C04悩み解決

犬の毛のパサつき|まず疑いたい3つの原因

公開日 2026年7月20日|文=mofuwa編集部

明るい自然光の下で、指先につままれている犬の淡い色の毛
毛のパサつきの原因は、目で見るより、指で擦ったときの音のほうが分かれます。写真:分 参/Pexels

背中の毛を5本ほどつまんで、指の腹で毛先へ2回すべらせてください。かすかに「サッ」という音がしたら、その毛は表面が荒れています。犬の毛のパサつきは、見た目がどれも同じように見えるせいで、原因を取り違えたまま手をかけ続けることがあります。目で分けようとすると、明るさや毛の色に引きずられます。ここでは、指で確かめて原因を3つに分ける手順から始めます。

毛を数本つまんで擦る|パサつきの見分け方は、目より指です

毛のパサつきを目で判断すると、条件のほうに答えが左右されます。部屋の明るさ、毛の色、前に見たときの記憶。どれも日によって変わるので、「今日は良く見える」「昨日より悪い」が積み上がりません。指で触るほうは、条件が変わりません。同じ手で、同じ強さで、同じ場所を触ればいいだけです。

  1. 背中の真ん中から、毛を5〜10本つまむ

    毛束ではなく、数えられる本数です。いつも同じ場所を決めてください。肩甲骨のあいだが分かりやすく、その子も嫌がりにくい場所です。抜く必要はありません。生えたまま指でつまみます。

  2. 親指と人差し指の腹で挟み、毛先へ2〜3回すべらせる

    つまむ強さは、紙を1枚持つくらいです。力を入れると音が出てしまうので、すべらせるだけにしてください。爪を立てないこと、往復させないこと。毛先へ向かって一方向です。

  3. 耳を近づけて、音があるかを聞く

    テレビも換気扇も止めた部屋でやります。かすかな「サッ」「シャリ」という音が、指と毛のあいだから聞こえるかどうか。聞こえないなら、それも情報です。無音は異常ではありません。

  4. 同じ手順を、体の3か所で繰り返す

    背中、腰の上、胸のあたり。場所によって結果が違うことがあります。1か所だけで判定しないでください。3か所とも同じなら、全身に共通する原因が動いています。

  5. 毛を離して、寝るかどうかを見る

    指を離したあと、その毛が体に沿って寝るか、広がったまま浮くか。音の有無と、寝るかどうか。この2つの組み合わせで、パサつきの原因が分かれます。

Note自分の髪で先に一度やってみてください

音がどのくらいのものか分からないと、判定できません。自分の髪で、洗ったあとの毛先と、乾かしたばかりの根元の2か所を擦ってみてください。音の差が体感で分かります。犬の毛のほうが細いので音は小さくなりますが、あるかないかは同じように聞き分けられます。

この確かめ方は、洗った当日を避けてください。洗ったあとは、原因にかかわらず一時的に音が出やすくなります。前回の入浴から3日以上たった日に、決まった時間帯でやるのが条件です。

音がするか、毛が寝るか|パサつきの原因を3つに分ける

音と、離したあとの毛の動き。この2つで、犬の毛のパサつきの原因は3つに分かれます。3つは、家でできることがそれぞれ違います。どれに当てはまるかを先に決めてから手をかけてください。

指で擦ったときの結果と、考えられる原因
音離したあとの毛つや考えられる原因
する寝ることも、広がることもある出にくい①毛の表面が荒れている
しない広がったまま寝ない場所によって違う②静電気、または毛の向き
しない体に沿って寝る出ない③皮脂が毛先まで届いていない

①は、毛そのものの表面に起きていることです。毛の外側は、うろこ状の層が寝て重なっています。ここが立ったり欠けたりすると、指がひっかかって音になります。原因はこすれ、熱、洗いすぎ、乾いた空気のいずれか、あるいは重なりです。

②は、毛の表面ではなく、毛の並び方の話です。1本1本は荒れていないので音は出ませんが、隣どうしが反発したり、根元から向きが変わったりして、全体が広がります。写真で見るといちばんパサついて見えるのに、指では何も感じないのがこの型です。換毛期と、空気が乾く時期に増えます。

③は、いちばん見落とされます。音はせず、毛は体に沿って寝ている。触った感じも悪くない。それなのに、全体がぼんやりして見える。毛の根元でつくられたものが、毛先まで行き渡っていない状態です。長毛の子と、シニア期に入った子に多く見られます。

Caution3か所で結果が違うときは、別々に扱ってください

背中は音がして、胸は音がしない。こういう分かれ方は珍しくありません。1つの原因にまとめようとしないでください。こすれている場所と、こすれていない場所では、起きていることが違います。場所ごとに、当てはまる番号の手を選んでください。

原因①音がする|毛の表面が荒れているときにできること

音がする毛は、表面のうろこ状の層が立っています。ここでまず押さえたいのは、いま生えている毛の表面は、家でのケアで元どおりにはならないということです。できるのは、これ以上荒れる場面を減らして、生え替わりを待つことです。目安として、短毛で2〜3か月、長毛では半年ほどかかります。

この6つは、どれも「足す」ではなく「減らす」手です。工程の数を増やす話ではありません。梳かす前にひと吹きしておくのも、指が引っかかる回数をその場で減らすためにやることです。いま毛に起きていることの回数が減れば、生え替わってきた毛から順に音が消えていきます。

2週間ごとに、同じ3か所で音を確かめてください。判定は「する・しない」の2つで構いません。3か所のうち音がする場所の数が減っていれば、方向は合っています。1か月続けて数が変わらなければ、原因が①ではなかったか、減らす場面がまだ残っています。

原因②③|音がしないときに、様子見でよい範囲

音がしないパサつきは、②と③に分かれます。どちらも2週間の様子見でよい範囲に入りますが、見るところが違います。

②広がって寝ない場合。まず、うるおいの側を確かめます。部屋の空気が乾いているか、その子が寝ている高さで測ってください。人が立って感じる湿りと、床から30センチの湿りは違います。そのうえで、こすれている相手を1つずつ替えます。寝床の毛布、抱くときの服、ブラシの材質。2週間に1つずつ替えて、朝の毛の広がり方を写真で比べるのが、いちばん迷いません。

毛の向きが原因のこともあります。ブラッシングをいつも同じ向きに強くかけていると、根元の向きがそちらへ寄ります。換毛期は下毛が抜けきらずに残り、上の毛を持ち上げます。この場合は、毛を寝かせようとするより、下から抜けるものを抜くほうが早く変わります。

③音もせず、毛は寝ているのに、つやがない場合。ここは足りていないものを補う話になります。ただし、外から足すより先に見るところがあります。1日に飲んでいる水の量、食べている量、体重の変化。この3つが動いていないかを、2週間記録してください。毛の状態は体の中で起きていることの後ろについてくるので、毛だけを見ていると分かりません。

②と③で、2週間のあいだに記録するもの
②広がって寝ない③寝ているのにつやがない
毎日記録するもの朝の毛の広がり方(写真)飲んだ水の量、食べた量
週に一度見るもの床から30センチの湿り体重
1つずつ替えるものこすれている素材特になし(記録が先)
2週間で変わらなければ毛の向きと、下毛の残りを疑う獣医師に相談する

②と③は、同時に起きていることもあります。その場合は、②から先に手をつけてください。広がりが収まると、③の見え方も変わります。逆の順番だと、何が効いたのか分からなくなります。

散歩から帰った日の夕方、背中をなでると細かい砂が指に残ることがあります。犬は体から脂を出すので、昨日きれいにした場所が、今日また同じように汚れています。毎日きれいにしておきたいのに、シャンプーは毎日というわけにいきません。mofuwa グルーミングスプレーは、その毎日の側を受け持つものです。②に当てはまる子は、こすれている素材を2週間に1つずつ替えていくあいだ、ブラシを入れる前のひと吹きだけは変えずに置いておくと、朝の写真が同じ条件で並びます。

毎日続けるうえで大きいのは、量を控えなくてよいことです。舐めても差し支えのない基準でつくられているので、背中から腰までの広い面に、毛が湿る程度まで行き渡らせて構いません。グルーミングスプレーが引き受けるのは、その日ついた汚れと、梳かすときのこすれのほうです。③に当てはまる子は、飲んだ水と食べた量の記録が先です。そのうえで毎日のこすれを減らしておくと、2週間で何が動いたのかが読みやすくなります。指で3か所を確かめる手順は、使いはじめてからも同じ時間帯・同じ強さで続けてください。音がする場所の数が減ったときは、こすれる量が減ったぶんの差として読めます。

指で分けられないパサつき|家で切り分けられる範囲の外側

3つのどれにも当てはまらないときがあります。音の有無がその日ごとに変わる、3か所で結果がばらばらで規則が見えない、2週間の記録を取っても何も動かない。この状態は、毛のパサつきの原因を家で切り分ける範囲を出ています。

Caution様子見にせず、早めに相談したいサイン

毛が抜けて地肌が見えている、左右のどちらかだけ変化している、フケが増えた、地肌が赤い、においがある、同じ場所をなめ続けている、触ると嫌がる、水を飲む量や食べる量が変わった、体重が落ちている。いずれかに当てはまるときは、パサつきのケアを続けずに、自己判断せず動物病院にご相談ください。毛の見た目は、体の中の変化がいちばん遅れて出てくる場所です。

受診を決める目安は、期間より「範囲が広がっているかどうか」で考えてください。同じ場所にとどまっているなら2週間の記録を続けて構いません。先週は背中だけだったのが、今週は腰まで来ている。この動き方をしているときは、2週間を待たずに相談してください。

相談に行くときは、そろえておくと話が早いものがあります。3か所の音の記録、朝の毛の写真、飲んだ水の量と体重、シャンプーの回数と使っているもの、ドライヤーの当て方。指で確かめた結果は、言葉で伝えにくい情報です。「背中は音がして胸はしない」というだけで、診察の入り口が変わります。

毛のパサつきは、原因が1つに決まらないことのほうが多い症状です。それでも、音がするかしないかで分けておけば、少なくとも「表面の話なのか、そうでないのか」は毎回同じ基準で言えます。その基準を持っているかどうかが、家で続けられるかどうかを決めます。

Product

mofuwa グルーミングスプレー

mofuwa グルーミングスプレー

300ml / 2,970円(税込)

特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。

商品ページを見る

よくある質問

音がするかどうか、判定に自信が持てません。どうすればいいですか?
「する・しない」で迷ったときは「しない」に入れてください。②か③の手はどちらも減らす・記録するという内容で、間違えても毛に負担がかかりません。2週間後にもう一度確かめると、前回との差のほうが分かりやすくなります。差が出る頃には判定もはっきりします。
子犬でも同じ確かめ方ができますか?
できますが、生え替わりの途中は結果が安定しません。生後半年くらいまでは、下毛と上毛が入れ替わっている最中なので、音がしても数週間で変わります。判定を急がず、3か所の記録だけ取っておいて、生え替わりが落ち着いてから比べてください。
猫の毛でも、この方法は使えますか?
使えます。猫の毛は犬より細いので音はさらに小さくなりますが、静かな部屋なら聞き分けられます。ただ猫は自分で毛づくろいをするので、その回数が減っていないかを先に見てください。毛づくろいの時間が短くなっていると、③の見え方に近づきます。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。