C14トリマー/獣医師視点
無香料でしっかり消臭する、という条件
無香料のものしか置いていない部屋では、朝いちばんに扉を開けた最初の3秒が物差しになります。一晩しめきった部屋で鼻に届くにおいの強さが、前の日の換気と拭き取りが足りていたかどうかを教えてくれます。消臭を香りで足していると、この3秒が使えません。トリミングの現場や動物病院で香りのないものを選んでいる理由は、においを消したいからというより、においを測り続けたいからです。この記事では、朝の3秒で何を覚えるか、においの出どころをどう分けるか、家で順番をどう組むかを、順に書いていきます。
朝いちばんの3秒に、鼻を空けておく|現場が無香料の消臭をえらぶ理由
トリミングの現場も、犬猫を診る病院も、朝の手順はよく似ています。鍵を開け、電気をつけ、扉を開けて中へ入る。このとき、最初の3秒だけは何もせずに立ち止まる人がいます。一晩しめきった部屋のにおいは、前の日にやったことの結果がいちばん濃く出ている状態です。床を拭いた範囲が足りていなければ、その3秒でにおいが立ちます。換気の時間が短ければ、空気のほうが重く感じます。数分たつと鼻が慣れて分からなくなるので、判断できるのは入った直後だけです。
この3秒を残しておくために、置くものから香りを抜いていきます。香りを足したものを使うと、翌朝に立つのが元のにおいなのか、残った香りなのかが区別できません。無香料でしっかり消臭する、という条件はここから出てきます。犬や猫は人よりにおいに敏感で、上書きされること自体を嫌がる子もいます。人の鼻に合わせて選んだ香りは、その子にとっては増えたにおいです。
| 3秒で届いたにおい | 前日に足りていなかったこと | その日に動かすところ |
|---|---|---|
| ほとんど届かない | なし | 前日と同じ範囲を続ける |
| 床に近い高さだけ立つ | 拭き取りの範囲 | 床から30センチの帯を範囲に足す |
| 部屋全体が重い | 換気の時間 | 窓を開ける分数を先に決める |
| 寝床の側だけ強い | カバーを替える間隔 | カバーを替えて、下の面も拭く |
| 食器の周りだけ酸っぱい | 食器と水皿の拭き取り | 洗ったあとに水気を残さない |
表の右の列が、その日に動かす1か所です。3秒で届いたにおいの高さと場所さえ覚えておけば、動かす先はだいたい1つに絞れます。逆に、においを感じたから消臭スプレーを足す、という順で動くと、動かす先が見えないまま量だけが増えていきます。現場で無香料が条件になっているのは、消臭の腕の話ではなく、この絞り込みを毎朝続けたいからです。
皮脂・雑菌・布の3つに分けて置き直す|消臭に無香料という条件がついた背景
においの出どころは、家の中では3つに分かれます。体から出る皮脂、皮脂を分解する雑菌、そしてその2つがしみ込んだ布です。皮脂そのものはほとんどにおいません。雑菌が皮脂を分解したときに出るものが、人の鼻に届くにおいになります。だから、においが強くなるのは皮脂が多いところではなく、皮脂が長く留まって湿っているところです。
この見方に立つと、寝床と食器が先に来ます。寝床は体が乗る時間がいちばん長く、体温で温まり、湿ります。食器は水気が残り、口から出たものが毎日足されます。床は面積が広いぶん目につきますが、においの強さでは寝床と食器に負けます。消臭を置く場所を決めるときは、広さではなく、湿っている時間の長さで並べ替えることになります。
| 場所 | 湿っている時間 | 何が足されるか | 手入れの間隔 |
|---|---|---|---|
| 寝床のカバー | 1日10時間以上 | 皮脂と雑菌 | 週に1回洗う |
| 寝床の下の面 | ほぼ一日中 | 皮脂がしみ込む | カバーを外した日に拭く |
| 食器と水皿 | 食後30分 | 口から出たもの | 毎回洗って水気を取る |
| 床(寝ている場所の周り) | 拭くまで | 毛と皮脂 | 毎日の拭き取り |
| 空気 | 換気するまで | 上の4つから上がるもの | 1日2回、窓を開ける |
においが戻る時刻が分かると、消臭を置く時刻も決まります。夜のうちに拭き取りまで済ませておけば、翌朝の3秒はその答え合わせになります。朝にかけてしまうと、その日の判断材料を自分で消すことになります。無香料という条件がついた背景には、この順番を崩さないための都合もあります。香りは、かけた時刻が分からなくなるほど長く残ることがあるからです。
換気・拭き取り・消臭の順で固定する|無香料でにおいを感じにくくするときの考え方
順番は3つで固定します。先に空気を入れ替え、次に面を拭き、最後に残った分へ液を置く。この順でないと、同じ量をかけても戻り方が変わります。空気が動いていない部屋では、上がったにおいがそのまま天井の近くに留まります。面に皮脂が乗ったままだと、液は皮脂の上で止まり、雑菌が働いている層まで届きません。
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窓を2か所開けて5分
1か所だけでは空気が抜けません。対角の2か所を開けて、風の通り道をつくります。冬でも5分で足ります。
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寝床のカバーを外して、下の面を拭く
カバーを洗う日は、下の面も拭きます。ここを飛ばすと、洗ったカバーに同じにおいが戻ります。
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食器と水皿の水気を取る
洗ったあとに自然乾燥させると、水気が残った縁からにおいが出ます。布で拭いてから伏せます。
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残った面へ、液を置く
面が乾いてからかけます。濡れている面にかけると薄まって届きません。かけた時刻を覚えておきます。
面に置くものとして家に1本あるのが mofuwa 瞬間消臭スプレーです。中身は電解水100%で、香りを足してにおいを覆うつくりではなく、においのもとに反応して、においを感じにくくします。床やケージにかけたものは、その子が必ず舐めます。舐める場所にかかることを前提に中身が決められているので、かけたあとで場所を選び直す必要がありません。余計な成分が入っていないため、家具にも使えます。畳にかけても構いません。
無香料であることは、この液では機能の側にあります。においを覆わないので、翌朝の3秒がそのまま残ります。瞬間消臭スプレーを置いた翌朝のにおいが軽くなっていれば、拭き取りの範囲が合っていたということです。軽くならなければ、液ではなく範囲の側を動かします。消臭スプレーの本数を増やすより、拭く範囲を1か所足すほうが早く変わります。
実際にお使いいただいている獣医師の近藤竜太先生から、瞬間消臭スプレーについて次のコメントをいただいています。
「犬や猫は匂いに敏感なため、無香料でしっかり消臭できるスプレーはとても良いと思います。しっかりとした消臭力のエビデンスがあり除菌効果もあるため病院内を掃除する際にも使用しています。電解水100%で舐めても安心なため、場所を気にせず使えるのもおすすめできるポイントです。」
近藤 竜太 先生/白金高輪動物病院 院長・獣医師(麻布大学卒/比較眼科学会所属)
東京都港区白金1-2-2 白金ザ・スカイ西棟1階
※本記事の監修を受けたものではなく、実際にお使いいただいている獣医師のご感想です。
寝床の同じ位置だけにおいが戻る。拭く範囲を広げても3日でもとに戻る。においの質が、酸っぱいものから甘いものへ変わる。その場所をなめる回数が増えて、毛が湿ったままになる。こうした残り方は、換気と拭き取りの話では説明がつきません。においを感じた場所と、その週に拭いた範囲、においの質が変わった日を紙に書いて、動物病院で診てもらってください。そのうえで、家では毎日の拭き取りと消臭を、同じ順番で続けられます。
におった日の偏りが見えるまで記録する|犬と猫の家に、無香料の消臭が残していく経験
記録は、日付と場所だけでいいです。「9日・寝床・弱い」の3語で足ります。内容まで書こうとすると、3日で止まります。1週間たまると、におった日が偏っていることが読めます。犬の家では散歩から帰った日に、猫の家では砂を替えなかった日に寄ることが多いです。偏りが見えた時点で、動かす場所が1つに決まります。
| におった日の偏り | 考えられる出どころ | 翌週やること |
|---|---|---|
| 雨の日に寄る | 毛が湿ったまま乾いていない | 帰宅後に足と腹を拭く工程を足す |
| 来客のあった日に寄る | 人が動いて空気が上がる | 来客の30分前に換気を入れる |
| ごはんの時刻の前後に寄る | 食器に残った水気 | 食器を拭いてから伏せる |
| 曜日と関係なく点々とする | 記録の粒度が細かすぎる | 日付と場所の2語だけにする |
犬と猫では、鼻を近づける場所が変わってきます。犬は床に体をつけて寝るので、寝床の下の面と床の境目が強くなります。猫は高いところで丸くなるので、棚に敷いた布とトイレの周りに寄ります。同じ家でも、犬の側は低いところから、猫の側は高いところから確かめることになります。無香料でそろえていれば、どちらの高さでも同じ物差しが使えます。
- かけた直後に判断しない:どの液でも直後はにおいが弱くなります。比べるのは翌朝の3秒です
- 覚える場所を1か所に決める:寝床の頭側など、いつも同じ場所で覚えると、週をまたいで比べられます
- 消臭スプレーの本数を増やさない:本数が増えると、変わったのが液のせいか範囲のせいかが分からなくなります
- 1週間で変わらなければ範囲を動かす:液を替える前に、拭く範囲を30センチ広げるほうが先です
最初にやることは1つだけです。明日の朝、扉を開けたら3秒だけ立ち止まって、においの高さと場所を覚えてください。無香料でそろえた部屋なら、その3秒はいつでも物差しとして使えます。
Product
mofuwa 瞬間消臭スプレー
500ml / 2,420円(税込)
香りでマスキングせず、においの元に働きかける無香料タイプ。舐めても安心な処方なので、床や家具にも場所を選ばず使えます。
商品ページを見る掲載しているご感想は個人の感想であり、効果を保証するものではありません。本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。気になる変化が続く場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
