C11比較・選び方

サロンケアと自宅ケアの役割分担

公開日 2020年11月18日|文=mofuwa編集部

明るい部屋の淡い木の床に座っている、毛を整えたばかりの淡い色の小型犬
サロンから帰った日の状態がそのまま続くのは数日で、そこから先は自宅のケアが受け持ちます。写真:Cup of Couple/Pexels

次のトリミングの予約が取れたのが3週間先だった、という日から話が始まります。その3週間、その子の被毛は預けた日の状態のままではいられません。自宅でやるケアには、サロンでは埋められない時間があります。2つを分ける基準は、その作業を一度やったあと、元の状態に戻るまで何日かかるかです。戻るまでに週の単位がつく作業はトリミングへ、当日中に戻ってしまう作業は自宅へ。役割の分け方は、この1本の線で引けます。

戻るまでの日数で線を引く|トリミングと自宅ケアの見分け方

どこまでを人に頼み、どこからを家でやるか。この線は、道具の値打ちでも手先の器用さでも決まりません。決め手になるのは、その作業を一度やったあと、元の状態に戻るまでに何日かかるかです。切った毛は明日には戻りません。散歩でついた汚れは、今日落としても明日また同じ場所につきます。戻る速さが違うものを同じ枠で考えるから、トリミングと自宅のケアの話がかみ合わなくなります。

その作業は、一度やったあと何日で元の状態に戻るか
迷いやすい作業元に戻るまでの日数やり直しがきくか1回にかかる時間
毛を短く刈る6〜8週間きかない1〜2時間
爪を切る2〜3週間きかない数分。押さえる人がもう1人要る
全身を濡らして洗い、乾かし切るその日のうちに戻るきくが、月に何度もはできない60〜90分
被毛のもつれをほどく3〜4日で元の場所に戻るきく1か所5〜10分
散歩でついた汚れを落とす数時間で戻る何度でもきく2〜3分
★この家ならこう決める週の単位がつく作業はトリミングへやり直しがきかない作業ほど人に頼む自宅は2〜3分で終わる作業だけにする

表の最終行が、この記事でいちばん使ってほしい1行です。やり直しがきかない作業ほど、人の手に渡したほうが結果が安定します。刈る長さを間違えても、家で足すことはできません。爪を短く切りすぎた日は、その子が次から足を引っ込めます。一方で、汚れやもつれは何度でもやり直せます。失敗しても翌日に取り返せる作業が、自宅のケアの守備範囲です。

この分け方には、もうひとつ利点があります。戻るまでの日数が分かると、次の予約をいつ入れればいいかが自動的に決まります。毛を刈ってから6〜8週間、爪なら2〜3週間。その日数の中で、被毛と皮膚の状態を保つのが毎日の側の仕事です。サロンから帰った日を満点とすると、多くの家では3日目あたりから毛の流れが崩れ始めます。その崩れを2〜3分で戻せる作業に分解しておくのが、3週間を持たせるやり方です。

刃物と水と熱の3つ|トリミングと自宅のケアを工程で比較する

サロンの工程を分解すると、家に持ち帰れないものは3つしかありません。刃物と、全身を濡らす水と、乾かし切る熱です。この3つには共通点があります。どれも失敗したときに家で戻せず、しかも人の手が2本では足りません。押さえる手と動かす手が要るので、ひとりでやると片方がおろそかになります。

戻るまでの日数で分けた、2つの側 左は一度やると週の単位で戻らない作業、右はその日のうちに元へ戻る作業です。右側だけが、毎日くり返せる範囲に入ります。 同じ「きれいにする」でも、戻り方が違えば置き場所が変わります 戻るまでに週がつく側 毛を刈る(6〜8週間) 爪を切る(2〜3週間) 全身を濡らして乾かし切る 人の手が2本では足りない 失敗を家で足せない 当日中に戻る側 散歩の汚れを落とす(2〜3分) もつれの縁をほどく(5〜10分) 毛の流れを整える ひとりの手で終わる 翌日にやり直せる 右側を毎日回せるかどうかで、左側の間隔が決まります
比べるのは仕上がりの良し悪しではなく、やり直しがきくかどうかです。

この比較で気をつけたいのは、自宅のケアをサロンの短縮版として組まないことです。1〜2時間の工程を10分に縮めようとすると、濡らしたのに乾かし切れない、ほどきかけて途中でやめる、という形で毎回の仕上がりが中途半端になります。自宅の側は、はじめから別の作業だと考えます。

別の作業として組むと、道具も変わります。サロンの工程をなぞる家では、洗面所とドライヤーが中心になり、準備だけで10分かかります。当日中に戻る作業だけを引き受ける家では、玄関に置いた1本とブラシで足ります。準備に3分以上かかる形にすると、毎日の側は2週間で止まります。3週間を持たせるつもりが、最初の週で切れてしまうわけです。

帰ってから見る3か所|今日はトリミングと自宅ケアのどっちを動かすか

迷ったときに見るのは毛の長さではなく、指が根元まで通るかどうかです。長さは伸びていく一方なので、いつ見ても「そろそろ」に見えます。指の通り方は、その日ごとに変わります。散歩から帰ったあと、耳のうしろ・脇の付け根・背中の中心の3か所に指を入れて、根元の皮膚まで届くかを確かめます。届けばその日は自宅の側、途中で止まればトリミングの側です。

帰ってから見る場所ごとに、次にどちらを動かすかが決まる
見る場所指を入れたときの通り方先に動かす側待てる日数
耳のうしろ根元の手前で指が止まる自宅で1日2〜3分、もつれの縁からほどく3〜4日
脇と内ももの付け根毛が板のように動かないトリミングの予約を前に動かす待たない
背中の中心指は通るが、粉のような皮膚の粉が落ちる自宅のケアを毎日の側に戻す2週間
足先と指の間毛が伸びて地面に触れているトリミングで短くしてもらう次の予約まで
★迷ったときの決め方指が根元まで通るかどうかだけを見る通れば自宅、止まればトリミング止まる場所が2か所を超えたら予約を動かす

この表の使い方には、順番があります。先に見るのは、その子がふだん自分で届かない場所です。犬なら耳のうしろと脇、猫なら背中の中心から腰にかけて。自分の口が届く場所は毛づくろいで整うので、家の側の手が要るのは届かない場所のほうです。ここが崩れてから予約を取ると、次のトリミングで刈り込む量が増え、戻るまでの日数も長くなります。

待てる日数の欄も、そのまま予定表に使えます。3〜4日と書いた場所は、週末まで置けます。「待たない」と書いた場所は、その日のうちに電話を入れる場所です。日数で区切っておくと、気になったその日に全部やろうとして、その子を1時間拘束してしまう形を避けられます。毎日の手当ては短く、人に頼む工程はまとめて。この配分が、被毛と皮膚のどちらにも無理をかけません。

3週間を毎日でつなぐ|自宅ケアがトリミングの間隔を支える条件

毎日の側を引き受ける1本として、mofuwa グルーミングスプレーがあります。この商品は、毎日きれいにしてあげたいという気持ちを、実際に毎日やれる形にするためにつくられています。犬も猫も体から脂を出しますし、散歩に行けば外の汚れもつきます。昨日整えても、今日また同じ場所が汚れる。だからといって毎日シャンプーはできませんし、サロンにも毎日は通えません。その差を埋めるのが、吹きかけてブラシを通すだけの2〜3分です。

仕組みのほうも、毎日くり返す前提で組まれています。アルカリ電解水が汚れのもとになっている余分な脂となじんで乳化するので、落ちるのはその脂のほうで、地肌に要るセラミドやスクワランは残ります。強く落とす方向に振っていないぶん、昨日も今日も明日も同じように使えます。口に入っても差し支えのない成分でつくられているので、顔まわりでも量を数えずに済みます。舐める場所を避けて手を止める必要がないことは、毎日続ける作業ではそのまま時間の差になります。

グルーミングスプレーは、ブラッシングスプレーでもあります。乾いた毛にブラシを入れると静電気が起きて毛が散り、細い毛ほど絡みます。先に吹きかけておくと、静電気の起きにくい状態で梳かせるので、もつれの縁からほどけます。3〜4日で戻るはずのもつれを、毎日5分で崩しておくと、次のトリミングで刈り込む量が減ります。刈り込む量が減れば、戻るまでの6〜8週間という日数も、その子にとって短くなります。

シニアの犬や猫、それに風呂そのものを強く嫌がる猫では、この使い方の値打ちがもっと大きくなります。全身を濡らして乾かし切る工程は、体力と気持ちの両方を使います。年齢を重ねた子や猫は、洗えない子ではなく、そうしないほうがいい子です。湯船に入れないという選び方をしたうえで、毎日2〜3分のケアで清潔を保つ。この組み立てなら、サロンに預ける工程を爪と毛の長さだけに絞れます。

Caution毎日2〜3分を3週間続けても、同じ場所だけ戻らないとき

指が止まる場所が3週間前と同じで、ほどいても翌日には同じ形に戻る/背中の中心の粉が、毎日のケアを続けた2週間で減らない/前回のトリミングのあとから、同じ場所を1日に何度も舐めている/脇の付け根が、毛の下で赤くなっている。こうした残り方は、間隔が空いたことでは説明がつきません。毎日何分やったか、指が止まる場所がいくつあるか、前回サロンへ行った日はいつか。この3つを書き出して持っていくと、動物病院での診察がその日のうちに進みます。

次の予約までの日数から逆算する|自宅ケアとトリミングの持ち場

予約の日が決まったら、そこから逆算して毎日の側を組みます。3週間なら21日、6週間なら42日。その日数のあいだ、毎日2〜3分だけ使うと決めておくと、週末にまとめて1時間かける形になりません。まとめてやる家ほど、その子が途中で嫌がって、次の日から逃げるようになります。

自宅のケアが受け持つのは、仕上がりの美しさではなく、次の予約までの日数です。その日数を毎日の2〜3分でつなげていれば、サロンでやってもらう工程は刃物と水と熱の3つに絞れます。今日できるのは、玄関に置く場所を1つ決めることだけです。

Product

mofuwa グルーミングスプレー

mofuwa グルーミングスプレー

300ml / 2,970円(税込)

特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。

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よくある質問

自宅のケアを毎日やれば、トリミングの間隔は延ばせますか。
延ばせる部分と、延ばせない部分に分かれます。延ばせるのは、もつれと汚れが理由で予約を前倒ししていた場合です。毎日2〜3分で指が通る状態を保てていれば、その理由は消えます。一方で、毛が伸びること自体は止まりません。目にかかる、足裏が地面に触れる、爪が床で鳴る。この3つは日数でしか解決しないので、間隔そのものは6〜8週間のままにしておくほうが安全です。自宅のケアで延びるのは日数ではなく、預ける日の作業量のほうだと考えてください。
猫にもサロンと自宅の分け方はあてはまりますか。
同じ基準であてはまりますが、比重が変わります。猫は自分の口で毛づくろいをするので、当日中に戻る側の作業を自分でやっている時間が犬より長くなります。家の手が要るのは、その子の口が届かない背中の中心から腰にかけてです。逆に、全身を濡らす工程と乾かし切る工程は、多くの猫にとって負担が大きく、回数を重ねる形には向きません。猫の場合は、毎日の2〜3分を厚くして、人に頼む工程を爪と、毛玉になった場所だけに絞る組み方が回しやすくなります。
サロンから帰った日に、自宅のケアもやったほうがいいですか。
その日はやらないでおきます。理由は仕上がりを崩さないためではなく、その子の1日の中でもう十分に人の手が入っているからです。帰った日は水も熱も使われていて、体は休みたい状態にあります。翌日から、指を入れて確かめる3か所の見回りを始めてください。帰った日を0日目として、3日目あたりから毛の流れが崩れ始めます。そこに毎日の2〜3分が乗っていれば、次の予約までの日数を同じ状態で渡せます。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。