C12Q&A・豆知識
子犬はいつからシャンプーできる?
家に来て10日目の子犬の背中に、ごはんの汁が乾いてかたまっているのを見つけました。お湯で流したくなりますが、そこで手が止まります。子犬のシャンプーはいつから始めていいのか。答えは、ワクチンのプログラムがひととおり終わってからが一般的な目安です。ただし、いつからという時期そのものは、かかりつけの獣医師に確認して決めます。数字を先に出さないのには理由があって、いつからの答えは日齢ではなく、その子の状態と獣医師の判断で決まるからです。この記事では、いつからが週齢の数字で決まらない理由と、その日が来るまでに水を使わずにできること、そして初めてのシャンプーの日にどこまでやるかを、7つの問答に分けて書きます。洗える日を待つあいだにも、やっておくと当日が短くなることがあります。
子犬のシャンプーはいつからできますか|まず知りたい答えから
答えから書きます。子犬のシャンプーは、ワクチンのプログラムがひととおり終わってからが一般的な目安です。そして、その「ひととおり」がいつ終わるかは、かかりつけの獣医師が決めます。回数も間隔も、その子の月齢や、迎えた先での接種の履歴によって変わるので、この記事では回数と週齢の数字を書きません。生後◯週から洗えますという形の答えを探して来られた方には、期待していたものとは違う答えになります。
なぜ数字で答えないのか。同じ週齢の子犬でも、いつから洗えるかの答えが一致しないからです。家に来て3日の子と、来て3週間の子では、環境に慣れている度合いが違います。前の飼い主のもとで何回目まで済んでいるかも違います。食欲、便の状態、体重の増え方、寝ている時間の長さ。この4つがまだ落ち着いていない時期に、シャンプーという長い作業を足すのは、体の側に負担が寄ります。いつからの答えは、カレンダーではなく、その子の状態の側にあります。
もうひとつ、シャンプーそのものの中身も理由になります。子犬にとってのシャンプーは、水に濡れる・知らない音がする・体を押さえられるという、初めてのことが同時に3つ来る出来事です。大人の犬なら1つずつ経験済みのことが、子犬では全部が初回になります。いつから洗えるかという問いは、体の準備の話と、初めてを3つ同時に迎えていいかという話の、両方を含んでいます。
この記事を読んでも、その子のシャンプーがいつから始められるかは決まりません。決まるのは、かかりつけの動物病院で接種の予定を確認したときです。次の受診の予定があるなら、そのときに「シャンプーはいつからにしましょうか」と一言聞いてください。ワクチンの相談のついでに聞ける質問なので、そのためだけに受診する必要はありません。子犬の時期は受診の回数が多いので、聞く機会はすぐ来ます。
なぜ週齢の数字だけでは、いつからを決められないのですか
週齢は、体の育ち方をおおまかに表す数字です。ただ、シャンプーができるかどうかを決めているのは、育ち方だけではありません。「いま体温を下げても戻せるか」「濡れているあいだ、じっとしていられるか」「そのあと眠れるか」の3つが、その日に成立するかどうかです。この3つは週齢では測れません。同じ子でも、日によって変わります。
| 条件 | 家で見えること | 家では見えないこと |
|---|---|---|
| ワクチンのプログラム | 接種の記録の枚数 | その子に必要な残りの回数と間隔 |
| 体温を保つ力 | 寒い日に丸まって寝ているか | 濡れたときにどこまで下がるか |
| 食欲 | 1日の食べ残しの量 | 体重の増え方が標準の幅に入っているか |
| 便の状態 | 形と回数 | その変化が一時的なものかどうか |
| 環境への慣れ | 物音で起きる回数 | ストレスがどこにかかっているか |
| 部屋の条件 | 室温と、乾かす場所があるか | ― |
表の右の列が、家では埋められない部分です。いつからという問いに家だけで答えを出そうとすると、右の列を「たぶん大丈夫」で埋めることになります。子犬のシャンプーで失敗が起きるのは、洗い方が下手だったときよりも、この「たぶん」が外れたときです。右の列は、そのまま動物病院で聞く質問になります。
季節の条件も入ります。11月から2月にかけては、洗ったあとの部屋が冷えます。同じ手順でも、乾ききるまでの時間が伸びます。いつからの答えには、その子の条件だけでなく、家の条件も混ざっています。暖房が効く部屋を1つ用意できるかどうかで、初回をいつから始めるかは動きます。
子犬のシャンプーとは、実際には何をすることを指しますか
洗うところだけを想像しがちですが、子犬のシャンプーとは「濡らす・洗う・すすぐ・乾かす」の4つの工程をひとまとめにした呼び方です。このうち、子犬にとっていちばん長く感じるのは最後の乾かす工程です。洗う時間は数分で終わりますが、乾かす時間は毛の量と部屋の条件で決まるので、こちらの都合では短くできません。
| 工程 | だいたいの長さ | 子犬にとっての中身 |
|---|---|---|
| 濡らす | 1〜2分 | 初めての水温。足元が滑る |
| 洗う | 2〜3分 | 押さえられる。手の動きが速い |
| すすぐ | 2〜4分 | いちばん長く濡れている時間 |
| 乾かす | 10分以上になることも | 音と風。体温が戻る時間でもある |
| そのあと | ― | 眠る。ここまで含めて1回 |
この表を見ると、いつから始めるかを考えるときに気にすべきものが変わります。洗う技術ではなく、乾かしきれる環境があるかどうかです。タオルが2枚あるか、暖房の効く部屋があるか、途中で人が抜けない時間帯か。ここが用意できていない日は、いつからの答えが出ていても、その日にはやらないほうがいい日になります。
手順を先に紙に書き出しておくと、当日に迷いません。工程の名前と、そこで使うものを1行ずつ書くだけです。子犬のシャンプーで慌てるのは、途中で何かを取りに行くときです。取りに行くあいだ、その子は濡れたまま待つことになります。
洗える日が来るまで、家でやって大丈夫なことはどれですか
3つあります。乾いた布で短く拭くこと、触られることに慣らすこと、道具を見せておくことです。どれも水を使いません。いつから洗えるかが決まっていない期間にできるのは、体をきれいにすることよりも、当日に慌てない準備のほうです。
- 乾いた布で短く拭く:やわらかい布を手に巻いて、汚れているところだけ。全身をやろうとしないこと。1か所30秒で切り上げます
- 足の裏と口のまわり:ここだけで、家の床に運ばれるものはかなり減ります。子犬の口のまわりは食事のたびに汚れます
- 触られることに慣らす:足先、耳、しっぽのつけ根、おなか。1日1か所でいいので、触って、すぐやめる
- 道具を見せておく:ブラシとドライヤーを、使わずに床へ置いておく。においを嗅ぎに来たらそれで十分です
- やらないこと:濡らして拭く、部分洗い、においを消そうとして何かをかける。いつからの答えが出るまでは、水を使う側へ手を伸ばさない
乾いた布で拭くだけでは足りないのでは、と思われるかもしれません。この時期に求められているのは、きれいにすることではなく、汚れをためないことです。子犬は体が小さいぶん、1回あたりに乗る汚れの量も少なくなります。毎日30秒ずつ、場所を変えて拭いていれば、洗える日が来るまでのあいだは足ります。
触られることに慣らす練習には、順番があります。嫌がる前にやめる、が唯一のルールです。足先を持って、その子が引っこめる前に離す。これを毎日続けると、シャンプーの日に押さえられることが「初めて」ではなくなります。初めてが3つ同時に来る、と書いたうちの1つを、先に減らしておけます。
ドライヤーとシャワーの音は、いつから聞かせておけばいいですか
音は、いつからでも聞かせて大丈夫です。水を使わないので、洗える日を待つ必要がありません。むしろ、いつから洗えるかが決まっていない今のうちが、いちばんやりやすい時期です。当日にいきなり音を出すと、乾かす工程で暴れることになります。乾かす工程は、4つのうちでいちばん長いところでした。
-
別の部屋でドライヤーをつける
その子がいる部屋のドアを閉めて、隣の部屋で30秒回します。音が聞こえる状態で、いつもどおりに過ごせるかを見ます。寝ていたら、それで合格です。
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同じ部屋の、いちばん遠い場所でつける
風は当てません。音だけです。近づいてきたら、こちらは何もしないでください。こちらが反応すると、音が「意味のあるもの」になってしまいます。
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風を、床に向けて出す
その子ではなく、床に当てます。空気が動くことに慣れる段階です。ここでも30秒で止めます。長くやるほど良い、という工程ではありません。
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背中に、いちばん弱い風を数秒
顔には当てません。数秒で止めて、そのまま解散します。この4段階を数日かけて通すと、シャンプー当日の乾かす時間が短くなります。短くなるぶん、濡れている時間も短くなります。
シャワーの音も同じ考え方でいけます。子犬を連れて行かず、浴室の扉を開けたままお湯を出しておく。それだけです。音と場所を先に知っておくと、当日はじめての要素が1つ減ります。この準備は、いつから洗えるかが決まる前から始められるので、待っている期間の使い道になります。
長くやるほど慣れる、というものではありません。子犬が飽きる前に終わることが、次の日も続けられる条件です。1日1段階、5分以内。途中で寝てしまったら、その日はもう成功しています。起こしてまで続けないでください。
初めてのシャンプーの日、どこまでやれば終わりにしていいですか
乾ききったところまでを1回と数えます。洗い終わったところで終わりにすると、いちばん体温が下がる時間帯を、こちらが見ていないことになります。子犬のシャンプーの成否は、洗い上がりの見た目ではなく、そのあと落ち着いて眠れたかどうかで決まります。
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全身をやろうとしない
初回は、汚れているところだけで構いません。おなかと足だけ、という日があっていいです。全身をやりきるのは、その子が濡れることに慣れてからで遅くありません。
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すすぎの時間を先に決めておく
すすぎは、濡れている時間がいちばん長い工程です。時計を見て、何分で切り上げるかを先に決めます。決めていないと、きれいにしようとして毎回伸びます。
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タオルは2枚使う
1枚目で水気を取り、2枚目で残りを押さえます。1枚で最後までやると、途中から濡れた布で拭いていることになります。乾かす時間が伸びる原因の多くはここです。
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乾かすのは、地肌が乾くまで
表面の毛が乾いても、地肌は湿っていることがあります。指を毛の中に入れて、根元を触って確かめてください。ここまでやって、初めての1回が終わりです。
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そのあとは静かにしておく
褒めたくなりますが、声をかけすぎると休めません。水と寝床を用意して、離れてください。眠ったら、その日は成功です。
初回でうまくいかなくても、次があります。途中でやめる判断は、失敗ではありません。震えている、逃げようとして体が硬い、呼吸が速い。こうしたときは、すすぎを切り上げて乾かす工程へ移ってください。子犬のシャンプーは、1回で完成させる作業ではなく、何回かかけて慣れていく作業です。
水を使わない日のケアは、どこまでやって大丈夫ですか
洗える日が決まったあとも、毎日は洗いません。子犬の時期は、洗わない日のほうが圧倒的に多くなります。だから、水を使わない日に何をするかのほうが、シャンプーの手順より生活を左右します。ここまでに書いた「乾いた布で短く」「1か所30秒」は、いつから洗えるようになっても、そのまま毎日の形として残ります。
| やること | かかる時間 | |
|---|---|---|
| 洗わない日(毎日) | 足の裏と口のまわりを、乾いた布で拭く | 1分 |
| 洗わない日(毎日) | 触られる練習を1か所だけ | 30秒 |
| 洗わない日(週に数回) | ブラシを毛の流れに沿って一往復 | 2分 |
| 洗う日 | 濡らす・洗う・すすぐ・乾かす | 20分以上 |
| 洗った日の夜 | 地肌が乾いているかを、指で確かめる | 30秒 |
乾いた布で毎日拭いていても、追いつかない日が来ます。子犬も体から脂を出しますし、外へ出られるようになれば、足の裏と口のまわりには毎日あたらしいものが乗ります。mofuwa グルーミングスプレーは、この「毎日きれいにしておきたい」を、洗う日を増やさずに成立させるための道具です。特許を取った電気分解でつくった電解水を原料にした、無香料・界面活性剤不使用のスプレーで、布に含ませてから拭く形で使います。この記事の最初に書いた「初めてが3つ同時に来る」——濡れる、知らない音がする、押さえられる——のうち、ここで起きるものは1つもありません。1か所30秒という拭き方も、そのままです。変わるのは、同じ30秒で落ちる範囲のほうです。口のまわりは食事のたびに汚れる場所で、拭いた直後にその子は自分でそこをなめます。中身の水は清涼飲料水の規格基準をクリアしているので、なめる場所を拭くために選べます。
グルーミングスプレーを子犬にいつから使いはじめるかも、シャンプーと同じで、かかりつけの獣医師に確認してから決めてください。接種の予定が終わっていない時期は、体に触れるものを増やす判断そのものを、こちらだけでしないほうが安全です。受診のときに、使おうと思っているものの成分表示を持っていくと、その場で見てもらえます。
いつからを決めるために、獣医師には何を聞けばいいですか
聞くことは3つで足ります。①シャンプーはいつからにしましょうか ②その日までに家でやっておくといいことはありますか ③洗ったあと、どこを見ていればいいですか。この3つを、次の受診のときにそのまま口に出してください。子犬の時期は受診の機会が多いので、専用の予約は要りません。
- ①の聞き方:「いつから」ではなく「いつからにしましょうか」と聞くと、その子の予定に合わせた日が返ってきます
- ②の聞き方:家でやっていること(乾いた布・触る練習・音)を先に伝えると、足す/減らすの形で答えが返ります
- ③の聞き方:見る場所を具体的に聞きます。地肌の色、耳、足のあいだ、食欲の戻り方
- 持っていくもの:接種の記録、いま使っているブラシとスプレーの成分表示、部屋の室温のメモ
- 聞かなくていいこと:どのシャンプー剤がいいか、という質問は後回しで構いません。時期が決まらないと選べません
ここまでの7つを、ひとつにまとめます。子犬のシャンプーがいつからできるかは、ワクチンのプログラムが終わってからが一般的な目安で、実際の日はその子の状態と獣医師の判断で決まります。こちらが家で用意できるのは、日付ではありません。乾いた布で拭く習慣、触られることに慣れた体、聞いたことのある音、そして乾かしきれる部屋です。いつからを待つ期間は、当日を短くするための時間として使えます。
食欲が続けて落ちている、便がゆるい日が続く、体をかき続けている、地肌が赤い、耳を振る回数が増えた、元気がない。こうした変化があるときは、シャンプーの予定を立てる前に動物病院にご相談ください。子犬の時期の変化は進み方が早く、家で数日様子を見るあいだに条件が変わります。いつから洗えるかという相談も、そのときにあわせて聞けます。洗うことでかえって負担がかかる日を避けられるのは、体の側を見てもらったときだけです。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見る本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
