C11比較・選び方
シャンプーの選び方|成分表示のどこを見るか
シャンプーのボトルを裏返して、成分表示の文字が小さすぎて読めず、そのまま棚に戻したことがあります。あの小さな字を全部読む必要はありません。読むのは上から3行目までと、香りの行と、数字に条件が付いているかどうか。犬のシャンプーの選び方は、この4か所で足ります。表示は、配合量の多い順に並ぶのが基本です。だから上のほうの行ほど、そのボトルの性格をよく表しています。下のほうに並んでいる名前は、量としては1%に届かないことが多く、買う判断にはほとんど効きません。
並ぶ順番に意味がある|犬のシャンプーの見分け方は、上から3行目までで決まります
成分の表示は、多く入っているものから順に並べるのが基本の書き方です。だから、いちばん上に書いてあるものが、そのボトルの中身の大半を占めます。ほとんどの場合、1行目は水です。ここは全部のボトルで同じなので、比べる材料になりません。見るのは2行目から先です。
犬用として売られているものは、人の化粧品と同じ表示の枠組みに入っていないことがあります。全部の成分が書かれているとは限らず、書き方も統一されていません。だから「何が書いてあるか」と同じくらい、「どこまで書いてあるか」が手がかりになります。行数が少ないボトルは、中身が単純なのか、書いていないだけなのか、それだけでは分かりません。分からないところを分からないままにしておけるのも、選び方の一部です。
上から3行目までで見るのは、名前の意味ではなく並んでいる数です。洗う役目のものが2つしか並んでいないのか、5つに分かれているのか。数が多いほど、役割を細かく分けて組んであります。泡立ちを担当するもの、泡持ちを担当するもの、すすぎで切れやすくするもの。分けてあるほど、洗い場にいる時間は短くなる方向に働きます。
名前が読めなくてかまいません。カタカナの長い名前を1つずつ調べていると、棚の前で20分たっても決まりません。犬のシャンプーの見分け方としては、行の中身ではなく、行の数と位置を見るほうが早く、外しにくくなります。
水の次の行と、香りの行|表示の4か所を条件で比較する
見る場所は4つです。上から順に、水の次の行、洗う役目の行の数、香りの行、そして数字が書いてあればその横。この4つを上から順に見ると、棚の前での時間が4分前後で終わります。犬のシャンプーの選び方を手順に直すと、この4行になります。
| 見る行の位置 | 何が書いてあるか | 分かること | その子の条件で効いてくる場面 |
|---|---|---|---|
| 1行目 | 水、精製水、電解水など | 水そのものを選んでいるかどうか | 舐める場所に使う日があるか |
| 2〜3行目 | 洗う役目のものが何個並ぶか | すすぎの切れやすさと泡の持ち | 下毛があって乾かす時間が長い子 |
| 香りの行 | 香料か、植物の名前か、記載なしか | 洗ったあと数時間のにおいの変わり方 | 音とにおいに敏感な子・毛づくろいする猫 |
| 数字の横 | 試験条件が書いてあるか | その数字が比べられるものかどうか | 2本のどっちかで迷っているとき |
| 4つを上から見れば | 読むのは表示の上半分だけ | そのボトルの性格はほぼ出そろう | 売り場に立ってからの4分で決まる |
表の最終行が、この記事の使い方です。下半分は読まなくてかまいません。とろみをつけるもの、保存に関わるもの、うるおいを足すもの。これらは1%に届かない量で入っていることが多く、ボトルどうしの差になりません。差になるのは上半分です。
香りの行については、犬と猫で重みが変わります。犬の嗅覚は人よりずっと鋭く、洗ったあとの数時間は自分のにおいが変わったままになります。においが変わると、体をこすりつける、床に転がる、といった動きが出ます。猫の場合はもう一段はっきりしていて、洗ったあとに全身を舐めて、においを元に戻そうとします。香りの行は、猫にとっては口に入るものの行でもある、ということです。
乾かす時間の話も、この表から出ます。すすぎが早く切れるほど、タオルで押さえた時点で抜ける水の量が増えます。洗い場にいる分数を決めているのは泡立ちではなく、泡が切れるまでの時間のほうです。ドライヤーの音を嫌がる子では、この差がそのまま1回の負担の差になります。
数字の横に何が書いてあるか|2本を比べるときに要る条件は、数字そのものではありません
数字は、条件とセットになってはじめて比べられます。パッケージに「◯倍」「◯%」とだけ書いてあるとき、その数字は何を相手にして、何分あてて、どこで測ったものなのかが分かりません。条件が分からない数字を2本ならべても、比較にはなっていません。
- 「洗浄力◯倍」とだけ書いてある:何を相手に、何と比べて◯倍なのかが分かりません
- 何を相手にしたか:皮脂なのか、泥なのか、たんぱく質の汚れなのか。相手が違えば数字も動きます
- どのくらいの時間あてたか:30秒と5分では結果が変わります。時間の記載がない数字は、再現のしようがありません
- どこで測ったか:自社の試験なのか、外部の検査機関なのか。機関名が書いてあれば、条件まで公開されていることが多くなります
この見方を持っておくと、数字の大きさで迷わなくなります。試験条件が書いてある小さい数字と、条件のない大きい数字なら、比べられるのは前者だけです。後者は良いとも悪いとも言えない、というのが正しい扱い方になります。棚の前でどっちにするか決まらないとき、選び方としてはこの1点だけで片方が落ちることがあります。
水の行についても、同じ読み方をします。1行目に「電解水」と書いてあるボトルがあります。電解水は、水に電気を流してつくる水の総称で、アルカリ側に振ったものと酸性側に振ったものでは、役目が違います。どちら側なのかが書いていなければ、その1行から読めることは多くありません。書いてあれば、洗う側の水なのか、地肌にあてる側の水なのかまで見当がつきます。
行数が少ないこと自体は、品質の話ではありません。ペット用品は表示の決まりが人の化粧品と同じではないので、書く量はつくり手の判断に任されています。だから「書いていない=隠している」とも「書いてある=優れている」とも読めません。読めるのは、書いてある範囲でどこまで比べられるか、という一点だけです。犬のシャンプーの選び方として表示からできるのは、候補を絞るところまでです。最後の1本は、その子の毛質と、洗ったあとの過ごし方で決めることになります。
洗う日の1本を決めたあとに残るもの|毎日の側に置く1本は、別の条件で選びます
表示を読んでシャンプーを1本に決めても、それで片づくのは週に1回か2回ぶんです。体から脂が出るのは、犬でも猫でも毎日休まず続いていることです。洗った翌日には、もう次のぶんが出ています。次の洗う日までの5〜6日は、どんなに良い1本を選んでも、そのボトルの担当範囲の外にあります。ここを引き受ける1本は、シャンプーとは別の条件で選ぶことになります。
mofuwa グルーミングスプレーは、この5〜6日のほうに手が届く形で組まれています。毎日きれいにしておきたいけれど、毎日シャンプーするわけにはいかず、サロンに毎日通うこともできない。そのあいだに落ちる空白を、毎日やれる手順で埋めるための1本です。中身はアルカリ電解水で、油となじんで乳化するため、落ちるのは汚れのもとになる余分な脂のほうだけで、地肌に要る皮脂は残ります(deck p16)。夏に脂が増えれば落ちる量も増え、冬に減れば減るので、季節ごとに中身を選び直さずに済みます。
先に見た4か所の読み方を、この1本にあてるとどうなるか。1行目の水は、電解水のうちアルカリ側に振ったものです。洗う役目の行にあたるものを別に足していないので、行数そのものが少なくなります。香りの行は、においを足していないぶん、洗ったあとの数時間にその子のにおいが変わりません。舐めることを前提にした原料でできているので、量の心配をしながら使わずに済みます。猫が毛づくろいで全身を舐めても、通る場所を選ばずに済みます。
手順は、このグルーミングスプレーを吹いてブラシを通すだけです。ブラッシングスプレーを兼ねているので、静電気の起きにくい状態のまま梳かせます。乾かす工程が入らないぶん、ドライヤーの音を嫌がる子でも、1日1回の手順が30秒から1分で終わります。湯船そのものが負担になるシニアの犬や猫なら、湯に入れないという選び方ができます。できることが減った子として引き算で考えるのではなく、そうしないほうがいい子として、毎日の側から手を回します。
洗う日の1本と、毎日の1本。この2つは、比べて片方を落とすものではありません。表示から選ぶ条件も違います。洗う日の1本はすすぎの切れやすさで、毎日の1本は残るものの中身で選びます。同じ棚の前で同時に決めようとすると、どちらの条件もぼやけます。順番としては、洗う日を先に決めて、そのあいだの日数を数えてから、毎日の側を決めるほうが早く決まります。
上から3行目までが違う2本を1か月ずつ試したのに、洗った翌日から同じ場所をかく動きが止まらない/すすぐ時間を倍にしても、地肌のにおいが48時間で戻る/乾かす分数は同じなのに、洗った日の夜だけ落ち着かない日が3回続いた/毎日の1本に替えてから2週間たっても、同じ場所の手ざわりが変わらない。こうした残り方は、表示の読み違いでは説明がつきません。どの2本をいつからいつまで使ったか、何日目に何が戻ったかを書き出して、その紙を持って動物病院で診察の枠を取ってください。試した本数と日数の記録は、いつから変わったかを示す材料になります。
棚の前でどっちを手に取るか|犬のシャンプーの表示を、上から順に見る4分
最後に、売り場での手順に畳みます。4か所を上から順に見るだけです。順番を決めておくと、迷っている時間が短くなります。
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1分目|1行目の水を見る
水とだけ書いてあるか、別の水の名前が書いてあるか。名前が付いているなら、どちら側に振った水かまで書いてあるかを見ます。ここで、舐める場所に回せる1本かどうかの見当がつきます。
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2分目|洗う役目の行を数える
2つか、5つか。数が多いほど役割が分かれていて、すすぎが早く切れる方向に働きます。下毛があって乾かす時間が長い子なら、ここを優先します。
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3分目|香りの行を見る
香料か、植物の名前か、記載がないか。洗ったあと数時間、その子のにおいが変わっても平気かどうかで決めます。全身を舐める猫がいる家では、ここが最優先になります。
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4分目|数字に条件が付いているかを見る
数字があるなら、その横に相手・時間・測った場所が書いてあるかを探します。書いていなければ、その数字は比べる材料から外します。ここまでで、2本が1本になります。
この4分で決まらなければ、その2本は表示の上では差がついていないということです。そのときは、洗う日の頻度と、乾かすのにかかる分数で決めます。犬のシャンプーの選び方は、良いものを探すことではなく、その子の1週間に収まる1本を見つけることです。週に1回しか洗わない家で、すすぎに10分かかる1本を選ぶと、続かないのは中身のせいではありません。
今日できるのは、いま家にあるボトルを1本、裏返してみることです。上から3行、香りの行、数字の横。4か所がどうなっているかが読めれば、次に棚の前に立ったとき、比べる相手はもう決まっています。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見るよくある質問
- 人用のシャンプーを薄めて使うのは、選び方としてどうですか。
- 薄めても、いちばん上の行に並んでいるものの性格は変わりません。人の頭皮と犬の地肌では、厚みも、皮脂の出方も、毛の生え方の密度も違います。人用は人の頭皮に合わせた条件で組まれているので、薄めるという操作では、その前提までは動かせません。もうひとつは香りの行です。人用は香りを足してあるものが多く、薄めても残ります。洗ったあとに全身を舐める子がいる家では、この行のほうが濃度より先に効いてきます。犬用として組まれた1本を選ぶほうが、条件をそろえやすくなります。
- 低刺激と書いてあれば、表示の中身は見なくていいですか。
- その言葉には決まった基準がないので、書いてある側が何を指しているかは、表示の行を見ないと分かりません。刺激の感じ方は、その子の地肌の状態と、洗う頻度と、すすぎの残り方で変わります。だから同じボトルでも、週1回の家と週3回の家では結果が違います。言葉のほうを信じるかわりに、上から3行と香りの行を見て、自分の家の頻度に合うかを確かめるほうが確実です。書いてある言葉は候補を絞る入口として使い、決め手は行の側に置いてください。
- 猫にも、犬のシャンプーの選び方はそのまま当てはまりますか。
- 4か所を見る順番は同じですが、優先順位が入れ替わります。猫では香りの行が1番目に来ます。洗ったあと、猫は自分のにおいを戻すために全身を舐めるので、体に残ったものが口へ回る量が犬より多くなります。次に来るのが1行目の水です。3番目が、洗い場にいる分数につながる、洗う役目の行の数になります。猫はそもそも洗う回数が犬より少ないので、1回あたりの負担をどこまで削れるかで選ぶことになります。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
