C09シーン別・暮らし

サロン通いをしている人のための来客の前|5分で終わらせるケア

公開日 2020年10月31日|文=mofuwa編集部

明るい居間の淡い色のソファに、手入れの行き届いた白いふわふわの犬が座っている
この状態は、この日がいちばん高い位置にあります。あとは週数が進むだけです。写真:Jay Brand/Pexels

来客の連絡が入ったのが火曜の夜で、前のトリミングが3週間前でした。金曜に来る、と言われて最初に考えたのは、部屋の掃除より先に、その子の首まわりのにおいのほうでした。同じ5分でも、サロンから帰った翌週なら換気だけで済みます。5週目に入っていたら、5分では終わりません。ペットサロンに通っていると、来客の前にやることは「何週目か」で決まります。プロが整えた状態から日ごとに落ちていく途中のどこに、その来客がぶつかるか。この記事は、週数で5分の中身を分けたうえで、日程が先に決まっているなら動かせるのはトリミングの予約のほうだ、という読みものです。

トリミングの翌日と、その4週間後|来客のたびに繰り返している経験

ペットサロンから帰ってきた日は、こちらが何もしなくても部屋のにおいが変わりません。その子に鼻を近づけても、においらしいにおいがない。この日に来客があれば、やることは玄関を片づけるくらいです。ところが同じ来客が4週間後だと、話がまったく変わります。首まわりに顔を寄せると分かる。ソファの背に鼻を近づけると分かる。5分では追いつきません。

サロン通いをしている人が来客の前に困るのは、手入れをしていないからではありません。むしろ、いちばん整っている状態を知っているせいで、落ちてきていることに気づけるからです。週に1度しか触らない人なら、その差に気づきません。プロが作った状態を次の予約まで保つ側に立っていると、落ちていく途中のどこかで来客が来る、という経験を何度も繰り返すことになります。

同じ「来客の前の5分」が、週数で別のものになります
トリミングからその子の状態来客の前にやること
当日〜2日毛の流れがそろい、においがほぼない何もしなくて構いません
1〜2週目皮脂が戻り、毛の動きが自然になる部屋の換気だけ
3週目口まわりと足先から、においが分かるようになる2か所だけ、3分
4週目寝床とソファの側に、においが移りはじめるその子と、布を1枚。5分
5〜6週目毛が伸びて、内側が乾きにくくなる5分では終わりません。前日から動きます

この表を最初に見てほしい理由は、来客の前に何をするかを、その日のにおいで決めないためです。当日に鼻を近づけて「今日は大丈夫そう」と判断すると、だいたい外します。自分の家のにおいには慣れていて、いちばん気づけないのは自分だからです。カレンダーに書いてあるトリミングの日付から数えるほうが、確実に当たります。

Noteペットサロンの間隔が伸びた週ほど、来客が入ります

予約が取れずに間隔が6週になった、季節でサロンが混んでいた、こちらの都合で1回飛ばした。こういう週に限って、来客の予定が入ります。気のせいではなく、間隔が伸びるほど「5週目以降」に当たる日数が増えるからです。予約が飛んだ週は、来客の前の手順もひとつ上のものに切り替える、と決めておくと慌てません。

整った状態が日ごとに落ちていく背景|ペットサロンのあと、においがどこから戻るか

ペットサロンで何が起きているかを、においの側から並べ直します。洗って、乾かして、毛の流れをそろえて、伸びた分を落とす。この4つのうち、においに直接効いているのは「洗う」と「乾かす」の2つです。表面についていたものが落ち、毛の内側まで乾いた状態で帰ってきます。だからサロン帰りは、においが「ない」のではなく、においのもとになるものが少なく、しかも乾いています。

そこから戻ってくるものは、3つあります。順番も、だいたい決まっています。

トリミングからの週数で、においの出どころが入れ替わります ペットサロンから帰った日を起点に、皮脂・外から乗るもの・湿りの順で条件が戻ってきます。来客がどの週に当たるかで、手を入れる場所が変わります。 起点はいつも、前回のトリミングの日付です 当日〜2日 いちばん高い位置 毛が乾ききっていて、流れもそろっています 1〜2週目 皮脂が戻る 自然な状態へ戻る途中。においとしてはまだ出ません 3週目 口まわりと足先から 食器と床に触れている場所が、先に分かります 4週目 布の側へ移りはじめる 寝床とソファ。その子ではなく部屋がにおいます 5〜6週目 内側が乾きにくくなる 毛が伸びて風が通らない。ここからは前日に動きます
同じにおいでも、2週目と5週目では出どころが別のものです。

3週目に口まわりと足先が先に出てくるのは、この2か所が食器と床にいちばん多く触れているからです。水を飲んだあとの口のまわりは、乾ききる前にまた濡れます。足先は、帰宅後に拭いても指のあいだが残ります。この状態を「雑菌が増えてにおいの原因になる」と言い切りたくなりますが、家庭で確かめられる話ではありません。確かなのは、湿っている時間が長い場所から順に、においが分かるようになるということです。

4週目に来客が入ると、厄介なのはにおいの主語が部屋のほうへ移っていることです。その子を触っても分からないのに、ソファに座った来客のほうが先に気づく。布の繊維は、いったん受け取ったものを表面に出しません。ここまで来ると、その子だけを手入れしても間に合いません。寝床のカバーと、ソファに掛けてある布を替えるほうが早く効きます。

換気については、来客の直前ではなく2時間前に5分と決めておいてください。直前に開けると、室温が動いたまま人を迎えることになります。2時間あれば、空気が入れ替わったうえで温度が戻ります。窓が1面しかない部屋では、玄関のドアといちばん遠い窓を同時に開けるほうが早い。開けておく時間は5分で足ります。

来客が何週目に来るかで手が変わる理由|5分の中身を週数で分ける

ここからが手順です。週数ごとに、やることを1段ずつ足していきます。足すだけなので、覚えるのは「今日は何段目か」だけで済みます。前の週にやっていたことを、次の週でやめることはありません。5分という枠は、3週目までなら余ります。

  1. 1〜2週目:換気5分。その子には触りません

    ペットサロンから帰って2週間以内なら、来客の前にその子へ手を入れる必要はありません。やるのは部屋の換気だけです。ここで念のためにブラシをかけたり、拭いたりすると、かえって毛の流れが崩れます。整っている状態を触らないでおく、というのが、この2週間の正しい手の抜き方です。

  2. 3週目:口まわりと足先。2か所で3分

    水を飲んだあとの口のまわりを、わずかに湿らせた布で下から上へ。次に前足と後ろ足の指のあいだを、1本ずつ開いて拭き取ります。この2か所だけで、来客が気づくにおいの大半は動きます。背中や胸は触らなくて構いません。まだトリミングの状態が残っています。

  3. 4週目:3週目に、布を1枚足す。合わせて5分

    口まわりと足先を終えたら、寝床のカバーか、ソファに掛けている布のどちらか1枚を替えてください。両方は要りません。来客がどちらに座るかで決めます。布は洗ってから乾くまでに時間がかかるので、来客の前日に洗って、当日の朝に掛ける段取りにしておくと5分に収まります。

  4. 5〜6週目:前日から動く。当日の5分は仕上げだけ

    毛が伸びて内側の風通しが落ちている時期です。当日の5分では届きません。前日の夜に、耳のふち・首まわり・尾のつけ根の3か所を追加してください。当日の朝は、口まわりと足先と布だけ。前日にやったぶんは、当日に繰り返さなくて構いません。ここまで来たら、次の来客に間に合わせる話ではなく、次のトリミングの予約を早めるほうへ切り替えます。

触る順番についてもひとつ。上から下へ、ではありません。においが分かる順に触ります。口まわり、足先、耳のふち、尾のつけ根。この順にしておくと、途中で来客が早く着いても、いちばん効く場所は終わっています。背中から始めると、面積が広いぶん時間を使って、肝心の場所に届く前に呼び鈴が鳴ります。

この順に毎日なでるための道具を、寝床の横に1本置いておきます。mofuwa グルーミングスプレーを布に含ませてから、口まわり・足先・耳のふちの順に、毛の向きに沿って一方向。トリミングで整えてもらった毛の流れを崩さずに、その日のぶんだけが布に移ります。清涼飲料水の規格基準をクリアしているので、口のまわりに使う量を気にしなくて済みます。来客の前だけ思い出す道具ではなく、サロンから帰った翌日から次の予約日まで、毎日のための道具です。グルーミングスプレーを使う日を決めておくと、来客の連絡が入った日に足すものがなくなります。

Point来客の当日に、シャンプーまで戻らないでください

5週目で慌てて家で洗うと、乾かしきる時間が要ります。乾ききっていない状態で人を迎えるのは、いちばん避けたい形です。毛が伸びている時期ほど、内側が乾くまでに時間がかかります。当日に洗うくらいなら、前日の夜に3か所を足すほうが確実です。家で洗うのは、来客の予定がない週に回してください。

日程が先に決まるなら、動かせるのはトリミングの予約のほう|来客から逆算する考え方

ここまでは、来客の日が動かせない前提で書いてきました。実際、来客の日程はこちらでは決められないことが多い。けれど、ペットサロンの予約はこちらで決められます。サロン通いをしている人が持っている手のうち、いちばん大きいのはこれです。来客の前の5分をどう詰めるかより、その来客が何週目に当たるかを動かすほうが、結果はきれいに出ます。

逆算の考え方は単純です。来客の3〜5日前に、トリミングを入れます。当日や前日ではありません。サロンから帰った直後は、毛の流れが整いすぎていて手ざわりが硬く、その子自身も半日ほど落ち着きません。3日おくと、毛が自然に落ち着いて、においはまだ戻っていない。ここがいちばん都合のいい位置です。

来客の日から逆算して、トリミングをどこに置くか
来客の日予約を入れる日当日にやること
来客の前日にトリミング近すぎますその子が疲れています。避けたい形
来客の3〜5日前いちばん都合がいい換気だけ。5分も要りません
来客の1〜2週間前十分に間に合います換気と、口まわりだけ
来客の3週間前ぎりぎり口まわりと足先で3分
来客の4週間以上前予約を前倒しできないか確認布を1枚替えて5分

問題は、ペットサロンの予約が2〜3週間前には埋まることです。だから来客の連絡が来たその日に、サロンへ電話してください。部屋の片づけの段取りを考えるより先です。空いていなければ、そこで初めて「5分をどう詰めるか」の話になります。順番が逆だと、選べたはずの手を自分で捨てることになります。

年に何度か決まっている来客なら、もっと先に手が打てます。年末年始、こちらの誕生日、子どもの行事。その日付から3〜5日前を先に押さえて、そこから逆に6週間ずつさかのぼって年間の予約を組む。サロン通いを続けている人ほど、この組み方が効きます。1年のうち何回かは、来客とトリミングの間隔が合っている状態でスタートできます。

Caution週数で説明のつかないにおいは、動物病院で相談してください

トリミングから1〜2週目なのに、においが強い。特定の一か所だけが強い。においの質そのものが以前と変わった。耳を気にして振る、同じ場所をなめ続けている、地肌が赤い、フケが増えた、口のにおいが急に変わった。こうした変化があるときは、来客に間に合わせようとする前に動物病院にご相談ください。サロン通いをしていると変化に気づきやすい立場にいます。前回のトリミングの日付と、においが出ている場所をメモして持っていくと、その場で切り分けてもらえます。

最後にもう一度。来客の前に慌てるかどうかは、当日の手際ではなく、その来客がトリミングから何週目に当たるかで、ほとんど決まっています。1〜2週目なら換気だけ。3週目は2か所で3分。4週目は布を1枚。5週目以降は前日から。そして日程が先に決まっているなら、動かせるのはサロンの予約のほうです。ペットサロンに通っているという条件は、来客の前の5分を短くするために使えます。

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本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。