C05犬種・猫種別ケア
ラガマフィンと暮らすなら知っておきたい、毛づくろいの減りの話
ラガマフィンを抱き上げると、腕の中で力が抜けて、体が一段長くなります。そのまま数分、背中をなでている。この猫種と暮らしていると、一日のうちに何度もある場面です。その子の毛づくろいは、この時間の下に隠れます。猫の毛づくろいが減ったかどうかは、ふつう被毛の側に出ます。毛先が寝ない、根元がふわつく、粉のようなものが浮く。ところが人がよく触る猫では、なでる手とブラッシングが毛先をそろえてしまうので、被毛の見た目はしばらく変わりません。減っていることに気づくための手がかりのほうが、先に消えてしまいます。この記事では、人があまり触らない猫の毛づくろいと、人がよく触る猫の毛づくろいを並べて、ラガマフィンで何を見れば減りに気づけるのかを書きます。
抱かれている時間が長い|ラガマフィンの毛づくろいが見えにくくなる出発点
ラガマフィンは体が大きく、骨も筋肉もしっかりしていて、大人の体つきになるまで年数がかかる猫種です。被毛は半長毛で、上毛と下毛の差が小さく、手のひらで押すとふわりと沈んで戻ります。そして、抱かれることを嫌がらない子が多い。腕の中で力を抜き、そのまま長い時間乗っている。この過ごし方が、今日の話の出発点になります。
猫の毛づくろいには決まった順番があります。前脚を舐めてから顔をこすり、肩、脇腹、背中、後ろ足、しっぽへと下りていく。舌の表面にある細かいとげが櫛の役目をして、抜けかけた毛を運び出し、皮脂を根元から毛先へ広げていきます。人がブラッシングでやっていることと、この工程はかなりの部分が重なっています。だから人の手が入るほど、その子の毛づくろいがどこまでやったのかは、外から見えにくくなります。
ここが厄介なところです。毛づくろいが減っていること自体は、被毛の見た目に出ることで気づくのがふつうです。毛先の流れが崩れる、根元がふわついてくる、粉のようなものが浮く。ところが毎日なでられ、週に何度もブラッシングされている猫では、その手が毛先をそろえ、浮いた毛を落としてしまいます。被毛はきれいなまま、毛づくろいだけが静かに減っていく。ラガマフィンは、人の側の条件でこの形になりやすい猫種です。
- 体が大きく、胴に長さがある:舌が背中の中央やしっぽの付け根まで届くのに、姿勢を余分に取ります
- 被毛がやわらかく、上毛の張りが強くない:毛先の乱れが目立ちにくく、見た目が崩れるまでに時間がかかります
- 抱かれるのを嫌がらない子が多い:人が触る時間が、他の猫種より長くなりがちです
- 人のそばで過ごす:毛づくろいをしていた時間が、人といる時間に置き換わります
- 飼い主がブラッシングを続けている:手をかけているほど、被毛は減りのサインを出さなくなります
猫が起きている時間には限りがあります。寝る・動く・周りを見る・人とやり取りをする・毛づくろいをするが、その中に同居しています。どれかが伸びれば、どれかは短くなります。ですから減ること自体を問題として扱うのではなく、減ったら異常という見方はしません。見たいのは、減ったことに気づける状態を保てているかどうかのほうです。
人があまり触らない猫と、人がよく触る猫|ラガマフィンの毛づくろいで生まれる違い
同じだけ毛づくろいが減った2匹を並べてみます。片方は、人が一日に数分しか触らない猫。もう片方は、抱かれて、なでられて、ブラッシングもされている猫です。体の中で起きていることは同じでも、飼い主の側に届く情報がまったく違います。ラガマフィンはほぼ確実に後者に入るので、この違いを先に知っておく価値があります。
人があまり触らない猫では、毛づくろいが減ると被毛が先に答えを出します。舌が通らなくなった面は毛先の向きがそろわず、抜けかけた毛が根元に残り、3日から5日ほどで手ざわりが変わってきます。飼い主は毛を見て気づく。つまり、被毛が記録係をしています。
人がよく触る猫では、その記録係が働きません。なでる手が毛先の向きをそろえ、ブラッシングが浮いた毛を運び出し、皮脂も人の手で広がっていきます。その子がやめた工程を、人の手が知らないうちに引き受けています。被毛は整ったまま、毛づくろいだけが減っている状態が、何週間も続くことがあります。
| 人があまり触らない猫 | 人がよく触る猫(ラガマフィン) | |
|---|---|---|
| 被毛への出方 | 毛先の向きが崩れ、根元に毛が残る | 人の手がそろえるので、崩れが出にくい |
| 気づくまでの時間 | 3〜5日で手ざわりが変わる | 数週間、見た目が変わらないことがある |
| 最初の手がかり | 毛の状態そのもの | 毛づくろいをする場面の回数と長さ |
| 飼い主がやっていること | 見る | 数える |
| 静電気が出る時期の見え方 | 毛が浮いて、乱れが強く出る | なでた直後は落ち着き、判断が遅れる |
| 換毛期の見え方 | 抜け毛の量が一気に増える | ブラッシングで回収され、量が読めない |
| 見落としたときに残るもの | 毛玉やもつれとして残る | しっぽの付け根と背中の中央だけに残る |
どちらが良いという比較ではありません。人の手が入ることで被毛が保たれているのは、その子にとって助かる状態です。問題は、助かっている状態と、減っていることに気づけない状態が、同じ形をしていることのほうです。ラガマフィンの毛づくろいを見るときは、この2つを切り離して考えます。手は入れたまま、気づく方法だけを別に用意する、という組み立てになります。
もうひとつ、ラガマフィンで見え方が鈍くなる理由があります。被毛がやわらかく、上毛の張りが強くないので、毛先の乱れが影として出にくいのです。硬い上毛を持つ猫なら、乱れた場所だけ光の返り方が変わって目に留まります。やわらかい被毛はその差が小さい。うるおいが保たれているように見える面が、実は舌が通っていない面だった、ということが起こります。
毛の状態か、毛づくろいそのものか|ラガマフィンで見るものの選び方
見るものを入れ替えます。被毛ではなく、毛づくろいをしている場面そのものを数えます。時計で分数を測る必要はありません。3日ぶん数えれば形は出ます。ラガマフィンは人の目の前で過ごす時間が長いので、意識して見はじめると、その日のうちに何回か観察の機会があります。
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1日目:どこから始めて、どこで終わるかだけを見る
毛づくろいが始まったら、前脚から顔へ入ったか、いきなり脇腹から始めたかを見ます。そしてどこで止まったかを紙に書きます。背中の中央まで来たのか、脇腹で終わったのか。ラガマフィンは胴に長さがあるので、後半の工程ほど姿勢の負担が大きくなります。止まる場所は後ろへ寄りにくく、手前で切れます。
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2日目:1日に何回始めたかを数える
回数だけを数えます。食後、寝起き、人が帰ってきたあと。猫の毛づくろいは短い回数が積み上がるもので、1回の長さではなく回数で量が決まります。ラガマフィンが膝に乗っている時間が長い日ほど、この回数は落ちます。その日の回数と、膝にいた時間をあわせて書いておいてください。
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3日目:しっぽの付け根と背中の中央だけを、触る前に見る
なでる前、ブラッシングをする前に見ます。手を入れたあとでは、その日の答えが消えます。毛が寝ているか、わずかに湿った跡があるか。舌が通った面は毛が同じ向きに寝て、うっすら湿ります。乾いたまま毛が立っているなら、そこは3日間で一度も届いていません。
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3日ぶんを並べて、止まる場所が同じかを見る
毎回同じ場所で止まっているなら、そこがその子の届く限界です。日によって止まる場所が違うなら、その日の姿勢や体勢の問題です。限界の位置は、人が代わる場所を決めるための線になります。この線は、体重や年齢が変われば動きます。季節の変わり目ごとに取り直してください。
| 3日で見えたこと | その先で見るもの |
|---|---|
| 回数も止まる場所も、3日とも変わらない | そのまま。被毛ではなく回数を月に一度数え直す |
| 回数は同じだが、止まる場所が手前へ移った | 止まった先の面を人が代わる。姿勢の取りにくさを疑う |
| 回数が落ちている。膝にいた時間が長い日と重なる | 人といる時間と入れ替わっている。手の入れ方を組み直す |
| 回数が落ちて、膝にいた時間とも重ならない | 毛づくろいの話として扱わない。§5の内容を読んでください |
日付、始めた回数、止まった場所。この3つだけです。欄を増やすと、3日目でやめることになります。ラガマフィンと暮らしていると毛づくろいの場面は目に入りやすいので、思い出したときに正の字を足すやり方で構いません。3日ぶんそろえば、その子の平常の形が分かります。あとは、その形からずれた日に気づけるようになります。
猫に任せる場所と、人が代わる場所|ラガマフィンの毛づくろいをめぐる使い分け
止まる場所が分かったら、手の入れ方を組み直します。ここで大事なのは、全身を等しく手入れしないことです。その子の舌が毎日通っている面まで人が触ると、毛づくろいの記録がまた消えます。任せる場所と、届かないぶんを人が代わる場所を、はっきり分けてください。
| 場所 | 毛づくろいが届くか | 人がやること |
|---|---|---|
| 前脚・顔まわり | 毎日、必ず通る | 触らない。ここで手の跡を残さない |
| 肩から脇腹 | その日の回数しだいで届く | 止まった日だけ、毛の流れに沿って数回 |
| 背中の中央 | 姿勢を取らないと届かない | 週に2〜3回。根元から毛を起こす |
| しっぽの付け根 | 胴の長さのぶん、いちばん遠い | 毎日ひと通り。ここが最初に残ります |
| 後ろ足の内側 | 座り方によって届かない日がある | 3日に1回。抱いているときについでに |
手を入れる順番も決めておきます。ラガマフィンは抱かれている時間が長いので、その時間の一部をそのまま使えます。膝に乗ってきたら、まずしっぽの付け根に指を沈める。毛が乾いたまま立っていたら、そこだけ流れに沿って数回。それ以上は続けません。数分の中で終わるので、その子が降りたくなる前に済みます。
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習慣1:触る前に、必ず一度見る
膝に乗った直後、手を動かす前にしっぽの付け根と背中の中央を見ます。見てから触る、という順番だけを固定します。この順番が崩れると、毎日触っているのにその日の状態を一度も知らないまま過ぎていきます。所要時間は数秒です。
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習慣2:任せている面には、道具を当てない
前脚と顔まわりは、その子の毛づくろいが毎日必ず通る場所です。ここは人がやらないと決めてしまいます。通っている面を人が代わると、届いていない面との差が消えます。差が残っているうちは、毛づくろいの状態を毛の側から読み取れます。
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習慣3:換毛期だけ、代わる場所の数を増やす
春と秋、抜けかけた毛が増える時期には、背中の中央としっぽの付け根に加えて、脇腹の下側も入れます。回数を増やすのではなく、触る場所の数を増やします。時期が終わったら元の3か所に戻してください。増やしたままにすると、また記録係がいなくなります。
乾いた空気で毛が浮きやすい時期は、静電気で毛どうしが貼りついて、しっぽの付け根に指が入りにくくなります。ここで持つのが mofuwa グルーミングスプレーです。布に含ませて、しっぽの付け根と背中の中央を毛の流れに沿ってなでる。静電気の起きにくい状態になるので、指が根元まですっと入り、その日の毛の向きが読めます。ブラッシングスプレーとしてつくられているため、道具を増やさずに、見る前のひと手間がこれで済みます。舐めても問題のない基準でつくられているので、毛づくろいで口が届く面に使っても、量を気にせずにいられます。グルーミングスプレーは、毎日きれいにしておきたい面に毎日使えるものです。
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mofuwaグルーミングスプレーを日常のケアとして使用してもらうことにより、毛玉予防や被毛を清潔に保つことができます。スプレーしてブラッシングするだけなので、体力低下によりなかなかシャンプーができないシニア犬やシャンプーが苦手な猫ちゃんなどにもおすすめです。清涼飲料水の基準をクリアしているという安全性も高く評価できるポイントです。
しっぽの付け根に指が入らない場所があったら、1回でほどこうとせず、外側からゆるめられるぶんだけにしてください。ラガマフィンは抱かれている時間が長いぶん、途中でやめても翌日また同じ場所に手が届きます。嫌がる、体をよじる、声を出すというときは、その日はそこで終わりにしてください。無理に続けると、次から膝に乗らなくなります。
換毛期は毛づくろいが増える時期|ラガマフィンの被毛では説明がつかない減り方
春と秋、抜けかけた毛が増える時期には、猫の毛づくろいはふつう増えます。口に入る毛の量も増え、毛玉として吐き出す回数が変わる子もいます。ここで見たいのは、増えるはずの時期に増えていない、という形の変化です。回数を3日ぶん数えてある人は、この比較ができます。数えていないと、被毛が整っているせいで何も起きていないように見えます。
ラガマフィンの被毛はやわらかく、抜けた毛が下毛の中に留まりやすい作りです。人がブラッシングで回収しているぶん、抜け毛の量も読みにくくなります。換毛期は、人の手がいちばん多くの情報を消している時期です。だからこの時期だけは、触る前に見る習慣を1日1回に決めてしまうほうが確実です。
- 換毛期に入っても、毛づくろいの回数が上がらない:季節の動きと合っていません
- いつも同じ一か所だけを、長く舐め続けている:全体の減りとは別のこととして扱ってください
- 途中でやめて、体を見るような動きをする:舐めている場所そのものを見てください
- 毛づくろいのあとに口をしきりに動かす、よだれが出る:口の側の話かもしれません
- 回数が落ちた日と、膝にいた時間が結びつかない:人といる時間との入れ替わりでは説明がつきません
- 触られるのを避けるようになった:抱かれるのを嫌がらなかった子の変化は、大きい意味を持ちます
毛づくろいをほとんどしない日が数日続く、同じ場所を舐め続けて毛が薄くなっている、地肌が赤い、においがある、触ると痛がる、食欲や元気が落ちている、体重が変わってきた。ひとつでも当てはまるときは、触る場所の数を増やす前に動物病院にご相談ください。姿勢を取りにくくて届かないのか、別の理由で届かないのかは、家では分けられません。3日ぶんの回数と、止まった場所が手前へ移った日付を、そのまま持って行ってください。
相談に行くときは、3日ぶんの回数、止まった場所、その日に膝にいたおおよその時間の3つを持っていってください。ラガマフィンは触られている時間が長いぶん、被毛の状態だけを見せても判断材料になりません。数えた紙があると、いつから形が変わったのかをその場でたどってもらえます。前の晩に念入りにブラッシングをしてから行くと、残っていた手がかりまで消えてしまいます。
ラガマフィンと暮らしていて、人が触る時間が長いこと自体は変えなくて構いません。その子が腕の中で力を抜いて過ごせるのは、この猫種と暮らす良さそのものです。変えられるのは、触る前に一度見るかどうかだけです。被毛は、手をかけているほど何も語らなくなります。だからラガマフィンでは、毛の状態ではなく毛づくろいの回数と止まる場所を、人の側で数えておく。それが、減りに気づくためのいちばん確実な方法になります。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見るよくある質問
- 毛づくろいの回数は、1日に何回あれば普通ですか?
- 決まった数はありません。猫によって、また季節によっても変わります。だから他の子と比べるのではなく、その子の3日ぶんを数えて平常の形を先に作ってください。回数そのものより、いつもの形からどれだけずれたかを見ます。ラガマフィンは人の前で過ごす時間が長いので、数えやすい猫種です。
- ブラッシングを減らせば、毛づくろいが増えますか?
- そうとは限りません。手を入れるのをやめると、舌が届かない場所に毛が残るだけになることがあります。減らすのではなく、任せる場所と代わる場所を分けてください。前脚と顔まわりは触らずに残し、しっぽの付け根と背中の中央だけを人が代わる。この形なら、毛づくろいの状態を毛の側からも読み取れます。
- 抱かれるのが好きな子ほど、毛づくろいは減りますか?
- 抱かれている時間が長いぶん、起きている時間の中で毛づくろいに回る時間は短くなります。ただ、それが問題になるかどうかは別の話です。届かない場所に毛が残っているかどうかで判断してください。しっぽの付け根の毛が乾いたまま立っている日が続くようなら、そこを人が代わる場所に入れます。
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