C08季節・行事
ソファを動かした日、床よりも壁ぎわがにおった
ソファを壁から20センチ引き出したとき、床に溜まったほこりよりも先に、壁ぎわの下のほうからにおいが上がってきました。掃除機は毎日かけていました。床も拭いていました。それでも、においが強かったのは、横に広がる床よりも立ち上がっている面のほうでした。家具の裏と壁ぎわは、1年のあいだ一度も手が入らない縦の面です。消臭の話を面積で考えているうちは、この順番が説明できません。数えるものを面積から面の数に変えると、年末に家具を動かす日が、その数を1つ減らせる日になります。
床より先ににおったのは縦の面だった|ソファを動かした日の、家具の裏と壁ぎわの経験
ソファの裏にあったのは、ほこりの塊と、壁ぎわの下のほうに帯のようについた薄い汚れでした。ほこりは掃除機で吸えば終わります。手が止まったのは帯のほうで、指でこすると少しべたつき、そこだけ壁の白さが違って見えました。高さを測ると、床から30センチまでのところに収まっていました。ソファの裏面にも、同じ高さに同じ帯がありました。
その日から、家の中の縦の面を数えました。床のように横に広がっている面ではなく、立ち上がっていて、その子が通るときに体の側面が当たる面です。数えてみると6つありました。掃除の記録を思い出すと、そのうち4つは、家具を買ってから一度も拭いていませんでした。床は毎日1回。縦の面は1年に0回から1回。この差が、ソファを動かした日ににおいの出方として現れます。
| 縦の面 | 帯が出る高さ | 最後に手を入れたのはいつか | その面の前でその子がすること |
|---|---|---|---|
| ソファの裏面と、その後ろの壁ぎわ | 床から10〜30センチ | 買ってから一度もない | すきまに潜り込み、体の側面を預ける |
| 幅木(壁の下の細い板) | 床から10センチ | 覚えていない | 通りすがりに体が当たる |
| テレビ台の側面 | 床から15〜30センチ | 1年前 | 横になって背中をつける |
| 冷蔵庫の横のすきま | 床から上まで全部 | 一度もない | 食器が近く、食べこぼしが落ちる |
| 寝床の側面と、そこに接した壁ぎわ | 床から15センチ | カバーだけ洗っている | 出入りのたびに体をこする |
| ドア枠の下と、その脇の壁ぎわ | 床から20センチ | 一度もない | 行き来のたびに体をかすめる |
表の左から3列目が、この記事で数えているものです。6つのうち4つが「一度もない」で、残る2つも年に1回以下でした。面積でいえば床のほうがずっと広く、掃除にかけている時間も床のほうが長い。それでも、においが濃く残っていたのは時間をかけていないほうでした。年末の大掃除でソファを動かすまで、この差に気づく機会がありません。動かした日だけが、縦の面に手が届く日だからです。
帯がべたついたのは、そこについているのが皮脂だからです。毛に乗っていた皮脂は、その子が通るたびに、体の側面が触れる高さへ少しずつ移ります。1回の量はごくわずかで、拭かなくても目には見えません。ところが同じ通り道を1日に何十回も通れば、1年で帯になります。家具の裏と壁ぎわは、その子の通り道が壁にぶつかる場所にできます。だから、においの出どころを探すときは、広い面ではなく、その子が毎日通る線の両側を見ることになります。
体がこすれる高さと、風が止まる場所|家具の裏と壁ぎわがにおう理由
縦の面ににおいが残る理由は3つあり、どれも床には当てはまりません。ついたものが違うこと、使っている道具が届かないこと、そして乾く条件がそろわないことです。3つが重なるので、年に一度動かすまで手つかずのまま残ります。
- ついているものが違う:床につくのは足の裏が運んだ砂と水分で、乾けば掃除機で取れます。縦の面につくのは体の側面から移った皮脂で、乾いても取れません。拭き取りの手が要るのはこちらです
- 道具が横の面用にできている:掃除機のヘッドもフロアワイパーも、床に当てて前後に動かす形をしています。壁ぎわに立てて滑らせる動きは、どちらの道具にも想定されていません。家具の裏に至っては、入る幅がありません
- 風が止まっている:窓を開けて換気すると、風は部屋の真ん中を通り抜けます。家具の裏は風下のさらに裏側にあたるので、空気がほとんど入れ替わりません。ついた皮脂が乾かないまま湿りを保ち、雑菌が増えやすい条件が続きます
3つ目が、においの質を変えます。同じ皮脂でも、乾いた場所についたものと、湿りを保ったままの場所についたものでは、時間が経ったあとのにおい方が違います。家具の裏は、部屋の中でいちばん空気が動かない場所です。冷蔵庫の横のすきまが、数えた6つの中でとくに強かったのはそのためでした。食器がそばにあって食べこぼしが落ちる場所であり、しかも人の手も風も入りません。においの出どころを探して床を何度も拭いていた時期に、答えはすきまの縦の面にありました。
寝床の側面も同じ理由で残ります。カバーは洗っていても、寝床が接している壁ぎわと、寝床そのものの側面は洗えません。その子が出入りのたびに体をこする場所なので、帯が濃く出ます。洗える部分だけを洗い続けると、洗えない縦の面との差が毎年開いていきます。年末に寝床を動かしたとき、カバーよりも壁ぎわのほうがにおったなら、開いた差がそのまま出ています。
ここまでで、数えるものがはっきりします。部屋の広さでも、掃除にかけた時間でもありません。1年のあいだ一度も手が入らなかった縦の面が、いくつ残っているか。その数だけ、年末に家具を動かす理由があります。6つ数えた家なら、今年動かせるのはおそらく1つか2つです。全部やろうとすると1つも終わらないので、数を減らす年次計画として組むほうが続きます。
拭いた翌日から起きる変化|家具の裏と壁ぎわの消臭を、縦の面1つぶんずつ進める
動かす家具は1つだけ決めます。6つ全部を同じ日に動かすと、部屋の真ん中に家具が集まって、その子の逃げ場がなくなります。ソファなら、引き出して戻すまでを1時間で終える。終わったら次の面は来年です。1つの面にかける時間を十分に取るほうが、翌日からの変化がはっきり出ます。
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1|引き出す前に、窓を開けておく
動かした瞬間に、止まっていた空気が部屋へ出てきます。先に窓を10分開けて換気の道をつくっておくと、作業中のにおいが部屋に残りません。その子は別の部屋に入れておきます。家具が動く音と、ふだん立ち入らない場所が開くことの両方で、落ち着かなくなる子がいます
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2|乾いたほこりを先に取る
床のほこりと毛を掃除機で吸ってから、縦の面に手をつけます。順番を逆にすると、濡らした面にほこりが飛んで付き直します。壁ぎわの幅木の上は、ほこりが最も溜まる細い棚になっているので、ここも先に乾いたまま取っておきます
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3|縦の面は、上から下へ一方向で拭き取る
布に吹いてから、床から30センチの帯を上から下へ滑らせます。往復させないのは、浮いた皮脂を上へ戻さないためです。壁ぎわ、ソファの裏面、脚の付け根の順で、面ごとに布の面を替えます。1面に1分もかかりません
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4|戻す前に、触って冷たくない状態まで待つ
拭いたあとの面が湿っているうちに家具を戻すと、風の通らない場所に湿りを閉じ込めることになります。窓を開けたまま5分待って、手の甲を当てて冷たさが消えてから戻します。ここだけは急がないでください
3番目で布に吹くのが mofuwa 瞬間消臭スプレーです。縦の面に使うものは、垂れたぶんが必ず床に落ちます。そして床は、その子が家の中でいちばん最初に舐める場所です。壁ぎわを拭いた液が幅木を伝って床にたまり、数分後にその子がそこを通る。この順番があるので、縦の面に吹くものは、床へ落ちたあとの行き先まで込みで決めることになります。電解水だけでできているのは、そこから逆算した結果です。
におい側の考え方も、香りを重ねる形とは別の方向を向いています。瞬間消臭スプレーは、においのもとに反応して、感じるにおいのほうを弱めます。家具の裏のように風が入らない場所では、この違いが時間差で出ます。香りをかぶせた面は、香りが飛んだあとに元のにおいが戻ってきます。もとのほうを扱っていれば、戻り方が変わります。その子たちにとって部屋のにおいは地図なので、丸ごと置き換わると、読み直しに何日かかかります。
使える面が限られないことも、この作業では効きます。余計な成分が入っていないので、壁のクロス、幅木の木、ソファの脚、冷蔵庫の側面と、材質をまたいで同じ1本で進められます。6つの面を回るあいだ、途中で持ち替えなくて済むぶん、1時間の枠に収まります。食器を置いている冷蔵庫の横のすきまも、同じものでそのまま拭き取りまでいけます。寝床の側面のように、そのあとその子が体を預ける場所でも、手を止める理由がありません。
翌日からの変化は、部屋に入った瞬間の1秒で分かります。においは、慣れている人ほど気づきにくくなります。だから比べるのは、拭いた翌朝、外から帰ってきて玄関を開けた瞬間です。その1秒で分かるかどうかを、面を1つ減らすたびに記録しておいてください。6つのうち1つを拭いた年と、3つ拭いた年で、戻ってきた瞬間の感じ方が変わってきます。来客が座る場所がソファなら、効き方がいちばん分かりやすいのもソファの裏です。
数えた6つのうち3つまで拭き終えて、家具の裏も壁ぎわも手を入れたのに、部屋に入った1秒で感じるにおいが変わらない。においの濃い場所を探すと、面ではなくその子の体のほうに近づいていく。口のまわりや耳のあたりから、拭いた面と同じにおいがする。寝床の側面だけ、拭いた翌日にもう帯が戻っている。こうした残り方は、掃除した面の数では説明がつきません。出どころが部屋の側ではなく体の側にあると、縦の面をいくつ減らしても数字が動かないからです。拭いた面の数と日付を書いたメモを持って、年内に動物病院の予約を取ってください。どの面を拭いた翌日から変わらなかったのかが、メモ1枚で伝わります。
動かす家具を1つだけ決める|壁ぎわと家具の裏が毎年ここに残る背景
縦の面が毎年残るのは、掃除を怠けているからではありません。家具は動かす前提で置かれていないからです。ソファは座るために、冷蔵庫は開けるために、寝床はその子が落ち着くために、いちばんいい場所に置かれています。動かすには理由が要り、その理由が年に一度しか来ません。それが年末です。
| 年 | 動かす家具 | 残る面の数 | その年に決めること |
|---|---|---|---|
| 今年 | ソファ | 5つ | 帯の高さを測って記録する |
| 来年 | 寝床とテレビ台 | 3つ | 寝床の置き場所を10センチ壁から離す |
| 再来年 | 冷蔵庫 | 2つ | 食器の位置をすきまから遠ざける |
| その次 | ドア枠の脇と幅木 | 0 | 毎年1面だけ回す形に切り替える |
表の右端に書いたのは、拭くことではなく置き方のほうです。壁から10センチ離して置いた寝床は、翌年に帯ができません。風が通り、体が壁に当たらなくなるからです。冷蔵庫の横のすきまも、食器をそこから離すだけで、落ちるものが減ります。拭く回数を増やすより、そもそも縦の面に何もつかない置き方へ寄せるほうが、翌年の作業が短くなります。数を減らす計画というのは、そういう意味です。
帯の高さは、測って書いておいてください。床から10センチなのか30センチなのかで、その子の通り道と体の使い方が分かります。今年やることは、ソファを1つ動かして、その後ろの壁ぎわを上から下へ拭き取ること。それだけで、数えた面は6つから5つになります。残りの5つは来年の12月に待っていてくれます。
Product
mofuwa 瞬間消臭スプレー
500ml / 2,420円(税込)
香りでマスキングせず、においの元に働きかける無香料タイプ。舐めても安心な処方なので、床や家具にも場所を選ばず使えます。
商品ページを見る本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
