C05犬種・猫種別ケア
ラブラドールレトリバーのケア|体のにおいを減らす3つの習慣
ラブラドールの臭い(匂い)が強くなるのは、たいてい、密な下毛の根元に湿気が残っているとき、皮脂や汚れが体に残っているとき、体から寝具に移ったにおいが部屋にこもっているときのどれかです。洗う回数を増やす前に、汚れ方と皮膚の状態を見る。濡れた日は根元まで乾かす。寝具を洗う日を決めておく。この3つを習慣にすると、ラブラドールレトリバーの体臭はずっと扱いやすくなります。ただし、皮膚が赤くじくじくしている、触ると痛がる、耳から強いにおいや分泌物が出ている、においが急に変わった、元気や食欲が落ちているときは、家のケアより先に動物病院で診てもらってください。
濡れた日と乾いた日で出どころが変わる|ラブラドールレトリバーの体臭と匂いの見方
ラブラドールレトリバーの体臭は、濡れた日と乾いた日を分けて見ると、出どころを絞りやすくなります。雨や水遊びのあとに強くなるのか、乾いている日も体全体からにおうのか、犬がいない部屋でもにおうのか。この3つで、手を入れる場所が変わります。
まず被毛のつくりです。アメリカンケネルクラブのラブラドール・レトリーバーの犬種標準には、外側の毛は短くまっすぐで非常に密、その下に水や寒さから体を守る柔らかい下毛(アンダーコート)がある、と書かれています。表面は水をはじいて早く乾いて見えても、下毛の根元は指でかき分けないと湿り気が分かりにくい場所です。濡れた日のにおいを考えるときは、ここを出発点にします。
においそのものには、皮脂や汚れ、皮膚の状態が関わります。Merck獣医マニュアルの犬の脂漏症の解説は、フケやべたつきが増える脂漏症がよく見られる犬種の中にラブラドール・レトリーバーを挙げています。VCA Animal Hospitalsの解説では、脂漏症に伴うにおいは、細菌や酵母(マラセチア)の感染が重なると強くなりやすいとされています。とはいえ、ラブラドールがにおうから脂漏症、ということにはなりません。脂漏症かどうかは、診察と検査で決めるものです。家で分かるのは、においが出る場面と場所、それに皮膚の見た目までです。
| 場面 | 考えられる出どころ | 家で見ること |
|---|---|---|
| 雨や水遊びのあと、乾くまでの間 | 下毛の根元に残った水分と、そこに付いた汚れ | 背中・胸・脇を指でかき分けて、根元が湿っていないか |
| 散歩から帰ったあと | 足先・お腹・胸についた泥や汚れ | 指の間、お腹の毛、首輪の下の汚れ |
| 乾いているのに体全体がにおう | 体に残った皮脂や汚れ | 毛のべたつき、フケ、最後に洗った日と、その後の汚れ方 |
| 犬がいない部屋でもにおう | 寝具・敷物・ソファに移ったにおい | 寝床のカバーを最後に洗った日、濡れたまま寝床に入った日がないか |
| 耳のまわり、口のまわりだけ強い | 耳の中の変化、食べこぼし・よだれ | 耳の赤み・分泌物・頭を振るしぐさ、口のまわりの汚れ |
| まとめると | においだけでは原因は決まらない | 場面・場所・皮膚の様子を並べて見る |
表のとおり、同じ「臭い」でも、見る場所は場面ごとに違います。気になり始めたら、いつ(雨のあと・散歩のあと・洗って何日目)、どこで(背中・耳・口・足先・寝床)、皮膚がどう見えたか(赤み・フケ・べたつき・毛が薄い所)を短くメモしておきます。しばらく並べると、においが強い日に共通するものが見えてきます。このメモは、あとで診察を受けることになったときにもそのまま役に立ちます。
雨に濡れて帰った日のラブラドール|ダブルコートを根元まで乾かす手順
雨に濡れて帰った日は、洗うかどうかを考える前に、下毛の根元まで乾かすことを優先します。泥がついていれば、その部分は洗い流して構いません。どちらの場合も、最後は根元まで乾かして終えます。
VCAはホットスポット(急性湿性皮膚炎)の解説の中で、もつれた毛が空気を遮ると、泳いだり雨に濡れたりしたあとの水分が残って皮膚が湿ったままになり、ホットスポットが起きやすい環境になると説明しています。ラブラドールは毛がもつれやすい犬種ではありませんが、下毛が密なぶん、根元に湿り気が残っていないかは毎回確かめておきたいところです。
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玄関で、タオルを押し当てて水を吸わせる
体を振って水を飛ばしたあと、乾いたタオルを背中・胸・脇・お腹・足先の順に押し当てて、水を吸わせます。大きな体なので、タオルは2〜3枚用意しておくと、途中で濡れたタオルを当て続けずに済みます。
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泥がついた足先とお腹は、汚れを先に落とす
泥や汚れがついたまま乾かすと、汚れも根元に残ります。足先・指の間・お腹の毛は、ぬるま湯で流すか、湿らせたタオルで汚れを落としてから乾かします。
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耳は入り口の見える範囲だけ拭く
垂れた耳の内側と入り口を、乾いた布で軽く押さえて拭きます。Merck獣医マニュアルの犬の外耳炎の解説は、洗うときに耳へ水を入れないよう勧めています。耳の奥に何かを差し込んで拭くことはしません。
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ドライヤーは熱すぎない風で、根元へ向けて
毛をかき分けて、根元に風を入れます。同じ場所に当て続けず、手を添えて、熱くなりすぎていないかを確かめながら動かします。背中と胸は面積が広いので、ここに時間がかかります。
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指でかき分けて確かめてから、寝床へ
背中・胸・脇・首輪の下・内股を指でかき分けて、根元が冷たく湿っていないかを見ます。VCAは洗ったあとの扱いとして、タオルで拭き、完全に乾くまで暖かい場所で過ごさせるよう書いています。寝床に入れるのは、乾いたのを確かめてからにします。
乾いたら、軽くブラッシングして抜けた下毛を取っておきます。VCAの被毛ケアの解説は、定期的なブラッシングで抜け毛や古い角質、汚れを取り除き、皮膚の脂を毛全体に行き渡らせられるとしています。抜けた下毛が根元に残っていないほうが、次に濡れたときも乾かしやすくなります。
何日おきかより汚れ方と皮膚で決める|ラブラドールレトリバーを洗う日の考え方
ラブラドールレトリバーを洗う日は、決まった日数ではなく、汚れ方・皮膚の状態・使うシャンプーの表示で決めます。VCAの被毛ケアの解説も、多くの犬は毛が汚れたときや犬らしいにおいが出てきたときに、ときどき洗えばよいとしています。下毛の多い犬は、毛が生え替わる春や秋に洗うと抜け毛を落としやすい、という説明もあります。
| 見ること | こうなら | 考え方 |
|---|---|---|
| 泥や汚れが毛に残っている | 洗う | 汚れた部分だけ流す日があってもよい |
| 乾いていても体からにおいが続き、毛がべたつく | 洗う日を考える | 寝具のにおいが戻っていないかも同時に見る |
| 洗ったあとにフケや乾燥が目立つ | 洗い方を見直す | シャンプーの種類、すすぎ残し、乾かし方、間隔を順に見る |
| 皮膚が赤い、じくじくしている、痛がる | 家で洗って様子を見ない | 洗う前に、最後の節の変化として診察で確かめる |
| 獣医師から薬用シャンプーの指示がある | 指示どおりに洗う | 回数や使い方を自分で変えない |
| まとめると | においの強さだけでは決めない | 汚れ・皮膚・表示の3つで決める |
洗う日のシャンプーは、犬用のものを、表示どおりの量と使い方で使います。VCAは、犬の皮膚は人と厚みや酸性度が違い、人用のシャンプーはベビー用でも犬には刺激が強すぎると説明しています。すすぎは数分かけて全身から流しきること、洗ったあとに保湿のための製品を使うと洗ったあとのフケを減らしやすいこともあわせて書かれています。耳に水を入れないこと、洗ったあとは雨の日と同じ手順で根元まで乾かすことも、洗う日の一部です。
洗ったのに数日でにおいが戻ってきたように感じても、それだけで洗いすぎと決める必要はありません。根元が乾ききっていなかった、すすぎ残しがあった、寝具に移ったにおいが戻ってきた、皮膚に変化が出ている。考えられる出どころはいくつもあります。においのメモと皮膚の様子を並べて見るほうが確かです。
拭く・寝具を洗う・根元まで乾かす|ラブラドールレトリバーの体臭を減らす3つの習慣
毎日の習慣は3つです。散歩のあとに拭いてからブラッシングすること、寝具と敷物を洗って乾かすこと、濡れた日は根元まで乾かしてから寝床に入れること。毎日散歩に行くラブラドールほど、毎日きれいにしてあげたくなります。体は皮脂を出し、外からも汚れがつくので、昨日きれいにしても今日また汚れます。だから、毎日やれる形が必要です。
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習慣1|散歩のあと、グルーミングスプレーで拭いてからブラッシング
玄関で、足先・お腹・胸・首輪のまわりを拭きます。mofuwa グルーミングスプレーを布に含ませるか、毛の上に吹いてから、毛の流れに沿って布を滑らせます。アルカリ電解水でできているので、毛についた余分な皮脂と油が乳化して、こすらなくても布の側へ移ります。ラブラドールは背中も胸も面積が広く、小型犬より使う量が多くなります。清涼飲料水の規格基準をクリアした成分でつくられているので、量を気にせず使えますし、食後の口のまわりもそのまま拭けます。拭いたあとはブラッシングです。ブラッシングの前にひと吹きしておくと、静電気が起きにくい状態で、抜けた下毛を梳き取れます。
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習慣2|寝具と敷物は、洗って、乾かしきってから戻す
体から離れたにおいは、体をいくら拭いても変わりません。寝床のカバーや敷物を洗う日を決めておき、においや汚れが気になる前に回します。洗ったあとは完全に乾かしてから戻します。生乾きの布を戻すと、それ自体がにおいの出どころになります。替えのカバーを1組用意しておくと、乾くのを待つ間も寝床が空きません。寝床の下の床や、よく寝そべるソファの面もあわせて拭いておきます。
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習慣3|濡れた日は、根元まで乾かしてから寝床へ
雨の日や水遊びのあと、洗ったあとは、雨の日と同じ手順で根元まで乾かしてから寝床に入れます。湿ったまま寝床に入ると、湿気と汚れが布に移り、習慣2で洗った寝具がすぐ元に戻ってしまいます。乾いたかどうかは、背中・胸・脇・首輪の下を指でかき分けて確かめます。
3つの習慣は、それぞれ別の出どころに向いています。習慣1は体に毎日つく汚れと余分な皮脂、習慣2は体から寝具に移ったにおい、習慣3は根元に残る湿気。どれか1つで残りの代わりはできないので、3つを並べて続けます。グルーミングスプレーは、洗う日と洗う日のあいだも、毎日きれいな状態を保つためのものです。
炎症や出血がある場合は使用せず、獣医師にご相談ください。拭いているときに、赤み・ただれ・かさぶた・触ると嫌がる場所に気づいたら、そこはスプレーで拭かずに、次の節の変化として扱います。
においの質や場所が変わったとき|ラブラドールレトリバーの体臭と皮膚・耳の変化
においが急に強くなった、質が変わった、特定の場所だけが強い。このときは家のケアで様子を見るより、診察で原因を確かめる段階です。次のような変化がないかを見てください。
- 皮膚:赤み、フケやべたつきが急に増えた、毛が薄くなった場所がある(Merckは、脂漏症でフケ・べたつき・におい・脱毛が見られると説明しています)
- じくじくした場所:赤く湿って、触ると痛がる・しきりになめる。VCAはホットスポットを、急に現れる、じくじくした、痛みやかゆみ、においを伴う病変と説明しています
- 耳:頭を振る、耳をかく、耳の中が赤い・腫れている、黒っぽい・黄色っぽい分泌物、強いにおい(VCAの外耳炎の解説)
- 全身の様子:元気や食欲が落ちている
原因を決めるのは、家のチェックではなく検査です。Merckによると、脂漏症の診察では全身の診察と皮膚の検査のほか、皮膚の掻き取り検査、細菌や真菌の培養、血液や尿の検査などを組み合わせて、ほかの原因を順に外していきます。耳も、耳鏡で耳の中を見て、分泌物を調べて原因を確かめます。受診のときは、においのメモ(いつから・どこが・どんな場面で強いか)と、最後に洗った日、使っているシャンプーの名前を持っていくと、においのように診察室で再現しにくい変化も伝えやすくなります。
診てもらったあとも、毎日の手入れは家で続きます。散歩のあとの拭き取りとブラッシング、寝具を洗って乾かす日、濡れた日に根元まで乾かしてから寝床へ入れること。この3つを続けながらメモを重ねていくと、ラブラドールレトリバーの体臭がいつ・どこで強くなるのかが、だんだん先に読めるようになります。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見るよくある質問
- ラブラドールは何日おきに洗えばいいですか?
- 決まった日数はありません。泥や汚れがついたとき、乾いていても体のにおいやべたつきが続くときに、犬用シャンプーを表示どおりに使って洗います。洗ったあとにフケや乾燥が目立つなら、シャンプーの種類やすすぎ、間隔を見直します。獣医師から薬用シャンプーの指示があるときは、その回数と使い方に従ってください。
- 雨に濡れて帰ったら、そのまま洗ったほうがいいですか?
- 泥や汚れがついているなら、その部分は洗い流して構いません。大事なのは、洗った場合も洗わない場合も、下毛の根元まで乾かしてから寝床に入れることです。タオルで水を吸わせ、熱すぎない風で根元を乾かし、背中・胸・脇を指でかき分けて湿っていないか確かめます。
- 体を拭いているのに、部屋のにおいが取れないのはなぜですか?
- においが寝具や敷物、ソファに移っていることがあります。寝床のカバーや敷物を洗い、完全に乾かしてから戻してください。濡れたまま寝床に入る日が続くと、洗った寝具もすぐににおいが戻ります。耳や口のまわりだけが強い場合は、そこを別に見てください。
- ラブラドールの匂いが急に強くなったときは?
- 皮膚の赤み・べたつき・フケ、じくじくした場所、耳の分泌物や頭を振るしぐさがないかを見てください。こうした変化があるときや、においの質が変わったときは、においだけで原因は分からないので、動物病院で診てもらうのが確実です。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
