C08季節・行事
窓を閉めきったまま暖房を使う部屋の、こもった空気
暖房を入れてから3週間、窓を開けた回数が1日1回を切ったころから、部屋の空気は前の日の続きのまま朝を迎えます。玄関を開けた人の鼻だけが、それをいちばん先に受け取ります。ただ、空気がこもると言うとき、家の中では別々の2つが同時に進んでいます。ひとつは空気そのものが入れ替わっていないこと。もうひとつは、寝床や床の面に、その子のにおいのもとが残っていること。この2つは、同じようにこもって見えて、手の入れ方が逆になります。この記事では、暖房を使う部屋で1日に窓を開けた回数と分数を数えながら、その2つを分けていきます。
暖房を入れた朝から、窓を開けた回数が1日1回を切る
正月の三が日の家は、ふだんより人が長くいます。朝から夜まで暖房が入ったままで、玄関の開け閉めは増えるのに、窓はほとんど開きません。人が集まる日は台所のにおいも足されますし、その子は人の足元を回って歩きます。この時期に部屋の空気がこもるのは、家の使い方が数日だけ変わるからです。気温が下がったこと自体が原因なのではなく、気温が下がったせいで窓を開ける場面が1日から消えたことが原因です。
そこで、この記事では数えるものを2つだけに決めます。1日に窓を開けた回数と、1回に開けていた分数です。室温や湿度は数字で出しやすいぶん、下がった上がったの話で終わってしまいます。回数と分数は、そのまま今日の行動に変えられます。3日ぶん書き出すと、部屋の空気がこもるまでにかかる時間が、その家の条件で見えてきます。
| 数える条件 | 窓を開けやすい時期 | 暖房を使う時期 |
|---|---|---|
| 窓を開けた回数 | 1日に3〜5回 | 1日に0〜1回 |
| 1回あたりの分数 | 10分以上あくことが多い | 開けても1〜2分 |
| 室温と外の気温の差 | 5度前後 | 15度を超える日がある |
| 部屋に人がいる時間 | 日中は留守がち | 朝から夜まで在宅 |
| その子が寝床にいる時間 | 床の上をあちこち移動する | 同じ寝床に長くとどまる |
| 洗濯物を室内に干す日 | 少ない | 多い |
右の列がそろった日から、部屋の空気は入れ替わる機会を失います。ここまでは季節の変わり目に毎年くり返される条件で、寒くなれば同じことが起きます。ただ、手を打つ先を空気だけに決めてしまうと、冬のあいだずっと同じにおいが残ります。こもると感じたもののうち、半分は空気ではなく面のほうにあるからです。次の節で、その2つを分けます。
入れ替わらない空気と、面に残ったにおいのもと|部屋の空気がこもる2つの違い
ひとつ目は、空気そのものが動いていない側です。暖房を入れた部屋は、室温が上がるぶん乾燥します。湿度が下がると、毛から離れた細かいものが床まで落ちきらず、部屋の中をただよう時間が長くなります。換毛期ではない冬でも、犬も猫も毛は毎日抜けますし、暖房の風はその毛を部屋の隅に集めます。窓を1日1回も開けない日が続けば、その空気は入れ替わらないまま次の朝まで残ります。玄関を開けた人の鼻に最初に届くのは、こちら側のこもり方です。
ふたつ目は、面に残っているほうです。犬も猫も、寝ているあいだに体の表面から脂を出しています。寝床のカバー、ケージの床、カーテンの裾、食器を置いたマット。その子が長く触れている面には、その脂が日ごとに移ります。こちらは窓を開けても減りません。空気のほうは3分で入れ替わりますが、面に移ったものは面に残ったままだからです。季節の変わり目に部屋の空気がこもると感じるとき、先に増えているのは面のほうです。暖房を入れて寝床にいる時間が伸びるぶん、面が受け取る量だけが積み上がっていきます。
冬の部屋では、この2つが同じ日に重なります。だからこもると感じた時点では、どちらが重いのかまでは分かりません。空気の側だけを直した家は、換気の回数を増やしても翌朝に同じところへ戻りますし、面の側だけを拭いた家は、寝床は落ち着いたのに部屋全体はぼんやり同じまま、ということになります。順番を決める前に、まず分けます。
玄関から入り直した最初の3秒|部屋の空気がこもるときの見分け方
分けるのに要るのは、道具ではなく、鼻を1回戻すことだけです。同じ部屋に居続けた鼻は、その部屋のにおいを基準にしてしまいます。外の空気を5分だけ入れてから戻ると、その基準が一度ほどけます。寒い時期は玄関の外に立っているだけで足りるので、散歩やごみ出しのついででかまいません。
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窓を全部閉めたまま、5分だけ外に出る
暖房はつけたままにします。ここで換気をしてしまうと、あとで比べる相手がなくなります。外に立っている5分のあいだに、鼻は外の空気を基準に戻します。
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戻って玄関を開けた最初の3秒で、部屋全体のにおいを受け取る
3秒を過ぎると鼻は慣れます。奥へ歩きながら考えるのではなく、扉を開けた瞬間に受け取ったものだけを覚えておきます。部屋のどこにいても同じにおいなら、空気の側です。
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そのまま寝床まで歩いて、顔を30センチまで近づける
玄関では弱かったのに、寝床の手前で急に強くなるなら、面の側です。ケージの床、食器を置いたマット、カーテンの裾も同じ距離で順に確かめます。場所によって違うにおいがするなら、そこが起点です。
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窓を3分開けて閉め、10分たってからもう一度同じ順で嗅ぐ
ここが答え合わせです。3分で薄れて夜まで戻らないなら空気の側、いったん薄れても翌朝に同じ強さへ戻るなら面の側になります。
| 受け取り方 | こもっている場所 | 先に動かすもの |
|---|---|---|
| 玄関の3秒で、部屋全体が同じにおい | 空気の側 | 窓を開ける回数 |
| 寝床に近づいたときだけ強い | 面の側 | 拭く面の数 |
| 3分の換気で薄れて、翌朝また同じ | 面の側 | 拭く面の数 |
| 3分の換気で薄れて、夜まで戻らない | 空気の側 | 窓を開ける回数 |
| 食器のまわりだけ違うにおい | 面の側 | 拭く面の数 |
| 暖房を止めた日だけ弱い | 空気の側 | 窓を開ける回数 |
6つのうち3つ以上が面の側に寄ったなら、窓を開ける回数をいくら増やしても、部屋の空気がこもる感じは冬のあいだ戻り続けます。逆に、玄関の3秒だけが強くて寝床では変わらないなら、拭く面を増やしても手ごたえはありません。ここで分けておくと、このあと使う時間が半分になります。
部屋の湿度は、人の目の高さと床の近くで違います。犬も猫も、1日の大半を床から30センチより下で過ごします。棚の上の湿度計が45%を指していても、その子のいる高さはもっと乾いていることがあります。乾燥した空気は、毛から離れたものをただよわせる時間を延ばします。湿度を見るなら、その子が寝ている高さで見てください。数字が変わると、窓を開ける時間帯の決め方も変わります。
窓を開ける3分と、面を1か所ずつ拭くこと|部屋の空気がこもる冬の使い分け
先に動かすのは、数が少ないほうです。窓を開ける回数は1日に2〜3回まで増やせますが、拭く面はその倍あります。だから、空気の側は時間帯で決めて、面の側は場所で決めます。この決め方を混ぜると、寒い日に両方とも止まります。
| 見るところ | 空気の側 | 面の側 |
|---|---|---|
| 1回にかかる時間 | 3分 | 1か所あたり30秒 |
| 1日にやる数 | 2〜3回 | 1〜2か所 |
| 決め方 | 時間帯にくくりつける | その子が触れている順に進める |
| 結果の見方 | 閉めて10分後に戻るか | 翌朝に同じ強さへ戻るか |
| 室温への影響 | 3分なら暖房を切らずに戻る | 変わらない |
| やりすぎると出るもの | 室温が下がって寝床から出なくなる | 布地がいたむ |
| 冬のあいだの回数 | 1日2回で90日ぶん | 4か所を1周して週2回 |
ここで拭く面は、どれもその子の口が届く場所です。寝床のカバーも、ケージの床も、食器の下のマットも、拭いたあとにその子が顔をつける面ばかりです。犬は床のにおいを鼻で追いますし、猫は寝床の縁を毛づくろいのついでに舐めます。だから、面に使うものは、口に入ることを前提に選ぶことになります。mofuwa瞬間消臭スプレーは、その順番で中身が決まっています。香りで上書きするのではなく、においのもとに反応させる方向でつくられていて、香料を足していません。
一般的な消臭スプレーの多くは、香りをかぶせてにおいを覆います。人の鼻には分かりやすい方法ですが、犬も猫も人よりずっと細かいにおいを拾いますし、自分のにおいが上書きされること自体を嫌がる子がいます。拭いたあとにこの1本を吹いておくと、においのもとに反応して、その面から立ちのぼるぶんを感じにくくします。余計な成分が入っていないので、寝床のまわりの家具や、暖房の風が当たるカーテンの裾にも同じように使えます。
面を進める順番は、その子が1日に長くいる場所の順です。寝床のカバー、ケージの床、窓ぎわのマット、食器の下。1か所30秒で、1日に1〜2か所だけ進めます。全部を1日でやると、翌日に続きません。窓を3分開けたあと、空気が入れ替わっているうちに拭くと、面が乾くまでの時間が短くなります。瞬間消臭スプレーは布に直接でも、乾いた布に含ませてからでも使えるので、暖房の風が当たる場所は前者、食器のまわりは後者、という分け方にしておくと迷いません。
4か所を1周するのに、だいたい3日かかります。週に2周できれば、面の側の量は増えるより減るほうへ傾きます。そのうえで、玄関の3秒がまだ強いままなら、残っているのは空気の側です。そこで初めて、窓を開ける回数を1日2回から3回へ足します。順番を逆にすると、寒い部屋で拭くことになって、どちらも続きません。
窓を3分開ける回数を1日2回に戻して2週間たっても、寝床の同じ場所を毎日舐めている。4か所を2周したのに、耳のふちのにおいだけが強くなっていく。暖房を入れた日から、地肌の赤みが出ている場所が広がっている。こうした残り方は、部屋の空気や面の条件では説明がつきません。数えていた窓の回数と、拭いた面の順番を書いた紙をそのまま持って、動物病院で時間をとってもらってください。空気の側と面の側のどちらを疑ったかまで伝わると、家でやったことが、そのまま説明の材料になります。
3分の換気を1日のどこに置くか|暖房の季節の、部屋の空気の選び方
3分をどこに置くかで、冬のあいだの回数が決まります。思いついたときに開ける形にすると、寒い日ほど開けません。部屋の空気がこもるのは気持ちの問題ではなく、開ける場面が1日のどこにもない日が続いた結果です。だから、すでに毎日起きていることに3分をくくりつけます。
- 朝いちばん:暖房のスイッチを入れる前の3分。室温がまだ上がっていないので、閉めてから戻るのも早く済みます
- ごはんの支度のあいだ:台所の窓と、その子のいる部屋の窓を同時に開けます。対角の2か所が開くと、3分でも空気が部屋を通り抜けます
- 寝る前:その子が寝床に入る前の3分。寝ているあいだの空気が、前の日の続きから始まらずに済みます
3つ全部を置く必要はありません。冬のあいだ続くのは、たいてい2つまでです。朝と寝る前の2回に決めた家は、外の気温がどれだけ下がっても回数が落ちにくくなります。どちらも、その子の行動ではなく人の行動にくくりつけているからです。
| 残すもの | 中身 | 春までの使い道 |
|---|---|---|
| 窓を開けた回数 | 1日ぶんの数字だけ | 寒い週にどれだけ落ちるかが見える |
| 拭いた面の順番 | 寝床・ケージ・マット・食器の下 | 1周にかかる日数が決まる |
| 翌朝に戻ったかどうか | 同じ強さで戻ったか、弱かったか | 面の側か空気の側かの答え合わせ |
| 床から30センチの湿度 | 朝と寝る前の2回 | 乾いた日の回数が読める |
この4つがそろうと、来年の同じ時期に、同じところから始められます。暖かくなって窓が自然に開くようになると、空気の側は勝手に解けます。残るのは面の側だけなので、春からは拭く面の数だけを見ていれば足ります。冬に書いた紙が、そのまま春の手順になります。
決めることは2つです。3分の窓開けをどの場面にくくりつけるか。今日拭く面をどれにするか。部屋の空気がこもるかどうかは、冬の家では選べません。選べるのはこの2つだけで、紙に書いてあれば、寒い朝でも迷わずに手が動きます。
Product
mofuwa 瞬間消臭スプレー
500ml / 2,420円(税込)
香りでマスキングせず、においの元に働きかける無香料タイプ。舐めても安心な処方なので、床や家具にも場所を選ばず使えます。
商品ページを見るよくある質問
- 24時間換気がついている部屋でも、窓を開ける必要はありますか。
- 24時間換気は、部屋の空気をゆっくり入れ替えるためのものです。給気口が家具の裏に隠れていたり、フィルターに毛が詰まっていたりすると、通る量は落ちます。犬や猫のいる部屋では、換毛期でなくても毛が集まるので、月に一度は給気口のフィルターを見てください。そのうえで、玄関の3秒で部屋全体が同じにおいをしているなら、3分の窓開けを足します。24時間換気が動いていても、面に移ったにおいのもとのほうは減らないので、拭く面の数は変わりません。
- 窓を開けると室温が下がって、その子が寒がります。何度まで下げていいですか。
- 室温の数字で決めるより、開けている分数で決めるほうが戻しやすいです。3分なら、暖房を切らずに開けても、閉めてから10分ほどで元の室温に近づきます。その子が寒がるようなら、開ける前に寝床を窓から1メートル遠ざけてください。犬も猫も、床に近いところほど冷たい空気を受けます。開けるのは対角の2か所にして、空気が通り抜ける向きをつくると、3分でも入れ替わります。1か所だけ大きく開けるより、2か所を細く開けたほうが、室温の下がり方はゆるやかです。
- 加湿器を使えば、部屋の空気がこもるのは減りますか。
- 湿度が上がると、毛やほこりがただよう時間は短くなります。そのぶん床に落ちるので、拭く面のほうは増えます。乾燥した部屋で空気の側にあったものが、加湿した部屋では床とマットに移る、という入れ替わりです。加湿器を足したら、床に近い面を拭く回数も週に1回足してください。それと、加湿器の受け皿はその子が舐めにいく場所になりやすいので、置く高さも一緒に決めておくと、冬のあいだ気にせずに済みます。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
