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犬のシャンプーは月に何回が正解?

公開日 2021年2月26日|文=mofuwa編集部

明るい部屋で、淡い色の敷き物の上に落ち着いて座っている淡い色の犬
洗う回数を決めているのは、カレンダーの数字よりも、前回からの変わり方のほうです。写真:SLZ/Pexels

「シャンプーは月に何回ですか」と聞かれたときに、いちばん多く返ってくる数字は月1回前後です。これが、この問いへの短い答えになります。ただしその数字は、体のつくりを測って出たものではありません。多くの家で、だいたいその間隔に落ち着いた、という結果の数字です。犬のシャンプーの頻度を実際に決めているのは、カレンダーではありません。前回洗ってから何が変わったか、のほうです。においが前より早く戻ってきたか、手のひらにべたつきが残るか、毛を分けたときの地肌の色が違うか。この3つが、回数より先に見る場所になります。同じ子でも、季節と生活が変われば適した頻度は動きます。ここでは、犬のシャンプーの頻度について寄せられる問いを8つに分け、それぞれに短い答えを先に置きました。

犬のシャンプーの頻度は、何回を目安に考えればいいですか

答えから書きます。犬のシャンプーの頻度としてよく挙げられるのは、月1回前後です。実際に語られている幅は、短いほうで週1回、長いほうで2か月に1回くらいまであります。その幅の真ん中あたりに月1回が来るので、目安として扱われている、という順番です。

この数字がどこから来たのかも書いておきます。体を測って「月1回」という値が出たわけではありません。室内で暮らし、1日に1〜2回散歩へ出て、家族が休みの日に洗える、という生活の平均が先にあって、その生活で無理なく回る間隔が月1回だった、という結果の数字です。だから、生活の条件が違えば、目安のほうが動きます。

犬のシャンプーの頻度として語られる幅と、その言い方が前提にしている暮らし
間隔よく語られる場面前提にしている条件
週に1回外に出ている時間が長い暮らし体に乗るものが毎日足されていく
2〜3週に1回毛が入れ替わる時期・湿度の高い季節抜けかけの毛が体に残りやすい
月に1回前後もっとも多く挙げられる目安室内中心で、散歩は1日1〜2回
2か月に1回室内だけで過ごす・年齢が上がった体に乗るものが増えにくい
決めない汚れたと感じた日だけ洗う判断の基準を、人の側が持っている必要がある

表の最後の行が、この記事でいちばん書きたいところです。「決めない」は、いい加減という意味ではありません。数字を決めない代わりに、決めるための基準を人が持っている、という状態です。基準を持たずに「決めない」を選ぶと、気になった日だけ洗うことになり、間隔がばらばらになります。犬のシャンプーで結果がそろわないときは、頻度そのものより、この基準のあるなしが効いていることが多いです。

Note「正解」という言い方が、この問いをむずかしくしています

月に何回が正解か、という形で探し始めると、答えは必ず数字になります。ところが実際には、同じ月1回でも、雨の続いた月と乾いた月では、体に起きていることが違います。正解を1つの数字に固定すると、その違いを扱えなくなります。この記事では、数字を1つ決めることではなく、数字を動かしていい条件のほうを決めます。

なぜ月1回という数字だけでは、洗う日が決まらないのですか

理由は単純です。暦は毎月おなじ長さで進みますが、体に乗るものは、おなじ速さでは増えないからです。30日という長さは動きません。その30日のあいだに何があったかは、月ごとにまるで違います。犬のシャンプーの頻度を暦だけで決めると、この差が全部無視されます。

実際に差を作っているのは、次の6つです。どれも、家のなかで数えられるものばかりです。

この6つは、どれも月ごとに変わります。ところが暦の側は変わりません。動かないものさしで、動くものを測ろうとしているのが、頻度を数字だけで決めるということです。ずれるのは当たり前で、ずれた結果が「先月は月1回でちょうどよかったのに、今月は足りない気がする」という感覚になって出てきます。

では暦を捨てるのかというと、そうではありません。暦は、記録をつける枠としては優秀です。前回洗った日を書いておく場所として使い、そこからの経過日数は暦で数える。ただし、洗うかどうかの判断は、日数ではなく次の項目で決める。この2つを分けると、犬のシャンプーの頻度は一気に扱いやすくなります。

「前回から何が変わったか」とは、具体的に何を数えることですか

短く答えると、前回のシャンプーの日を起点にして、そこから今日までに増えたものを数えることです。足し算だけで足ります。減ったものは数えなくてかまいません。犬のシャンプーの頻度を決めるときに必要なのは、この足し算の結果が、前の周期と比べて多いか少ないかだけです。

  1. 前回洗った日を1つ決める

    カレンダーでも、手帳の端でもかまいません。日付が1つ確定していないと、この先の全部が測れません。思い出せないときは、今日を起点にして次の周期から始めます。犬のシャンプーの頻度を扱う手順は、ここから始まります。

  2. その日から今日までの散歩の回数を、ざっと足す

    正確でなくてかまいません。20回か、40回か、その程度の粒度で足ります。前の周期と比べて多いか少ないかが分かれば十分です。雨の続いた週があったなら、そのぶんを引きます。

  3. 単発の出来事を書き出す

    草むらへ入った、川の近くを歩いた、車で長く移動した、来客が続いた。回数の少ない出来事ほど、体に乗るものの種類を変えます。散歩の回数だけでは拾えない部分です。

  4. 湿度が高かった日が何日あったかを思い出す

    梅雨どき、夏場、部屋を締め切っていた期間。湿度が高い日が続いた周期は、同じ日数でもにおいが早く戻ります。数字にしなくても、多かったか少なかったかで足ります。

  5. 最後に、におい・べたつき・地肌を見る

    ここまでの4つは、体に乗るものの量を推し量るための材料です。実際に決めるのは、次の項で書く3つの確かめ方のほうです。推し量った結果と実物がずれたときは、実物を採ります。

この手順を1周やると、たいてい「思っていたより外にいた」か「思っていたより外に出ていなかった」のどちらかになります。感覚と数のずれが、そのまま頻度のずれです。犬のシャンプーの頻度を月1回に固定していた家で、実際には外にいた時間が前の周期の半分だった、ということはよくあります。逆もあります。

Point数えるのは、前回からのぶんだけ

半年ぶんを振り返る必要はありません。前回洗った日から今日までの、1周期ぶんだけを数えます。これなら数分で終わります。犬のシャンプーの頻度は、周期ごとに独立して決めていいものです。前の周期が3週間だったから今回も3週間、という決め方をやめると、季節の変わり目でずれにくくなります。

におい・べたつき・地肌の3つは、どこをどうやって確かめますか

3つとも、道具を使わずに確かめられます。見る場所を決めておくことが、いちばん大事です。毎回ちがう場所を見ると、前回との比較になりません。犬のシャンプーの頻度を決める材料にするなら、場所を固定してください。

3つの確かめ方と、見る場所
見るもの場所やり方前回と比べて何が違えば動かすか
におい背中のまんなか、毛の根元毛を左右に分けて、鼻を近づける毛先ではなく根元からにおう
べたつき背中から腰にかけて手のひらを5秒あてて、離す指の腹が毛に引っかかる
地肌背中と、脇の下の2か所明るいところで毛を分けて色を見る前回と色の印象が違う
(参考)毛の落ち方寝床とソファ掃除したときの量を覚えておく同じ日数で明らかに増えた
(参考)耳のつけ根頭をなでたあとの手手のひらのにおいを確かめる手に移るようになった

においを確かめるときのこつは、毛先ではなく根元に鼻を近づけることです。毛先は空気に触れているので、部屋のにおいが乗ります。根元は、その子の体から出たものがそのまま残っている場所です。ここが前の周期より早く戻ってきているなら、間隔を少し短くする材料になります。

べたつきは、手のひらで測ります。5秒あてて離したときに、指の腹が毛にわずかに引っかかる感じがあれば、皮脂が乗っている状態です。手が乾いているときと湿っているときで感じ方が変わるので、確かめる前に一度手を拭いてください。タオルで軽く押さえるだけで足ります。

地肌は、明るいところで見ます。窓の近くか、白い照明の下が向いています。色そのものを覚えようとしないでください。覚えるのは「前回と違うかどうか」だけです。赤みが出ている、かさついている、同じ場所をなめている、といった変化が続くときは、洗う回数を動かす前に動物病院にご相談ください。頻度の問題ではないことがあります。

季節と生活が変わると、シャンプーの頻度はどのくらい動きますか

同じ子でも、1年のなかで2倍くらいの幅で動きます。月1回だった子が、時期によっては3週間に1回になり、別の時期には6週間に1回になる。これは頻度がぶれているのではなく、条件が変わったぶんだけ正しく動いている状態です。犬のシャンプーの頻度を1年じゅう固定しようとすると、どこかの季節で必ず合わなくなります。

季節ごとに変わる条件と、頻度の動き方
時期変わること頻度の動き方洗う日にとくに気をつけること
春毛が入れ替わる。日中の気温が上がるやや短くなる方向抜けかけの毛を残さない。乾かす時間が伸びる
梅雨湿度が上がる。散歩が減る短くなる方向生乾きにしない。乾かすまでを1日の予定に入れる
夏外にいる時間が短くなる。人の手に汗が乗る変わらないか、やや短い洗ったあとに体を冷やしすぎない
秋空気が乾く。外にいる時間が伸びるやや長くなる方向地肌のかさつきが出ていないか見る
冬室内が乾く。散歩の距離が縮む長くなる方向洗う日の室温と、乾かしきる時間を先に確保する
年間を通して同居の頭数・寝床の場所・床材生活が変われば周期も変わる変えた日を記録して、次の周期と比べる

生活の側の変化も、季節と同じくらい効きます。引っ越して床材が変わった、寝る場所をソファから床に変えた、散歩のコースを変えた。こうした変更があった月は、前の周期と条件がそろっていません。比べる相手がずれているので、頻度の判断も一度リセットしたほうが早く合います。

動かすときの幅も決めておくと迷いません。1回に動かすのは1週間ぶんまで。月1回から一気に週1回へ飛ばすと、何が効いたのかが分からなくなります。3週間に1回へ動かして、次の周期でにおいの戻り方を確かめる。合っていなければもう1週間動かす。この刻み方なら、2〜3周期で自分の家の幅が見えてきます。

犬のシャンプーの回数を増やしても大丈夫なのは、どういうときですか

答えは条件つきです。洗ったその日のうちに、根元まで乾かしきれるなら、頻度を上げても大丈夫な範囲は広くなります。逆に、乾かしきれない状態で回数だけを増やすと、濡れている時間の合計が伸びます。犬のシャンプーで気をつけたいのは、洗った回数そのものより、この「濡れている時間の合計」のほうです。

頻度を上げてよいか、間隔を空けたほうがいいかの線引き
確かめること上げても大丈夫な側間隔を空けたほうがいい側
乾かす時間根元まで乾かしきる時間が取れる途中で切り上げることが続いている
音への慣れドライヤーの音のあいだ、座っていられる音が鳴ると逃げる。震えが出る
洗ったあとの地肌前と変わらないかさつきや赤みが出るようになった
人の側の時間手順を最後まで通せる毎回どこかを飛ばしている
年齢と体力洗ったあと、ふだんどおりに過ごせる洗った日の夜に疲れが残る
室温洗う場所と乾かす場所が寒くない冬場に暖房のない場所で洗っている

音の話を少し足します。回数を増やすということは、シャワーの音とドライヤーの音に付き合う回数も、同じだけ増えるということです。体の側だけを見ていると、ここが抜けます。音が苦手な子にとって、月2回は月1回の2倍の負担になります。頻度を上げる前に、音のあいだ座っていられるかどうかを一度確かめてください。

乾かす側にも上限があります。洗う時間より、乾かす時間のほうが長くかかります。タオルで水気を取ってから風を当てても、根元まで乾くには時間がかかります。夜に洗って、途中で人が眠くなって切り上げる。これが続いているなら、頻度を上げるより先に、洗う時刻を前へ動かすほうが効きます。

Caution回数を増やして様子を見る、という決め方はしない

地肌に赤みやかさつきが出ている状態で、犬のシャンプーの頻度を上げたり下げたりして様子を見る、という進め方はおすすめしません。回数を動かすのは、地肌が前と変わっていないときだけにしてください。変化が出ているときに、洗い方の問題なのか、それ以外なのかを家の側で切り分けるのはむずかしいところです。動物病院にご相談ください。

洗う日と洗う日のあいだ、体の低い面4か所に何をしておきますか

体の低い面を1日1回だけ通しておくと、間隔は保ちやすくなります。足の裏、腹、胸、尾のつけ根。この4か所は床に近く、外から持ち帰るものがいちばん乗ります。洗う日と洗う日のあいだ、ここだけ通しておくと、次のシャンプーまでの日数を、無理に縮めずに済みます。

  1. 布かタオルを1枚、決まった場所に置いておく

    取りに行く手間があると続きません。玄関か、その子の寝床のそばに置きます。使ったら洗って乾かし、また同じ場所へ戻す。この往復を決めておくのが、いちばん短い手順です。

  2. mofuwa グルーミングスプレーを、その布に3回吹く

    体に直接ふきかけるより、布へ移してから使うほうが量が安定します。足の裏と腹は、その子がいちばん舐める場所です。このスプレーは清涼飲料水の規格基準をクリアした水でできているので、舐める場所に使う前提のまま量を決められます。顔まわりに使うときは、目に入らないよう布のほうを湿らせてください。

  3. 毛の流れに沿って、一往復させる

    逆立てるように動かさないでください。根元から毛先へ向かって、一方向に通します。足の裏は片足ずつ持ち上げて、指のあいだまで。全部で2〜3分で終わります。

  4. 湿ったまま置かない

    拭いたあと、乾いた面で軽く押さえます。1日1回の手順でも、濡れたまま放置しないという線は同じです。ここを飛ばすと、乾かしきれないまま洗う日を増やしたのと似た状態になります。

mofuwa グルーミングスプレーは、電解還元水をベースにしたケア用品です。余分な皮脂と油が乳化して落ちるつくりで、必要なぶんの皮脂は毛に残ります。この記事で数えている「前回から何日たったか」は、低い面に皮脂がどれだけ積み上がったかを、日数に置き換えた数字でした。その4か所を1日1回通しておくと、同じ日数でもにおいとべたつきの出かたが変わります。犬のシャンプーの頻度が暦だけで決まらなくなるのは、ここに毎日手が入っているときです。

続けるこつは、やる量を増やさないことです。1日1回、体の低い面だけ。全身を毎日拭こうとすると3日でやめます。この4か所は、少ない手順で毎日続くことのほうが、1回の丁寧さより結果に効きます。

犬のシャンプーの頻度を知りたいときに、最後に数える2つ

ここまでの8つを、2つの数字にまとめます。前回洗った日からの経過日数と、におい・べたつき・地肌のうちいくつが動いたか。この2つだけを見てください。犬のシャンプーの頻度を知りたいという問いは、最終的にこの2つの組み合わせに落ちます。

経過日数と、動いた項目の数で決める
前回からの日数動いた項目どうするか
14日未満0〜1つまだ洗わない。低い面の1日1回を続ける
14日未満2つ以上洗う日を前へ動かす。次の周期は短めに組む
14〜30日0〜1つ予定どおりで足ります
14〜30日2つ以上この周期で洗う。季節の条件が変わっていないか見る
30日以上0〜1つ周期を延ばしてよい。次は6週間で組んでみる
30日以上3つとも洗ったうえで、地肌の変化が続くかどうかを見る

この表の使い方で1つだけ注意があります。「動いた」の判定は、前回の同じ場所と比べたときの話です。よその家の子と比べるものではありません。背中の根元のにおいも、手のひらのべたつきも、その子の前回が基準になります。だから、最初の1〜2周期は判定できません。記録を取り始めた3周期目から使えるようになります。

Caution洗う回数を動かす前に、相談したほうがいい変化

地肌の赤みが引かない、かさぶたやふけが増えた、同じ場所をなめ続けている、においが洗った直後から戻る、毛が薄くなっている場所がある、耳を振る回数が増えた。こうした変化が続いているときは、犬のシャンプーの頻度を上げ下げして様子を見るのではなく、動物病院にご相談ください。前回洗った日、使っているシャンプーの種類、乾かすのにかかっている時間の3つをメモして持っていくと、その場で切り分けてもらいやすくなります。

最後に、暦の使いどころをもう一度書いておきます。暦は、洗う日を決めるためではなく、前回を思い出すために使います。洗った日に印をつけるだけで、経過日数はいつでも数えられます。犬のシャンプーの頻度で迷わなくなるのは、正しい数字を見つけたときではなく、前回が分かるようになったときです。

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本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。