C04悩み解決

泥汚れが出たときの家庭ケア|順番を変えるだけで変わる

公開日 2024年8月19日|文=mofuwa編集部

明るい玄関のマットの上に立っている犬
泥汚れの対処法は、家の中でその子をどこで止めるかで変わります。写真:Lucas Pezeta/Pexels

玄関のドアから風呂場まで、たいていの家は7歩か8歩です。泥のついた足でその7歩を歩かせると、あとで人が拭く床がそのぶん増えます。泥汚れの対処法を調べると手の動かし方ばかり出てきますが、実際に手間を決めているのはその子を止める位置のほうです。家の中で泥が動いた距離が、そのまま拭くことになる面積になります。だから手順は、場所から組みます。

家の中で泥が動いた距離が、あとで拭く面積になる

散歩から帰ったあと、その子はどこで止まっていますか。玄関で立ち止まらせているか、リードを外した瞬間に廊下を走っているか。ここが、その日の手間をほとんど決めています。泥は、落とす場所を決めておかないと、家じゅうに広がってから落とすことになります。

泥のついた足で歩けば、1歩ごとに床へ泥が移ります。フローリングなら跡が見えますが、カーペットやラグの上を通ると、見えないまま繊維の奥に入ります。家の中で泥が動いた距離は、そのままあとで人が拭く面積です。その子の体を拭く前に、床を拭く仕事のほうを増やしている。これが、いちばん多いつまずき方です。

だから泥汚れの対処法は、手の動かし方より先に、その子を止める位置から設計します。玄関マットの上で足だけ。廊下かサークルで体。最後に、必要なときだけ風呂場。この3か所に「ここから先へ行かせない」線を引きます。

3本の線と、そこで落とすもの
止める位置そこで落とすもの次へ進めてよい条件
玄関マットの上4本の足と、足先から手のひら1つ分だけ上足の裏を触って、ざらつきが残っていない
廊下かサークルの中おなかの下、内もも、しっぽ、わき腹押さえた布に、泥の色が写らない
風呂場背中まで泥が跳ねている日だけ、全身ここが最後なので、次はありません

3本目の風呂場は、毎回使う場所ではありません。雨の日でも、多くの日は2本目で終わります。玄関で足を見た時点で、風呂場まで進むかどうかを決めてしまうのが、いちばん短く終わる進め方です。なお、濡れているうちに取れるのは表面の大きい塊だけで、細かい泥は乾いてから落ちます。この記事で決めるのは、その作業を家のどこでやるかです。

玄関マットから風呂場まで|泥汚れの対処法を順番に

順番は、玄関の外から始まります。家に入ってから考えはじめると、もう1本目の線を越えています。泥汚れの対処法を、帰宅後にやることとして5つに区切りました。

  1. 玄関を開ける前に、外で大きい塊を落とす

    ドアの前でリードを短く持ち、足を1本ずつ持ち上げて、乾いた布で表面の大きい泥だけを取ります。ここでやるのは家に持ち込む量を減らすことだけです。細かい泥は残って構いません。集合住宅で外に立てないときは、この工程を玄関の土間に置き換えてください。

  2. 玄関マットの上で、リードを外さずに足だけ

    マットは家の内側へ向かって60cm以上、洗えるものを1枚。リードを外すのは、足が終わってからです。外した瞬間に走り出せば、線は引けません。触るのは4本の足と、足先から手のひら1つ分上まで。足の指のあいだと肉球の溝は、ここでしか触りません。

  3. 廊下かサークルで、体の下側を拭き取り

    ここで布を新しい1枚に替えます。同じ布を使い続けると、足でつかまえた泥を体へ運ぶことになります。順番は、おなかの下、内もも、しっぽ、わき腹。下側から先に触るのは、そこが泥のいちばん多く跳ねている場所だからです。草の生えた道を歩いた日は、おなかの下に細かい草の切れ端も混ざります。

  4. 風呂場まで行くかどうかを、ここで決める

    背中まで泥が跳ねている、体を振ると泥が飛ぶ、においが出ている。この3つのどれかがあるときだけ、風呂場へ進みます。迷ったら進まない。洗う回数が増えるほど、皮膚の側にかかる負担は積み上がります。進まないと決めたら、そこで終わりにしてください。

  5. 最後に、その子が通った床を人が1回拭く

    玄関マット、廊下、サークルの順に、その子が歩いた分だけ拭きます。ここまでが、1回ぶんの泥汚れの対処法です。床を残すと、翌日その上を歩いた足がまた汚れて、汚れの出どころが分からなくなります。マットは、その日のうちに洗濯機へ入れられる枚数を用意しておくと続きます。

Point続けるコツは、線を1本増やさないこと

うまくいかない日は、線を増やしたくなります。玄関の前にもう1枚、廊下にもう1枚。ところが線が増えるほど、その子を止めておく時間が長くなって、待てなくなります。コツは、線を3本のままにして、1本あたりでやることを減らすことです。ここは足だけ、ここは下側だけ、と決めてしまってください。

家でできる範囲を越えるのは、線がずれたとき

泥汚れが家でできる範囲を越えるのは、泥の量が多い日ではありません。線がずれた日です。ずれ方には、決まった形が5つあります。どれも玄関に立った最初の10秒で起きています。

5つとも、技術の話ではありません。玄関に立った最初の10秒に、何をするかを決めてあるかどうかです。その10秒でやることを、家族のあいだで1つに決めておいてください。誰が帰ってきても同じ場所で止まるなら、線は勝手に引かれます。子どもが先にリードを外してしまう家では、リードを外す係を大人に固定するだけで変わります。

犬の泥汚れで家でできることには、道の選び方も入ります。雨のあと、草の中を歩く日と、地面がむき出しの道を歩く日では、足につく泥の量も、つく場所も変わります。草の上を歩いた日は、足先よりおなかの下のほうが汚れます。コースを変えられない日は、2本目の線でおなかの下に時間を使ってください。どこが汚れるかを先に知っていれば、止める位置は同じままで済みます。

頻度を上げても減らないなら、線ではなく皮膚を見る

3本の線を引いて、対処法を順番どおりにやっても、泥汚れが減らない日が続くことがあります。ここで洗う頻度を上げると、たいてい皮膚のほうが先に音を上げます。頻度を上げる前に、次の4か所を見てください。

この4か所に変化が出ているなら、増やすべきは洗う頻度ではなく、乾かす時間のほうです。拭き取ったあとに風の通る場所で数分置くだけで、指のあいだが湿ったまま過ごす時間は短くなります。泥は落ちても、水分は残ります。1日に何度も洗うより、1回のあとをきちんと乾かすほうが、皮膚には負担が少なくなります。

Caution泥のケアより先に、相談したいとき

足の指のあいだが赤い、腫れている、においがある、舐めるのが止まらない、歩き方が変わった、爪のまわりから出血している、足を地面につけたがらない。いずれかに当てはまるときは、自己判断で続けず、動物病院にご相談ください。泥のついた道を歩いたあとは、泥以外のもの(ガラス片、草の実、種)が指のあいだに入っていることもあります。

道具のことも書いておきます。足の指のあいだと肉球の溝は、その子が自分で舐めても届ききりません。舐めて取ろうとするほど、細かい泥は毛の内側へ入っていきます。ここは人が代わる場所です。うちで使っているのは mofuwa 入浴シャンプー で、お湯に溶かして使います。被毛をかき分けて泡を届かせるのではなく、湯そのものが洗浄液になるので、擦らずに指のあいだまで届きます。3本目に置いた風呂場は、進むかどうかをいちばん迷う線でした。擦る工程とすすぎが短く済むぶん、その迷いは減ります。全身まで進まない日は、玄関の外に桶を1つ置いて、そこで足だけ浸ける形にしている方もいます。1本目の線の上でできるので、線は3本のままです。泥汚れの対処法としてどちらを選んだ日も、そのあとに乾かす数分だけは省かないでください。

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よくある質問

毎回、風呂場まで洗ったほうがきれいになりますか?
きれいにはなりますが、続きません。洗う回数が増えるほど、皮膚の側にかかる負担は積み上がります。背中まで泥が跳ねている日だけに絞って、多くの日は玄関マットと廊下の2本の線で終わらせてください。毎日つづけられる対処法かどうかで選ぶほうが、結果としてきれいな日が増えます。
猫が外に出たあとも、同じ順番でいいですか?
線を引く考え方は同じですが、猫は止めていられる時間が犬より短いので、1本目で終わる設計にしてください。玄関に入ってすぐの場所に足を拭ける台を置き、そこで足だけ。体は、猫自身の毛づくろいに任せられる範囲を残しておくほうが続きます。
玄関マットは、どのくらいの頻度で洗いますか?
泥がついた日は、その日のうちに洗濯機へ入れてください。乾く前にたたんで置いておくと、次の日その上で足を拭くことになります。2枚を交代で使うと、洗う頻度を気にせず回せます。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。