C04悩み解決

季節の変わり目にブツブツした湿疹が増えるのは、なぜか

公開日 2026年4月27日|文=mofuwa編集部

明るい光の中で、背中の毛を分けて地肌が見えている犬
同じブツブツでも、数が多いか1個が大きいかで、どちらの季節の型かが読めます。写真:Beth Fitzpatrick/Pexels

6月の背中に出るブツブツは、指の腹でなでると引っかかる程度の小さなものが、手のひらほどの範囲に20個も30個も並びます。ところが11月に同じ子の同じ場所へ出るのは、数は3つか4つでも、1個が小豆くらいまで盛り上がったものです。数と大きさがこれほど入れ替わるのは、出ている深さが季節で変わるからです。ブツブツが増える時期は年に2回あるように見えて、実際には2つの別の型が交代しています。

季節で入れ替わるのは、ブツブツが出ている深さ

ここで言うブツブツとは、地肌から盛り上がって指に引っかかる、小さなふくらみのことです。皮膚は表面から順に何層も重なっていて、同じ「ブツブツ」でも、どの深さで起きているかによって、見え方がはっきり変わります。季節の変わり目に増えるとき、変わっているのはこの深さです。

浅いところ、つまり毛穴の入口あたりで起きると、ひとつひとつは小さくしか盛り上がれません。皮膚のすぐ下に薄い層しかないので、外へ押し出す力が弱いからです。そのかわり、毛穴は体じゅうにあるので、条件がそろえば一度にたくさん出ます。数が多く、範囲が広くなるのは、そのためです。

深いところで起きると、逆になります。上に重なっている層のぶんだけ、押し上げるのに時間がかかり、その代わり大きく盛り上がります。数は少なく、1個が大きい。触ると、表面ではなく皮膚の内側にしこりのような手ごたえがあります。

夏に増えるのは浅い型です。汗と湿度で毛穴の入口がふさがりやすくなり、そこに蒸れが重なります。冬に増えるのは深い型です。空気が乾いて皮膚の表面が硬くなると、出口が狭くなり、内側にこもります。どちらも同じ「ブツブツが増える」ですが、起きている場所が違います。

Note深さは、家では測れません

皮膚を切って確かめることはできないので、深さそのものは家では分かりません。手がかりになるのが、数と大きさです。浅い型は数が多くて小さく、深い型は数が少なくて大きい。この2つの手がかりで、どちらの季節の型かを読みます。

夏の型と冬の型の、見た目の違い

実際に見比べるための表です。ブツブツの数と、1個の大きさ、そして出ている場所。この3つで、季節ごとの違いはほぼ読み分けられます。色や赤みは、どちらの型でも出るので使いません。

夏に増える浅い型と、冬に増える深い型の違い
見るところ夏の型(浅い)冬の型(深い)
数10個以上。数えるのが面倒になる1〜5個。すぐ数えられる
1個の大きさごま粒くらいまで小豆から大豆くらい
範囲手のひらより広く、面で出る点で出る。離れた場所に1個ずつ
触った手ごたえ表面がざらつく。1個ずつは分かりにくい皮膚の内側に、丸いかたまりを感じる
出やすい場所背中、腰、脇、内股など蒸れる面首まわり、しっぽのつけ根、背中の一点
変わる速さ2〜3日で数が動く1週間たっても同じ場所にある
地肌の様子毛穴の入口が赤く点になる盛り上がりの上の毛が押し広げられる

この違いは、被毛をかき分けて地肌を見なくても、手のひらだけで分かります。毛の上から手を滑らせて、面としてざらつくなら夏の型、1点で引っかかるなら冬の型です。ブラッシングのときに背中を一往復させるだけで、どちらの季節の型かの見当はつきます。

注意したいのは、季節の名前に引っぱられないことです。暖房を強く使う家では、真冬でなくても深い型が出ます。逆に、梅雨どきに湿度が高いまま雨の日が続けば、6月に浅い型が増えます。読むのは月ではなく、数と大きさのほうです。

ブツブツが増える時期は、6月と11月に寄る

それでも、増える時期には偏りがあります。浅い型が立ち上がるのは、気温より先に湿度が上がる6月ごろ。深い型が立ち上がるのは、暖房を使いはじめて室内の湿度が落ちる11月ごろです。どちらも「暑くなってから」「寒くなってから」ではなく、その手前で始まります。

月ごとに、どちらの型が増えやすいか
時期増えやすい型きっかけになっていること
3〜5月どちらも少ない換毛で毛が入れ替わり、風が通りやすい
6〜8月浅い型(数が多い)湿度が上がり、毛の下に汗と熱がこもる
9〜10月浅い型が減っていく湿度が下がり、蒸れる時間が短くなる
11〜2月深い型(1個が大きい)暖房で空気が乾き、皮膚の表面が硬くなる

この時期のずれは、家の中の条件で前後します。浅い型は、室内の湿度が70%を超えた日が3日続いたあたりから出はじめます。深い型は、暖房を入れて室内の湿度が40%を下回った週から増えます。カレンダーより、湿度計のほうがあてになります。

だから、切り替わりの時期に何をするかは、2週間前から決められます。梅雨に入る前なら、寝床の下に風が通る隙間をつくり、ブラッシングで毛の下の空気を動かしておく。暖房を入れはじめる前なら、部屋のうるおいを保つ準備をして、洗いすぎで皮膚の表面を薄くしないようにする。どちらも、ブツブツが増えてから始めるより手数が少なくて済みます。

Point1年のうち2回だけ、数を数えておく

6月の第1週と、11月の第1週。この2回だけ、背中と腰まわりのブツブツを数えてメモしておいてください。去年の同じ週と比べられるようになると、今年が増えているのか、例年どおりなのかが分かります。数えるのは1分で終わります。

浅い型と深い型で変わる、ケアの使い分け

型が読めたら、家でやることも変わります。浅い型は、毛の下の空気を動かす方向。深い型は、皮膚の表面のうるおいを減らさない方向です。同じことを1年じゅう続けると、どちらかの季節で必ず外れます。

型ごとの、家でのケアの使い分け
やること夏の型(浅い・数が多い)冬の型(深い・1個が大きい)
ブラッシング毎日。毛の下に風を通す目的で、根元から浮かせる2日に1回。静電気が起きにくい時間に、毛先だけ
洗う頻度いつもどおり。増やしても減りません減らす方向。洗いすぎると表面が硬くなります
乾かし方地肌まで完全に乾かす。生乾きを残さない熱風を長く当てない。うるおいを飛ばしすぎない
寝床通気のあるものに替える。毎週洗う床からの冷えを避ける。素材を替えるのは1つずつ
部屋除湿を優先。60%以下を目安に加湿を優先。40〜60%を目安に
触り方面で手を滑らせて数を見る1個を指ではさまない。押すと深くなります

使い分けの選び方で迷ったら、ブツブツを数えられるかどうかで決めてください。数えるのが面倒になるほどあるなら夏の型、10秒で数え終わるなら冬の型です。数が真ん中くらいのときは、1個の大きさで決めます。ごま粒なら浅い型、小豆より大きいなら深い型です。

Cautionどちらの型でも、やらないこと

ブツブツを指ではさんで押し出す、毛を刈って直接風を当てる、人用の薬を塗る。この3つは季節に関係なく避けてください。とくに深い型は、上に層があるぶん押しても出ず、力が内側に向かうだけになります。ブラッシングでかさぶたをはがすのも同じです。

季節で洗う回数を動かすと、そのぶん地肌に手が触れる回数も減ります。減った回数は、毎日の側で戻しておきます。ブツブツが出ている場所には、その子の口が届きます。腰も脇も内股も、体をひねれば舌が通る面です。塗るものを載せても、半日たつと載せた側には残っていません。mofuwa スキンケアミストは電解水100%で、舌が通る面にそのまま置ける中身です。使うのは、数を数え終わったあとにしてください。手のひらに出して、盛り上がりそのものは避け、その周りの面にだけ薄くのばします。夏の型なら手のひらで面を、冬の型なら1個の周囲だけを。数える手とのばす手を同じ30秒に入れておくと、季節が入れ替わった週に最初に気づくのが自分になります。

どちらの型にも当てはまらないとき

季節で説明できるのは、ここまでです。数と大きさが表のどちらにも当てはまらないとき、それは季節の話ではありません。次のような出方をしているときは、時期を待たずに動物病院にご相談ください。

相談する日は、こちらから選べます。おすすめは、その季節にいちばん数が多い週です。浅い型なら、蒸れる日が続いたあとの週。深い型なら、暖房を入れて2週間ほど過ぎたころ。診察のときにいちばん見てもらいたい状態が、そこにあるからです。数が減ってから行くと、何が起きていたのかを伝えにくくなります。

持っていくものは3つです。6月と11月に数えた数のメモ、同じ場所・同じ明るさで撮った写真、そのあいだに家でやったことの一覧。季節をまたいで比べられる記録は、その日の診察では作れません。前の季節の写真が1枚あるだけで、増えているのか、例年どおりなのかが伝わります。

行く前に、その場所を洗ったり拭いたりしないでください。かさぶたや毛の押し広げられ方が、そのまま手がかりになります。季節の型に当てはまっていても、判断に迷うときは自己判断で様子を見ずに動物病院にご相談ください。浅いか深いかは家で読める手がかりであって、何が起きているかを決めるものではありません。

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よくある質問

春や秋に出たブツブツは、どちらの型ですか?
月ではなく、数と大きさで読んでください。3月から5月、9月から10月は、どちらの型も出にくい時期です。それでも出ているときは、室内の湿度を確かめてください。加湿器や除湿機、暖房や冷房の使い方によって、季節の名前とずれた型が出ることがあります。
猫にも、同じ入れ替わりがありますか?
浅い型と深い型という分け方自体は、猫にも当てはまります。ただし猫は毛づくろいで自分の被毛を整えるので、蒸れによる浅い型が出る時期は犬より遅れることがあります。あごの下や背中の中ほどなど、自分の口が届きにくい場所から確かめてください。
1年じゅう、ブツブツが出ているときはどう考えますか?
季節の型で読める範囲を超えています。夏の型と冬の型は、どちらも数か月で数が動きます。動かないものが続いているときは、時期を待たずに動物病院にご相談ください。家では、数と大きさを月に1回だけ記録して持っていくところまでにしてください。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。