C03使い方・お手入れ手順
目頭から外へ拭く、という基本
ソファに座って膝の上でその子を前に向かせ、涙やけの出ている目の下を右手の布で4回に分けて拭いたあと、目頭から外へ運べていたのは4回のうち2回でした。足りない2回は、いつも同じ側の目に出ます。涙やけの拭き方は、手つきの丁寧さより、自分がその子のどちら側に座っているかで先に決まります。向きを固定したいなら、持ち替えるのは布を持つ手ではなく、自分が座る位置です。1回を4ストロークに分けて数える方式と、目頭から外へ運ぶ理由、そのやり方を毎日の中に置く頻度までを並べます。
同じ側の目だけ、向きが逆になる|涙やけの拭き方とやり方を4ストロークで数える
1回の拭き取りを、4ストロークに分けて数えます。左右の目に、目の下と目尻の外の2か所ずつ。合計4回、布を動かします。数えるのは回数ではなく、そのうち何回を目頭から外へ動かせたかです。丁寧にやったかどうかは後から測れませんが、向きがそろった回数は指を折れば分かります。涙やけの拭き方を見直すとき、この4という数字だけを持っていれば足ります。
| 順 | 場所 | 動かす向き | 右利きで起きやすいこと |
|---|---|---|---|
| 1 | 手前側の目の下 | 目頭から外へ | 自然にそろう |
| 2 | 手前側の目尻の外 | こめかみのほうへ | 自然にそろう |
| 3 | 奥側の目の下 | 目頭から外へ | 手首が返って、外から内へ動く |
| 4 | 奥側の目尻の外 | こめかみのほうへ | 手前に引き寄せてしまう |
表の3行目と4行目が、毎回同じように崩れます。右手で奥側の目を拭こうとすると、手の甲がその子の鼻先をふさぐ形になるので、手首を返して指先を自分のほうへ向けます。その姿勢では、布は外から内へしか動きません。力の入れ方でも、布の種類でもありません。腕の届き方の問題なので、同じ位置に座っているかぎり、何回やっても2回は逆を向きます。
向きを目頭から外へと決めているのは、涙の出口が目頭の側にあるからです。使われた涙は目頭の内側の小さな穴から鼻へ抜けていき、抜けきらないぶんが目のふちからこぼれます。外から内へ動かすと、いま浮かせたものを、その出口のほうへ押し戻すことになります。目のふちそのものには布を寄せません。目に入る可能性のある場所は、眼刺激性試験の報告書がある涙やけクリーナーで扱う範囲で、拭き方の話は目の下から外の毛が受け持ちます。
その外側の毛に使うのが、mofuwa グルーミングスプレーです。犬も猫も体から脂を出すので、昨日きれいにした頬の毛は、今日また涙と皮脂を受けています。毎日シャンプーはできませんし、サロンにも毎日は通えません。この1本は、その毎日を成立させるためのものです。還元水100%で香料もアルコールも入っていないので、目の下から頬、こめかみへ続く面にたっぷり含ませた布で拭けます。余分な皮脂と油は電解水となじんで乳化し、必要な皮脂は毛に残ります(deck p16)。
座る側を入れ替える → 布に含ませる → 目頭から外へ|涙やけを拭く順番
順番は5つです。ソファに座って膝の上で前を向かせ、布にグルーミングスプレーを含ませて面を平らにし、手前側の目を2回、それから自分が回り込んで反対側を2回。全部で1分ほど、動かすのは4回だけです。
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1|ソファに座り、膝の上でその子を自分と同じ向きに置く
向かい合わせにしません。自分と同じ方向を向かせると、その子の視界に手が正面から入ってこないので、布が近づいてくる前に顔を引く動きが減ります。小型犬なら膝の上、それより大きい子や猫なら、自分の右腿の横に座らせて、肩を軽く自分の脚に寄りかからせます。
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2|布にグルーミングスプレーを含ませ、指に巻いて面を平らにする
乾いた布を当てると、繊維の毛羽が毛を根元から引っかけます。たっぷり含ませて、垂れない程度に絞り、人差し指に巻きつけて面を作ります。丸めたままの布は表面がでこぼこしていて、当たる場所が一定になりません。面を平らにしておくと、1回動かしたときに通る幅がそろいます。
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3|手前側の目の下を、目頭から外へ1回
布は目頭の少し下に置いて、そこから目尻の方向へ一方向に運びます。往復させません。往復は同じ1回に見えて、その子には2回触られたことになりますし、戻る側で汚れを塗り広げます。ここが4ストロークの1回目です。
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4|面を変えて、同じ側の目尻の外へ1回
布を指の上で少し回して、まだ使っていない面を出します。目尻の外から、こめかみのほうへ。ここは涙が横へ広がっていく面で、正面から見ると毛の色が変わっていても気づきにくい場所です。2回目が終わったら、手前側は終わりです。
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5|膝をずらして反対側へ回り込み、同じ2回をくり返す
その子を回しません。自分が動きます。膝をずらして反対側へ回り込むと、さっきまで奥側だった目が手前側になります。布を持つ手も、手首の角度も、3番目と4番目のときと同じです。これで4ストロークのうち4回が、目頭から外へ動いたことになります。
この順番で変えているのは、拭く場所でも力でもなく、自分の位置だけです。手を持ち替えるやり方を試した週は、そろった回数が4回中3回で止まりました。利き手でないほうの手は、布を巻いた面の向きまで一緒に変わってしまうので、通る幅が細くなります。座る側を入れ替えるほうが、同じ動きをそのまま持って行けます。
猫では、5番目で立ち上がられることがあります。そのときは1回で4ストロークを終えようとせず、手前側の2回で切り上げます。反対側は、次にその子が自分の反対側で丸くなったときに済ませれば、向きはそろったままです。1日のうちに4回そろえばよく、それが1回のケアの中である必要はありません。
拭き終わったら、そのままブラシへ持ち替えられます。目のまわりから頬にかけての毛は細くて、乾いた状態で梳かすと静電気で浮き、指に絡みます。グルーミングスプレーを含ませた布が通った面は静電気が起きにくい状態になっているので、涙やけの拭き方と毎日のブラッシングが、同じ1分の中でつながります。
手を持ち替えても、向きはそろわない|涙やけの拭き方のコツ
そろった回数が4回中2回のまま止まる週は、次の3つのどれかが起きています。どれも数の出方に癖があるので、1週間ぶんを左右に分けて足すと見分けがつきます。
- 持ち替えでしのいでいる:左右の合計は近づきますが、そろった回数が4回に届きません。利き手でないほうは布の面の向きが変わり、通る幅が細くなるからです。手ではなく自分の位置を動かしてください
- その子を回している:向きはそろうのに、2回目以降で顔を引かれます。抱え直された時点で、その子から見れば手より先に体が動いています。回すのは人の側です
- 目の下だけを4回やっている:数は4になりますが、こめかみの側が1回も入っていません。涙が横へ広がる面が手つかずのまま残るので、正面からきれいに見えても毛の色は動きません
コツとして効いたのは、布の面を4回ぶん先に決めておくことでした。1枚の布を4つに折って、角から順に使っていきます。どの角まで使ったかが、そのまま何回終わったかの目印になります。拭きながら数を数えようとすると、手前側の2回目と奥側の1回目が混ざって、気づいたときには3回で終わっている日ができます。
もう1つ、4回そろっているのに毛の色が変わり続ける週があります。この場合に見るのは拭き方ではなく、涙が出ている量のほうです。涙やけの背景には食事が関係していると言われる部分があり、そこはフードの見直しとして動物病院で相談される方もいます。すでに色が変わってしまった毛は、拭き取りでは戻らず、生え変わりを待つことになります。
向きがそろった回数が毎日4回になっているのに、片側の目だけが日中も濡れている/その側だけまばたきが増えた/目尻の外の毛が、こめかみを越えて耳のほうへ色を伸ばしている/目のふちが赤い、または目を細めて開けきらない/鼻筋や口の横まで色が回り込んできた。こうした変化は、拭き方をそろえても数の側では動きません。涙が出てくる量や、目頭の出口の通り方に理由があると、拭き取りの手が追いつく前に次があふれます。そろった回数と日付、濡れていた側を書いた紙を持って、動物病院で目のほうを見てもらう日をつくってください。4という数字がそろっていたことまで伝わるので、家でやっていた範囲を説明し直さずに済みます。
散歩から帰った直後の1回に寄せる|犬の涙やけの頻度と、4という数字の置きどころ
犬の涙やけの頻度は、1日1回を散歩から帰った直後に置くのが続きます。外から帰った顔には、涙と皮脂のほかに風で乗ったほこりも混ざっていて、拭く理由がその場にあります。理由が目に見えている時間帯に置いた1回は、思い出さなくても手が動きます。猫の場合は散歩がないので、食事のあとに移します。
| 単位 | 決めること | 書きとめる数字 |
|---|---|---|
| 1回の中 | 4ストロークの順番と、布の角 | そろった回数(0〜4) |
| 1日の中 | 帰宅直後に置く、時間帯を固定する | 1日の合計(最大4) |
| 1週間の中 | 左右で合計に差が出ていないか | 左右それぞれの合計 |
| 1か月の中 | 色が付いた範囲が伸びている向き | 写真を1枚だけ |
表の1行目の数字が4で3日続いたら、そこで止めます。回数を増やすのは、そろった回数が4になってからでもありません。1日2回に増やすと、2回目は毛が湿っている状態から始まるので、布が滑って通る幅が広がり、目のふちに近づきます。頻度を上げるより、4という数字を落とさない日を並べるほうが、毛の色の変わり方に先に出ます。
左右の合計がそろわない週は、回り込む順番を入れ替えます。いつも手前側から始めていると、後半の2回は時間切れで削られます。先に奥側へ回り込んで、そこから始める週を作ると、削られる側が入れ替わります。数字の上では同じ4ですが、内訳の偏りは1週間の合計にしか出ません。
記録は1行で足ります。日付、そろった回数、濡れていた側。この3つをカレンダーの余白に書いておけば、1か月後に見返したときに、拭き方のせいなのか涙の量のせいなのかが分かれます。今夜のところは、明日の帰宅後に自分がどちら側から座るかを決めておくだけでいいです。向きは、座った時点でもう半分決まっています。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見るよくある質問
- 布ではなく、コットンやガーゼのほうがいいですか。
- 面を平らにできるものであれば、材質は大きく変わりません。見るのは繊維の毛羽立ちのほうです。乾いたコットンは目のまわりの細い毛を根元から引っかけるので、どれを使うにしても含ませてから当ててください。ガーゼは目が粗いぶん、指に巻いたときの面が安定しやすく、4つに折って角ごとに使う方式には向いています。使い分けるより、毎回同じものを同じ折り方で使うほうが、通る幅がそろいます。
- 目頭のかたまりは、この4回のどこで取ればいいですか。
- 4ストロークの中には入れません。目頭は皮膚が薄く、涙の出口がある場所なので、外へ運ぶ動きの起点にはしますが、そこにあるかたまりは別の工程になります。乾いたかたまりは湿らせて毛から離してから運ぶ必要があり、その工程は目に入る可能性がある場所として扱います。拭き取りの4回は、目の下から外の毛だけを受け持つと決めておくと、手が目のふちへ寄りません。
- 1日の合計が4に届かない日が続きます。それでも意味はありますか。
- あります。見ているのは1日の合計より、そろった回数の割合のほうです。2回しか動かせなかった日に、その2回がどちらも目頭から外へ向いていれば、向きは崩れていません。逆に4回動かして2回が逆を向いた日は、浮かせたものを出口のほうへ戻した回が2回あったことになります。回数を先に増やそうとすると、この割合が下がります。届かない日は、手前側の2回だけで切り上げてください。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
