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バリア機能とは?肌が自分を守るしくみ

公開日 2020年9月11日|文=mofuwa編集部

明るい部屋で、淡い色の毛布の上に落ち着いて休んでいるクリーム色の猫
バリア機能という言葉が指しているのは、被毛の下にある薄い層の話です。写真:Yori H/Pexels

洗った日の夜、地肌まで乾くのに前より時間がかかった。バリア機能という言葉に行き当たるのは、たいていこういう場面です。先に定義を置きます。バリア機能とは、水分を逃がさず、外のものを入れにくくする皮膚のしくみです。つくっているのは3つで、皮膚のいちばん外側にある角質層と、そのすきまを埋めている細胞間脂質、そして表面をうすく覆う皮脂膜だとされています。この3つを思い浮かべるとき、壁の絵ではなく、レンガと目地の絵で考えてください。レンガが角質細胞、目地が細胞間脂質です。毎日のケアで洗うときに動くのは、レンガのほうではなく目地のほうだ、というのがこの記事の中心にある話です。そして飼い主が家で確かめられるのは、しくみそのものではなく、乾き方の速さという1つの変化だけです。犬と猫の皮膚と被毛を前に、この言葉が何を指しているのかを開いていきます。

バリア機能とは何を指す言葉か|この言葉が使われる場面の背景

定義をもう一度書きます。バリア機能とは、水分を逃がさず、外のものを入れにくくする皮膚のしくみを指す言葉です。医学的に厳密な一語の定義があるというより、皮膚の表面で起きているいくつかのはたらきをまとめて呼ぶときの言い方だとされています。だから、この言葉が出てくる場面は毎回すこしずつ違います。

部品を1つずつ開きます。角質層とは、皮膚のいちばん外側にある、役目を終えた細胞が積み重なった層のことです。細胞間脂質とは、その細胞と細胞のすきまを埋めている脂のことを指します。皮脂膜とは、いちばん表面をうすく覆っている、皮脂と汗が混ざった膜のことです。この3つがそろってはじめて、バリア機能という呼び方が成り立ちます。

バリア機能をつくっているとされる3つ
名前どこにあるか何をしているとされるか
角質層皮膚のいちばん外側積み重なって、外と体のあいだの境をつくる
細胞間脂質角質細胞と角質細胞のすきますきまを埋めて、水分が抜ける道をふさぐ
皮脂膜角質層のさらに表面外側からうすく覆い、表面の状態を保つ
被毛皮膚の上直接の接触と乾きにくさの両方に関わる

犬や猫で話がややこしくなるのは、この3つの上に被毛が乗っているからです。人の腕なら、皮膚の表面を目で見て、指で触って、乾いたかどうかがすぐ分かります。犬と猫では、被毛をかき分けないと地肌に届きません。毎日のケアでブラシは通していても、地肌の状態そのものを見る機会はほとんどない、という家がふつうです。バリア機能という言葉が使われる背景には、この「見えなさ」があります。

Noteこの記事は、病気の説明をするものではありません

バリア機能という言葉は、皮膚の状態を説明するときによく使われます。ただし「バリア機能が下がっている」と家で判定することはできません。この記事で書けるのは、言葉が何を指しているかと、家で見て分かる範囲の変化までです。赤み、脱毛、かゆがる回数の増加、においの急な変化があるときは、言葉の意味を調べるより先に動物病院にご相談ください。

レンガと目地でとらえる、犬と猫のバリア機能の考え方

バリア機能を「壁」と説明する言い方があります。外から何かが入ってこないように、壁が体を囲んでいる、という絵です。分かりやすいのですが、この絵で考えると「壁が厚いほど強い」という結論に行き着いてしまいます。実際には、厚みで決まっている部分はそれほど大きくないとされています。

もっと実際に近いのが、レンガと目地の絵です。レンガとは角質細胞のこと、目地とは細胞間脂質のことです。レンガを積んだだけの壁は、目で見れば壁の形をしていますが、水をかければ隙間から通り抜けます。水を通さないのは、レンガとレンガのあいだを埋めている目地のほうです。バリア機能の考え方として押さえておきたいのは、守っているのが目地の側だ、という点です。

壁として見るか、レンガと目地として見るか 同じバリア機能を説明していても、思い浮かべる絵が違うと、結論が変わります。壁の絵は厚みの話に、レンガと目地の絵はすきまの話になります。 同じしくみを、違う絵で見ています 壁として見る 厚みで守ると考える 厚いほど強いと考える 減ったら足せばよいと考える 手ざわりで判断しがち 洗い方の話に届かない レンガと目地 すきまで守ると考える 目地が減ると通ると考える 残すことを先に考える 乾き方で判断できる 洗い方の話につながる
毎日のケアで動いているのは、右側の絵の目地のほうです。

犬と猫で、この考え方はさらに効いてきます。被毛があるぶん、地肌に触れるものは限られていますが、ブラシ・シャンプー・タオル・ドライヤーの風は、どれも被毛を越えて地肌まで届きます。届いたときに何が動くのかを考えるとき、レンガと目地の絵を持っているかどうかで、手の入れ方が変わります。レンガをこそげ落とす心配より先に、目地が動くという話のほうを見ることになるからです。

誤解のないように書いておくと、目地が動くこと自体は異常ではありません。皮膚は毎日すこしずつ入れ替わっていて、目地も同じように作られ続けているとされています。問題になるのは、動いた量と、戻る速さの釣り合いです。1回のケアで動いた量が、その子が1日で戻せる量を上回り続けると、釣り合いが崩れていきます。バリア機能の話が「毎日のケアの話」になるのは、この釣り合いが日単位で決まるからです。

毎日のケアでバリア機能はどう変化するのか|落ちるのは目地のほう

洗うとは、汚れを落とすことです。同時に、皮膚の表面にある脂を動かすことでもあります。洗浄成分は、水と脂を混ざるようにして、脂ごと汚れを流します。この「脂」のなかには、落としたい汚れの脂と、残しておきたい目地の脂の両方が含まれています。両者を洗浄成分の側で見分けるのは、簡単ではありません。

だから変化は、レンガのほうではなく目地のほうに出ます。角質細胞がごっそり流れるわけではなく、細胞のあいだを埋めていたものが減る、という変化です。目で見て分かる形にはなりません。手ざわりが変わり、乾き方が変わり、においの戻る早さが変わる。家で気づけるのは、そういう間接的な変化のほうです。

何をすると、どこが動くとされているか
したこと動くとされる場所家で気づける変化
洗う(洗浄成分を使う)目地と皮脂膜乾き方の速さ、手ざわり
こする・強くブラシを当てるレンガの表面と目地細かい粉、その日だけ気にする回数
温風を長く当てる表面の水分地肌の乾いた感じ、静電気
乾燥した季節に何もしない目地の状態被毛の広がり方、粉の量
年齢を重ねる3つすべて同じケアでも戻りが遅くなる
洗わない日をつくる動かさない変化そのものが起きない

この表でいちばん大事な行は、最後の行です。洗わない日というのは、何もしていない日ではなく、目地を動かしていない日のことです。毎日のケアを考えるときに、やることを足す方向ばかりを見てしまいがちですが、動かさない日を挟むことも、同じくらい条件の一部になります。

季節による変化にも触れておきます。空気が乾く時期には、皮膚から水分が抜ける速さそのものが上がるとされています。同じ回数、同じ洗い方をしていても、夏と冬では戻り方が違う。だから「去年と同じにしているのに今年は違う」という経験は、ケアの側が変わっていなくても起こります。変化とは、こちらの手順が変わったときだけ起きるものではありません。

Point動かしたものは、戻るまで時間がかかります

洗った直後の皮膚は、洗う前の状態には戻っていません。目地に当たるものが作られ直すまでには時間がかかるとされています。だから、洗った翌日にもう一度洗うのは、戻りきる前にもう一度動かすことになります。間隔をあけるという話は、手を抜く話ではなく、戻る時間を確保する話です。犬と猫で洗う間隔が人より長いのは、被毛のせいだけではありません。

家で確かめられるのは乾き方の速さ|同じ条件で3回ぶん並べる

ここまでの話を、家でできることに落とします。バリア機能そのものは、家では測れません。測れないものを測ろうとすると、手ざわりや見た目の印象で判断することになり、その日の気分に左右されます。代わりに1つだけ、条件をそろえれば比べられるものがあります。乾き方の速さです。

乾き方の速さとは、洗い終わってから地肌が乾ききるまでにかかった時間のことです。同じ場所・同じ道具・同じ距離・同じ風量で測ったときにだけ、前回と比べられます。条件がひとつでも違えば、その数字は前回と並べられません。ここを守れるかどうかで、記録が使えるものになるか、ただの感想になるかが分かれます。

  1. 測る場所を1か所に決める

    背中の真ん中がいちばん条件をそろえやすい場所です。脇や内股は形が複雑で、毎回同じようには測れません。決めたら、次回以降も同じ場所で測ります。

  2. タオルで取れるぶんを取ってから、時間を計り始める

    タオルの当て方で残る水の量が変わるので、押し当てる回数も決めておきます。ここを毎回変えると、乾き方の速さは比べられません。

  3. 風量と距離を固定して、指で地肌を触りながら乾かす

    毛の中に指を入れて、地肌が乾いたと感じたところで止めます。毛の表面ではなく地肌で判断するのが、この記録の要です。

  4. 3回ぶんたまってから、はじめて比べる

    1回では何も分かりません。3回ぶんの数字が並んで、そこから伸びているのか、変わっていないのかを見ます。この積み方が、家でできる唯一の経験の集め方です。

そのうえで、洗う日と洗う日のあいだの手当てが意味を持ってきます。目地を動かさない日を増やすには、水と洗浄成分を通さずに、においや汚れの気になる場所へ手を届かせる方法が要ります。mofuwa グルーミングスプレーは、その「手を届かせる」側だけを受け持つ道具です。もとにしているのは特許電解水で、洗浄成分も香料も入っていません。布に含ませて、足の裏、口のまわり、尾のつけ根を一往復。グルーミングスプレーを使った日は洗って乾かす工程が挟まらないので、3回ぶんの記録を、途中で仕切り直さずに並べられます。

洗う日の側についても、考え方の材料になる検証があります。mofuwaの原料に使っている電解水では、皮脂に近いごま油を使って洗浄力を比べる検証が行われています(東洋ビューティー/ウェーブコーポレーション調べ)。そこで見ているのは、セラミドやスクワランは落とさずに、オレイン酸を選択的に乳化する、という選び方です。目地に当たるものを残しながら、動かしたい脂だけを動かす。レンガと目地の絵で言えば、目地を守る側に立った設計になります。これは検証で確かめられた洗浄の性質の話であって、皮膚の状態がどうなるかを言うものではありません。

Caution言葉の意味より先に、動物病院にご相談いただきたい場合

バリア機能という言葉を調べているとき、その裏には具体的な心配があることが多いはずです。地肌の赤み、脱毛、湿ってべたついている、粉が急に増えた、同じ場所をなめ続けている、においが急に変わった、痛がって触らせない。こうした変化があるときは、毎日のケアを見直す前に動物病院にご相談ください。皮膚と被毛の状態は、言葉の定義からは判断できません。相談に行くときは、洗った日付と使ったもの、乾き方の記録を持っていくと、その場で切り分けてもらえます。バリア機能という言葉を知っておく価値は、家で診断するためではなく、何を記録して持っていけばいいかが分かるところにあります。

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本記事は商品の情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。掲載している検証データは特定条件下での試験結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。