C03使い方・お手入れ手順

子猫を迎えた最初の1週間の手順

公開日 2025年7月2日|文=mofuwa編集部

明るい部屋の淡い色の床に、静かに座っている小さな灰色の子猫
自分から外に出ている時間は、こちらが何もしていない時間と重なっています。写真:Bri Schneiter/Pexels

迎えた3日目の夜10時すぎ、段ボールの箱から出てきた子猫は、部屋の隅を8秒だけ歩いて、また箱へ戻りました。最初の1週間のケアは、朝と夜の時刻を先に決めて、そこへ手順を並べる形で組まれがちです。ところが1週目の子猫は、決めた時刻にその場所にいません。子猫を迎えた最初のケアは、その子が箱の外に出ていた回数のほうから組み立てます。数えるのは1日3回、外にいたかどうかだけです。3日ぶんたまると、手を入れてよい時間帯が1つに絞れます。

外に出ていた回数を3日数えてから始める|子猫を迎えた最初の1週間のケアのやり方

子猫を迎えた最初の1週間で、こちらが決められることは1つだけです。手を入れる時間帯です。その時間帯を人の都合で決めると、たいてい外れます。1週目の子猫は箱や毛布の下にいる時間が長く、朝7時や夜9時といった決まった時刻に部屋の真ん中にいることは、ほとんどありません。だから最初の3日は手を入れず、その子が自分から外に出ていた回数だけを数えます。紙は1枚でかまいません。朝・昼・夜の3回、箱の外にいたかどうかを見て、いたなら丸を1つ書くだけです。

子猫を迎えた最初の7日で、数えるものと、まだしないこと
日その子の側で起きていることこちらがすること紙に書くこと
1〜2箱の中から部屋の音を聞いている水と食べもの、トイレの位置を動かさない外にいたかどうかを1日3回
3〜4夜のあいだに部屋の隅まで歩いている置いてある物を増やさない丸が重なった時間帯
5見慣れない物が、箱から1メートル先に増えた1本とブラシを床に置き、そのままにする置いた場所を避けずに通ったか
6人の手から知らないにおいがしている手のひらに出して、膝の上で待つ自分から鼻先を寄せたか
7背中に手の重さがのった背中の1か所に手を当て、3秒で離す姿勢が変わらなかったか

表の右端が、この1週間でこちらが持つ唯一の物差しです。子猫のケアは、何回できたかでは進みません。丸が同じ時間帯に3日そろった時点で、はじめて手を入れる時刻が決まります。逆に、1日目から時刻を決めて手順を並べた週は、5日目あたりで紙が空欄だけになり、こちらが先にやめてしまいます。数える対象を人の側の行動から、その子の側の行動へ移しておくと、空欄の日も記録として残ります。

最初の7日を、数える日と手を入れる日に分ける 1日目から4日目までは数えるだけの日で、こちらの手は入りません。5日目から、置く・かがせる・手を当てるの順に、1日1つだけ足していきます。7日目でも触るのは背中の1か所で、顔と足は次の週に回します。 数えた3日ぶんが、5日目以降の時刻を決めます 1〜2日目 箱と部屋の音に慣れる こちらは数えるだけ。手は入れない 3〜4日目 出ていた回数が紙に並ぶ 同じ時間帯が2回そろうかを見る 5日目 道具を床に置く 音を立てずに置き、そのままにする 6日目 においをかいでもらう 手のひらに出し、近づけずに待つ 7日目 背中の1か所に手を当てる 顔と足は、この週は触らない 外に出てこなかった日は、紙に横線を1本引いて終わりにします
前半4日は数える日、後半3日は1日に1つだけ足す日です。

顔と足をこの週に触らないのは、その2か所が、その子から見ていちばん逃げにくい場所だからです。口のまわりに手が来ると頭を引けず、足を持たれると体ごと動けません。1週目にそこを触った子は、2週目に背中でも体を固くします。被毛の汚れは背中から先に落とせば足りますし、地肌の様子も背中で見えます。順番を守ると、次の週に触れる場所が増えます。

食べものと水とトイレの位置を動かさないのも、この週だけの決めごとです。位置が変わると、外に出ていた回数がその日だけ落ちます。数えている最中に条件を変えてしまうと、落ちた理由が体調なのか模様替えなのか分からなくなります。子猫のケアで最初に固定するのは、手順ではなく部屋のほうです。

箱の外に出た回数から時刻を決める|子猫の最初の7日でやる手順

手順は5つです。3日ぶん数える、重なった時間帯に道具を床へ置く、手のひらに出してにおいをかいでもらう、背中の1か所になじませる、乾いた被毛にブラシを1回通す。1日に足すのは1つだけで、下の工程は足したあとも毎日そのまま続けます。所要は、どの日も3分を超えません。

  1. 1|朝・昼・夜の3回、外にいたかどうかに丸をつける

    見る時間は、こちらの生活で決めてかまいません。起きたとき、帰ってきたとき、寝る前の3回です。箱の外に体が半分でも出ていれば丸。中にいれば空欄。3日で9回ぶんの記録がたまります。丸が2つ以上ついた時間帯が、この子の時間帯です。同じ時間帯に2つそろわなければ、もう3日数えます。

  2. 2|その時間帯に、1本とブラシを箱から1メートル離して置く

    置くのは箱への通り道の外側です。通り道の上に物があると、その子は道を変えてしまい、外に出ていた回数が翌日から減ります。置いたあとは何もしません。置いた場所を避けずに通った日が2日続けば、次へ進みます。

  3. 3|手のひらに出して、膝の上で待つ

    その子から50センチほど離れて座り、手のひらに少し出して、手は膝の上に置いたままにします。手を差し出すと、その子が見るのはにおいではなく近づいてくる手です。自分から鼻先を寄せ、自分で離れていったら、その日はそこで終わりにします。

  4. 4|背中の1か所だけ、毛の流れに沿って手でなじませる

    手のひらに取ったものを両手でなじませ、首のうしろから背中の真ん中まで、毛の向きに沿って一度だけ手を滑らせます。往復させません。往復は、その子にとっては2回触られたことになります。終わったら、そのまま手を離します。

  5. 5|乾いた被毛に、ブラシを1回通す

    手でなじませた面が乾いたら、同じ向きにブラシを一度通します。乾いた毛に直接ブラシを入れると静電気が起きて、細い毛が浮き、毛先が引っぱられます。その一瞬の引っぱりで、7日目まで積んだ回数が2日ぶん戻ることがあります。

3番目と4番目で使う1本に、猫用 mofuwa グルーミングウォーターを置いています。この1本の中身は、犬猫向けのグルーミングスプレーと同じ電解水で、猫向けにイオンを少し調整したものです。違うのは容器です。プシュッという音が出ない、押して出すチューチューボトルに替えてあります。スプレーの音を嫌がる猫がいるという飼い主からの声が集まって、中身を変えずに容器だけを直した1本です。

1週目の子猫にとって、この差はそのまま数字に出ます。音は手の動きより先に届くので、こちらがまだ何もしていない段で、その子の側だけが先に「触られた」経験をしてしまいます。箱から1メートルの距離で霧の音が鳴った日は、その晩と翌日の回数が落ちます。音が出ない容器なら、箱のそばに置いたままでも、外に出ていた回数が減りませんでした。数えているものが減らない道具を選ぶ、というだけの話です。

背中になじませたものは、その日のうちに口へ入ります。子猫でも、寝る前に自分の体をなめて毛並みを整える時間があるからです。グルーミングウォーターは水だけでできていて、成分を足していません。飲みものに使う水の規格に照らして中身を確かめてあるので、1週目に手のひらへ多めに出して、においを届きやすくすることもできます。量を数えなくて済むことが、迎えた直後の週ではそのまま手数の少なさになります。

余分な皮脂は、電解水と油がなじむことで浮いて落ちます。猫はもともと体から脂を出すので、昨日きれいにした背中は今日また汚れます。それでも子猫を毎日洗うことはできませんし、この週は湯を使う工程そのものが箱から出る回数を減らします。手のひらとブラシで足りる形にしておけば、毎日のケアが箱の外の時間を削りません。

時刻は、数えて決めた時間帯から動かさないでください。工程を足す日と、時間帯を変える日を重ねないこと。重ねると、うまくいかなかった日に、工程のせいなのか時刻のせいなのかが分からなくなります。子猫の最初の1週間は、変える条件が1日1つに絞れているあいだは、まず崩れません。

決めた時間帯に出てこない日|子猫の最初のケアが毎日崩れる3つ

崩れるのは、数える日を飛ばしたときです。4番目や5番目で起きたつまずきに見えても、たどると1番目か2番目が抜けています。落ちた回数は、その日のうちには戻りません。

落ちた日の戻し方も決めておきます。1番目からやり直すのではなく、最後に2日続けて合図が出た工程まで戻して、そこから数え直します。4番目で逃げられたなら、戻る先は3番目です。紙の数字を書き換えて、翌日から同じ工程で2日。全部を最初からにすると、3日かけて積んだ回数まで捨てることになります。

落ちたように見えて落ちていない日もあります。来客があった日、雷や工事の音が続いた日、家族の帰宅時刻がずれた日です。この手の日は工程を足さず、1番目の記録だけつけて終わりにします。紙には丸ではなく横線を引いておけば、あとで見返したときに、その子の変化なのか外の出来事なのかが区別できます。

Caution外にいた回数が、3日続けて1日1回を下回ったとき

箱の外にいた回数が、3日続けて1日1回より少なくなった/外に出てきても同じ場所で丸くなったまま、毛づくろいをしない/被毛が寝たままで、指で分けると皮膚が赤く見える、さわると熱い/口のまわりや耳を、床にこすりつける回数が増えた/置いてある道具のそばを、急に大回りして通るようになった。この減り方は、まだ慣れていないという説明だけでは追いつきません。皮膚や口の中に痛いところがあると、外に出てこない日が増え、こちらが工程を丁寧に積んでも回数は戻りません。数えた紙を持って、動物病院で体のほうを見てもらう日をつくってください。何日目から、1日何回まで落ちたのかが、紙1枚でそのまま伝わります。そのうえで、家では1番目の記録だけを続けます。

8日目から数えるものを1つに減らす|子猫の最初のケアを家でできる形にする

7日目までで、紙には2種類の記録が並びます。外にいた回数と、工程ごとの合図です。8日目からは、数えるものを合図だけに減らします。外にいた回数は、この週でもう役目を終えています。時間帯が決まったあとも回数を数え続けると、増えない日に人の側が気を取られます。

8日目から、背中の隣へ広げる順番と、最初に置く工程
順広げる先最初に置く工程進んでよい合図
1背中の真ん中4番目からなじませたあとも、同じ場所にいる
2腰の上4番目から手をのせても、しっぽが動かない
3胸のあたり3番目から自分から鼻先を寄せてくる
4耳のうしろ3番目から頭を引かずに置いたままでいる
5足先2番目から足を引かず、そのままにしている
6口のまわり2番目から手のにおいをかいでから顔を上げる

足先と口のまわりを2番目から置き直すのは、その2か所だけ、背中で積んだ7日ぶんが効きにくいからです。手の届く向きが違い、毛の下の感じ方も違います。同じ合図が2日そろったら1つ、そろわなければその場所はもう1週間そのまま。広げる速さを合図に任せておくと、子猫のケアで場所を増やしすぎる日がなくなります。

1か月たったころに見るのは、工程がどこまで進んだかよりも、毎日ふれられる場所がいくつ増えたかです。背中1か所から腰と胸まで届けば、ブラシの通る面積は倍を超えます。皮膚の色や被毛の起き方を毎日見られる面積が、そのまま家でできることの広さになります。

今夜は、床に置いた1本を手のひらに出して、においをかいでもらうところまでで終わりにしてかまいません。紙は、道具を置いた床のそばの壁に貼っておきます。増えた場所の数より、同じ時間帯をくり返せた日数のほうが、来月のその子に残ります。

Product

猫用 mofuwa グルーミングウォーター

猫用 mofuwa グルーミングウォーター

300ml / 2,970円(税込)

猫のために容器から見直したケアウォーター。拭き取りが要らず、噴射音が出にくいタイプです。

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よくある質問

3日数えても、丸が同じ時間帯にそろいません。どうすればいいですか。
数える日を3日足して、合計6日で見ます。それでもそろわないときは、見る3回の時間そのものをずらしてください。朝・昼・夜のうち、昼だけが毎日空欄なら、その回を夕方に移します。子猫は夜のほうが動く子が多く、朝と昼に丸がつかないこと自体は珍しくありません。もう1つ、箱の位置を見直す手があります。人の通り道の真横に箱があると、外に出るたびに人とすれ違うので、出る回数そのものが増えません。壁側へ30センチ寄せるだけで丸がつきはじめることがあります。
背中に手を当てるとき、何秒まで伸ばしていいですか。
3秒のままにしておきます。秒数を伸ばすことは、工程を進めることにはなりません。伸ばしたぶん、その子はいつ終わるのかを読めなくなり、次の工程で姿勢が固くなります。増やすなら回数のほうです。1日1回の3秒を、決めた時間帯のなかで2回にします。同じ長さが1日に2度来ると、その子の側で「3秒で終わるもの」という形がはっきりしてきます。2日続いたら次へ進みます。
2匹めを迎えたときも、同じ数え方でいいですか。
紙を2枚に分けます。1枚に2匹ぶんを書くと、丸が多い側の時間帯に引っぱられて、少ない側の子の時間帯が消えます。そのうえで、置く道具は1セットのままにしてください。2セット置くと、床の物が一度に増え、両方の子で外に出ていた回数が落ちます。手を入れる順番は、丸が先にそろった子からです。もう1匹が横で見ている状態は、その子にとっては2番目の工程が進んでいる時間になります。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。