C09シーン別・暮らし
賃貸でにおいが気になる人のためのソファとカーペット|5分で終わらせるケア
賃貸の2階、窓が同じ面に2つしかない部屋で、30分の換気を1年半ほぼ毎日続けていました。それでも夕方に帰宅後、玄関のドアを開けた瞬間だけは、朝と同じにおいがします。掃除機はかけていて、ソファの毛も粘着ローラーで取っています。賃貸でにおいが気になる人が最初に手を入れるのは、たいてい空気のほうです。ただ、部屋の表面をつくっているのは空気ではなく、カーテン・ラグ・ソファ・クッションという布でした。この記事は、ソファの毛とにおいに、布から先に触るという順番の入れ替えについての話です。
窓を2つ開けて30分、帰宅後にまた同じにおい|賃貸のソファと毛をめぐる経験
住んでいるのは、6畳ほどの居室にキッチンがつながった賃貸です。窓は同じ面に2つ。朝、出かける前に両方を開けて30分ほど換気してから家を出るのが、1年半ほど続いた習慣でした。掃除機は2日に1回、ソファの毛は粘着ローラーで毎日取っています。それでも夕方に帰宅後、玄関のドアを開けた最初の一呼吸だけ、朝と同じにおいがします。部屋に入って5分もすれば分からなくなるので、確かめようがありません。
賃貸でにおいが気になると、手はまず空気のほうへ向かいます。窓を開ける、扇風機を回す、空中に向けてスプレーを噴く。この3つは全部、空気を相手にした手です。やっている最中は確かに軽くなります。ただ、その軽さが夕方まで残っていたことは一度もありませんでした。換気の直後に嗅ぐと薄い。数時間後に外から戻ると、また元の濃さに戻っている。
ある日、ソファのクッションを裏返したときに手が止まりました。座面と背もたれの境目に、毛が線のように入り込んでいます。粘着ローラーは表面の毛を取りますが、境目の毛は取れていません。そして、そこに顔を近づけると、部屋全体で感じていたのとまったく同じにおいがしました。空気を薄めても戻ってくる相手が、この部屋のどこかにいる。それがソファの布だったという話です。
- カーテン:面積がいちばん大きい布。窓を開けるたび空気が通り抜けていきます
- ラグ・カーペット:床の布。毛が刺さり、足の裏から運ばれたものが乗ります
- ソファの座面と背もたれ:体重がかかる面。皮脂が繊維の奥へ押し込まれます
- クッション:顔と口の周りが当たる面。においがいちばん濃く出る布です
- 寝床の布:その子が一日でいちばん長くいる場所。賃貸では居室と同じ部屋にあります
- ソファカバーの裏側:表を洗っても裏が残ります。裏返すと差が分かります
こうして並べると、賃貸の部屋で「におい」と呼んでいるものは、たいてい布の上にあります。床材でも壁紙でもなく、布。しかも布は、換気で入れ替わりません。窓を開けて空気が全部入れ替わっても、カーテンもラグもソファもクッションも、開ける前とまったく同じものがそこにあります。換気の効果が続かない理由は、たぶんそこだけです。
窓を開けることは、賃貸でも当然やる価値があります。空気そのものは実際に入れ替わりますし、湿気を外へ出す手としても要ります。ここで言いたいのは、換気を先にやると効き目が短く見えるということです。空気を薄めた部屋に、布から同じものがまた出てくる。順番を入れ替えて、布に触ってから窓を開けると、同じ30分でも残り方が変わります。やめるのではなく、順番を後ろにずらすだけです。
部屋の表面は空気ではなく布でできている|賃貸でソファの毛とにおいが残る背景
一度、部屋にある布の面積を数えてみました。メジャーで測ったのではなく、カーテンの丈と幅、ラグの表示サイズ、ソファの座面の寸法を足しただけの、おおよその数字です。それでも合計は14平方メートル近くありました。床の面積が20平方メートル弱の部屋なので、床とほぼ同じだけの布が、立てたり敷いたり畳んだりした形で置かれていることになります。
| 布 | おおよその面積 | その布が受け取っているもの |
|---|---|---|
| カーテン(2枚) | 約4.2平方メートル | 窓を開けるたびに通る空気。外からのほこり |
| 寝具(シーツと掛けカバー) | 約4.5平方メートル | 人とその子の体温。夜のあいだの皮脂 |
| ラグ | 約2.5平方メートル | 足の裏から運ばれたもの。刺さった毛 |
| ソファ(座面と背もたれ) | 約2.0平方メートル | 体重がかかる面。押し込まれた皮脂と毛 |
| クッション(3つ) | 約0.9平方メートル | 顔と口の周りが当たる面 |
| 合計 | 約14平方メートル | 床の面積とほぼ同じ |
賃貸でこの数字が大きくなるのは、部屋数が少ないからです。居室が1つだと、寝る場所も、座る場所も、その子の寝床も、食器を置く場所も、同じ部屋に集まります。機能が分かれていないぶん、布も1か所に集まります。広い家なら寝室とリビングに分散するものが、賃貸では同じ空気を共有する位置に並んでいる。ソファの毛が寝床の毛と混ざるのも、距離が近いからです。
布が受け取っているものは、毛だけではありません。体重がかかる面には皮脂が移ります。皮脂は繊維のあいだに入り込んで、表面を拭いても奥に残ります。そこへ湿気が加わると、雑菌にとって居心地のよい条件がそろいます。賃貸は窓の面が限られていて空気の通り道が短いので、湿気が抜けにくい。ソファの座面と背もたれの境目が、この部屋でいちばん条件のそろった場所でした。
同じことは食器の周りでも起きています。器そのものは毎日洗っていても、器を置いているマットや、その下のラグの一角は洗っていません。洗う対象として意識に上がらない布が、賃貸の部屋にはいくつもあります。ソファカバーの裏、クッションの中身、カーテンの裾から30センチ。どれも普段は視界に入りません。においの話をしているのに毛の話に見えるのは、毛のほうが目に見えるからです。
空気は10分で入れ替わり、布は入れ替わらない|賃貸のソファと毛でにおいが戻る理由
窓を2つ開けて風が通れば、部屋の空気はそれほど時間をかけずに入れ替わります。ところが、そのあいだ布はまったく入れ替わっていません。カーテンは同じカーテンのまま、ラグは同じラグのまま、ソファは動かしてすらいない。空気だけが新しくなって、においを持っている側はそのまま残る。換気を終えて窓を閉めた瞬間から、布から出たものが新しい空気に混ざりはじめます。
だから順番を入れ替えました。布に触ってから、最後に窓を開ける。賃貸でにおいが気になる人がやりがちなのは、窓を開けてから掃除を始めることです。気持ちのうえでは自然なのですが、これだと出どころに手を入れる前に空気だけが新しくなります。逆にすると、出どころを減らしてから残りを外へ出す形になります。かかる時間は同じで、順番だけが違います。
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1分:ソファの座面と背もたれの境目に指を入れる
粘着ローラーが届かないのはここです。指の腹を溝に沿って一往復させると、線になった毛がまとまって出てきます。賃貸のソファは幅が狭いので、片側から反対側まで1分あれば届きます。出てきた毛は、そのまま手で取ってごみ箱へ。この1分だけで、翌朝の座面の毛の量が変わりました。
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1分:クッションカバーを裏返して、裏の面をこする
クッションは顔と口の周りが当たる布なので、においがいちばん濃く出ます。表を洗っても裏の面は同じままなので、裏返して確かめるほうが早いです。乾いた布で一往復させて、手のひらにぬるつきが移るかどうかを見ます。移ったらその日のうちに洗う。移らなければ翌週に回してかまいません。
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1分:ラグは全面をやらず、一角だけを決める
賃貸の部屋のラグは、その子が座る場所がだいたい決まっています。全面に手を入れるのをやめて、いつも座っている一角だけを毎日やる。そこ以外は週末にまとめます。ソファの下からラグの縁までの30センチが、この部屋ではいちばん毛の集まる帯でした。ここを乾いた布で一方向に払うだけです。
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1分:カーテンの裾から30センチを、下から上へ払う
カーテンは面積がいちばん大きい布ですが、毛がつくのは裾のあたりに偏ります。床から30センチまでを、下から上へ一方向に払う。上から下へ払うと、落ちたものがそのままラグに乗ります。順番として、カーテンをラグより先にやると二度手間になるので、ラグのあとにしています。
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1分:最後に窓を開ける
ここで初めて空気に手を入れます。布を触って舞い上がったものごと、外へ出すという位置づけです。賃貸で窓が同じ面に2つしかない部屋でも、玄関のドアを少し開けて風の入口を増やすと通りが変わります。開けている時間は10分で足りました。30分開けても、布に触っていない日は夕方に戻ります。
5つ合わせて5分です。毎日全部をやるのではなく、その日にできたものだけで構いません。順番だけは守ります。ソファ、クッション、ラグ、カーテン、最後に窓。上から下ではなく、においが濃い布から薄い布へ。賃貸の部屋は狭いので、移動の距離がほとんどありません。5分が現実的なのは、部屋が小さいことの数少ない利点でした。
布を拭くとき、濡らしすぎると賃貸では乾きません。窓の面が限られていて風が抜けにくいので、湿ったままの布が半日残ると、条件としては何もしなかったときより湿気が増えます。手に持った布が、握って水がしみ出ない程度まで絞る。触れた面が数分で乾く量が上限です。拭き取りのあとにその面へ手のひらを当てて、冷たさが残っていたら濡らしすぎです。
帰宅後の一呼吸が変わるまで2週間|賃貸のソファと毛のにおいで動いた変化
順番を入れ替えて最初の3日は、何も変わりませんでした。変化が分かったのは、帰宅後の一呼吸のほうです。ドアを開けた瞬間に感じていたものが、10日目あたりから薄くなりました。部屋にいるあいだは相変わらず自分では分かりません。賃貸でにおいが気になる人にとって、自分の鼻が使えるのは玄関を開けた最初の数秒だけです。そこを唯一の観測点にしました。
| 曜日 | その日に手を入れた布 | 5分の内訳 |
|---|---|---|
| 月 | ソファの座面と境目 | 指で一往復。そのあと窓を10分 |
| 火 | クッションのカバー | 裏返して確認。ぬるつけば洗う |
| 水 | ラグの一角 | その子の座る場所だけ。乾いた布で払う |
| 木 | カーテンの裾30センチ | 下から上へ。そのあと窓を10分 |
| 金 | 寝床の布 | 洗って完全に乾かす。乾ききるまで戻さない |
| 土 | ソファカバーの裏側 | 外して裏を確認。週に1回で足りました |
| 日 | 何もしない日 | 布に触らず、窓だけ開ける |
日曜を「何もしない日」にしているのには理由があります。毎日全部の布に手を入れると、1週間で止まります。賃貸のひと部屋に布が集まっているぶん、やることを並べればいくらでも増やせてしまう。1日1枚と決めて、7日で一巡する形にすると、同じ布に次に触るのが1週間後だと分かっているので、その日にやり残しても焦らなくなりました。ソファの毛は毎日取りますが、それは1分の作業です。
布のほうを片づけていくと、その子の体の側でやることも減ります。ソファに移る毛と皮脂は、もともとその子から出ているものです。ただ、布へ運ばれるのは体から出たものだけではありません。洗った日にすすぎきれなかったものも、乾いた毛に残ったまま一緒に移ります。賃貸の浴室は狭く、流す時間を延ばすほどその子のほうが先に出たがるので、すすぎの終わりは汚れの落ち具合ではなく浴室の広さで決まっていました。mofuwa モイストシャンプーは、シャンプーの大半を占める水そのものに、水道水を電気分解した特許電解水(特許第5253483号)を使っています。ここで見ているのは香りでも泡の量でもなく、流し終わったあとに何が残るかのほうです。うちでは、乾かしてから背中を手のひらで一往復させて、指先にぬるつきが移らないことを確かめてからソファに乗せています。
部屋の布そのものには、香りを足さないことにしました。賃貸は空気の量が少ないので、足した香りのほうが先にこもります。ソファの座面とラグの一角は、毛を取ってから固く絞った布で拭いて、そのまま乾かすだけです。ここでも順番は同じで、毛が残っている面を先に湿らせると、湿った毛が繊維に貼りついて、翌日はそれを剥がすところからやり直しになりました。取ってから、湿らせる。この2手の間に何かを足したくなりますが、賃貸のひと部屋では足したぶんが全部その部屋に残ります。
最後に、布の側では説明がつかない変化について書いておきます。同じ布に手を入れているのに、その一角だけにおいが強くなっていく。同じ場所にその子が体をこすりつける回数が増えた。ソファに乗ると必ず同じ場所をなめる。地肌が赤い。毛の抜け方が左右で違う。こうした変化が重なっているときは、布の手入れを増やす前に動物病院にご相談ください。部屋の話と体の話は、途中まで同じように見えます。迷ったときは早いほうを選んで構いません。
賃貸でにおいが気になるとき、いちばん最初に浮かぶのは窓を開けることです。それは正しいのですが、空気は入れ替わっても、部屋の表面をつくっている布は入れ替わりません。ソファも、ラグも、カーテンも、クッションも、触らない限り昨日と同じものがそこにあります。毛を取り、皮脂の残っている面に手を入れて、最後に窓を開ける。順番を後ろから前へ入れ替えるだけで、同じ5分の残り方が変わりました。
Product
mofuwa モイストシャンプー
300ml / 3,410円(税込)
アミノ酸系の洗浄成分で11成分無添加。天然由来の抗炎症成分7種とアミノ酸4種を配合し、原料の水には、精製水で薄めていない電解水を使っています。
商品ページを見る本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
