C03使い方・お手入れ手順
スプレーを嫌がる子への慣らし方
散歩から帰った玄関で、片手にリードを持ったままグルーミングスプレーを手に取った瞬間、その子は2秒で廊下の奥へ歩いていきました。スプレーを嫌がる子を慣らすときに最初に決めるのは、この2秒がどこで止まったのかです。押す前だったのか、音が鳴った瞬間だったのか、霧が背中に届いてからだったのか。嫌がる理由は4つあり、どれに当たっているかは、離れた時刻でしか分かれません。秒数を3日ぶん数えてから、慣らす入り口を選びます。
散歩から帰った玄関で、離れるまでの秒数を数える|スプレーを嫌がる子の見分け方
スプレーを嫌がる子を慣らす手順は、容器を手に取ってから、その子がその場を離れるまでの秒数を数えるところから始まります。散歩から帰った直後の玄関、片手にリード、こちらは立ったまま。この場面を3日そろえて、秒数だけを紙に書きます。mofuwa グルーミングスプレーは散歩のあとに使う1本なので、数える場面をこの時間帯に固定しておくと、日ごとの条件がぶれません。
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数える場面を1つに決める
帰宅直後の玄関、同じ時刻、同じ人、同じ立ち位置にします。場面を日によって変えると、秒数が短かった理由が場面の差なのか、その子の側の変化なのか分からなくなります。決めた場面は3日動かしません。
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容器を手に取った瞬間から数え始める
押す前から数えます。棚から取る動きも、その子の側では一連の出来事の一部です。秒読みは声に出さず、心の中で数えます。声を出すと、その声のほうが合図になってしまいます。
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その場から一歩動いた時点で止める
顔をそむけた、耳が倒れた、体をひねった、では止めません。足がその場から一歩動いた時点だけを取ります。基準を1つに絞らないと、3日ぶんの秒数が比べられる数字になりません。
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3日ぶんを並べて、真ん中を取る
1日だけでは、その日の出来事に引っぱられます。来客があった日、雨で散歩が短かった日は、それだけで秒数が半分になります。3日のうちいちばん短い日でも長い日でもなく、真ん中の秒数をその子の数字にします。
秒数を数えるのは、スプレーを嫌がる理由が4つあり、その4つが時間の順番に並んでいるからです。容器が視界に入る、手が近づく、ノズルの音が鳴る、霧が毛に届く。この順で出来事が起きるので、離れた時刻が分かれば、その子がどこで降りたのかが決まります。スプレーを嫌がる子の見分け方で先に決めるのは、理由の名前ではなく、降りた場所のほうです。
時刻・場所・人・持ち方。この4つは3日とも同じにします。とくに持ち方は差が出ます。猫では、床にいるまま手を伸ばした日と、抱き上げてから使った日とで、離れるまでの秒数が3倍違うことがあります。抱き上げた時点でその子の逃げ道がなくなるので、秒数は長く出ますが、それは慣れた数字ではありません。数える3日は、その子が自分で歩いて離れられる体勢に固定してください。紙は玄関の棚に置いて、その場で書きます。あとで思い出して書くと、秒数は必ず長めになります。
3日そろうと、たいていの子は同じあたりで離れています。ばらつくときは、数える場面がそろっていないか、その3日のあいだに散歩の時刻が動いています。スプレーを嫌がる子ほど、こちらの手順よりも、その日の予定の変化に敏感です。もう3日、条件をそろえて取り直してください。
0秒台・押す前・音の瞬間・届いてから|スプレーを嫌がるサインが分かれる4つの時刻
離れた時刻は4つに分かれます。0秒台、手に取ってから2〜3秒、ノズルを押した瞬間、霧が毛に届いてから。同じ「嫌がる」でも、その子が反応しているものはこの4つでまったく違います。表の右端が、そのサインに対して次に試すことです。
| 離れた時刻 | 反応しているもの | そのとき起きていること | 次に試すこと |
|---|---|---|---|
| 0〜1秒(容器を見た時点) | 容器の形と、そのあとに続く記憶 | まだ音も霧も出ていない。見えただけで動いている | 容器を出しっぱなしにして、何も起きない日をつくる |
| 2〜3秒(押す前) | 近づいてくる手と、こちらの体の向き | 上から手が下りてくる。逃げ道が塞がれる | しゃがんで、その子の横から手を出す |
| 押した瞬間 | ノズルの音 | 音は霧より先に届く。まだ何もかかっていない | 体から離れた場所で先に押してから、手を近づける |
| 届いてから | 濡れる感触と、そのあとに続く工程 | 拭かれる、ブラシが来る、と分かっている | かけたあとに何もしない日を混ぜる |
いちばん多いのは、押した瞬間と、届いてからの2つです。押した瞬間で離れる子は、霧そのものを嫌がっているわけではありません。音が先に届くので、その子の側では「まだ何も起きていないのに、もう始まった」という順番になっています。霧が届いてから離れる子は逆で、濡れた一瞬ではなく、そのあとに毎回ついてくる手順のほうを覚えています。
- 0秒台で離れる子:容器の形が合図になっています。使う日だけ棚から出す運用だと、出した時点で先が読めてしまいます
- 2〜3秒で離れる子:嫌がる相手はスプレーではなく、近づく手と体の高さです。同じ手順でも、しゃがむだけで秒数が伸びることがあります
- 押した瞬間に離れる子:猫に多いサインです。音の出るものが顔の近くで鳴った経験が1回あると、そこから先の手順に進めません
- 届いてから離れる子:濡れること自体には慣れています。嫌がるのは、そのあとに続く長さのほうです
4つのうち2つ以上に当てはまるように見えるときは、いちばん早い時刻を採用します。0秒台でも離れ、押した瞬間にも離れるなら、先に手を打つのは容器の側です。遅い時刻の手をいくら丁寧にやっても、その手前ですでに降りているので、秒数は動きません。スプレーを嫌がるサインは、時間の順に積み重なっていると考えてください。
4つの分岐で、慣らす入り口が変わる|スプレーを嫌がる秒数が伸びたら進む目安
分岐が決まったら、その分岐の入り口からだけ慣らします。4つを全部やろうとすると、その日に何が効いたのか分からなくなります。1日に動かす条件は1つ。次の段へ進む目安は、同じ場面で秒数が2日続けて伸びたかどうかです。
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0秒台で離れる子|容器を置いたままにして、何も起きない日をつくる
玄関の棚に出したままにして、そのそばを通っても何も起きない日を3日はさみます。容器を見た日のうち、実際に使う日が半分以下になると、その形は合図ではなくなります。慣らすのは中身ではなく、置いてある景色のほうです。
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2〜3秒で離れる子|しゃがんで、横から手を出す
立ったまま上から手を下ろすと、その子の視界では手が大きくなりながら降りてきます。しゃがんで、背中の横から手を出します。体勢を変えただけで秒数が伸びる子は、嫌がる相手が手の高さだったということです。
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押した瞬間に離れる子|音を、体から離れた場所で終わらせる
その子から離れた場所で先に1回押し、手のひらに取ってから近づきます。音はもう終わっているので、近づく手にはにおいだけが乗っています。猫はこの1段で秒数が大きく伸びることがあります。
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届いてから離れる子|かけて、何もしないで終わる日を混ぜる
かけたあとに毎回ブラシや拭き取りが続くと、霧はその合図になります。3日に1度は、かけてそのまま終わる日を入れます。そのあとが短い日があると知ると、離れるまでの秒数が伸びはじめます。
どの分岐でも共通して使えるのが、手のひらに出してから使う形です。ノズルを体に向けないので、その子に届くのは手のひらに広がった液のにおいだけになります。mofuwa グルーミングスプレーは香りを足していないので、かいでもらうのが水のにおいなら、次にふれる手も同じにおいの手だと分かります。香りのついたものを手に持って近づくと、その子が確かめる材料が1つ減ります。
進む目安は秒数です。2日続けて前より長くいられたら、次の段へ1つだけ進みます。伸びなかった日は、同じ段をもう1日くり返します。日数で進めると、その子の側の合図を無視して段が上がります。スプレーを嫌がる子を慣らす速さは、こちらの予定ではなく、紙に書いた秒数のほうが決めます。
秒数が伸びてきたら、そのままブラッシングの前の1本に移せます。乾いた毛にブラシを通すと静電気で毛が浮き、指に絡んだ一瞬の引っぱりが、せっかく伸びた秒数をまた短くします。先に毛を湿らせてから梳かすと、引っかかりが減るぶん、慣らす段を落とさずに次の手順へつなげられます。散歩のあとに使う1本が、そのままブラッシングの1本にもなります。
秒数が3日動かないとき|スプレーを嫌がるのが続く子で、手順の外を見る
分岐に合わせた段を2週間続けても、真ん中の秒数が1秒も動かない子がいます。このときは、慣らす手順の側ではなく、ふれられる体の側に理由が残っていないかを見ます。嫌がるのが続く場合、原因が手順にあるとはかぎりません。
- 特定の場所に手が近づいたときだけ秒数が短い(背中は平気なのに、腰から後ろで必ず離れる)
- かけたあとに、その場所だけをなめ続けている
- 毛をかき分けると地肌が赤い、さわると熱い、指に脂が多くつく
- 前は10秒いられた場所で、今週は3秒になっている(伸びずに、短くなっている)
- 耳や足先など、1か所だけ触られるのを急に避けるようになった
上の並びは、性格や慣れの話では説明がつきにくいものです。そこが痛い、かゆいという理由が残っていると、慣らす段をどれだけ丁寧に積んでも秒数は伸びません。3日ぶんの秒数と、短くなった場所を書いた紙を持って、動物病院で体のほうを見てもらう日をつくってください。いつから何秒になったかが紙1枚で伝わるので、その場で思い出しながら話すより早く済みます。
先週より今週のほうが短い、という向きの変化は、慣らす段の失敗とは別ものです。段を飛ばした週にも起きますが、その場合は元の段に戻せば数日で戻ります。戻さないまま2週続けて短くなるとき、ふれられること自体がその子にとって前より負担になっている可能性があります。秒数の記録に、その週にあった出来事(引っ越し、来客、同居の子が増えた、ごはんを変えた)を1行だけ添えておくと、手順の外の理由を探すときに手がかりになります。
見てもらったあとも、数えるのはやめません。体の側の理由が片づいたなら、同じ場面の秒数は翌週から伸びはじめます。伸びなければ、まだ手順の外に何か残っています。スプレーを嫌がるのが続くかどうかは、感じではなく、同じ紙の上で比べられます。
玄関の棚に出したままにする|嫌がる子と毎日つき合うための置き場所
秒数が伸びたあとも、容器は玄関の棚に出したままにします。使う日だけ取り出す運用に戻すと、0秒台の分岐がもう一度立ち上がります。出しっぱなしの景色そのものが、いちばん手間のかからない段です。
紙は3日ぶんで役目を終えるものではありません。週に1度、同じ場面で1回だけ数えて、月末に並べてみてください。2秒が8秒になっていれば、その子はスプレーに慣らすという1本の線を、こちらが思うよりまっすぐ歩いています。今夜は、手のひらに出してにおいをかいでもらうところまでで終わりにしてかまいません。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見るよくある質問
- 秒数を数えているあいだ、体の汚れはどうすればいいですか。
- 数える場面とは別の時間に、手のひらに出して拭くだけの日をつくってください。ノズルを体に向けないので、数えている場面の条件を崩さずに済みます。足先や口まわりのように、霧を向けると必ず顔が動く場所は、慣らす段が進んだあとでも手のひら経由のままで構いません。散歩から帰った玄関で毎日やることと、慣らすために秒数を数えることは、同じ1本でも別の用事として分けておくほうが、記録が読めるものになります。
- 3日数えても秒数がばらばらで、真ん中が決まりません。
- 散歩の時刻が3日で動いていないかを先に見てください。帰宅が30分ずれるだけで、その子の落ち着き方は変わります。それでもそろわないときは、数える場面を玄関から室内の同じ一角へ移して、もう3日取り直します。玄関は宅配や外の音が入るので、条件をそろえにくい場所でもあります。ばらつきが5秒以内に収まったら、その3日の真ん中を使ってかまいません。
- 一度は10秒までいられた子が、また2秒に戻りました。慣らす段をやり直しますか。
- 最初からはやり直しません。最後に2日続けて秒数が伸びた段まで戻して、そこから数え直します。戻した段で3日続けて同じ秒数が出たら、次へ進みます。その週に引っ越しや来客があった場合は、段の問題ではないので、条件が元に戻るまで同じ段を続けてください。全部やり直すと、それまでに積んだ日数まで捨てることになり、嫌がる子ほど損をします。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
