C12Q&A・豆知識

医療関連施設への導入 約260件が意味すること

公開日 2021年1月29日|文=mofuwa編集部

明るく清潔な部屋で、透明なグラスに入った水のそばに落ち着いて伏せている淡い色の犬
数字は、何と比べたものかと、いつ時点のものかを添えて初めて読めます。写真:Jessika Arraes/Pexels

医療関連施設への導入が約260件——ワンテンスの電解水を紹介する資料には、この一行が置かれています。この260という数字は、ある一日に260か所で同時に使われたという意味ではありません。1995年に電解技術の研究が始まってから、公表された時点までに積み上がってきた累計の件数です。だから、この導入実績を読むときにまず確かめたいのは、件数そのものではなく「いつ時点までの累計か」という但し書きのほうです。そしてもう一つ。この導入実績が意味するのは効果の証明ではなく、求められる条件が厳しい場所で使われ続けてきた、という事実だけです。この記事では、家庭で水に求められることと、医療関連施設で求められることを2つの軸に置いて、260という数字の読み方を比較します。

約260件という導入実績は、いつ時点までの累計か|数字を引くときの時期の断り

はじめに、数え方の話をしておきます。約260件という導入実績は、ある一日の数ではありません。公表された時点までに積み上がってきた累計です。累計というのは、いま同時に使われている数ではなく、これまでに入った数のこと。だから、同じ「約260件」という表記でも、どこまでを医療関連施設と数えるか、いつ時点までを数えたかによって、指しているものが変わります。

この記事では、260という件数を「いまこの瞬間の数」としては扱いません。公表されている数え方を題材にして、その数字が何を示し、何を示さないかだけを書きます。数字を引用するときは、件数と一緒に「いつ時点の、どういう数え方か」を必ず引く。数え方を落として件数だけを置くと、その数字は読んだ日の数字として受け取られます。導入実績のように積み上がっていく数値では、ここがいちばんずれやすいところです。

「約260件」という表記に、必ず添えるべき3つ
添えるものなぜ必要か落とすとどう読まれるか
いつ時点までか累計は日が変われば動きます読んだ日の数字だと受け取られます
何を1件と数えたか施設単位か、システム単位かで変わります件数の大きさだけが独り歩きします
どこまでを医療関連施設とするか範囲の広さで件数が変わります対象がすべて同種だと誤解されます
累計か、現在稼働中か入った数と、いま動いている数は別です全部がいま動いていると読まれます
出どころの種類自社の公表値か、第三者の集計かで重みが違います第三者が数えた数だと思われます
何を示す数字か使われた場所の数であって、効果の指標ではありません効果の証明として読まれます

最後の行が、この記事のいちばん大事なところです。導入実績は「使われた場所の数」であって、「効いた回数」でも「良い結果が出た件数」でもありません。260という数を見て「それだけ入っているなら効くのだろう」と読むのは、数字が測っていないものを読み取っていることになります。件数が数えているのは、選ばれて、入って、使われ続けた、という事実の積み上がりだけです。

Noteこの記事が数字の大きさを競わない理由

件数の大小を比べ始めると、話はすぐに「どこが多いか」になります。ところが、数え方の範囲がそろっていない件数どうしは並べられません。片方が施設単位、片方がシステム単位なら、そもそも同じ単位の数字ではないからです。だからこの記事では、260という数字の大きさではなく、その数字が置かれている場所の条件のほうを見ます。条件が分かれば、家庭で同じ読み方をしてよいかどうかも決められます。

軸①家庭で使う水に求められるのは、毎日続けられること

1つめの軸は家庭です。犬や猫と暮らす家で、水やケア用品に求められることを並べると、いちばん上に来るのは「毎日続けられること」です。手が届く場所に置けて、片手で使えて、使ったあとに片づけがいらない。この3つが欠けると、どんなに良いものでも週に一度になり、やがて棚の奥に入ります。

家庭の側で求められていないことも、あわせて見ておきます。記録を残すこと、濃度を測ること、使用の履歴を第三者に説明できること。この3つは、家庭ではほとんど求められません。誰かに提出するわけではないからです。家で使う人が納得していれば、それで足ります。ここが、次の軸との決定的な違いになります。

だから家庭で導入実績という言葉を見たときの正しい使い方は、「自分の家の条件に合うかどうかを見る前の、ひとつの参考」にとどまります。260件という数字は、その製品が家で毎日続けられるかどうかについては、何も教えてくれません。続けられるかどうかは、置き場所と、一回にかかる時間と、その子が嫌がらないかどうかで決まります。

軸②医療関連施設で求められるのは、記録に残せる条件のほう

2つめの軸は医療関連施設です。ここで求められることは、家庭とかなり違います。いちばん上に来るのは「同じ条件を、繰り返し、記録に残せること」です。使った人によって濃さが変わらない、いつ使っても同じものが出てくる、何をどう使ったかをあとから説明できる。効き目の強さより先に、この再現性が問われます。

医療関連施設の側で、導入の前に確かめられること
確かめられること中身家庭との違い
成分の由来何からできているか、不純物が混じらないか家庭では表示を読むところまで
濃度の安定毎回同じ濃さのものが出るか家庭では問われません
試験の条件どの機関が、どういう条件で調べたか家庭では結果だけを見がち
供給の継続同じものが、同じ品質で届き続けるか家庭では買い直せば済みます
保管と期限どこに置き、いつまで使えるか家庭では感覚に任されがち
記録の残し方使用の履歴を説明できるか家庭では求められません

この6つを通すのは、家庭で製品を1本選ぶのとは手間の桁が違います。だから、条件の厳しい場所で使われ続けたという事実には、それなりの意味があります。意味があるのは「厳しい確認を一度通った」ことと、「一度きりではなく続いた」ことの2つです。ワンテンスの電解水でいえば、3室ダブルイン型の電解技術は特許5253483として登録されていて、電解質に由来する不純物が電解水に含まれにくい構造だと説明されています。ただし、特許は技術が登録されたということであって、効果が証明されたということではありません。

同じ線を、試験データについても引いておきます。江東微生物研究所、日本食品分析センター、ユニオンバイテック、日本繊維製品品質技術センターといった検査機関で行われた試験では、検査時間30〜60秒後に生菌が検出されなかったという結果が報告されています。これは、その試験条件下で、その時間に、検出されなかったという結果です。家庭での実際の使い方、その子の体の上、時間が経ったあと、保存したあとについては、この試験からは何も言えません。導入実績という数字も、この試験結果も、言える範囲を超えて読まないことが大事です。

経緯として一つだけ書き添えておきます。この電解水の技術は、もともと人の医療の現場で使うために開発が進められてきたものです。2003年には渡辺一彦小児科医院に電解水製造システムが導入され、その後も使われ続けています。そこで人に何が起きたかを、ペットのケアの話に持ち込むことはしません。ここで書けるのは、医療の現場で必要とされる確認を通ってきた技術が土台にある、という経緯だけです。

家庭と医療関連施設に求められることを、そのまま並べて比較する

2つの軸を並べます。並べて分かるのは、優劣ではなく、見ている場所が違うということです。家庭は続けやすさを見ていて、医療関連施設は再現性を見ています。同じ製品を同じ言葉で評価しても、評価している中身が違います。だから、260件という導入実績をそのまま家庭の選び方に持ってくると、いちばん大事な「続けられるかどうか」が抜け落ちます。

同じ水に、求めているものが違う 家庭と医療関連施設が、水やケア用品に何を求めているかを並べたものです。導入実績という数字は、右側の条件を通ったことを示しています。左側の条件については何も示していません。 どちらが上ということではありません 家庭で求めること 毎日続けられること 片手で使えること 置き場所が決まること なめる前提で使えること 家族の誰でも同じに使える 医療関連施設で求めること 同じ条件を繰り返せること 濃度が安定していること 試験の条件が示せること 供給が続くこと 使用の記録を残せること 導入実績が通ってきたのは、右側の確認です
件数が語っているのは右側だけ。左側は、自分の家で確かめる部分です。
導入実績という数字を、2つの軸で読み比べる
観点家庭医療関連施設
いちばん重い条件続けられること同じ条件を繰り返せること
確かめる相手自分と家族組織と、あとから見る人
失敗したときの扱いやり方を変えればよい記録に残し、原因を説明する
選ぶときに見るもの使い心地・置き場所・価格成分・濃度・試験条件・供給
260件が答えていることほとんど答えていません確認を通った回数が積み上がった
260件が答えていないことその子に合うかどうか個々の現場での結果

表の下2行が、この比較のいちばん実用的な部分です。導入実績は、家庭側の問いにはほとんど答えていません。その子が嫌がらないか、置き場所が決まるか、毎日続けられるか。260という数字は、そのどれについても情報を持っていません。逆に、医療関連施設の側の問い——確認の手続きを通ってきたかどうか——には、部分的に答えています。数字が答えられる範囲を、この2列で切っておくと、読み違えが起きません。

犬と暮らす家では、260件という導入実績をどっちの読み方で使うか

結論を書きます。導入実績は「絞り込みの入口」に使い、「決め手」には使わないことです。数え方と時点が示されている導入実績は、候補を並べる段階では役に立ちます。どういう確認を通ってきた技術なのかが、短い言葉で分かるからです。ただし、そこから先——うちの子に合うか、続けられるか——は、260という件数からは出てきません。入口と決め手を分けておくのが、どっちの読み方をするかという問いへの答えです。

  1. 件数と一緒に、時点と数え方を控える

    「約260件」だけをメモしないこと。いつ時点までの累計で、何を1件と数えたのかまでを一組で控えます。あとで誰かに話すときも、この一組で話せば誤解が起きません。

  2. そこから何が言えないかを、先に書き出す

    効果の証明ではない、いま動いている数ではない、その子に合う保証ではない。言えないことを先に書くと、数字の使いどころが自動的に決まります。C12のような数字の記事では、ここがいちばん引用に値する部分です。

  3. 自分の家の条件を3つ書き出す

    置き場所、一回にかかる時間、その子が嫌がらないか。この3つは導入実績では判定できないので、必ず自分で確かめます。1週間だけ試して、続いたかどうかで決めるのがいちばん確実です。

  4. 気になる変化があれば、製品の話より先に相談する

    皮膚の赤み、かゆがる様子、においの変化。こうした変化があるときは、使うものを比べる前に動物病院にご相談ください。導入実績の多さは、その子の体調について何も語りません。

家で毎日使う側の条件に寄せて書くと、こういう形になります。mofuwaのグルーミングスプレーは、洗わない日、水を使わない日のケアとして、布に取ってから被毛の表面をなでる使い方ができます。これは、260件という導入実績が保証していることではありません。置き場所と手間という、家庭側の軸で見たときの使い方です。数字は入口までを案内するもので、そこから先は自分の家の条件で決める。この順番だけ守れば、導入実績という数字は誤読されずに済みます。

最後にもう一度、時点の話に戻ります。積み上がる数字は、書かれた瞬間から古くなります。約260件という導入実績も同じで、公表時点までの累計として読むぶんには正確ですが、今日の数として読むと必ずずれます。数字を引くときは、件数より先に日付を見る。この習慣ひとつで、260という数字は使える道具になります。

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よくある質問

約260件という導入実績は、いつ時点の数字ですか
公表された時点までに積み上がってきた累計です。ある一日に260か所で同時に使われている数ではありません。累計は日が変われば動くので、260という件数を引用するときは、いつ時点までの累計で、何を1件と数えたのかを必ず一緒に控えてください。
医療関連施設で使われているなら、家庭でも同じ結果になりますか
同じとは言えません。導入実績が示しているのは、条件の厳しい場所で確認を通り、使われ続けてきたという事実だけです。使う人、使う量、使う場所、その子の体質は家庭ごとに違います。試験の結果も、その試験条件下でのものであって、家庭での実使用について語ってはいません。
導入実績が多い製品を選べば間違いないですか
選ぶときの入口としては役に立ちますが、決め手にはなりません。260という件数は、その子に合うかどうか、毎日続けられるかどうかについて何も情報を持っていないためです。置き場所・一回にかかる時間・その子が嫌がらないかの3つは、自分の家で確かめてください。皮膚や体調に気になる変化があるときは、動物病院にご相談ください。

本記事は商品の情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。掲載している検証データは特定条件下での試験結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。