C08季節・行事

毎日3分と、週末に30分|合計が同じでも、抜ける量が違う

公開日 2025年3月20日|文=mofuwa編集部

明るい光の入る部屋で、淡い色の木の床に並んで座っている小さな犬と猫
長さを比べるなら、かけた分数ではなく、毛が取れていた分数のほうです。写真:Helena Lopes/Pexels

換毛期に入った週から、背中を梳かす3分で手が止まらなくなりました。ふだんなら3分もするとブラシへ乗る量が落ちて、そこで終われます。その時期は、3分たっても同じ量が乗り続けます。毎日3分と、週末にまとめて30分。合計では週末のほうが9分長いのに、毛が取れている時間で並べると順番が入れ替わります。ブラシへ乗る量が落ちるまでの分数を、7日ぶん書き出して比べました。この記事では、換毛期の毎日のブラッシングを、かけた時間の長さではなく、取れている時間の長さのほうから見直します。

軸1・毎日3分のブラシが3分で止まらない|換毛期に量が落ちない条件

手を止める理由が、毛の量の側から出てこなくなります。いつもなら背中を数十回梳かしたあたりでブラシに乗る量が目に見えて減って、そこで終われます。換毛期は、3分たっても1かきあたりの量が変わりません。量で止められないので、時計のほうで止めることになります。

そこで、毎日3分と決めたうえで、何分何秒で1かきあたりの量が落ちたかだけを紙に書きました。ブラシの目が毛で埋まって、指で外した回数も一緒に書きます。数えるのはこの2つだけです。

毎日3分を7日続けた週に、ブラシへ乗る量が落ちた分数
日量が落ちた分数ブラシを空にした回数
1日目3分では落ちない2回
2日目3分では落ちない2回
3日目2分50秒あたり2回
4日目2分30秒あたり1回
5日目2分10秒あたり1回
6日目2分ちょうど1回
7日目1分50秒あたり1回

日を追うごとに、同じ3分の中で量が落ちる時刻が前へ来ます。前日に取ったぶんが、翌日までに全部は戻らないからです。毎日ブラシを入れている被毛には、抜けてから離れるまでの待ち時間が1日しかありません。待っている毛が少ないので、3分の中で取り切れる日が出てきます。

部屋の条件も、同じ週のあいだに動きます。暖房を使う日は湿度が下がって静電気が起きやすく、毛先が立って、ブラシの目に入る前に逃げます。窓を開ける日が増えると湿度が戻って、同じ3分で乗る量が増えます。分数を書いておくと、その日の部屋の乾き方まで数字に出ます。換毛期の毎日の記録は、毛の量ではなく、この分数のほうが読みやすく残ります。

軸2・週末の30分で、毛が取れているのは最初の6分まで

週末にまとめて30分かけた日も、最初の3分は毎日梳かしている日と同じだけ乗ります。違いが出るのはそのあとです。6分を過ぎたあたりで1かきの量が落ちて、10分からは数本になります。それでも、抜けかけの毛はまだ体の上に残っています。根元の近くで他の毛に引っかかっていて、ブラシの目が届く高さに来ていないからです。

週末に30分かけた日の、経過ごとの手ごたえ
経過1かきで乗る量起きていること
0〜3分多い毛先の側で浮いていた毛が出る
3〜6分多い被毛の中で待っていた毛が続けて出る
6〜10分落ちる届く高さにある毛が終わる
10〜20分数本同じ場所を往復している
20〜30分ほとんど乗らない毛先ではなく根元と地肌にブラシが当たる

後半の20分で起きているのは、毛を取ることではありません。同じ場所を往復するあいだ、ブラシの先が当たるのは毛先ではなく根元のほうへ寄っていきます。乾いた被毛のまま長く往復すると、静電気で毛が立って、うるおいの残った毛まで一緒に引き出します。30分のうち24分は、量が出ないまま手だけが動いている時間です。

もう1つ、週末まで待つあいだに起きることがあります。抜けた毛は、次にブラシが入るまで体の上と家の中で過ごします。毎日ブラシを入れる家では最長1日ですが、週末だけの家では最長6日です。その6日ぶんが、床とソファと洋服に出ていきます。週末に30分かけた手ごたえの大きさは、6日ぶんがまとまって出ているからで、1日あたりの量が多いわけではありません。

21分と30分を並べる|換毛期に毎日ブラシを入れた週と、週末だけの週の比較

かけた分数で並べると、長いのは30分のほうです。取れている分数で並べると、順番が逆になります。毎日3分を7日で21分、そのほとんどが量の出ている時間です。週末の30分は、量が出ているのが最初の6分ほどです。

同じ1週間を、毎日3分と週末30分で比べる
見るところ毎日3分(週21分)週末に30分(週30分)
毛が取れている時間21分のほぼ全部最初の6分ほど
ブラシを空にした回数週で9回1日で7回
同じ場所を往復する時間ほとんど出ない後半の20分
抜けた毛が家にいる日数最長1日最長6日
嫌がりはじめる分3分では出ない12分を過ぎたあたり
静電気の出やすさ短いので毛が立つ前に終わる後半ほど毛先が立つ
換毛期の終わりの読み方量が落ちる分数が短くなる週ごとの手ごたえでしか分からない
1週間のうち、毛が実際に取れていた時間 毎日3分を7日続けた週と、週末に30分かけた週で、1かきあたりの量が落ちるまでの時間を合計した棒グラフ。分数は本文の実測です。 量が落ちたあとも手を動かした時間は、この長さに入れていません 毎日3分を7日 約21分 週末に30分を1回 約6分
合計の長さではなく、量が出ているあいだの長さで比べます。

表の最終行が、この比較でいちばん残るところです。毎日ブラシを入れている家には、量が落ちる分数という数字が毎日1つずつたまります。換毛期がいつ終わったかを、印象ではなく分数で見られます。週末だけの週では、前回との間が6日あくので、部屋の乾き方も散歩の回数も変わったあとの手ごたえを比べることになります。同じものを比べられません。

合計の分数をそろえても、この差は埋まりません。週末を21分にしても、量が出ているのは最初の6分のままです。毎日3分を14分に減らしても、7日に分かれているかぎり、待ち時間は1日のままです。効いているのは総量ではなく、抜けた毛が体の上で待つ日数のほうです。

どっちを選ぶかは、平日の床が決める|毎日のブラシへ寄せる換毛期のケア

どっちにするかは、好みではなく、平日の床で決まります。週末に30分かけている家で、月曜から金曜のあいだに掃除機の中身が増えていくなら、取れるはずだった毛が家の中へ出ています。逆に平日の床がほとんど変わらないなら、その子の抜け方には週末の1回で足りています。換毛期に入って床の変わり方が急に変わったときだけ、毎日の側へ寄せます。

毎日3分に寄せるときに詰まるのは、時間のほうではありません。3分は作れます。詰まるのは、乾いた毛のままブラシを入れて、量が乗らないまま3分が終わる日です。静電気で毛先が立つと、抜けかけの毛はブラシの目に入る前に逃げます。その日の3分は、記録の上では毎日続いていても、取れている時間としてはほとんど残りません。

3分を3分のまま使うために、梳かす前のひと吹きを足します。使っているのは mofuwa グルーミングスプレーで、乾いた背中に霧を当ててからブラシを通します。そうすると、反発して立っていた毛先が寝て、根元で待っていた毛が毛先の側へ流れます。同じ3分でも、ブラシを空にする回数が1回増えるのはこの日です。毎日の3分は、長さを変えずに中身だけを増やせます。

換毛期の被毛は、抜けかけの毛に脂がからんで、根元のあたりで束になります。水と油がなじむ形で余分な皮脂が浮くので、束になったところを引っぱらずにブラシの目で分けられます。落ちるのは余分なぶんで、地肌のうるおいまで持っていかれません。毎日続けるものだからこそ、1回ごとに落とす量が少ないほうが都合がいいわけです。毎日かけても量を数えずに済むのは、中身の水が清涼飲料水の規格基準に照らして確かめられているからで、梳かしたあとにその子が背中をなめても手順を変えずに済みます。

猫の場合は、3分を1分ずつ3回に割ります。背中で1分、腰から尾のつけ根で1分、後ろももの裏で1分。1回の長さが短いほど、毎日の側へ寄せやすくなります。ブラシを持っている時間が同じでも、場所を分けておくと、同じ場所を往復する時間が出てきません。

Caution量が落ちる分数が、短くならないまま続くとき

2週間書き続けても、量が落ちる分数が1日目と同じまま/左右のどちらか片側だけ、1分もしないうちにブラシが止まる/梳かしたあとに、毛が抜けた跡が地肌にそのまま残る。換毛期の分数は、終わりに向かって短くなっていくのがふつうです。短くならない側があるときは、毎日書いていた分数の紙を、そのまま動物病院へ持って行ってください。何日目から変わらなくなったかが日付で残っているので、季節の話だけで終わらずに済みます。

3分が取れない日に何を残すか|換毛期の毎日を切らさない見分け方

毎日3分は、3分やれない日に崩れます。崩れ方を決めておくと、翌日に戻れます。やらない日をつくるより、場所を1か所に減らすほうが記録は続きます。背中だけ30秒、と決めておけば、分数の欄に0と書かずに済みます。

3分が取れない日に、何を残して何を落とすか
残すもの落とすもの翌日への影響
腰から尾のつけ根の30秒背中いちめん翌日の量が落ちる分数はほぼ変わらない
グルーミングスプレーのひと吹き梳かす回数静電気で毛先が立つのを持ち越さない
紙に分数を書くことブラシを空にした回数の記録終わりの見分けだけは続く

換毛期の終わりは、量ではなく分数で見分けます。3分では落ちなかった量が、2分、1分30秒と前へ来て、最後は梳かしはじめて数十秒で落ちるようになります。同じ3分の中で、手が空く時間が出てきたら終わりです。次の換毛期に同じ紙を開けば、何日目から短くなり始めたかが分かります。

今週やるのは、ブラシを持つ時間を増やすことではありません。3分を計って、量が落ちた分数を紙に1行書く。7日たまれば、その子の抜け方が自分の字で残ります。来年の春は、その1枚から始められます。

Product

mofuwa グルーミングスプレー

mofuwa グルーミングスプレー

300ml / 2,970円(税込)

特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。

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よくある質問

毎日3分を、朝と夜に1分半ずつ分けてもいいですか。
分けても続きます。ただし、朝と夜で同じ場所を梳かさないでください。同じ場所を2回やると、2回目は量の出ない往復になって、週末に30分かけたときの後半と同じことが起きます。朝は背中と腰、夜は後ろももの裏と胸、というように場所で分けます。分けたぶん1か所あたりの間隔は1日のままなので、抜けた毛が体の上で待つ日数は変わりません。分数を書く欄は、朝と夜で別の行にしておくと、どちらの時間帯で量が多いかも見えてきます。
ブラシを空にする回数は、多いほうがいいということですか。
回数そのものを増やす意味はありません。見ているのは、同じ3分の中で回数が変わったかどうかです。昨日は1回だったのに今日は3回になったなら、その日は抜ける量が増えています。逆に、ずっと2回だったのが1回になったなら、取れる毛が減ってきています。回数は多いほうがいいのではなく、日ごとの変化を読むための目盛りです。紙には、分数と一緒にこの数字だけ書いておけば足ります。
週末の30分をやめると、地肌の近くまで届かなくなりませんか。
届く深さを決めているのは分数ではなく、毛が浮いているかどうかです。抜けかけの毛が根元で他の毛に引っかかったままだと、30分かけてもブラシの目には入りません。反対に、毛先が寝て毛の流れがそろっていれば、短い時間でも根元の側から出てきます。週末の30分で届いていたように感じるのは、6日ぶんがまとまっているからで、深さのほうが変わったわけではありません。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。