C11比較・選び方
巻毛と直毛のケアの違い
巻毛の子の肩の後ろで、ブラシを持った手が急に止まる日があります。指でたどると、根元に近いところに小さな玉ができています。8月の、部屋の湿りが夜まで抜けない時期にいちばん多い止まり方です。直毛の子の家でも手は止まりますが、止まる場所が違います。巻毛と直毛のケアを分けているのは毛の太さや長さではなく、水と泡が皮膚まで届くのにかかる秒数と、もつれが始まる場所の2つです。この2つを先に押さえておくと、棚の前で見る場所も、指が止まった日にやることも決まります。
毛を1本つまんで離すと決まる|巻毛と直毛の見分け方は毛先ではなく根元に出ます
巻毛とは、毛の1本1本がねじれや曲がりを持っている被毛のことです。直毛とは、根元から毛先まで曲がりがほとんどない被毛をいいます。見た目のふくらみで判断すると、ここを取り違えます。ふくらんで見えるのは毛の量が多いだけということがありますし、逆に短く刈った巻毛は、ぱっと見では曲がりが分かりません。
確かめ方は1本で足ります。背中の毛を1本つまんで、指でまっすぐ伸ばしてから離してください。巻毛はばねのように縮んで元の長さへ戻ります。直毛は伸ばした形のまま、ゆっくり垂れます。戻るか、垂れるか。判断はこの一度で済みます。毛質の呼び名を調べるより速く、そしてその子自身の毛で答えが出ます。
- 濡らしたときの見え方:巻毛は水を含むと縮んで短く見えます。直毛は逆に長く見えます。同じ子で、洗う前後の長さが変わるなら巻毛の側です
- もつれが始まる場所:巻毛は脇や首輪の下など、こすれる場所の根元寄りから。直毛は毛先のほうから絡み始めます
- ブラシを止める抵抗の出方:巻毛は途中で急に重くなり、直毛は毛先に近づくにつれてじわりと重くなります
- 乾いたあとの戻り:巻毛は乾くにつれて曲がりが戻り、体積が増えます。直毛は乾いても体積がほぼ変わりません
この4つを見ておく理由は、毛質を言い当てるためではありません。知りたいのは、その子の被毛で水と泡がどこで止まるか、そして手を入れる場所をどこに置くかです。巻毛と直毛が1頭の体の中で混じっていることもあります。背中は曲がりが強く、脚の外側はまっすぐ、という子は珍しくありません。そのときは、場所ごとに答えを分けて構いません。
刈った直後は曲がりが目立たなくなるので、直毛と同じ手順で通してしまいがちです。ただし毛が短くなっても、1本ずつの曲がりは残っています。水は相変わらず毛の外側で止まりますし、こすれる場所の根元では玉ができます。刈ったあとに変わるのは扱いやすさで、水の入り方ではありません。つまんで離す確認は、刈ったあとにもう一度やっておくと確かです。
水と泡が皮膚まで届くのに何秒かかるか|巻毛は毛の外側で水が止まります
巻毛と直毛でいちばん大きく違うのは、濡らし始めてから皮膚が濡れるまでの秒数です。直毛は毛の側面に沿って水が下へ流れるので、シャワーを当てて10秒ほどで皮膚のそばまで届きます。巻毛は曲がりのすきまに空気が残っていて、水が表面をころがったまま落ちていきます。同じシャワーでも、皮膚が濡れるまでに1分近くかかることがあります。
この秒数の差が、そのまま仕上がりの差になります。皮膚が濡れていないところに泡を置いても、泡は毛の中ほどで止まります。そして流すときには、水は入ったときと同じ道を通るので、中ほどの泡が先に落ちて、根元の汚れは残ります。洗ったのに重く見える、洗った翌日にもう脂っぽい、という巻毛の家の困りごとは、洗浄成分の強さではなく、この道の話であることが少なくありません。
- 濡らす時間を、直毛の3倍で見積もる:直毛が20秒で足りる面なら、巻毛は60秒。時計ではなく、指を入れて皮膚が濡れたかで確かめます
- シャワーを当てながら、手のひらで押す:押すと曲がりのすきまの空気が抜けて、水の道ができます。こする必要はありません
- 泡は置くのではなく、根元へ降ろす:毛の上に泡を乗せた状態から、指の腹で下へ運びます。巻毛は自分では降りてきません
- 直毛は逆に、濡らしすぎない:毛先まで水が通ってしまうと、乾かす時間だけが伸びます。直毛で長くするのは濡らす時間ではなく、すすぐ時間です
直毛の家で同じ悩みが出るときは、原因が反対側にあります。水も泡もよく通るので、通りすぎてしまうのです。皮膚のそばまで一度で届くぶん、洗浄成分がそのまま皮膚に当たります。毎日のように洗っている家では、巻毛より先に直毛の子のほうがかさつきます。同じ1本を使っていても、巻毛では届かなさが、直毛では当たりすぎが先に出る。ここが、この2つの被毛のケアが逆向きになるところです。
秒数・始まる場所・戻る向きで並べ直す|巻毛と直毛のケアの比較
ここまでを、家で使える形に並べ直します。並べるのは商品ではなく、その被毛がケアに要求してくる条件です。左の列の条件を上から順に見て、自分の家で確保できるもの、確保できないものを分けてみてください。確保できない行が、そのまま順番を変える場所になります。
| 確かめる条件 | 曲がりのある毛(巻毛) | 曲がりのない毛(直毛) |
|---|---|---|
| 皮膚が濡れるまでの秒数 | 押しながらで40〜60秒 | 当てるだけで10〜20秒 |
| 泡が根元まで届くか | 指で降ろさないと中ほどで止まる | 置けば自然に降りる |
| もつれが始まる場所 | こすれる場所の根元寄り | 毛先の側 |
| ほぐす順番 | 濡らす前にほぐしておく | 乾かしながら整える |
| 水を含んだときの戻り方 | 縮んで短くなり、乾くと戻る | 伸びたまま、乾いても変わらない |
| 洗いすぎたときに先に出る場所 | 毛の途中がぱさつき、曲がりがゆるむ | 皮膚のかさつきが先に出る |
| 毎日の手入れで掛ける場所 | 根元を開く数十秒 | 毛先を通す一往復 |
| 結論の行 | 洗う前に時間を使う。ほぐしと濡らしを先に置く | 洗ったあとに時間を使う。すすぎと乾かしを長く取る |
最終行が答えです。巻毛は洗う前、直毛は洗ったあとに時間を掛ける。同じ「ていねいに洗う」でも、時間を置く場所が前か後かで結果が分かれます。巻毛の子に、洗ったあとのすすぎだけを長くしても、根元は最初から洗われていないので変わりません。直毛の子に、濡らす時間を長く取っても、10秒で済んでいたことに40秒使うだけです。
この表のもう一つの読み方は、どちらの被毛でも、削っていいのは自分が長く感じている工程ではないということです。巻毛の家では濡らす時間が長くて退屈なので、そこを削りたくなります。直毛の家では乾かしが長いので、そこを削りたくなります。どちらも、削ると結果が最初に落ちる場所です。削るなら、その被毛が短くて済む側の工程から削ってください。
順番を入れ替えるだけで消える工程|どちらの毛にも同じ1本で足りる理由
巻毛で足りないのは泡の量ではなく、泡が根元まで降りる力です。直毛で余っているのは、皮膚に当たっている洗浄成分のほうです。正反対に見えますが、家で削れる工程は同じところにあります。洗ったあとに洗い上がりを戻す工程です。
mofuwa モイストシャンプーは、その工程を足さなくて済む形で組んであります。泡立ちをよくするいちばん簡単な方法は洗浄成分を増やすことですが、よく落ちるものほど、落としすぎたぶんを戻す工程が要ります。この1本はアミノ酸系の洗浄成分をひとつだけ、量も絞って使っています。少ない量でも泡が立ち上がるのは、原料の水のほうを電解水に変えてあるためです。水そのものに洗う力があるので、少ない洗浄成分でも泡が立ち上がります。巻毛の家にとっては、細かい泡が曲がりのすきまへ入っていける量まで立つこと。直毛の家にとっては、皮膚に当たる洗浄成分そのものが少ないこと。同じ設計が、両側で別の意味を持ちます。
落としすぎないので洗い上がりがごわつかず、戻す工程を足さなくても被毛が整います。減っているのは飼い主の手間だけでなく、その子が浴室で立っている時間です。巻毛の家では、そのぶんを濡らす60秒に回せます。直毛の家では、そのぶん浴室を早く出られます。香りを付けていないのも同じ理由からで、犬も猫も自分のにおいを好みます。洗うたびに知らないにおいが足されると、その記憶が次の日の嫌がり方に出ます。
使うときは37〜38℃のぬるま湯で濡らし、泡をつくってから指の腹で皮膚を動かすように洗います。巻毛は、洗う前に乾いた状態でほぐしておくこと。濡れてから絡みを取ろうとすると、縮んだ毛どうしが締まって、玉がさらに硬くなります。直毛は逆に、乾かしながら毛先を通していくほうが早く終わります。洗ったあとに mofuwa スキンケアミストを皮膚の側へ足しておくと、巻毛では根元の重さが残りにくく、直毛では毛先の静電気が起きにくくなります。モイストシャンプーで外してある原料は、香料・着色料・パラベン・シリコン・鉱物油・紫外線吸収剤・アルコール・サルフェート・石油系界面活性剤・動物由来原料・合成ポリマーの11です。
洗う日と洗う日のあいだは、全身を濡らしません。間の日にやるのは、巻毛なら根元を指で開いて空気を通すこと、直毛なら毛先を一往復通すことだけです。毎日やる必要はなく、玉ができやすい場所だけで足ります。脇、首輪の下、内股、耳のうしろ。この4か所を決めておくと、次に洗う日の濡らす時間が短くなります。
濡らす時間を20秒から60秒へ伸ばし、根元まで泡を降ろしても、脇と首輪の下の2か所で3週続けて玉ができる/洗った翌日から同じ場所を1日に何度もなめる/曲がりが戻らずに寝たままの面が広がっている/直毛の子で、すすぎを長くしても毛先のぱさつきが4週間変わらない。こうした残り方は、毛の曲がり方では説明がつきません。濡らしていた秒数、玉ができた場所の数、洗っている間隔の日数を書き出して、動物病院で診てもらう日を決めてください。数字が3つあると、被毛の形の話なのか皮膚の話なのかを、その場で分けてもらえます。そのうえで、間の日の根元を開く数十秒は続けて構いません。
湿りの抜けない8月に、手が止まる場所を先に決めておく|巻毛と直毛のケアは順番で決まります
この記事の出口は、巻毛と直毛のどちらが手間のかかる被毛かを決めることではありません。自分の家で、時間を前に置くのか後ろに置くのかが言えるようになることです。棚の前で見るのは、内容量でも香りでもなく、洗ったあとに工程が増えるかどうか。そこが決まっていれば、あとの条件は後から合わせられます。
| 決めること | 離すと戻る毛(巻毛) | 離すと垂れる毛(直毛) |
|---|---|---|
| ほぐす時刻 | 乾いているうち、洗う前に | 乾かしながら、洗ったあとに |
| 濡らしを止める合図 | 指を入れて皮膚が濡れたこと | 毛の表面が倒れたこと |
| 間の日にやること | 根元を指で開いて空気を通す | 毛先を一往復通す |
| 見張る4か所 | 脇・首輪の下・内股・耳のうしろ | 背中の後ろ半分と、しっぽの毛先 |
この4つが決まると、巻毛と直毛のケアの違いは、道具の話ではなく順番の話に変わります。同じ1本で洗って、前に時間を置くか、後ろに置くかを入れ替えるだけです。手順を2つ覚える必要はありません。覚えるのは、自分の家がどちら側かということだけです。
つまんで伸ばして離す確認は、今夜そのままできます。背中で1本、脚の外側で1本。戻った場所は洗う前に、垂れた場所は洗ったあとに手を掛ける。それが、明日の順番になります。
Product
mofuwa モイストシャンプー
300ml / 3,410円(税込)
アミノ酸系の洗浄成分で11成分無添加。天然由来の抗炎症成分7種とアミノ酸4種を配合し、原料の水には、精製水で薄めていない電解水を使っています。
商品ページを見るよくある質問
- 巻毛の子に、洗う前にほぐす時間がどうしても取れません。省いてもいいですか。
- 省くなら、洗う面を減らすほうへ振ってください。全身をほぐさずに洗うと、濡れた時点で曲がりどうしが締まり、洗い終わったあとに取れない玉が残ります。時間がない日は、脇と首輪の下の2か所だけをほぐして、その日はその周辺だけを洗う。残りは次の機会に回す、という分け方のほうが結果が残ります。全身を1回で済ませることより、ほぐしてから濡らすという順番を崩さないことのほうが、仕上がりに残ります。
- 直毛の子なのに、毛先だけがいつも絡みます。巻毛のケアに切り替えるべきですか。
- 切り替えなくて構いません。直毛で毛先が絡むのは、曲がりのせいではなく、毛先が傷んで表面がざらついているためであることが多いです。巻毛の手順である「根元を開く」を足しても、絡んでいる場所には届きません。やることは、乾かしながら毛先を通す一往復と、すすぎを長めに取ることの2つです。すすぎ残りは毛先に残りやすく、そこが次の絡みの起点になります。
- 同じ家に巻毛の犬と直毛の猫がいます。洗う順番はどちらが先ですか。
- 巻毛の子を先にしてください。濡らすのに時間がかかるぶん、浴室が温まりきる前に始めたほうが、最後まで体温が落ちません。直毛の子を先にすると、待っているあいだに巻毛の子の毛が湿気を吸い、洗う前に少し縮んでしまいます。乾かしは逆で、直毛の子から先に終わらせます。1頭あたりの時間が短いので、待たせる合計の時間が減ります。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
