C05犬種・猫種別ケア
セルカークレックスの巻毛|背中のベタつきを毎日のケアで防ぐ
セルカークレックスの背中を真横から見た日に、巻きの山が低くなっていることがあります。昨日までは、毛先が小さな渦になって背中の面から浮いていた。今日は同じ場所の毛が、渦をゆるめて寝ています。指で触ってみても、まだいつもと変わりません。この猫種のベタつきは、手ざわりより先に巻きの形に出ます。巻きは、1本の毛が自分の重さに勝っているあいだだけ立っています。皮脂が乗って毛が重くなり、隣の毛と束になれば、弾力のほうが負けて巻きは伸びます。指に残るほどの量になるのは、そのあとです。この記事では、巻きが立っている日と巻きが伸びた日を並べて、何を見て、その日どちらの手を使うのかを書きます。
巻きが立つのは、毛が自分の重さに勝っているあいだ|セルカークレックスのベタつきが形に出る話
セルカークレックスの被毛は、生まれつき巻いています。上毛も下毛も、ひげまで巻いていて、密度があるのに手ざわりはやわらかい。巻きは、外から見えるかたちであると同時に、その毛がどれだけ自分を持ち上げていられるかの目安でもあります。1本の毛が弾力で丸まり、その丸まりが毛自身の重さより強いあいだ、巻きは背中の面から立ち上がっています。
ここに皮脂が乗ると、順番に3つのことが起きます。1本の毛が重くなる。隣の毛とくっついて束になる。束になった毛は、1本ぶんの弾力では支えきれなくなる。結果として、巻きの山が低くなり、渦の間隔が広がります。つまり伸びます。セルカークレックスのベタつきは、この形の変化として最初に見えます。
指の感触が変わるのは、そのあとです。皮脂の量がさらに増えて、毛の表面に膜として残るようになって、はじめて指の腹が滑ったり、指先にうっすら残ったりします。形が先、手ざわりが後。ですから手で確かめる習慣だけを続けていると、セルカークレックスのベタつきには、いつも数日遅れて気づくことになります。
場所にも偏りがあります。セルカークレックスはがっしりした体格で、背中に丸みと広さがあります。背中の中央は、その子の毛づくろいが届きにくい面です。舌が通らない面には、出た皮脂がそのまま残ります。肩や脇腹の巻きが立っているのに、背中の中央だけ伸びている、という見え方になりやすいのはこのためです。
- 巻きは弾力で立っている:重さが増せば、まっさきに高さが落ちます
- 皮脂は毛を束にする:1本ずつの渦が、数本まとまった大きな波に変わります
- 手ざわりは遅れて変わる:指でわかる頃には、形はもっと前から動いています
- 背中の中央は舌が通りにくい:伸びはじめる場所が、ほぼ決まっています
- 換毛期は束ができやすい:抜けかけた毛が巻きの中に留まり、重さを足します
巻きの強さは、湿度や気温、その子の年齢によっても変わります。梅雨どきに巻きが強く出て、乾いた季節にゆるむ子もいます。ですから伸びていること単体ではなく、いつもと違う場所が伸びているか、戻るまでの日数が変わっていないかを見ます。セルカークレックスのベタつきを追いかけるときの目盛りは、良い悪いではなく、その子のいつもとの差です。
巻きが立っている日と、巻きが伸びた日|セルカークレックスのベタつきで分かれる違い
同じ背中を、2つの日で並べます。比べるのは、見え方・指の感触・道具の入り方・戻るまでの時間の4つです。セルカークレックスのベタつきは、この4つが同時に動くわけではありません。動く順番が決まっているので、どこまで動いているかで、その日にやることが変わります。
巻きが立っている日は、背中を真横から見ると小さな渦が並んで、面に細かい影の粒ができます。1本ずつが独立しているので、影も細かい。指を入れると、毛の中に空気があって、押した指がふわりと戻されます。ブラシの歯は根元まですっと入ります。
巻きが伸びた日は、影の粒が大きくなります。数本がまとまって1つの波になるので、粒が粗くなり、面全体が寝て見えます。それでも指の腹でなでるだけなら、まだ違いを感じないことがあります。ブラシを入れると、歯が根元の手前で止まります。束になった毛が壁になっているためです。
| 巻きが立っている日 | 巻きが伸びた日 | |
|---|---|---|
| 真横から見た高さ | 毛先の渦が面から浮いている | 山が低くなり、面に寝ている |
| 影の粒 | 細かい粒が均一に並ぶ | 粒が粗くなり、波としてまとまる |
| 毛のまとまり | 1本ずつ独立している | 数本が束になっている |
| 指の腹の感触 | 空気があり、押すと戻される | まだ変わらないことが多い |
| ブラシの歯 | 根元まですっと入る | 根元の手前で止まる |
| 押して離したあと | 2秒ほどで巻きが戻る | 寝たまま、すぐには戻らない |
| その日にやること | 触らずに終わってよい | 巻きを起こす手から入る |
この2つの日は、行き来します。1日で入れ替わることもあれば、季節の変わり目に何日も伸びたままになることもあります。大事なのは、伸びた日から立っている日へ戻るまでに、何日かかっているかです。いつもは翌日に戻るのに、今回は4日かかった。その差が、セルカークレックスのベタつきを追うときのいちばん実用的な数字になります。
もうひとつ、伸びた日にやってはいけないことがあります。伸びた巻きを、引っぱってまっすぐにしないでください。束になっている毛を長く引くと、束はほどけずに、根元だけが引かれます。巻きが戻る力そのものを弱めることになります。伸びた日にやるのは、引くことではなく、根元から起こすことです。
指で触る前に、真横から見る|セルカークレックスのベタつきの見分け方
見分け方の中心は、条件をそろえることです。巻きの高さは、光の向きと見る角度で簡単に変わって見えます。昨日は上から、今日は真横から見たのでは、比べたことになりません。セルカークレックスのベタつきを形で追うなら、次の順番で毎回同じようにしてください。
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場所を1か所に決める
肩甲骨のあいだから、背骨に沿って手のひら1つ分うしろまで。ここだけを見ます。背中の中央はその子の舌が届きにくく、変化がいちばん早く出る面です。全身をぐるりと見ると、日によって見る場所がずれて、差が読めなくなります。
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目線を、背中の高さに下げる
上からのぞき込まず、猫の背中の高さまで顔を下げて、真横から見ます。巻きの高さは、真横からでないと見えません。窓を背にせず、光が横から入る位置に立ってください。同じ部屋の同じ時間帯に決めてしまうと、条件がそろいます。
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指の背で押して、離す
指の腹ではなく背で、巻きの面を軽く押してすぐ離します。戻るまでの時間を数えてください。2秒ほどで渦が起き上がれば、その日は立っている日です。寝たままなら、束ができています。指の背を使うのは、皮脂を指に移さないためです。
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最後に一度だけ、指の腹でなでる
見て、押して、それから触ります。順番を逆にすると、なでた跡で巻きの形が変わってしまいます。指の腹に何か残るか、滑るか。ここまで来ていれば、形の変化はもっと前から始まっていたということです。触るのは1回で終わりにしてください。
| 真横から見た形 | 指の感触 | その日にやること |
|---|---|---|
| 渦が立っている | 変わらない | 何もしない。翌日また見る |
| 山が低い | 変わらない | 巻きを起こす手だけ。布は使わない |
| 山が低い | 指の腹が少し滑る | 起こしてから、湿らせた布で毛先へ運ぶ |
| 寝たまま戻らない | 指に残る | 1日で終えず、面を分けて3日に配る |
| 一部だけ寝ている | その場所だけ違う | 場所を書き留めて、戻るまでの日数を数える |
巻きが立っている日に、真横から1枚だけ撮っておいてください。記憶の中の「いつもの背中」は、少しずつ書き換わります。セルカークレックスの巻きは季節でもゆるむので、基準がないと、伸びたのか季節なのかが判断できません。撮る位置と光の向きをそろえて、季節ごとに撮り直すと、その年の基準になります。
巻きを起こす手と、皮脂を運ぶ手|セルカークレックスの毎日のケアで変わる使い分け
手は2種類あります。束になった毛を根元から起こす手と、毛の表面に残った皮脂を毛先の方向へ運ぶ手です。この2つは目的が違うので、道具も動かし方も別になります。順番も決まっていて、起こす手が先です。起きていない面に布を当てても、束の外側をなでるだけで終わります。
| 巻きを起こす手 | 皮脂を運ぶ手 | |
|---|---|---|
| 目的 | 束をほどいて、1本ずつに戻す | 表面に残ったぶんを毛先へ移す |
| 使うもの | 歯の粗いコーム、または指 | 湿らせた布 |
| 動かす向き | 根元から持ち上げるように、短く | 毛の流れに沿って、毛先の方向へ |
| 1か所の時間 | 10秒ほど。長く引かない | ひとなでで終える |
| やってはいけないこと | 巻きを伸ばす方向に長く引く | 乾いた布でこする |
| 出番 | 巻きが伸びた日、必ず先に | 起こしたあと、感触が変わっていた日だけ |
起こす手から書きます。歯の粗いコームを、毛の流れに逆らわずに入れて、根元のあたりで小さく持ち上げて離します。長く引かないことが唯一のこつです。セルカークレックスの巻きは、引けば伸びます。伸ばして通すのではなく、束の根元に空気を入れて、渦が自分で起き上がるのを待つ動かし方になります。1か所10秒、面を分けて進めてください。
運ぶ手は、そのあとです。乾いた布は皮脂を動かさず、毛の表面をこするだけになります。湿らせた布を、毛の流れに沿ってひとなでする。戻ってきた布に何かついていれば、その面は運べています。何度も往復させると、今度は巻きが寝ます。運ぶ手は、1か所につき1回で終わりにしてください。
洗う日の話も、ここに続けておきます。この巻毛でいちばん残りやすいのは、汚れではなく、洗ったものそのものです。渦の内側は湯が素通りするので、流したつもりでも芯に泡が残ります。残ったまま乾けば、束はその形で固定されます。mofuwa モイストシャンプーは、シャンプーの大半を占める水を、電気分解した特許電解水(特許第5253483号)に置き換えたシャンプーです。電解水そのものに洗浄力があること(東洋ビューティー・ウェーブコーポレーション調べ)を前提にして、アミノ酸系の洗浄成分を少なく設計しています。背中の中央に置く泡の量が、はじめから少なくて済みます。洗うときは渦を握らず、根元だけを押して離す。すすぎは毛の流れに逆らう向きから湯を当ててください。渦の芯に湯が入る向きは、こちらだけです。
換毛期の扱いも書いておきます。巻毛でも毛は入れ替わります。抜けかけた毛は、まっすぐな被毛のように落ちていかず、巻きの中に留まります。留まった毛が束の芯になって、重さを足します。春と秋は、起こす手の出番だけを増やしてください。運ぶ手や洗う回数を増やす方向へ寄せると、皮脂と一緒に地肌のうるおいまで減って、かえって毎日のケアが増えます。
背中の中央のベタつきが戻ってくると、シャンプーの間隔を詰めたくなります。ただ、セルカークレックスの巻毛は密度があるので、根元まで乾かしきるのに時間がかかります。湿ったまま束が残ると、巻きは伸びたまま固定されます。回数を増やす前に、起こす手が背中の中央に届いているかどうかを先に見てください。動かすのは、洗う回数より手の順番のほうです。
巻きが戻らない日が続くとき|セルカークレックスのベタつき
ここまでは、皮脂の重さで説明のつく巻きの伸び方でした。起こす手を入れても、翌日また同じように寝ている日が1週間続くときは、別の見方をしてください。セルカークレックスのベタつきは、巻きの形という分かりやすい目盛りがあるぶん、家で粘りすぎてしまうことがあります。次のような変わり方は、毎日のケアの話として片づけないほうが安全です。
- 戻るまでの日数が、月をまたいで長くなってきた:季節のゆるみとは動き方が違います
- 背中の左右で、巻きの高さがはっきり違う:寝る向きや、体を寄せている面を思い出してください
- 伸びている場所が、背中の中央から広がってきた:舌が届く面まで来ているなら、別の理由があります
- 起こしたあとの地肌が赤い、においがある:束の下で湿った状態が続いた結果として起こることがあります
- その場所を気にして舐める、体をこすりつける:ベタつきより先に、皮膚のほうを見てください
- コームを入れると嫌がる、声を出す:痛みがあるときは、その場で手を止めてください
地肌が赤い、じくじくしている、においがある、触ると痛がる、同じ場所を舐め続けている、巻きの中で毛が根元から抜けて地肌が見えている、元気や食欲が落ちている。いずれかに当てはまるときは、ブラッシングの回数を増やす前に、動物病院にご相談ください。セルカークレックスは巻きの下の地肌が外から見えないので、変化が進んでから気づくことがあります。迷ったら早いほうを選んでください。
相談する先の選び方も、分けて考えられます。巻きが伸びた面に束が残っていて、家では起こしきれないという段階なら、まずトリミングの手を借りる選択があります。いっぽう、地肌の色やにおい、その子が気にしているという要素が入ってきたら、そちらが先です。判断に迷ったときは、皮膚の側の要素が1つでもあるなら動物病院、という線を決めておくと、その場で悩まずに済みます。
どちらへ行くときも、いつから伸びているか、戻るまでに何日かかっているか、起こす手を入れた回数の3つをメモしてください。巻きが立っている日に撮った写真があれば、それも持っていってください。前の晩に念入りに手を入れると、もとの状態が分からなくなります。出しきれなかった面は、そのままの状態で連れて行くほうが、判断の材料が残ります。
セルカークレックスと暮らすうえで、皮脂が出ること自体はなくなりません。密度のある巻毛は、この猫種がもともと持っている作りです。動かせるのは皮脂の量ではなく、束になった毛が背中の中央に残っている時間のほうです。真横から見て、巻きの高さで気づく。伸びた日は起こす手から入る。戻るまでの日数を数えておく。セルカークレックスのベタつきで手を打てるのは、この3つです。
Product
mofuwa モイストシャンプー
300ml / 3,410円(税込)
アミノ酸系の洗浄成分で11成分無添加。天然由来の抗炎症成分7種とアミノ酸4種を配合し、原料の水には、精製水で薄めていない電解水を使っています。
商品ページを見るよくある質問
- 巻きが伸びているだけで、ベタつきと考えていいのですか?
- 巻きの強さは湿度や気温、その子の年齢でも変わります。ですから伸びていること単体では判断しません。見るのは、いつもと同じ場所が伸びているか、戻るまでの日数がいつもと同じかの2つです。指の背で押して2秒ほどで戻るなら、その日は形がゆるんでいるだけのことが多くなります。
- 背中の中央だけが先に伸びるのは、なぜですか?
- その子の毛づくろいが届きにくい面だからです。セルカークレックスはがっしりした体格で背中に広さがあり、舌が通る回数が肩や脇腹より少なくなります。出た皮脂がそのまま残るぶん、毛が重くなるのが早い。人が代わるのは、この面からで足ります。
- 巻きをきれいに見せたくて、とかして伸ばしてもいいですか?
- 長く引いて伸ばすことはおすすめしません。束はほどけないまま、根元だけが引かれることになります。やるのは、根元で小さく持ち上げて離す動きです。渦が自分で起き上がるのを待つほうが、結果として巻きの形は早く戻ります。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
