C12Q&A・豆知識

「舐めても安全」はどこまで本当?確かめる3つの視点

公開日 2020年9月25日|文=mofuwa編集部

明るく清潔な部屋で、淡い色の布の上に落ち着いて伏せている淡い色の犬
表示の一行が何を指しているかは、商品の表側ではなく、試験の条件のほうに書かれています。写真:https://kaboompics.com//Pexels

スプレーの裏面に「舐めても安全」と書いてあるのを見つけて、その根拠がどこに書いてあるのかを探すと、商品ページにも箱にも見当たらないことがあります。ペット用品に書かれている「舐めても安全」は、ふつう原料と成分についての話です。その中身が何の基準に照らして確かめられたか、という話であって、どんな量でも、どんな頻度でも、どの子にも、開けてから何か月たっても大丈夫、という保証ではありません。表示そのものは正しくても、受け取り方だけがずれることが起こります。この記事では、ペット用品の「舐めても安全」を確かめるための3つの視点、①原料が何か ②誰が調べたか ③どういう条件で調べたかを順に開きます。そのうえで、3つを全部確かめてもそこからは言えないことに、まるごと1つのセクションを使います。舐めても安全かどうかを知りたい人がいちばん必要としているのは、たぶんそちらのほうです。

「舐めても安全」という表示は、何について言っている言葉ですか

答えから書きます。「舐めても安全」は、原料と成分についての言葉です。「この中身は、こういう基準に照らして確かめてあります」という説明であって、「どんな使い方をしても結果を保証します」という意味ではありません。ペット用品の表示は、たいていこの範囲で書かれています。

読む側が知りたいことと、書く側が答えていることの粒度が違う、というだけの話です。飼い主が知りたいのは「うちの子が今なめてしまったけれど大丈夫か」で、これはその子の体と、その日の量と、そのときの体調の話です。表示が答えているのは「中身は何でできているか」で、これは製品の側の話です。同じ「舐めても安全」という6文字に、この2つがぶら下がっています。

だから、書いてはいけない言い方もはっきりします。これを使えば安全ですという形は、製品を主語にして、結果まで保証してしまっています。舐めても安全だから、どれだけ舐めても大丈夫ですも同じです。正しく言うなら、「清涼飲料水の規格基準をクリアした成分でつくられています」のように、何に照らして確かめたのかを添えた形になります。

Note表示は「うそかどうか」ではなく「どこまでの話か」で読む

「舐めても安全」と書いてある製品が信用できない、という話ではありません。ペット用品の表示は、根拠のある範囲でしか書けない決まりのなかで作られています。問題は、表示が扱っている範囲より広く読んでしまうことのほうです。ここから先の3つの視点は、その範囲を自分で線引きするための道具です。

視点①|その成分は、何の規格基準に照らして確かめられていますか

1つめの視点は、原料が何で、どの規格基準に照らしてあるかです。ペット用品には「食品の基準に照らしてある」ものと、「化粧品の基準で作ってある」ものと、「どちらも書いていない」ものがあります。舐めても安全かどうかを考えるとき、いちばん最初に見るのはここです。

mofuwaのケア用品の場合、中身は特許電解水です。清涼飲料水の規格基準をクリアした成分でつくられています。これは「飲みものです」という意味ではありません。飲料に使われる水に対して定められている規格基準に照らして、成分がその範囲に収まっていることを確かめてある、という意味です。基準の名前が具体的に書いてあるかどうかが、視点①の分かれ目になります。

なぜその規格基準に照らせるのかには、構造の理由があります。特許5253483(三室ダブルイン型 電解分解技術)では、電解槽がカソード室・中間室・アノード室の3つに分かれていて、部屋のあいだをイオン交換膜で仕切っています。部屋が分かれていることで、電解質に由来する不純物が生成した電解水の側に入りません。だから、飲料水の規格基準という物差しに載せられます。

Caution特許は「技術の登録」であって、効能の証明ではありません

特許5253483があることは、その電解の方法が新しいものとして登録されているということを示します。使ったときに体に何が起きるか、を証明した番号ではありません。ペット用品の広告で特許番号を見かけたときは、「何の特許か」を一度読んでください。技術の特許なのか、用途の特許なのかで、意味がまるごと変わります。

視点①で見る、表示の言葉と、それが指している範囲
表示の言葉何を言っているか言っていないこと
清涼飲料水の規格基準をクリアした成分成分が飲料水の基準の範囲に収まっている飲みものとして作られている、ということ
食品由来の原料のみ使っている原料の出どころその子が食べてよい量
無香料・界面活性剤不使用入れていないものの名前入っているものが全部安全という保証
ペット用対象としている動物の範囲年齢・体格・体調による差
何も書いていない—確かめようがないので、視点②へ進めません

視点②|誰が調べた結果なのかは、どこを見れば分かりますか

2つめの視点は、誰が調べたかです。同じ数字でも、外部の検査機関が出したものと、作った会社が自分で測ったものでは、読み方が変わります。どちらが上でどちらが下、という話ではありません。区別して書いてあるかどうかが見るところです。

mofuwaで使っている電解水の場合、外部の検査機関として名前が出るのは次の4つです。江東微生物研究所/日本食品分析センター/ユニオンバイテック/日本繊維製品品質技術センター。菌の試験や規格基準の確認は、こうした検査機関に出した結果として扱われています。一方で、水分の浸透しやすさが精製水の35倍という数字は自社での検証です。浸透という言葉が出てきたら、それが外部の検査機関のものか自社のものかを分けて読んでください。

ペット用品を選ぶときに、この視点はいちばん短時間で使えます。箱と商品ページを見て、検査機関の名前がどこかに出てくるかを探すだけです。舐めても安全という言葉が大きく書いてあるのに、誰が調べたのかがどこにも書かれていない場合、それは製品が悪いという意味ではなく、こちらが確かめる材料を持てないという意味になります。

視点③|どんな試験条件で出た結果なのですか

3つめの視点は、試験条件です。ここがいちばん読み飛ばされます。数字だけが独り歩きして、条件のほうが落ちるからです。ペット用品の表示で数字を見つけたら、その数字がどういう場面で測られたのかを必ず一緒に読んでください。

たとえば、mofuwaの電解水には「試験条件下で、検査時間30〜60秒後に生菌が検出されなかった」という結果があります(江東微生物研究所ほかの検査機関)。試験の対象になったのは標準混合菌や黄色ブドウ球菌、大腸菌O157:H7といった菌です。この文が言っているのは、その試験条件で、その検査時間に、生菌が検出されなかったということです。それ以上でもそれ以下でもありません。

試験条件のどこを読むか
読む場所書いてあれば分かること無いと分からないこと
何を対象にしたかどの菌や、どの素材で測ったか書かれていない対象での結果
どのくらいの時間か30〜60秒という検査時間の意味それ以降どうなるか
どこで測ったか試験管の中か、布の上か、実際の環境か家の中で同じになるか
どの濃度か使った液の状態薄めたときや置いたあとの状態
誰が測ったか検査機関か自社検証か結果を照らし合わせる先

試験条件を読む練習は、ペット用品に限らず役に立ちます。条件が書いてある数字は、条件の外へ持ち出せない。これだけ覚えておけば、「舐めても安全」という表示に出会ったときの構えが変わります。むしろ、条件が細かく書いてあるほど、書いた側は範囲を限定して誠実に書いている、と読むこともできます。

3つを確かめても、そこからは言えないことは何ですか

ここがこの記事の中心です。規格基準を確かめ、検査機関を確かめ、試験条件を確かめても、そこから言えないことが4つ残ります。この4つは、どんな表示を読んでも埋まりません。埋められるのは、その子を毎日見ている人と、動物病院だけです。

3つの視点では届かない4つの範囲
言えないことなぜ届かないかどこで埋めるか
どのくらいの量まで大丈夫か試験は量を決めて行うもので、家庭で使う量は測っていません使う側が量を決める。少ないほうから試す
毎日続けたときにどうなるか検査時間は30〜60秒。続けたときの話は範囲の外です毎日の様子を記録して比べる
その子の体質に合うかどうか体質は一頭ごとに違い、試験の対象になりません少量から試し、変化があれば動物病院へ
開けてから時間がたったものはどうか試験は決まった状態のもので行われます開封後の目安を表示で確認する
3つの視点で確かめられること、確かめられないこと 同じ「舐めても安全」という表示でも、左側は製品の話、右側はその子と暮らしの話です。左をいくら厚くしても、右は埋まりません。 左は製品の話、右はその子の話 確かめられる 原料が何でできているか どの規格基準に照らしたか どの検査機関が調べたか どんな試験条件だったか その条件で出た結果まで 確かめられない 舐めてよい量と回数 毎日続けたときのこと その子の体質との相性 開けてから数か月後 家の中での実際の使い方 表示を厚く読んでも、右側の5つは動きません
右側の5つは、表示ではなく、飼い主と動物病院の側にあります。

この線が引けると、表示の読み方が変わります。「舐めても安全」と書いてあるものは、なめてしまったときに慌てなくていい材料が1つ多い、というところまで。なめさせてよい、という意味ではありません。ペット用品を選ぶときの安心は、この距離感を持ったまま使うほうが長持ちします。

書いてはいけない言い方も、ここで確認しておきます。試験で生菌が検出されなかったので、家でも同じように除菌できます。これは試験条件の外へ結果を持ち出しています。舐めても安全なので、口のまわりに毎日使って問題ありません。これは量と頻度の話を、成分の話ですり替えています。読み手として、この2つの形を見つけられるようになれば十分です。

家で確かめられるのは、どこまでですか

手元にあるペット用品について、家で確かめられることは決まっています。買う前に商品ページで、買ったあとに箱と本体で、順番に見ていけば5分で終わります。専門的な知識は要りません。書いてあるかどうかを見るだけです。

  1. 用途の表示を読む

    「体に使うもの」なのか「布や床に使うもの」なのかを確かめます。床用として作られたものを体に使わない、というのがいちばん基本の線です。舐めても安全という表示があっても、用途の外では話が変わります。

  2. 使用頻度の記載を探す

    毎日を前提にしているかどうかは、たいてい書いてあります。頻度の記載があるものは、その頻度を前提に作られていると読めます。書いていないものは、少ない回数から試すほうが安全側です。

  3. なめる可能性のある場所への記載を見る

    口のまわり、前脚、内股。ペットが自分でなめられる場所に使えるかどうかは、書いてある製品と書いていない製品があります。書いていなければ、その場所は避けるという判断ができます。

  4. 成分表示が全部書いてあるかを見る

    「主成分は◯◯」だけで終わっているものと、入っているものを列挙しているものがあります。列挙してあるほうが、動物病院で相談するときに話が早く進みます。

  5. 開封後の目安と問い合わせ先を確認する

    開けてから何か月で使い切るのか、質問はどこへすればいいのか。この2つが書いてあるかどうかは、視点②の延長です。誰が答えてくれるのかが分かる製品は、確かめる手が残ります。

この5つを見ても分からないことは、家では分かりません。そこから先は、聞くしかない範囲です。メーカーに聞く、動物病院で聞く。ペット用品の表示は、その質問を組み立てるための材料であって、質問を要らなくするためのものではありません。

毎日なめられる場所に使う1本は、どう選べばいいですか

ペットの体に毎日使うものを1本置いている家は多いと思います。その1本は、家にあるペット用品のなかで、その子が自分でなめる可能性がいちばん高いものです。洗う日の道具はそのあと流して終わりますが、毎日使う1本は、かけたところにそのまま残り、そこへその子の舌が届きます。だから、ここまでの3つの視点が、そのまま選び方になります。

mofuwaのグルーミングスプレーは、この「毎日使う1本」として作られたものです。中身は特許電解水で、無香料、界面活性剤を使っていません。成分は清涼飲料水の規格基準に照らして確かめてあり、菌の試験は江東微生物研究所などの検査機関に出した結果として扱われています。3つの視点のうち、①どの規格基準に照らしたか、②誰が調べたか、はこれで並びます。ただし、ここまで書いてきた線は自社の製品にもそのまま当てはまります。残る4つの空白——量、毎日続けたとき、その子の体質、開けてからの時間——は、表示の側からは埋まりません。グルーミングスプレーについても、少量から試して、その子の様子を見るところは変わりません。

Point顔まわりは、直接かけずに布に取ってから

舐めても安全という表示があるものでも、顔のまわりには直接かけないほうが扱いやすいです。理由は成分ではなく、霧が目や鼻に入ると、その子がその道具を嫌いになるからです。清潔な布に含ませてから、口のまわりを一方向に一往復。ペットの側の「嫌じゃない」を守るほうが、結果として毎日のケアが続きます。

3つの視点を、買う前の30秒に落とす|判断がつかないときに聞く先

最後に、3つの視点を実際の手順に落とします。ペット用品の売り場でも、商品ページでも、30秒で終わる形にしておかないと使われません。順番は、原料 → 誰が → どんな条件、の3つだけです。

「舐めても安全」を30秒で確かめる順番
順番見るところ見つからなかったときの判断
1規格基準の名前が書いてあるか何に照らしたか不明。判断を保留する
2検査機関の名前が書いてあるか自社検証かどうかを問い合わせで確かめる
3数字に試験条件が添えてあるかその数字は条件の外へ持ち出さない
4用途に「体に使う」と書いてあるか体には使わない
5使用頻度の記載があるか少ない回数から試す
6開封後の目安があるか早めに使い切る前提で買う

この6行を見ても決められないときは、決めなくていい、というのが答えです。舐めても安全かどうかの最終判断を、表示に代行させないこと。ペットの体に使うものについては、迷った時点で使わないという選択肢がいつでも残っています。使わなかったことで困る場面は、思っているより少ないものです。

Cautionなめてしまって様子が変わったときは、動物病院にご相談ください

何かをなめたあとで、よだれが増えた、口をしきりに気にする、食欲が落ちた、嘔吐や下痢がある、元気の落ち方が続いている。こうした変化があるときは、表示を読み直すより先に動物病院にご相談ください。そのとき、製品の容器そのものを持っていくと話が早く進みます。成分表示と、いつ・どこに・どのくらい使ったかが分かれば、獣医師の側で切り分けができます。「舐めても安全」と書いてあったかどうかは、判断材料の1つにすぎません。

3つの視点は、製品を疑うための道具ではありません。自分がどこまで確かめられたのかを、自分で把握しておくための道具です。原料まで確かめた、検査機関も分かった、試験条件も読んだ。そこまで来ても残る4つの空白があることを知っていれば、「舐めても安全」という表示との距離のとり方が決まります。ペットとの暮らしで使う判断は、たいていこの形をしています。

Product

mofuwa グルーミングスプレー

mofuwa グルーミングスプレー

300ml / 2,970円(税込)

特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。

商品ページを見る

本記事は商品の情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。掲載している検証データは特定条件下での試験結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。