の水同じつくり方なら同じ線の中に収まる毎日その場で測っているわけではない
使う場所舐める場所に持っていけるどこにどれだけでもよいという話ではない
その子の体—基準からは最初から何も言えない
現場での評価説明に使える事実として残る安心の言葉としては使えない

3行目を空欄にしてあるのは、書き忘れではありません。その子に合うかどうかは、基準からは最初から言えないことだからです。毎日その皮膚と被毛に触っている人が見ている変化のほうが、評価の材料としてはよほど細かい。基準は、選ぶときに材料を1つ増やすものです。決めるのは、毎日触っている側です。

清涼飲料水の基準の評価は、10秒で読めるところから始まって、その子の様子を毎日見るところへ戻ってきます。名前を探して、何にかかっているかを分けて、あとは使いながら見る。この3段にしておくと、次に1本増えても同じ順番で読み続けられます。

近藤 竜太 先生/白金高輪動物病院 院長・獣医師(麻布大学卒/比較眼科学会所属)
東京都港区白金1-2-2 白金ザ・スカイ西棟1階
※実際にお使いいただいている獣医師のご感想です。本記事の監修を受けたものではありません。

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よくある質問

いま使っているものに基準の名前が書いてありません。すぐ替えたほうがよいですか。
書いていないことが、そのまま問題を示しているわけではありません。読める材料が1つ少ない、というだけです。判断を足すなら、使っている場所を見てください。背中や腰のように口が届きにくい場所に使っているなら、そのまま続けても読める範囲は変わりません。口のまわりや前足の先のように舌が通る場所に使っているなら、次に買うときだけ、基準の名前が書いてあるものへ寄せておくと材料が増えます。今日すぐ捨てる必要はありません。
清涼飲料水の基準を通っていれば、犬と猫で同じように使えますか。
成分の純度についての基準なので、犬と猫で数字が変わることはありません。変わるのは使い方のほうです。猫は毛づくろいに使う時間が犬よりずっと長く、同じものを同じ量つけても、口に回る量は多くなります。だから猫では、1回にかける量を少なくして、拭き取る工程を1つ足すほうが現場では続きます。基準の評価は共通で、量と回数はその子の毛づくろいの時間に合わせる、という分け方をしてください。
トリミングサロンで使われているものは、同じ基準で確かめられていますか。
製品ごとに違います。サロンで使うものは仕上がりと作業の速さで選ばれることが多く、清涼飲料水の基準のような純度の物差しが当たっているかどうかは、製品によって分かれます。気になるときは、家で続けて使うものについてだけ聞いてみてください。サロンで1回使うものと、家で毎日使うものでは、口に回る総量が桁で違います。評価を厳しく見ておきたいのは、家で毎日使う側です。

掲載しているご感想は個人の感想であり、効果を保証するものではありません。本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。気になる変化が続く場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。