C15組み合わせ提案

子どもと一緒にやるケアの分担

公開日 2024年10月9日|文=mofuwa編集部

明るい部屋で、白いクッションの上にちょこんと座っている白くふわふわした犬
子どもとのケアの分担は、道具より先に記録の紙を渡すところから、見る・渡す・拭く・使うの順に進めます。写真:SLZ/Pexels

冷蔵庫の横に貼ったA4の紙に、息子が鉛筆で「ブラシの毛 かたまり2こ」と書いた日から、わが家の子どもの手伝いはようやく続くようになりました。それまでは「やりたい」と言われるたびにブラシを渡していて、1週間もすると、犬のほうが子どもの足音で立ち上がり、別の部屋へ移るようになっていました。ケアの分担を「8歳ならブラシくらいは」と年齢で決めていたので、道具が先に子どもの手へ渡っていたのです。分担を工程で分け、最初に紙を渡すようにしてから、子どもの手が犬に触れる前に、見る・渡す・拭くの順番ができました。スプレーとクリームを使うのは大人で、子どもの係はその前とあとに置いています。

年齢で渡すと道具が先に行く|子どもとのケアの分担を工程の順番で決める

子どもとの分担は、年齢ではなく工程で決めます。ケアの工程を、その子の体に近づく順に並べると、見る・渡す・拭く・使うの4つになり、子どもは何歳でも「見る」から入ります。1つの係が2週間続いたら、次の係へ進みます。年齢を物差しにすると、「この歳ならこのくらい」という大人の見立てで係が決まり、たいていは道具を持つ係がいちばん先に渡されます。道具を持った子どもは、その子を追いかけます。

年齢で分けたときに見落としているのは、工程ごとの距離です。工程の難しさは、子どもの力より、その子の体にどれだけ近づくかで決まります。数を数える工程は、その子に触れません。道具を運ぶ工程は、道具にしか触れません。乾いた布を当てる工程は、背中にだけ触れます。スプレーやクリームを使う工程は、体に何かをつける工程です。同じ子どもでも、この4つを同じ日に全部渡すことはできません。反対に、下の子どもでも、数えることは今日から任せられます。

4つの工程と、その子の体との距離
工程その子の体との距離子どもの係大人の係
見る触れない決めたものを数えて紙に書く数えるものを3つまで決め、紙を読む
渡す道具にだけ触れる定位置から道具を持ってきて、終わったら戻す受け取った道具を使う
拭く背中にだけ触れる乾いた布を首のうしろから腰まで片道で当てる顔・足先・お尻
使う大人と1か所だけ大人がスプレーを使った1か所にブラシを通すスプレーとクリームを使う

最初に渡すのが道具より記録なのは、記録がいちばんその子から遠い工程で、しかもあとの係の全部につながっているからです。数えている子どもは、その子のまわりで手が止まっています。その子にとっては、子どもが近くにいても何もされない時間が、毎日くり返されることになります。子どもの側では、昨日と今日の違いが言葉になります。「きのうより毛のかたまりが2こ多い」と言える子どもは、拭く係になったとき、どこを拭けばいいかを先に知っています。大人の側には、自分では毎日数えきれない数字が、冷蔵庫の横に貯まっていきます。

子どもに渡す係を、工程の順に2週間ずつ進める道すじ 紙を持って数える係から始め、道具の出し入れ、乾いた布で背中だけ、の順に進みます。年齢で渡すと、この順番を飛ばして道具が先に子どもの手へ行きます。 見る係 数える 渡す係 運ぶ 拭く係 背中だけ 2週間続いたら 2週間続いたら 年齢で係を渡した場合 道具が先に子どもの手へ その子が離れて係ごと止まる 工程の順に渡した場合 紙が先、道具はあと 触れる前に子どもが待てる
使う係は、この3つの係が続いた先に、大人と一緒の1か所として置きます。

見る・渡す・拭く・使うの4つの係|子どもと一緒に進めるケアの手順

手順は、見る係から使う係まで、2週間ずつ1つずつ進む4段です。どの係でも、グルーミングスプレーと肉球クリームを使うのは大人で、子どもの手にあるのは紙、道具の出し入れ、乾いた布、ブラシまでです。兄弟がいる家では、係は子どもごとに別々に進めます。

  1. 手順1:見る係|紙と鉛筆だけを持って、数えて書く

    最初の2週間、子どもの持ち物は紙と鉛筆だけです。数えるものは大人が3つまで決めます。わが家では、大人がブラシを通したあとに残った毛のかたまりの数、散歩から帰った足で泥がついていた本数、寝る前に足をなめていた回数でした。子どもはその子に触らず、横で見て数え、冷蔵庫の横の紙に書きます。字が書けなければ、丸の数で足ります。「きのうより2こ多い」と言えるようになったら、次の係へ進みます。

  2. 手順2:渡す係|道具を定位置から持ってきて、終わったら同じ場所へ戻す

    次に渡すのは、道具そのものより、道具の出し入れです。子どもは玄関の棚の2段目からブラシとスプレーを持ってきて大人に手渡し、終わったら同じ段の同じ位置へ戻します。使うのは大人です。戻す位置が決まっていると、次の日に大人が探す時間がなくなります。見る係の紙はそのまま続け、渡した時刻と戻した時刻を1つずつ書き足します。

  3. 手順3:拭く係|乾いた布で、背中だけを毛の流れに沿って

    3つ目で、はじめて子どもの手がその子の体に触れます。持つのは乾いた布1枚、触るのは背中だけです。首のうしろから腰まで、毛の流れの向きに片道だけ動かし、戻すときは布を浮かせます。顔、足先、お尻は大人の係に残します。背中は、その子が人に触られ慣れている場所で、力の入りすぎにも気づきやすい面です。布についた毛の量を、見る係の紙に書き足します。

  4. 手順4:使う係|大人がスプレーを使った1か所に、子どもがブラシを通す

    4つ目で、子どもははじめてケアの仕上がりに関わります。大人が背中の1か所にスプレーをひと吹きし、子どもがその1か所にだけ、毛並みに沿ってブラシを入れます。場所は1日1か所で、どこにするかは見る係の紙を読んで子どもが選びます。毛のかたまりが多かった日なら背中、泥が多かった日なら散歩で汚れたわき腹。紙を読んで場所を決めること自体が、使う係の半分です。

4つの係のうち、渡す係と使う係に出てくるのが mofuwa グルーミングスプレーです。子どもと一緒の毎日のケアに向いているのは、手順が「吹いて、ブラシを通す」の2つで終わるからです。子どもは、気に入った係を毎日やりたがります。犬や猫の体は毎日脂を出していて、1日たてばまた汚れているので、この「毎日」は的外れではありません。グルーミングスプレーは、もともと大人の側の「今日も体に手を入れておきたい」から生まれた道具なので、子どもの「毎日やりたい」とまっすぐ噛み合います。中身の還元水が脂と乳化して汚れのもとだけを浮かせ、セラミドとスクワランは被毛に残るので、毎日くり返す係に向いています。

スプレーを使うのは、どの係でも大人です。その子が舐めることを見越した基準でつくられているので、大人はひと吹きの量を計算しなくて済み、目を子どもの手元とその子の様子の両方に向けていられます。ブラッシングの前に使うスプレーでもあるので、大人がひと吹きしたら子どもがブラシを入れる、という順番がそのまま係の受け渡しになります。静電気を気にせず梳かせるのも、ブラシを持ったばかりの手には助かります。置き場所は玄関の棚の2段目に1本だけ。渡す係の子どもが毎回そこから出し、そこへ戻します。

寝る前の肉球は、大人が mofuwa 肉球クリームを使う工程です。大人が足の裏の汚れをさっと落とし、ひとさし指に少量を取って肉球の1つずつに広げたら、子どもは見る係に戻ります。5分たってから廊下の床を横から眺め、足あとが光っていないかを紙に書きます。このクリームは、塗ったあとにその子が家の中を歩くところまで考えて、べたつきを抑えた処方にしてあります。床が汚れれば、肉球はその床をまた踏みます。滑り止めのつもりのクリームで、フローリングの上の足がかえって滑る、ということも起こり得ます。子どもが毎晩見ているのは、この「塗ったあと」の床のほうです。

保湿の中心は、肉球の表面から角質層まで、受け持つ深さの違う4種類のヒアルロン酸です。原料の水には電解水を使い、11の成分を入れていません。塗った肉球をその子が舐めることまで考えた処方です。寝室に置いて、大人が寝る前にだけ出す1本にしておくと、渡す係の棚とは混ざりません。

係ごとに、子どもが持つもの・大人が持つもの・紙に書くこと
係子どもが持つもの大人が持つもの紙に書くこと
見る係紙と鉛筆ブラシ毛のかたまり・泥の本数・なめた回数
渡す係ブラシとスプレー(運ぶだけ)受け取った道具出した時刻と戻した時刻
拭く係乾いた布1枚顔・足先・お尻の手入れ布についた毛の量
使う係ブラシグルーミングスプレー・肉球クリームブラシを通した1か所と、床の足あと

飽きる・離れる・上の子の係をほしがる|子どもとのケアのやり方でつまずく3つの場面

つまずくのは、見る係に飽きたとき、拭く係でその子が離れていくとき、下の子どもが上の子どもの係をやりたがるときの3つです。3つとも、年齢の順に並べ直したくなる場面で、そこで工程の順番を守れるかどうかが分かれ目になります。

係が進まない・戻る場面と、工程の順番のまま戻す方法
場面起きていること戻し方
見る係に飽きる数えるものが3つとも毎日同じ数になっている数えるものを1つだけ入れ替える。係は進めない
拭く係でその子が離れていく布が背中の外へ動いたり、往復したりしている1つ前の渡す係に2週間戻る。見る係の紙は続ける
下の子どもが上の子どもの係をやりたがる年齢の順に係を並べ直したくなる係は子どもごとに見る係から。紙を2枚に分ける

係を1つ戻すときは、戻すことを罰だと思わせない言い方が要ります。わが家では「拭く係は、その子が2週間また慣れたら戻ってくる」と、戻る日をその場で紙に書きました。戻った先の渡す係でも、見る係の紙は続けています。数える手は止めないので、子どもの側では係が減った感じが薄く、2週間後に拭く係へ戻ったときには、布を当てる背中の場所を前より細かく知っていました。

兄弟の場面では、上の子どもが使う係、下の子どもが見る係、という形が自然にできます。そこで下の子どもが「ぼくもブラシ」と言い出したら、係を年齢で飛ばさずに、下の子どもの紙に数えるものを1つ増やします。上の子どもがブラシを通した1か所の毛のかたまりを、下の子どもが数える。2人の係が同じ1か所でつながると、下の子どもは見る係のまま、ケアの仕上がりに参加できます。

Caution寝る前になめた回数が、紙の上で倍になったら

見る係の紙で、寝る前に足をなめていた回数が先週の倍の日が続く。拭く係の布に、毛といっしょにフケやかさぶたの粒がつく日が続く。肉球クリームを塗る大人が、肉球の割れや腫れ、指のあいだの赤みを見つけた。こうした変化は、子どもの係で受け止めるものではありません。大人がその子を動物病院へ連れていき、見る係の紙をそのまま見せてください。同じものを毎日数えてきた紙は、いつから、どれだけ変わったかを伝える材料になります。子どもには、紙が役に立ったことをあとで伝えます。

冷蔵庫の横の紙1枚から|子どもとのケアの分担を毎日つづける置き方

毎日つづけるには、紙と道具と係の置き場所を、家の中で動かさないことです。紙は冷蔵庫の横、鉛筆は紐で紙の横に下げ、グルーミングスプレーとブラシは玄関の棚の2段目、肉球クリームは寝室。子どもが迷うのは、係の中身より、道具がどこにあるかのほうです。置き場所が毎日同じなら、係が進んでも戻っても、子どもの動きは同じ場所から始まります。

紙は、1枚が埋まったら外して、日付を書いて箱に入れておきます。2週間ごとの紙を並べると、係が進んだ日と戻った日が、そのまま子どもの分担の記録になります。その子の側の変化も、同じ紙の上に残っています。毛のかたまりが減った週、泥の本数が増えた雨の多い週。大人が毎日の中で見落としていた小さな差は、子どもが数えた丸の数のほうに先に出ていました。

冷蔵庫の横にA4の紙を1枚貼り、数えるものを3つだけ上の段に書いてください。鉛筆は紐で紙の横に下げておきます。2週間たって丸が並んだら、子どもは渡す係へ進めます。そのころには、玄関の棚の2段目がスプレーとブラシの場所だと、子どものほうが先に覚えています。

Product

mofuwa グルーミングスプレー

mofuwa グルーミングスプレー

300ml / 2,970円(税込)

特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。

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よくある質問

何歳から見る係を任せられますか。
年齢で線を引かずに、決めたものを数えて紙に印をつけられるかで決めます。字が書けなくても、丸の数で足ります。数えるものを3つより少なくして、ブラシの毛のかたまりだけ、のように1つにしてもかまいません。見る係はその子に触れない工程なので、年下の子どもでも始められます。大事なのは、始める係を年齢で上にずらさないことで、上の子どもも下の子どもも、最初は同じ見る係から入ります。
兄弟で係が違うと、けんかになりませんか。
係を子どもごとに2週間の区切りで進めていると、けんかの種は「どちらが上か」より「どちらが先に進むか」になります。紙を2枚に分け、それぞれの紙に次の係へ進む日を書いておくと、進む日が見えるので揉めにくくなります。下の子どもが上の子どもの係をほしがったときは、同じ1か所を上の子どもがブラシで、下の子どもが数える、という形で2人の係をつなげます。
猫の家でも、同じ4つの係で分けられますか。
分けられます。猫は散歩がないので、見る係が数えるものが変わります。毛づくろいをしていた回数、ブラシに残った毛のかたまり、トイレのあとに足をなめていた回数などです。拭く係は、その猫が背中を触られるのを許すなら背中だけ。触られるのを嫌がる猫なら、見る係と渡す係の2つで止めてかまいません。係を先へ進めることより、その猫のそばで子どもが待てるようになることのほうが、猫の家では大きな一歩です。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。