C03使い方・お手入れ手順
投薬中の子のケア手順
投薬中の3日目の朝、薬を飲ませ終えてから、その子が台所を出ていくまでを数えたら4秒でした。初日は20秒、2日目は12秒ありました。同じ薬で、同じ時刻で、同じ場所です。減っていたのは、こちらが使える時間のほうでした。投薬中のケアの手順は、この秒数に合わせて置き場所を変えると崩れません。4秒しか残らない子に薬のあとの段取りを組んでも、手が届く前にその子は廊下へ出ていきます。この記事では、秒数を3日だけ数えて、そこから手順を二手に分ける形を書きます。薬の量・回数・飲ませ方と、飲ませるのをやめる判断は扱いません。そこは担当の先生の領分です。
飲ませ終えてからの秒数を3日だけ書く|投薬中のケアの手順に入る前のチェック
投薬中のケアの手順は、薬を飲ませ終えた瞬間から数えはじめます。数えるのは秒数です。口を離してから、その子がその場を離れるまでに何秒あったか。台所でも、ケージの前でも、膝の上でも、測る場所は毎日そろえます。秒針を見る必要はなく、頭の中で1、2、3と数えるだけで足ります。棚から出した mofuwa スキンケアミストを手に持ったままでもかまいません。この秒数が、投薬中のケアを薬の前に置くのか、あとに残すのかを決めます。
| 日 | 薬の時刻 | 離れるまでの秒数 | そのとき手にあったもの |
|---|---|---|---|
| 1日目 | 7時20分 | 20秒 | 薬の袋だけ |
| 2日目 | 7時15分 | 12秒 | 薬の袋とミスト |
| 3日目 | 7時20分 | 4秒 | 薬の袋とミスト |
1日では足りません。その日だけ来客があった、こちらが急いでいた、前の晩に眠れていなかった、という事情がそのまま秒数に出るからです。3日並べると、減っているのか、日によって上下しているだけなのかが見えます。上の表のように毎日短くなっているときは、手順を足す側ではなく、置き場所を動かす側の話になります。上下しているだけなら、いちばん短かった日に合わせて組めば、どの日も通ります。
空欄にせず、斜線を1本引いておきます。空欄は「0秒だった」と読めてしまい、あとで見返したときに判断を誤らせます。斜線の日が3日のうち2日になったら、数えはじめる日をもう一度取り直してください。投薬中のケアで紙に残す価値があるのは、数字の正しさより、同じ条件で並んでいることです。
この秒数が何を表しているのかも書いておきます。その子の側から見ると、薬の時間はいつ終わったのか分かりません。口を離した時点で終わったと受け取る子は、そのまま歩いて出ていきます。手が肩に置かれたところまでが一連だと受け取る子は、しばらくその場にいます。つまり秒数は、薬をどう感じたかではなく、その子がこの場面の終わりをどこに置いているかの目安です。だから飲み薬でも、口のまわりに塗るものでも、同じように数えられます。
紙は1枚で足ります。日付、薬の時刻、秒数、手にあったもの。この4列だけです。投薬中はほかにも見ておきたいことが増えますが、ここに食欲や便の様子まで足すと、書くのが負担になって3日目に途切れます。体のほうの記録は別の紙に分けて、この1枚は手順を決めるためだけに使ってください。
4秒で離れる子と、20秒そこにいる子|投薬中のケア手順が二手に分かれる様子見の3日
3日ぶんの秒数がそろったら、いちばん短い日の数字を使って分けます。投薬中のケアの手順は、ここで二手に分かれます。短いほうは薬の前に、長いほうは薬のあとに。同じ内容の手順を、置く時刻だけ入れ替える形です。中身を減らしたり、道具を変えたりはしません。
| いちばん短い日の秒数 | その子の側で起きていること | 手順を置く場所 | 1回で触る範囲 |
|---|---|---|---|
| 4秒以下 | 口が離れた時点で、その場面は終わっている | 薬より前。器を出す前の落ち着いた時間へ | 1か所だけ |
| 5〜15秒 | 終わりの合図を、人の手の動きで探している | 薬の直後。手を止めずに続ける | 2か所まで |
| 20秒以上 | 人が動きだすまで、その場を終わりにしていない | 薬のあと。間を置いても戻ってこられる | 3か所まで |
表の右端も見てください。秒数が短い子ほど、1回で触る範囲を狭くします。4秒の子に3か所ぶんを詰め込むと、2か所目でその場を離れられて、毎日「途中で終わった」が残ります。投薬中のケアで様子見が長引く家は、範囲を減らさずに時刻だけ動かしていることが多いです。時刻と範囲は、2つで1組です。
3日の様子見のあいだに、こちら側の条件も1つ書き留めておくと後が楽になります。その朝、人が何人いたか。片手がふさがっていたか。器を洗いながらだったか。秒数が短い日と、人が1人だった日が重なっていれば、手順の置き場所ではなく手の数の話です。その場合は、薬の時刻を家族のいる時間帯へ寄せるだけで、秒数が戻ることがあります。
薬の前に回すか、あとに残すか|投薬中もケアが続く手順の並べ方
置き場所が決まったら、手順そのものは4つです。触る場所を決める、手のひらに出す、指の腹で運ぶ、紙に1行書く。薬の前でも、薬のあとでも、この順番は変えません。変えるのは始める時刻と、1回で触る範囲の広さだけです。
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1|触る場所を、器を出す前に決めておく
耳のうしろ、口のまわり、背中の真ん中。3つのうちどこにするかを、薬の支度を始める前に決めます。決めずに始めると、秒数の短い子では選んでいるあいだに終わります。前の日と同じ場所でかまいません。同じ場所が3日続けば、その子の側では手順の一部になります。
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2|手のひらに出してから、その子のほうへ向く
容器を体に向けて押すのではなく、先に自分の手のひらへ出します。手のひらで温度が少し上がるので、冷たさで驚かれにくくなります。投薬中は口のまわりに薬が残っていることがあるので、そこへ触る日は、手のひらに出す量を少し多めにして、指の腹が滑るようにしておきます。
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3|指の腹で、一方向に運ぶ
こすらず、毛の向きに沿って一度だけ運びます。往復させると、その子にとっては2回触られたことになり、4秒の持ち時間では収まりません。耳のうしろなら耳の根元から外へ、口のまわりなら鼻先から下へ。向きを毎日そろえるほど、同じ秒数で終わるようになります。
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4|紙に1行だけ書いて終わる
触った場所と、終わるまでにかかった秒数。この2つだけを書きます。ケアのほうも秒で書くと、s1で数えた持ち時間と同じ単位で並ぶので、足りているのか足りていないのかがその場で分かります。書いてから道具を戻すところまでを、ひと続きにしておいてください。
この4手順に mofuwa スキンケアミストを使うのは、投薬中に触る場所が、口のまわりや耳の内側に寄るからです。病院で出されるのは、多くの場合いわゆる飲み薬か、塗るものです。塗ったものが朝のうちに舐めて取れてしまう、という話は投薬中によく聞きます。投薬中にこの1本を選べる理由は、入っているのが電解水だけで、ほかに何も足されていないことです。水しか入っていないので、口に入る場所へ触れても、あとに残るものがありません。だから触る場所を、耳のうしろから口のまわりへ広げても、手順の形を変えずに済みます。
使える場所が広いことは、この1本の性質の裏返しです。地肌にも、耳の内側にも、目のまわりにも、肉球にも同じものが届きます。投薬中はどこを触っていいのかが分かりにくい時期なので、場所ごとに品を持ち替えなくていいだけで、手順の数が減ります。持ち替えが0回なら、4秒の持ち時間でも1か所は必ず終わります。
弱点も先に書いておきます。手のひらに出した直後だけ、塩素のようなにおいをわずかに感じることがあります。投薬中で食欲が落ちている時期だと、このにおいを気にする子がいます。そのときは手のひらに出してから、10秒ほど置いてその子のほうへ向いてください。においの立ち方が変わります。手のひらに出す手順を2番目に置いているのは、この間を自然に作るためでもあります。
薬のほうの段取りには、家の側から手を入れません。飲ませる時刻をずらす、量を変える、1日ぶんを飛ばす。どれも動物病院で決めることです。家で動かせるのは、その前後に置いたケアの手順の位置だけです。ここを混ぜないでおくと、体の様子が変わったときに、薬の話なのか手順の話なのかを分けて考えられます。
秒数が3日続けて短くなったとき|投薬中のケア手順を止めて受診を考える線
数えている秒数は、手順を組むためだけのものではありません。3日続けて短くなり、4日目にさらに短くなったときは、手順の置き場所を動かす前に、体の側を先に確かめます。その場を早く離れるようになるのは、段取りが合っていないからではなく、触られたくない場所ができたからという場合があります。
- 秒数が3日続けて短くなり、4日目に2秒を切った:手を出す前に離れているなら、触ることそのものを避けています
- 秒数は同じなのに、離れる向きが毎回同じ側になった:反対側の耳や脇に、触られたくない場所ができていることがあります
- 触ったあとで、その1か所だけを舐め続けている:手順が終わったのに、その子の側では終わっていません
- 毛をかき分けると地肌が赤く見える、さわると熱い:秒数の話から離れます。紙を持って動物病院へ
- 薬を飲ませる前から身構えて、器を見ただけで離れる:飲ませ方の相談になるので、次の診察で時刻ごと伝えます
上のどれかが出たときは、手順を足すのをいったん止めてください。投薬中に家で足せるのは条件のほうで、体の側で起きていることは家では切り分けられません。持っていくのは、s1で書いた3日ぶんの紙です。何日目から何秒に減ったのか、そのとき触っていた場所はどこか。この2つが並んでいると、口頭で伝えるより早く、正確に伝わります。薬を続けるかどうかの判断は、その紙を見た先生が決めることです。
反対に、秒数が伸びている日は何もしなくてかまいません。20秒あった子が25秒になったからといって、範囲を3か所に増やす必要はありません。投薬中は日ごとに体調が動くので、伸びた日に合わせて手順を大きくすると、次に短くなった日に必ず崩れます。増やすのは、いちばん短い日の秒数が3日続けて伸びてからです。
紙に残した秒数が、次の診察まで手順を持たせる|投薬中のケアで手元に置くもの
投薬中のケアの手順は、薬が終わる日まで同じ形で続けます。秒数を数えるのは最初の3日だけですが、紙は薬の袋と同じ場所に置いたままにしてください。週の途中で秒数が変わったと感じたら、その日だけ1行足します。3日ぶんに1行が足されていく紙は、飲み終えたあとの2週間にもそのまま使えます。薬が終わると持ち時間は伸びるので、そのときに範囲を1か所ずつ足していけば、元の毎日へ戻れます。
投薬中の毎日は、皮膚や被毛の様子まで目が回らなくなります。だから触る場所を1か所に決めて、手のひらから運んで、1行書く。この形だけを残しておきます。今夜は、薬を飲ませ終えたあとに何秒あったかを数えるところまでで終わりにしてかまいません。その4秒が、明日の手順の置き場所を決めてくれます。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見るよくある質問
- 秒数を数える場所は、毎日同じでないといけませんか。
- 同じにしてください。台所とケージの前では、その子がその場を離れるまでの秒数がはじめから違います。出口が近い部屋のほうが短く出るので、場所を変えながら数えると、減ったのか場所のせいなのかが分かりません。3日のあいだは同じ部屋、同じ向き、同じ器で数えます。3日が終わって手順の置き場所が決まったあとは、場所を移してかまいません。そのときは、移した先でもう一度3日だけ数え直して、持ち時間が同じかどうかを見てください。
- 投薬中は、体に触るのをやめておいたほうが安心ではありませんか。
- 触る場所と範囲を決めておけば、手順を続ける側にも意味があります。投薬中は体をさわられる機会が増える時期なので、家の手が全部止まると、その子の側では「人が近づくのは薬のときだけ」という形になります。1日に1か所、20秒で終わる手が残っているほうが、次の診察で体を診てもらうときにも通りやすくなります。ただし触ってよい場所に条件がついている場合は、その条件が先です。薬をもらったときに聞いた範囲を紙の端に書き写しておいてください。
- 秒数が最初から40秒以上あります。範囲を増やしてもいいですか。
- 3日とも40秒を超えていれば、1回で触る範囲を3か所まで広げられます。ただし増やすのは場所の数で、1か所にかける時間は伸ばさないでください。同じ場所を長く触ると、その子の側ではいつ終わるのかが読めなくなり、翌日の秒数が短くなります。3か所を短く回すほうが、40秒の持ち時間は使い切れます。増やした翌日にまた数えて、秒数が落ちていなければ、その形を続けてください。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
